冬の雨に濡れてー家出JKと鬼畜サラリーマンの凄まじいラブストーリー

登夢

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第1部 家出・同居編

17.父親からの脅し

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3月に入って、温かくなってきた。二人の生活は落ち着いている。未希は新学期に備えて相変わらずアルバイトに精を出している。今のうちに貯金しておかないと、通学を始めたらアルバイトは放課後と土日祝日位しかできなくなる。未希の身の回りの持ち物や服も増えてきている。俺が買ってやったものもあるが、自分でも少しずつ買っているようだ。

昼休みに携帯に電話が入る。未希の父親からだった。

「未希は元気か? 毎日可愛がってやっているか?」

「何か用ですか?」

「相談だが、金を貸してくれないか?」

「貸せる金はない。未希との生活で精いっぱいだ」

「俺は未希を100万円で売るといったが、あと50万円受け取っていない。それをくれとは言わない、貸してくれないか? 金が要るんだ」

「そんなゆとりはない」

「警察に淫行でお前を訴えることもできる。俺は未希の父親だ。俺が訴えれば警察は捜査するだろう」

「あんたの書いた同居の同意書がある」

「それはお前が取り調べられた後でしか出せないと思う。お前を訴えるとすぐに警察が動くだろう。俺はあんたの住所と名前、それに勤務先も調べた」

「どうやって調べた?」

「品川駅で偶然お前を見かけたので後をつけた。新橋のビルへ入ったので会社名が分かった。帰りを待ってお前のアパートまでつけて行った。駅前のアパートの401号室だろう」

「未希にはもう会わないとの約束だぞ」

「未希には会わない。お前からしか金を借りられないからな」

「いいいかげんにしろ、それは恐喝だ。こっちこそ警察に訴えるぞ」

「できるものなら、やってみろ。未希の父親が金を貸してくれと言っているだけだ」

「貸せる金はない。本当だ」

「50万円とは言わない。30万、いや20万でいい」

「未希の父親が困っているのなら、何とかしようと思うが、10万で精一杯だ。こちらも生活できない。必ず返してくれるのだな。返済の誓約書を書いてもらうぞ」

「書くから、頼むよ」

「分かった、この前に会った場所で明日の午後8時でどうか?」

「必ず行く」

やれやれ10万円に値切った。住所と会社まで知られてはしかたがない。でもこれから何度でも言ってくる恐れがある。何とかしなくてはいけないが、防ぐ方策が思いつかない。

未希には、父親から連絡が入って、お金を10万円貸す約束をしたことを話した。未希は私の貯金から10万円を払うと言ったが、俺が払うからと断った。明日会って、これが最後と話を付けてくると言った。

そして、未希には住所が知られたので、訪ねて来るかもしれないが、決して部屋に入れないことを約束させた。アルバイト中に来たら、店にいて店から絶対に外へ出ないように言っておいた。

次の日の午後8時に品川駅で未希の父親に会った。父親は以前よりも憔悴していたのが、すぐに分かった。準備しておいた10万円を渡す際に、借用書とこれ以上は借りないとの誓約書を書いてもらった。これらの書類は何の役に立たないかもしれないが、万一の時の証拠にはなる。

家に帰ると未希は待っていた。10万円を渡したことを話した。未希は「ごめんなさい」と謝った。「未希があやまることはない。悪いのはお前の父親だ」と慰めた。未希は「身体で返します」と言った。俺には虚しさだけが残った。

未希の誕生日は3月20日だから、あと10日で18歳になる。時間が経てば、脅迫の材料も消えていくだろう。
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