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第19話ー5
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ナナ・ネネの風魔法のお陰で、往路はたった1時間40分でアクアーリオへと辿り着いたガレオーネ。
帰路は幸い順風に恵まれていたが、それでもカプリコルノへの到着までに7時間半もの時間を要した。
アクアーリオの舞踏会へは30分も参加せず、午後6時半には船を出していた。
予定よりも1日近く早い国王の帰国に、カプリコルノの北東にあるチクラミーノ港で夜勤中だった海兵たちが騒然とする。
どうしたのかと動揺していると、港まではまだ少し距離のあるうちに、ガレオーネから7番目の天使ベルの声が響き渡って来た。
「駿馬と馬車を用意してください! 駿馬が一頭と、馬車が一台です!」
すぐさま数名の海兵が「スィー!」と返事をし、近くにあるプリームラ城へと全速力で馬を走らせて行った。
ベルが注文した2つのうちのひとつ――駿馬――は幸いすぐ近くにあり、海兵が急いで岸壁へと引っ張ってきた。
真っ先にガレオーネから飛び降りたフラヴィオの腕に、苦しそうに喘ぐヴィットーリアが抱かれているのを見て叫喚が上がる。
「――王妃陛下!」
一言「毒だ」と返したフラヴィオが、用意された駿馬に乗り、ヴィットーリアを腕の中に座らせて宮廷へと発進させる。
その後方を、ベルとヴァレンティーナが追い駆けていく。
ヴィットーリアに何があったのかと、狼狽して思わず付いて来て問う海兵に、ベルが問い返す。
「王妃陛下はモストロの毒に掛かってしまわれたのです。何か消せそうなものはありませんか」
海兵たちが顔を見合わせた。
誰も知っているわけがなかった。
毒殺用の毒が持ち込まれたことなどはあったが、この国にはそもそも毒草などは生えておらず、毒蛇などもいない。
毒の被害に遭ったことが、ほとんどなかった。
モストロの毒に至っては初めてのことだ。
「ベル、馬車が来たわよ!」
ヴァレンティーナ前方を指差した。
さっき注文したもうひとつだ。
ヴァレンティーナがそれの座席に、ベルは御者席に飛び乗ると、海兵たちの返事を待たずに馬車を発進させた。
その顔々を見れば答えは分かった故、問題なかった。
それに正直、ベルも問う前から答えは察していた。
帰路のガレオーネの中でヴィットーリアの治療を続けながら、何か良いものは無いかとずっと考えていて、海兵たちと同様に分からなかったから助けを求めた。
アクアーリオ国から貰った薬が、モストロの毒にはほとんど効果がないことは、そう時間が掛からずに分かった。
傷口にどんなに塗り込んだところで、まだすぐに紫色になり、飲ませたところでまたすぐに苦しそうに喘ぐ。
最初は傷口だけ紫色だったのが徐々に広がっていき、今はヴィットーリアの左腕全体が変色してしまっていた。
また最初はしっかりと受け答え出来ていたのが、時間の経過と共に苦しみ喘ぎ、喋ることすら大変なようだった。
(――ハナ……! タロウさん、ナナさん・ネネさん……!)
