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第8話ー2
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本日の宮廷オルキデーア城の、午前中の『中の中庭』には。
オルキデーア軍元帥・大公フェデリコ・マストランジェロとその息子3人、王子4人が筋肉・体力強化に励み。
午後の武術の訓練からは、午前に朝廷で会議に出ていた国王フラヴィオ・マストランジェロと、友好国のレオーネ国から遊びにやって来ている王太子マサムネ・サイトウ、それからその四男坊ムサシが加わった。
「あーっ、しんどっ……! おまえら、毎日ようやるなぁ」
と、夕刻になって本日の訓練が終了するなり、マサムネが大地に尻を付いた。
呼吸を整え、使用人に手渡された井戸水で水分補給をする。
コップ一杯分を飲み干すと、こう続けた。
「南の温泉行きたいわー」
「分かった」
と答えたのは、訓練の様子を眺めていたハナ。
「行く奴?」
と右手を上げながらそこに居た一同に問うと、フェデリコを除いて挙手した。
「あれ?」
とマサムネがフェデリコの顔を見る。
「どうしたん? リコたん、温泉好きやん」
「スィー。しかし、城の留守番も必要ですので」
「大丈夫やろ? さっきタロウがアドぽん迎えに行ったし、もう戻って来るで」
「そうですが……」
「そんなにワイが嫌なん?」
とマサムネが口を尖らせると、フェデリコは「いえ」と言って困惑した。
正直なところ、そんなにマサムネと接していたいわけではない。
だがこのままでは無礼にもなり兼ねないので、こう続ける。
「では……ハナ、私も頼む」
承知したハナが、一同が手を繋いで輪を作ったのを確認した後、テレトラスポルトを唱えた。
すると次の刹那には、カプリコルノ島の南の海が一望できる露天風呂――ガローファノ鉱山の麓――の前に移動している。
ハナは着替えやタオルを持って来ると言って、すぐにオルキデーア城へとテレトラスポルトで戻って行った。
天然の温泉が湧き出ている個所の岩盤を削って作ったこの風呂は、北にある王都オルキデーアと隣町プリームラからだと遠く、民衆はあまり利用しない。
だが鉱山の衛兵や鉱員には人気で、ここで汗を流してから帰宅することが多かった。
ただ43℃と熱めなので、長湯をする者は少ないが。
「あっ……陛下!」
「申し訳ありません!」
とそのとき温泉を利用していた衛兵や鉱員たち5人が、慌てふためいて風呂から上がり、脱衣所の方へと駆けていく。
引き止めようとしたフラヴィオとフェデリコだったが、こちらの人数を考えたら口を閉ざしていた。
そんなに広く作ったわけでもない故に、彼らに加えてこちらの11人となったら流石に狭い。
「うーむ、悪いことをした。もうちょっと削って広くするか?」
「普段はそんなに混み合いませんよ。熱くて長湯してられませんし。しかし、広げて間に仕切りを作り、男湯と女湯に分けるのは良いかもしれません」
「混浴が良いのではないか。ふふふ」
「破廉恥な妄想はご遠慮ください、兄上。ここを利用しない女たちの理由の上位に、混浴が上がっているのです」
そんなことを話している兄弟の一方、マサムネがその場で衣類を脱ぎ捨て始めた。
それを四男坊のムサシが拾い上げ、脱衣所へと向かって行く。
マストランジェロ一族の子供たちは、『その場組』と『脱衣所組』の二股に分かれた。
「こら!」と『その場組』の子供たちを叱ったフェデリコの傍らにいるフラヴィオも、『その場組』。
午後の武術の鍛錬時は板金鎧を装備するが、テレトラスポルトされる前に外しておいたので、後は中に着ていた布鎧を脱ぐだけだった。
脱いだものをフェデリコに投げ渡しながら、あっという間に全裸になったフラヴィオ。
マサムネと『その場組』の子供たちと「せーのっ」と掛け声を合わせると、湯の中に身体の前面から飛び込んでいった。
海面で跳躍したクジラにも負けず劣らずの水飛沫が上がり、頭からずぶ濡れになったフェデリコの顔に、たちまち青筋が浮かぶ。
子供たちの布鎧も拾い上げながら、「まったくもう!」と年齢的に決して小さくない子供2人に対して思わず立腹してしまう。
