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第10話(ルート2)
「ヒッ!」
拷問と聞いて私は背筋が凍った。
なんてことなの……。
「あっ!」
待って!
それよりも――「どれも」とか、「次々に来た」とか、「全員捕獲」とか言っていたわよね。
「私を助けに来た人がたくさん居て、しかもそれが全てどこかの国の王子で……。なのに全員捕まったんだ……。」
私には絶望しかなかった。
私の国を含め、どこの国の王族・または皇族も、国一番の武芸を修めている達人なのが常識。
にもかかわらず、誰一人として魔王にすら辿り着けなかったということだ。
ガックリと項垂れていると、また違った話し声が聞こえてきた。
「あんだけの人数がいるんだ。流れる血も、魔力も、量はふんだんにあるだろう。ってことは、だ――。」
「オコボレに与ろうってのかい?」
「あぁ、お前も欲しいだろ?」
「そうだなぁ……。」
楽し気に会話をする魔王の眷属の声に、私の希望は暗く沈んだ。
「―――ハッ! 大隊長!」
不意に偉い身分のヒトにでも会ったのだろうか、その声はさっきまでのダラけた感じと違って背筋を伸ばした様に急激にピシっとしていた。
「時と場合を選ぶなら、多少ならば気を抜いても構わんが……気を抜きすぎるなよ。」
「はっ!」
「エサとして攫ってきた姫さえいれば、いくらでも人間が簡単に手に入るとはいえ、油断は禁物だからな。」
エサ?―――だって!?
「勿論ですっ!」
「分かってりゃいい。まったく、姫さまさまだなぁ。アッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!」
まさかの事実に頭が痛くなってきた……。
私を攫ったのは、私自身が目的だったわけではないんだね。
どうりで魔王の私に対する扱いが雑なわけだわ………。
と、そこへさらに誰かがやってきた。
「伝令! 伝令! 大隊長! また一人、新たに人間の国の王子を捕縛しました!」
「ホゥ! して、今度はどこの誰か?」
「なんでも、近々あの姫との結婚を発表予定だったとかいう婚約者と目される男です。」
えっ?
婚約者とか、聞いてないんですけど――。
あぁ、でも……私たち子供の結婚相手は皆、お父様がお決めになっていたわね。
「まだ私にお話になっていないだけで、もう既にお決めになっていたのかしら?」
会ったことも無い相手とはいえ、自らの『婚約者』と聞いてその身を案じた。
「取りあえずは………魔王様に面通しだろうな。姫の婚約者ならば重要人物かもしれんから。」
「こんな子供が――ですか? まぁ、それなりに強かったみたいですけど。」
「そうだ。こういうことは一応は魔王様にお伺いを立てておいた方が後の為だからな。」
「そういうもんですか~。」
拷問と聞いて私は背筋が凍った。
なんてことなの……。
「あっ!」
待って!
それよりも――「どれも」とか、「次々に来た」とか、「全員捕獲」とか言っていたわよね。
「私を助けに来た人がたくさん居て、しかもそれが全てどこかの国の王子で……。なのに全員捕まったんだ……。」
私には絶望しかなかった。
私の国を含め、どこの国の王族・または皇族も、国一番の武芸を修めている達人なのが常識。
にもかかわらず、誰一人として魔王にすら辿り着けなかったということだ。
ガックリと項垂れていると、また違った話し声が聞こえてきた。
「あんだけの人数がいるんだ。流れる血も、魔力も、量はふんだんにあるだろう。ってことは、だ――。」
「オコボレに与ろうってのかい?」
「あぁ、お前も欲しいだろ?」
「そうだなぁ……。」
楽し気に会話をする魔王の眷属の声に、私の希望は暗く沈んだ。
「―――ハッ! 大隊長!」
不意に偉い身分のヒトにでも会ったのだろうか、その声はさっきまでのダラけた感じと違って背筋を伸ばした様に急激にピシっとしていた。
「時と場合を選ぶなら、多少ならば気を抜いても構わんが……気を抜きすぎるなよ。」
「はっ!」
「エサとして攫ってきた姫さえいれば、いくらでも人間が簡単に手に入るとはいえ、油断は禁物だからな。」
エサ?―――だって!?
「勿論ですっ!」
「分かってりゃいい。まったく、姫さまさまだなぁ。アッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!」
まさかの事実に頭が痛くなってきた……。
私を攫ったのは、私自身が目的だったわけではないんだね。
どうりで魔王の私に対する扱いが雑なわけだわ………。
と、そこへさらに誰かがやってきた。
「伝令! 伝令! 大隊長! また一人、新たに人間の国の王子を捕縛しました!」
「ホゥ! して、今度はどこの誰か?」
「なんでも、近々あの姫との結婚を発表予定だったとかいう婚約者と目される男です。」
えっ?
婚約者とか、聞いてないんですけど――。
あぁ、でも……私たち子供の結婚相手は皆、お父様がお決めになっていたわね。
「まだ私にお話になっていないだけで、もう既にお決めになっていたのかしら?」
会ったことも無い相手とはいえ、自らの『婚約者』と聞いてその身を案じた。
「取りあえずは………魔王様に面通しだろうな。姫の婚約者ならば重要人物かもしれんから。」
「こんな子供が――ですか? まぁ、それなりに強かったみたいですけど。」
「そうだ。こういうことは一応は魔王様にお伺いを立てておいた方が後の為だからな。」
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