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第一章 転生者、ルーク・グランバート
5 実践から発展
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キーン先生の弱点を知りました。
先生の文章能力が低すぎる!
え?『小さな炎』の説明が小さい炎を出す、て説明になってないし、そもそも説明要らないし、『泥だんご』にいたってはもう、何の魔法?って感じだし!
先生のような火球が出したいのに!
『泥だんご』は無いわー!
というわけでメモは当てにしません。
んー、何がいいかなぁ。まずは先生と同じ魔法を使ってみよう。
火の球が浮かぶ様子をイメージして━━━
「火球!」
ボフッ! ゴウゴウ
メラメラ メラメラ
「「········」」
目の前にあるのは、直径三メートル級の火球でした。イメージしてませんそんな破壊力。
「「·········え?」」
やっと声が出せたのは火球が消えてからだった。
「うん、私が甘くみていた。やはりルークには常識が通用せん」
と肩をすくめる父様の前で、今、僕は正座をしていた。別にしかられた訳では無いがなんとなく、ね?
「いやいや、ルーン国王陛下。護衛を四十人付けても結果は同じだったかと」
「ふむ、まぁそれは仕方がないとして強すぎる魔力をどうすれば抑えられるか、だが」
「指輪しかないですね」
指輪という言葉に頷く二人。完全に置いてかれてる。指輪って、あれですか?誓い的なあのリング?大至急説明ください。
「ああ、ルークは知らないかもしれないが魔力を指輪で抑えることが出来るんだ」
「例えば、国のトップで集まる際に魔法による干渉が起こらないようにするために使われるのです。基本は金と銀の二種類の指輪があって、金はほぼ完全に封印し、銀は約半分の力を封印するのです」
「へぇー、それってすごく便利だね!」
「ま、その分少々値が張るがな」
やっぱり指輪はつけた方が良さそうだね。もしつけるなら銀かな?
「では、銀の指輪を取りに行き━━━━」
キーン先生の言葉が言い終わる前に、バタン!と王室の扉が開いて兵士の一人が慌てた様子で入ってきた。
「ルーン国王陛下!ル、ルイス様がっ!」
完全にパニックになっている兵士を落ち着かせると、
「ゆっくりで良い。ルイスに何があった」
「はい。ルイス様が、足に大きな怪我を負いました」
なっ!それは一体どうして···。
二人も同じだったらしく、経緯を説明せよ、と聞くと、兵士は簡潔に説明をした。
「いつも通り、剣の訓練の最中に大木を木刀で切る実践を行ったのですが、切り方が悪く、ルイス王子に向かって倒れてきまして、足が挟まれてしまったのです。もしかすると、いや、多分骨が折れていると思われます」
「「「····っ!」」」
想定外の出来事に誰もが驚いた。
「とりあえず、様子を見に行きましょう!」
「ああ、そうしよう」「はい!」
兄様、大丈夫だといいけど···。
ルイス兄様は足が折れていると思われるためまだ外から運ばれていないらしかった。遠くには倒れた大きな木とその下にいる━━
「ルイス兄様っ!」
走って駆け寄ると足から血を流して青紫色になってしまった兄様の姿があった。
これはひどい···。
早く治療しないと悪化してさらに酷くなる。
「先生っ!応急処置を早く行ってください!」
僕が言うやいなや、持ってきた治療箱から消毒液と痛み止めの薬を取り出し兄様の足にかけた。
「うっ」
痛みに耐える兄様の姿は、僕には見ていられなかった。
少しでも痛みを肩代わりできたら、少しでも痛みを和らげられたらどんなにいいか。
僕は、見ていることしか出来ないのか。
やっと見つけた自分の居場所を守りたいって思ったはずなのに···!
