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第六話 報酬-1
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「こんな巫山戯た話があるか!」
ボナレス伯爵は手にした見積書を机に強かに叩き付けながら叫んだ。商人の見積もりに我慢できず、逆上したのだ。
「巫山戯たと言われましても」
執事のヘンドリックは困惑を返すのみである。
「どうして宝石を売る筈が、金を出して引き取って貰わきゃならんのだ!?」
「商人の話に拠りますと、ハイデルフト侯爵由来の品には呪いが掛けられており、所持するだけでその呪いによって死に至るとの噂が広まっているそうでございます。そのため、由来の判らない品を手放す方が多く、商人もそう言った品を引き取らないとのことでございます」
「呪いだと!? そんな世迷い言を信じる商人が何処にいると言うんだ!」
「そう仰いましても、当の商人がそう言うのでございます」
ヘンドリックとしては、その世迷い言を信じる商人と先刻まで相対していたのだから「自分に言われても困る。直接商人に言ってくれ」と言う気分だった。
同時に、どうしてこの主はこうも愚かなのかと嘆きたくなる。
◆
昔のヘンドリックは名の知れた傭兵だった。だがそれも二〇年余り前、それまで続いていた隣国との戦争が休戦になり、雇い主の国から解雇されるまでのこと。こうなると、宵越しの金を持たないような暮らしを続けたのが祟ってしまい、瞬く間に困窮した。
そこを先代のボナレス伯爵から手を差し延べられ、執事として雇い入れられた。執事の経験などなかったが、先代は教師役を用意して一から教えを授けてもくれた。
このことにヘンドリックはいたく感謝した。期待に応えるよう、励みもした。そして伯爵家の執事の長にもなったのだ。
そんな先代がこの世を去る直前、ヘンドリックに「息子を頼む」と言い遺した。一番の恩義を感じる人の遺言となれば、無下にできようはずもない。快く引き受けた。
ところがその息子、つまり当代の性根は曲がっていた。名領主と謳われた先代から生まれたとは思えないほどにだ。
先代にとって当代は一粒種だったものの、甘やかされてはいない。むしろ厳しく躾けられた。だが、その厳しさが却って反動になったのか、伯爵家を継いで以降、曲がった性根が更に拗くれて表面化した。
特に強いのが浪費癖である。
例えば食事。
先代も毎日豪華な食事を用意していた。だがそれは貴族の義務としてである。貴族が消費することで栄える産業もあるのだ。この場合は高級食材の生産者や料理人。だから自分が食べたいものではなく、領内の生産者に所得が行き渡るように旬の食材を調達して料理もさせていた。だから何それを食べたいと言う息子の希望も聞き入れない。
息子である当代はそれを不満に思っていた。そして伯爵家を継いで以降、食べたいものを食べたい時に求める。旬など構いはしない。そのためには金銭も惜しまない。苦言を呈するヘンドリックの目を盗んで他の使用人に命じてまで手に入れた。
また、先代が頑として購入しなかった娯楽品、縁起物、趣味物なども買い漁る。その時の気分だけで大量に買い込み、飽きれば売り払う。買う時は高価でも売る時は捨て値にしかならない。
そしてそんな浪費や、その資金を得るための悪徳をまるで反省しないのである。
当代のボナレス伯爵は目先の金銭にしか興味が無く、産業の育成や投資など考えもしない。家臣らは伯爵の性格を受けて目先の結果だけを求め、領民達に鞭打つ形で税を搾り取るようになった。結果、奪われるばかりの領民は活気を失い、日毎に生産力が落ちていった。これに応じて税収も減る。
だが、伯爵の浪費は止まない。年々税収が減り続ける中での浪費である。忽ち先代の残した遺産を食い潰し、借金まで抱える始末である。借りても返す当てなど有りはしない。いや、元から返すつもりが無いのだ。悉く焦げ付かせ、返済を請われたら武力で脅して踏み倒す。そして伯爵に金を貸した商人からは一家心中する者まで現れた。