このフェデリコと比べ、童心の残るフラヴィオを日頃からちょいちょい叱っているが、直る気配はない。
そこにさらに似たようなマサムネが一緒になることで相乗効果が生まれ、もはや4つとか5つあたりの幼児と化す。
アドルフォも一緒の時ならまだマシだが、ひとりでこの2人の世話をするのは大変だった。
一応、『大公』という国王夫妻に次ぐ身分なのに。
オルキデーア軍の中では、厳格な『元帥』で通っているのに。
気分は子沢山の母親か使用人だった。
ただ、今は『脱衣所組』の子供たちがおり、それは不幸中の幸いだった。
その行動を見ての通り『その場組』の子供たちはフラヴィオ寄りで、『脱衣所組』の子供たちはフェデリコ寄りの性格をしているからだ。
「叔父上、私がやります!」
脱衣所で服を脱いできた王太子オルランド(13歳)が、慌ててフェデリコのところに駆け寄って来た。
たぶん、というか確実にフラヴィオ・マサムネよりも大人だ。
「大公閣下、申しわけござりませぬ。父が多大なご迷惑を……!」
と、続いて駆けてきたムサシ(8歳)もすでに一人前の大人のようだ。
レオーネ国の王太子妃――マサムネの第一夫人――が、落ち着いていてしっかりとしているからだろうかと考える。
「ありがとう、本気で助かる」
と、フェデリコが腕に抱えている衣類を2人に渡そうか時――
「ランド」
「ムサシ」
と、湯の中に立ち上がったフラヴィオとマサムネが、背後から自身の息子の腹を抱き締めた。
そして「おりゃっ」とそのまま反り返り、2人を頭から水没させる。
「ちょ……!」
オルランドとムサシを助けようと、フェデリコが腕に抱えていた衣類を投げ捨てたとき、残りの子供たちがやってきた。
すると今度はその『脱衣所組』の子供たちが、『その場組』の子供たちによて、同じようにして湯の中に沈下させられていく。
「だ、大丈夫か、おまえたち!」
身構えていたならまだしも、突然のことに「スィー」とは言えないようだ。
『脱衣所組』の子供たちは湯の外に上がると、四つん這いになってむせ返っている。
一方、さも愉快そうに笑声を海山に響かせる『その場組』。
熱めの湯の中に入っているにも関わらず、寒気を覚えた時にはもう遅い。
常日頃、怠惰な将兵を見つけては容赦なく締め上げる厳たる元帥閣下、憤然色をなし。
真逆に真っ青に染まった『その場組』の子供たちの頭上に、その鉄拳が疾風迅雷の勢いで降り注ぐ。
しかし相変わらずは、なんちゃって大人の幼児2人組。
迫り来る元帥閣下から後退りながらも、余裕綽々とほくそ笑む。
「この兄上の、国王の、おまえの主の、『頭』を殴るだなんて、間違ってもおまえには出来ないよなぁ、フェーデ?」
「めっちゃ仲良しイチャイチャ友好国の王太子のワイにもまず無理やんなぁ、リコたんは?」
その態度、扇動とは分かっていても、元帥閣下の堪忍袋の緒は耐え切れず。
「下だ、下から来るぞムネ。背に乗れ、背に」
「ぶわははは! 来る来る来る!」
フラヴィオが腹の前で重ねた両手の掌を下方へと向け、その背にマサムネがしかとしがみ付く。
それとほぼ同時に、湯の中へと潜り込んだ元帥閣下の鉄拳。
それはクロスボウの矢の如く湯面から飛び出し、構えていたフラヴィオの掌へと命中。
次の刹那、30を超えた成人男性の肉体をまとった裸の幼児2人は、夕映えの水飛沫を装飾に天空へと飛揚していった。
「――フォォォォォウ!」
と、鳴り渡る歓喜の二重奏。
長嘆息したフェデリコが再び衣類を拾い上げ、げんなりとして脱衣所へと向かって行く。
その一方、ぽかんと口を開けてフラヴィオとマサムネを目で追う子供たちの顔が、上を向いていった。
地上50mほどか、最高点に達したあたりでフラヴィオがマサムネを背にぶら下げたまま身体を捻ったり、数回宙返りをしたりして、最後はいつだったかレオーネ島で目撃したムササビのように四肢を広げて落下してくる。
しかし、ムササビのように皮膜がなければ滑空することも、落下速度を緩めることも出来るわけがなく。
「ちょ、フラビーおま…………痛いでぇー?」
「うん?」
下へと戻って来た、子供たちの視線の先。