モストロの毒から救うには、きっと魔法しかないのだと悟る。
その魔法の重要さを、ベルは今ほど思い知らされたことはない。
そしてそれを今一番痛感しているのは、きっとフラヴィオだった。
「ベルは大丈夫なのっ?」
ヴァレンティーナが問うた。
「あのワンちゃんに襲われたとき、本当に怪我してないの?」
ベルはすぐさま「スィー」と答えた。
「ルーポ・ヴェレノーソの牙が当たらなかったとは言いませんが、それは私の靴です。身体は無傷です」
モストロの毒というのは、肌からでも染み込むのだろうか。
靴を脱いで確認していないが、足に違和感があった。
体調はまだ何ともないが、後から苦しくなってくるのかもしれない。
だが、今はどうでも良かった。
以前、主の手前で『生きること』と100歳越えの熟女になることを心から誓った。
しかし、自身とヴィットーリアの命を天秤に掛けたとき、優先せねばならないのは一目瞭然、圧倒的だった。
ベルの視線の先、もう豆粒ほどに小さくなっている主――フラヴィオを見つめる。
その7番目の天使ベルがこの世からいなくなったら、酷く嘆き悲しむだろうと思う。
だけど、天使とは別格の『女神』であるヴィットーリアがいなくなってしまったとき、どうなってしまうのか想像することすら恐ろしい。
手綱を握る手が、たまらず震えていく。
「ハナ…! タロウさん、ナナさん・ネネさん…! どうか、宮廷に居てください……!」
――4匹は、居なかった。
当然のごとく、混乱や惑乱が生じている真夜中の宮廷オルキデーア城。
寝間着姿の使用人たちが泣き叫びながら駆け回り、厨房からは異様な臭いがする。
覗いてみたら、顔色無しになった料理長フィコが鍋をかき回し、モストロの毒を浄化する薬の開発を試みていた。
ベルとヴァレンティーナが4階へと辿り着いたとき、後方――階段の方から家政婦長ピエトラの声がした。
「ティーナ様!」
振り返ると、それは左手にいつも冷蔵箱に常備しているあんこを持ち、右手には図書室から探してきただろう魔法書を持っていた。
「ばぁやと共に、来てくださいまし! これからコニッリョに、毒を浄化する魔法を覚えさせるのです!」
「えっ、今からっ……!?」
「そうです、間に合うかもしれません! コニッリョに最も警戒されず、教えることが出来るのはティーナ様でございます!」
「わ……分かったわ、ばぁや! ベル、私行ってくる!」
ベルがヴァレンティーナに「お願いします」と言うと、2人が承知して階段を駆け下りていった。
コニッリョにはまだ言葉や文字を教えていないことから、無謀とも思えた。
しかし、現在マサムネの猫4匹が来ておらず、またいつ来るかも分からない故、一か八かの奇跡に掛けるしかなかった。
ベルはヴィットーリアのいるだろう、国王夫妻の寝室へと駆けていく。
毒の染み込んだ片足が重くなってきたが、やはり今はどうでもいい。
先ほどフラヴィオに持たせておいた薬のもう半分を、急いで持っていく。
寝室の中に入ると、フラヴィオの他、王子たちとフェデリコ・アリーチェ夫妻やアドルフォ・ベラドンナ夫妻、その子供たち、普段城の3階に住んでいるヴィットーリア・ベラドンナ姉妹の両親や、アドルフォの母親などが、レットの周りに集まっていた。
真っ先に、ベラドンナの泣き叫ぶ声が聞こえて来た。
「ワタシのせいだわ! おとなしく、ドルフにメッゾサングエの側室迎えてもらうんだった! そうしたら今すぐにでも、お姉様を助けられたのに! ワタシのせいだわ!」
「違うわ、ベラちゃんだけのせいじゃないわ!」
アリーチェも泣きながら続けた。
「だってわたしだって、フラヴィオ様の側室の話があったとき反対したもの! お義姉様がこんなにことになってしまうのなら、しなければ良かった……! わたしのせいだわ!」
フェデリコやアドルフォも続く。
「違う、アリー、ベラ。君たちのせいじゃない。兄上やドルフ、私が側室を迎えることに、私が真っ向から反対したんだ。私の責任だ……!」
「違う閣下、俺の責任だ……! つべこべ言わないで、ムネ殿下の言う通りにしておくべきだった。ムネ殿下が、側室を連れて来てくれたことだってあったというのに……!」