「神様、どうか━━━━━」
『君ならできるはずだよ?白幕くんなら私があげた能力で助けられるよ?』
「え?」
思わず出た声に父様がどうしたのか、と聞いてきた。
「いえ、なんでもありま━━━いや、あります。父様!僕なら治せるかもしれません!」
「「···なっ!!」」
驚いて目を見張る人達を横目に兄様に近づく。我に返った父様が「どうやるんだ」と聞いてきたので
「まだやったことがないので分かりませんが、もしかすると僕の魔法でならなおせるかも、と思いまして」
「ま、 魔法だと?」
父様はまだ疑問がありそうだったが、そう時間をかけてもいられない。
「先生、消毒は済みましたか」
「あ、 ああ」
それを聞いて僕は兄様の足に手をかざした。
イメージする 。
細胞が、神経が、早送りのようにして元に戻ってくるように。
手の先に魔力を込めて
「『治癒』!」
手の先に光が集まり、光が兄様の足に向かって放たれた。
変色してしまった足の色がだんだん元の色に戻ってきて、さらに足の形状も真っ直ぐになった。
成功した、のかな?
「うー、ん····。は!」
かっと目を見開いたルイス兄様が
「痛くない···治ってる」
と、信じられないものを見る目で僕の方を見てきた。
ふと周りのみんなを見ると、
喜ぶというよりバタバタしてる?
そこは喜ぶところじゃない?
「ルーク、いろいろ聞きたいことがあるが、まずは礼を言う。ルイスを救ってくれたこと、感謝する。ありがとう」
「俺のほうこそ礼を言わせてくれ。本当にありがとう」
二人して頭を下げる光景に慌てて
「人が困ってたら助けるのが当たり前でしょ。それが家族ならなおさらだし。お礼を言ってほしくてやったわけじゃないからね」
と言えば父様は「そうか」と納得してくれたがルイス兄様は
「親しき仲にも礼儀あり!それがルークなら最高級の礼儀あり!」
とまでいう始末。
というかなんで最高級なのさ!父様は?可哀想じゃん!てかほら見てよあの父様の「親なのに···」とでも言いたげな目を。
「父親失格かもしれんな···」
あ、本当可哀想。
「ルークゥ!大好きだぁっ!」
マジで空気読んで。
先生の文章能力が低すぎる!
え?『小さな炎』の説明が小さい炎を出す、て説明になってないし、そもそも説明要らないし、『泥だんご』にいたってはもう、何の魔法?って感じだし!
先生のような火球が出したいのに!
『泥だんご』は無いわー!
というわけでメモは当てにしません。
んー、何がいいかなぁ。まずは先生と同じ魔法を使ってみよう。
火の球が浮かぶ様子をイメージして━━━
「火球!」
ボフッ! ゴウゴウ
メラメラ メラメラ
「「········」」
目の前にあるのは、直径三メートル級の火球でした。イメージしてませんそんな破壊力。
「「·········え?」」
やっと声が出せたのは火球が消えてからだった。
「うん、私が甘くみていた。やはりルークには常識が通用せん」
と肩をすくめる父様の前で、今、僕は正座をしていた。別にしかられた訳では無いがなんとなく、ね?
「いやいや、ルーン国王陛下。護衛を四十人付けても結果は同じだったかと」
「ふむ、まぁそれは仕方がないとして強すぎる魔力をどうすれば抑えられるか、だが」
「指輪しかないですね」
指輪という言葉に頷く二人。完全に置いてかれてる。指輪って、あれですか?誓い的なあのリング?大至急説明ください。
「ああ、ルークは知らないかもしれないが魔力を指輪で抑えることが出来るんだ」
「例えば、国のトップで集まる際に魔法による干渉が起こらないようにするために使われるのです。基本は金と銀の二種類の指輪があって、金はほぼ完全に封印し、銀は約半分の力を封印するのです」
「へぇー、それってすごく便利だね!」
「ま、その分少々値が張るがな」
やっぱり指輪はつけた方が良さそうだね。もしつけるなら銀かな?