フェデリコの後方。
再びの水飛沫は、パーンという大音響と共に弾け飛んだ。
オルキデーア軍元帥・大公フェデリコ・マストランジェロとその息子3人、王子4人が筋肉・体力強化に励み。
午後の武術の訓練からは、午前に朝廷で会議に出ていた国王フラヴィオ・マストランジェロと、友好国のレオーネ国から遊びにやって来ている王太子マサムネ・サイトウ、それからその四男坊ムサシが加わった。
「あーっ、しんどっ……! おまえら、毎日ようやるなぁ」
と、夕刻になって本日の訓練が終了するなり、マサムネが大地に尻を付いた。
呼吸を整え、使用人に手渡された井戸水で水分補給をする。
コップ一杯分を飲み干すと、こう続けた。
「南の温泉行きたいわー」
「分かった」
と答えたのは、訓練の様子を眺めていたハナ。
「行く奴?」
と右手を上げながらそこに居た一同に問うと、フェデリコを除いて挙手した。
「あれ?」
とマサムネがフェデリコの顔を見る。
「どうしたん? リコたん、温泉好きやん」
「スィー。しかし、城の留守番も必要ですので」
「大丈夫やろ? さっきタロウがアドぽん迎えに行ったし、もう戻って来るで」
「そうですが……」
「そんなにワイが嫌なん?」
とマサムネが口を尖らせると、フェデリコは「いえ」と言って困惑した。
正直なところ、そんなにマサムネと接していたいわけではない。
だがこのままでは無礼にもなり兼ねないので、こう続ける。
「では……ハナ、私も頼む」
承知したハナが、一同が手を繋いで輪を作ったのを確認した後、テレトラスポルトを唱えた。
すると次の刹那には、カプリコルノ島の南の海が一望できる露天風呂――ガローファノ鉱山の麓――の前に移動している。
ハナは着替えやタオルを持って来ると言って、すぐにオルキデーア城へとテレトラスポルトで戻って行った。
天然の温泉が湧き出ている個所の岩盤を削って作ったこの風呂は、北にある王都オルキデーアと隣町プリームラからだと遠く、民衆はあまり利用しない。
だが鉱山の衛兵や鉱員には人気で、ここで汗を流してから帰宅することが多かった。
ただ43℃と熱めなので、長湯をする者は少ないが。
「あっ……陛下!」
「申し訳ありません!」
とそのとき温泉を利用していた衛兵や鉱員たち5人が、慌てふためいて風呂から上がり、脱衣所の方へと駆けていく。
引き止めようとしたフラヴィオとフェデリコだったが、こちらの人数を考えたら口を閉ざしていた。
そんなに広く作ったわけでもない故に、彼らに加えてこちらの11人となったら流石に狭い。
「うーむ、悪いことをした。もうちょっと削って広くするか?」
「普段はそんなに混み合いませんよ。熱くて長湯してられませんし。しかし、広げて間に仕切りを作り、男湯と女湯に分けるのは良いかもしれません」
「混浴が良いのではないか。ふふふ」
「破廉恥な妄想はご遠慮ください、兄上。ここを利用しない女たちの理由の上位に、混浴が上がっているのです」
そんなことを話している兄弟の一方、マサムネがその場で衣類を脱ぎ捨て始めた。
それを四男坊のムサシが拾い上げ、脱衣所へと向かって行く。
マストランジェロ一族の子供たちは、『その場組』と『脱衣所組』の二股に分かれた。
「こら!」と『その場組』の子供たちを叱ったフェデリコの傍らにいるフラヴィオも、『その場組』。
午後の武術の鍛錬時は板金鎧を装備するが、テレトラスポルトされる前に外しておいたので、後は中に着ていた布鎧を脱ぐだけだった。
脱いだものをフェデリコに投げ渡しながら、あっという間に全裸になったフラヴィオ。
マサムネと『その場組』の子供たちと「せーのっ」と掛け声を合わせると、湯の中に身体の前面から飛び込んでいった。
海面で跳躍したクジラにも負けず劣らずの水飛沫が上がり、頭からずぶ濡れになったフェデリコの顔に、たちまち青筋が浮かぶ。
子供たちの布鎧も拾い上げながら、「まったくもう!」と年齢的に決して小さくない子供2人に対して思わず立腹してしまう。
このフェデリコと比べ、童心の残るフラヴィオを日頃からちょいちょい叱っているが、直る気配はない。