そのとき、その場にいた誰もが自身のせいにし、自身を責めていた。
「申し訳ございません」
突如戸口の方からベルの声が聞こえて、一同が振り返る。
その目線は、戸口の下の方へと下がっていった。
床の上にベルが正座し、額を床の上に付けている。
「此度のことは、すべて私の責任です。あのとき、私が判断を誤った故のこと。私があのとき、ルーポ・ヴェレノーソの牙を避けなければ、王妃陛下はこんなことにならずに済んだのです。申し訳ございません。申し訳ございません……!」
「違う、ベル」
フラヴィオの声が聞こえた。
ベッド脇でヴィットーリアの手を握っていたフラヴィオが、ベルの元へとやって来て立ち上がらせた。
「ベルも、皆も、何も悪くない。すべては余の失態だ。あのとき、ヴィットーリアとティーナ、ベルと共に行けば良かった。舞踏室のすぐ外だからと、高い城壁に守られているからと、ルーポ・ヴェレノーソにこれまで一度も遭遇したことがないからと……油断するのではなかった。大体、側室の件だって、ムネがあんなに言ってくれていたのに……!」
ベルの真上、ベルの目線の先。
歯を食いしばったフラヴィオの碧眼から涙が溢れ出し、零れ落ちて、ベルの頬を濡らしていく。
「何が『力の王』だ…! 余は一番愛したものを、守ることが出来なかった……!」
帰路は幸い順風に恵まれていたが、それでもカプリコルノへの到着までに7時間半もの時間を要した。
アクアーリオの舞踏会へは30分も参加せず、午後6時半には船を出していた。
予定よりも1日近く早い国王の帰国に、カプリコルノの北東にあるチクラミーノ港で夜勤中だった海兵たちが騒然とする。
どうしたのかと動揺していると、港まではまだ少し距離のあるうちに、ガレオーネから7番目の天使ベルの声が響き渡って来た。
「駿馬と馬車を用意してください! 駿馬が一頭と、馬車が一台です!」
すぐさま数名の海兵が「スィー!」と返事をし、近くにあるプリームラ城へと全速力で馬を走らせて行った。
ベルが注文した2つのうちのひとつ――駿馬――は幸いすぐ近くにあり、海兵が急いで岸壁へと引っ張ってきた。
真っ先にガレオーネから飛び降りたフラヴィオの腕に、苦しそうに喘ぐヴィットーリアが抱かれているのを見て叫喚が上がる。
「――王妃陛下!」
一言「毒だ」と返したフラヴィオが、用意された駿馬に乗り、ヴィットーリアを腕の中に座らせて宮廷へと発進させる。
その後方を、ベルとヴァレンティーナが追い駆けていく。
ヴィットーリアに何があったのかと、狼狽して思わず付いて来て問う海兵に、ベルが問い返す。
「王妃陛下はモストロの毒に掛かってしまわれたのです。何か消せそうなものはありませんか」
海兵たちが顔を見合わせた。
誰も知っているわけがなかった。
毒殺用の毒が持ち込まれたことなどはあったが、この国にはそもそも毒草などは生えておらず、毒蛇などもいない。
毒の被害に遭ったことが、ほとんどなかった。
モストロの毒に至っては初めてのことだ。
「ベル、馬車が来たわよ!」
ヴァレンティーナ前方を指差した。
さっき注文したもうひとつだ。
ヴァレンティーナがそれの座席に、ベルは御者席に飛び乗ると、海兵たちの返事を待たずに馬車を発進させた。
その顔々を見れば答えは分かった故、問題なかった。
それに正直、ベルも問う前から答えは察していた。
帰路のガレオーネの中でヴィットーリアの治療を続けながら、何か良いものは無いかとずっと考えていて、海兵たちと同様に分からなかったから助けを求めた。
アクアーリオ国から貰った薬が、モストロの毒にはほとんど効果がないことは、そう時間が掛からずに分かった。
傷口にどんなに塗り込んだところで、まだすぐに紫色になり、飲ませたところでまたすぐに苦しそうに喘ぐ。
最初は傷口だけ紫色だったのが徐々に広がっていき、今はヴィットーリアの左腕全体が変色してしまっていた。
また最初はしっかりと受け答え出来ていたのが、時間の経過と共に苦しみ喘ぎ、喋ることすら大変なようだった。
(――ハナ……! タロウさん、ナナさん・ネネさん……!)