「では、銀の指輪を取りに行き━━━━」
キーン先生の言葉が言い終わる前に、バタン!と王室の扉が開いて兵士の一人が慌てた様子で入ってきた。
「ルーン国王陛下!ル、ルイス様がっ!」
完全にパニックになっている兵士を落ち着かせると、
「ゆっくりで良い。ルイスに何があった」
「はい。ルイス様が、足に大きな怪我を負いました」
なっ!それは一体どうして···。
二人も同じだったらしく、経緯を説明せよ、と聞くと、兵士は簡潔に説明をした。
「いつも通り、剣の訓練の最中に大木を木刀で切る実践を行ったのですが、切り方が悪く、ルイス王子に向かって倒れてきまして、足が挟まれてしまったのです。もしかすると、いや、多分骨が折れていると思われます」
「「「····っ!」」」
想定外の出来事に誰もが驚いた。
「とりあえず、様子を見に行きましょう!」
「ああ、そうしよう」「はい!」
兄様、大丈夫だといいけど···。
ルイス兄様は足が折れていると思われるためまだ外から運ばれていないらしかった。遠くには倒れた大きな木とその下にいる━━
「ルイス兄様っ!」
走って駆け寄ると足から血を流して青紫色になってしまった兄様の姿があった。
これはひどい···。
早く治療しないと悪化してさらに酷くなる。
「先生っ!応急処置を早く行ってください!」
僕が言うやいなや、持ってきた治療箱から消毒液と痛み止めの薬を取り出し兄様の足にかけた。
「うっ」
痛みに耐える兄様の姿は、僕には見ていられなかった。
少しでも痛みを肩代わりできたら、少しでも痛みを和らげられたらどんなにいいか。
僕は、見ていることしか出来ないのか。
やっと見つけた自分の居場所を守りたいって思ったはずなのに···!
「神様、どうか━━━━━」
『君ならできるはずだよ?白幕くんなら私があげた能力で助けられるよ?』
「え?」
思わず出た声に父様がどうしたのか、と聞いてきた。
「いえ、なんでもありま━━━いや、あります。父様!僕なら治せるかもしれません!」
「「···なっ!!」」
驚いて目を見張る人達を横目に兄様に近づく。我に返った父様が「どうやるんだ」と聞いてきたので
「まだやったことがないので分かりませんが、もしかすると僕の魔法でならなおせるかも、と思いまして」
「ま、 魔法だと?」
父様はまだ疑問がありそうだったが、そう時間をかけてもいられない。
「先生、消毒は済みましたか」
「あ、 ああ」
それを聞いて僕は兄様の足に手をかざした。
イメージする 。
細胞が、神経が、早送りのようにして元に戻ってくるように。
手の先に魔力を込めて
「『治癒』!」
手の先に光が集まり、光が兄様の足に向かって放たれた。
変色してしまった足の色がだんだん元の色に戻ってきて、さらに足の形状も真っ直ぐになった。
成功した、のかな?
「うー、ん····。は!」
かっと目を見開いたルイス兄様が
「痛くない···治ってる」
と、信じられないものを見る目で僕の方を見てきた。
ふと周りのみんなを見ると、
喜ぶというよりバタバタしてる?
そこは喜ぶところじゃない?
「ルーク、いろいろ聞きたいことがあるが、まずは礼を言う。ルイスを救ってくれたこと、感謝する。ありがとう」
「俺のほうこそ礼を言わせてくれ。本当にありがとう」
二人して頭を下げる光景に慌てて
「人が困ってたら助けるのが当たり前でしょ。それが家族ならなおさらだし。お礼を言ってほしくてやったわけじゃないからね」
と言えば父様は「そうか」と納得してくれたがルイス兄様は
「親しき仲にも礼儀あり!それがルークなら最高級の礼儀あり!」
とまでいう始末。
というかなんで最高級なのさ!父様は?可哀想じゃん!てかほら見てよあの父様の「親なのに···」とでも言いたげな目を。
「父親失格かもしれんな···」
あ、本当可哀想。
「ルークゥ!大好きだぁっ!」
マジで空気読んで。
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