そこにさらに似たようなマサムネが一緒になることで相乗効果が生まれ、もはや4つとか5つあたりの幼児と化す。
アドルフォも一緒の時ならまだマシだが、ひとりでこの2人の世話をするのは大変だった。
一応、『大公』という国王夫妻に次ぐ身分なのに。
オルキデーア軍の中では、厳格な『元帥』で通っているのに。
気分は子沢山の母親か使用人だった。
ただ、今は『脱衣所組』の子供たちがおり、それは不幸中の幸いだった。
その行動を見ての通り『その場組』の子供たちはフラヴィオ寄りで、『脱衣所組』の子供たちはフェデリコ寄りの性格をしているからだ。
「叔父上、私がやります!」
脱衣所で服を脱いできた王太子オルランド(13歳)が、慌ててフェデリコのところに駆け寄って来た。
たぶん、というか確実にフラヴィオ・マサムネよりも大人だ。
「大公閣下、申しわけござりませぬ。父が多大なご迷惑を……!」
と、続いて駆けてきたムサシ(8歳)もすでに一人前の大人のようだ。
レオーネ国の王太子妃――マサムネの第一夫人――が、落ち着いていてしっかりとしているからだろうかと考える。
「ありがとう、本気で助かる」
と、フェデリコが腕に抱えている衣類を2人に渡そうか時――
「ランド」
「ムサシ」
と、湯の中に立ち上がったフラヴィオとマサムネが、背後から自身の息子の腹を抱き締めた。
そして「おりゃっ」とそのまま反り返り、2人を頭から水没させる。
「ちょ……!」
オルランドとムサシを助けようと、フェデリコが腕に抱えていた衣類を投げ捨てたとき、残りの子供たちがやってきた。
すると今度はその『脱衣所組』の子供たちが、『その場組』の子供たちによて、同じようにして湯の中に沈下させられていく。
「だ、大丈夫か、おまえたち!」
身構えていたならまだしも、突然のことに「スィー」とは言えないようだ。
『脱衣所組』の子供たちは湯の外に上がると、四つん這いになってむせ返っている。
一方、さも愉快そうに笑声を海山に響かせる『その場組』。
熱めの湯の中に入っているにも関わらず、寒気を覚えた時にはもう遅い。
常日頃、怠惰な将兵を見つけては容赦なく締め上げる厳たる元帥閣下、憤然色をなし。
真逆に真っ青に染まった『その場組』の子供たちの頭上に、その鉄拳が疾風迅雷の勢いで降り注ぐ。
しかし相変わらずは、なんちゃって大人の幼児2人組。
迫り来る元帥閣下から後退りながらも、余裕綽々とほくそ笑む。
「この兄上の、国王の、おまえの主の、『頭』を殴るだなんて、間違ってもおまえには出来ないよなぁ、フェーデ?」
「めっちゃ仲良しイチャイチャ友好国の王太子のワイにもまず無理やんなぁ、リコたんは?」
その態度、扇動とは分かっていても、元帥閣下の堪忍袋の緒は耐え切れず。
「下だ、下から来るぞムネ。背に乗れ、背に」
「ぶわははは! 来る来る来る!」
フラヴィオが腹の前で重ねた両手の掌を下方へと向け、その背にマサムネがしかとしがみ付く。
それとほぼ同時に、湯の中へと潜り込んだ元帥閣下の鉄拳。
それはクロスボウの矢の如く湯面から飛び出し、構えていたフラヴィオの掌へと命中。
次の刹那、30を超えた成人男性の肉体をまとった裸の幼児2人は、夕映えの水飛沫を装飾に天空へと飛揚していった。
「――フォォォォォウ!」
と、鳴り渡る歓喜の二重奏。
長嘆息したフェデリコが再び衣類を拾い上げ、げんなりとして脱衣所へと向かって行く。
その一方、ぽかんと口を開けてフラヴィオとマサムネを目で追う子供たちの顔が、上を向いていった。
地上50mほどか、最高点に達したあたりでフラヴィオがマサムネを背にぶら下げたまま身体を捻ったり、数回宙返りをしたりして、最後はいつだったかレオーネ島で目撃したムササビのように四肢を広げて落下してくる。
しかし、ムササビのように皮膜がなければ滑空することも、落下速度を緩めることも出来るわけがなく。
「ちょ、フラビーおま…………痛いでぇー?」
「うん?」
下へと戻って来た、子供たちの視線の先。
フェデリコの後方。
再びの水飛沫は、パーンという大音響と共に弾け飛んだ。
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