モストロの毒から救うには、きっと魔法しかないのだと悟る。
その魔法の重要さを、ベルは今ほど思い知らされたことはない。
そしてそれを今一番痛感しているのは、きっとフラヴィオだった。
「ベルは大丈夫なのっ?」
ヴァレンティーナが問うた。
「あのワンちゃんに襲われたとき、本当に怪我してないの?」
ベルはすぐさま「スィー」と答えた。
「ルーポ・ヴェレノーソの牙が当たらなかったとは言いませんが、それは私の靴です。身体は無傷です」
モストロの毒というのは、肌からでも染み込むのだろうか。
靴を脱いで確認していないが、足に違和感があった。
体調はまだ何ともないが、後から苦しくなってくるのかもしれない。
だが、今はどうでも良かった。
以前、主の手前で『生きること』と100歳越えの熟女になることを心から誓った。
しかし、自身とヴィットーリアの命を天秤に掛けたとき、優先せねばならないのは一目瞭然、圧倒的だった。
ベルの視線の先、もう豆粒ほどに小さくなっている主――フラヴィオを見つめる。
その7番目の天使ベルがこの世からいなくなったら、酷く嘆き悲しむだろうと思う。
だけど、天使とは別格の『女神』であるヴィットーリアがいなくなってしまったとき、どうなってしまうのか想像することすら恐ろしい。
手綱を握る手が、たまらず震えていく。
「ハナ…! タロウさん、ナナさん・ネネさん…! どうか、宮廷に居てください……!」
――4匹は、居なかった。
当然のごとく、混乱や惑乱が生じている真夜中の宮廷オルキデーア城。
寝間着姿の使用人たちが泣き叫びながら駆け回り、厨房からは異様な臭いがする。
覗いてみたら、顔色無しになった料理長フィコが鍋をかき回し、モストロの毒を浄化する薬の開発を試みていた。
ベルとヴァレンティーナが4階へと辿り着いたとき、後方――階段の方から家政婦長ピエトラの声がした。
「ティーナ様!」
振り返ると、それは左手にいつも冷蔵箱に常備しているあんこを持ち、右手には図書室から探してきただろう魔法書を持っていた。
「ばぁやと共に、来てくださいまし! これからコニッリョに、毒を浄化する魔法を覚えさせるのです!」
「えっ、今からっ……!?」
「そうです、間に合うかもしれません! コニッリョに最も警戒されず、教えることが出来るのはティーナ様でございます!」
「わ……分かったわ、ばぁや! ベル、私行ってくる!」
ベルがヴァレンティーナに「お願いします」と言うと、2人が承知して階段を駆け下りていった。
コニッリョにはまだ言葉や文字を教えていないことから、無謀とも思えた。
しかし、現在マサムネの猫4匹が来ておらず、またいつ来るかも分からない故、一か八かの奇跡に掛けるしかなかった。
ベルはヴィットーリアのいるだろう、国王夫妻の寝室へと駆けていく。
毒の染み込んだ片足が重くなってきたが、やはり今はどうでもいい。
先ほどフラヴィオに持たせておいた薬のもう半分を、急いで持っていく。
寝室の中に入ると、フラヴィオの他、王子たちとフェデリコ・アリーチェ夫妻やアドルフォ・ベラドンナ夫妻、その子供たち、普段城の3階に住んでいるヴィットーリア・ベラドンナ姉妹の両親や、アドルフォの母親などが、レットの周りに集まっていた。
真っ先に、ベラドンナの泣き叫ぶ声が聞こえて来た。
「ワタシのせいだわ! おとなしく、ドルフにメッゾサングエの側室迎えてもらうんだった! そうしたら今すぐにでも、お姉様を助けられたのに! ワタシのせいだわ!」
「違うわ、ベラちゃんだけのせいじゃないわ!」
アリーチェも泣きながら続けた。
「だってわたしだって、フラヴィオ様の側室の話があったとき反対したもの! お義姉様がこんなにことになってしまうのなら、しなければ良かった……! わたしのせいだわ!」
フェデリコやアドルフォも続く。
「違う、アリー、ベラ。君たちのせいじゃない。兄上やドルフ、私が側室を迎えることに、私が真っ向から反対したんだ。私の責任だ……!」
「違う閣下、俺の責任だ……! つべこべ言わないで、ムネ殿下の言う通りにしておくべきだった。ムネ殿下が、側室を連れて来てくれたことだってあったというのに……!」
そのとき、その場にいた誰もが自身のせいにし、自身を責めていた。
「申し訳ございません」
突如戸口の方からベルの声が聞こえて、一同が振り返る。
その目線は、戸口の下の方へと下がっていった。
床の上にベルが正座し、額を床の上に付けている。
「此度のことは、すべて私の責任です。あのとき、私が判断を誤った故のこと。私があのとき、ルーポ・ヴェレノーソの牙を避けなければ、王妃陛下はこんなことにならずに済んだのです。申し訳ございません。申し訳ございません……!」
「違う、ベル」
フラヴィオの声が聞こえた。
ベッド脇でヴィットーリアの手を握っていたフラヴィオが、ベルの元へとやって来て立ち上がらせた。
「ベルも、皆も、何も悪くない。すべては余の失態だ。あのとき、ヴィットーリアとティーナ、ベルと共に行けば良かった。舞踏室のすぐ外だからと、高い城壁に守られているからと、ルーポ・ヴェレノーソにこれまで一度も遭遇したことがないからと……油断するのではなかった。大体、側室の件だって、ムネがあんなに言ってくれていたのに……!」
ベルの真上、ベルの目線の先。
歯を食いしばったフラヴィオの碧眼から涙が溢れ出し、零れ落ちて、ベルの頬を濡らしていく。
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