金を貸したら最後、返して貰えないとなれば誰も貸しはしない。だが伯爵は金を貸さなければ剣を突き付けるのだ。最早強盗である。為政者自身が強盗を働くような領地に住みたい者など居よう筈もない。商人達は次々と他領へと逃げ出した。
そして伯爵は借金さえできなくなった。
「金が足りないなら税を一〇倍にしてしまえ」
伯爵がそんなことを言い出した時にはヘンドリックは必死に止めた。ただでさえ領民の税負担が収入の七割に達していた頃のこと。そんなことをすれば領民が皆餓死してしまう。恐らくはその前に叛乱が起きる。ごねる伯爵をなんとか宥め賺して税率が上がらないようにもした。それでも領民は貧困に喘いで難民として他領へと流出する。
その難民に手を焼いたのが周辺の領主達である。難民が盗賊団となって領内を荒らし回りさえするのだから迷惑この上ない。
そこで、ハイデルフト侯は難民の発生そのものを抑えるべく、ボナレス領の税率を下げるのを条件としてボナレスへの援助を始めた。その援助が功を奏したのか、税負担が五割に下げられて難民の発生も抑えられた。
ところが、それでもボナレス伯爵の浪費は止まらない。援助される金銭が足りないからだと、伯爵はハイデルフト候と交わした条件さえ違えて税率を上げようとする。それをヘンドリックが必死に押し止める日々が続いた。
我慢しているつもりの伯爵は日々恨み言を言う。それもハイデルフト侯に対してだ。内政干渉だだの、端金で恩着せがましいだのと言う逆恨みである。
ヘンドリックとしては先代から頼まれていなければ伯爵を疾うに見限っていた。
援助を受けながらも日に日に領の財政が悪化していたある日、ハイデルフト侯が反乱を起こすとの話が舞い込んで来た。侯爵から直接の話ではない。それをヘンドリックは当然だと考えるが伯爵はそう思わなかったらしい。「俺に相談も無く、勝手なことをしおって!」等と恨み言さえ口にする。ヘンドリックは伯爵の身の程知らずに呆れ果てた。
だが、悪事にだけは動きの素速い伯爵は、ヘンドリックを介さずにハイデルフトと隣接する領の領主達に根回しし、ハイデルフト領に攻め込む準備をした。本来であれば軍備を整える資金の持ち合わせなど無かったが、他領の領主や国王にハイデルフトの情報を売った対価として銃、弾薬の現物を手に入れたのだ。そして傭兵を集めて僅かな手付け金だけを払い、ハイデルフト侯の挙兵に合わせてハイデルフト領へと送り込んだ。
結果、多数の財貨の略奪には成功する。
伯爵にとって不測だったのは、傭兵の一部がハイデルフトの領主館から持ち逃げした宝飾品の多くが市場に流れ、相場が暴落したことだ。平時であればそうならない品数であっても、戦時となれば話が違ったのである。
伯爵はここで欲を出した。下がった宝飾品の相場が持ち直すのを待つことにしたのだ。宝飾品を売って得るつもりだった目先の現金の穴埋めには、傭兵への報酬や兵士への給金、更には駐留軍の費用を充てた。彼らの持ち逃げに責任が有るのだから支払いが遅れても当然だと嘯き、宝飾品が売れれば報酬を支払ってやらないこともない程度に考えた。
支払うべきものを支払わずとも持ち前の浪費癖により、ボナレス伯爵は一年と経たずに手持ちの現金を使い果たしてしまった。そこで今回仕方なく宝飾品を売ることにしたのである。
ところがどうだ、宝飾品の相場は持ち直すどころか完全に崩壊している。
ハイデルフト家から奪った品を売って悠々自適に暮らすと言う伯爵の思惑が頓挫した瞬間だった。
尤も、仮に思惑が成就されていても、金銭に困窮するのは早いか遅いかの違いでしかない。
◆
「それでどうなさいますか? 宝飾品は手放されますか?」
ヘンドリックは問うが伯爵の答えは決まっている。
「馬鹿なことを言うな! 金なんぞ支払える訳がなかろう!」
「それではそのようにいたします」
「だが金は必要だ」
「当てなどございませんが……」
「ふん、だったら、ハイデルフト領から奪ってくるまでのことだ」
伯爵は不敵に笑うが、ヘンドリックは驚愕に目を見開く。
「本気でいらっしゃいますか?」
「当たり前だ!」
「傭兵や兵士達の報酬の支払いは如何なされますか?」
「そんなもの、ハイデルフト領で略奪すれば済むだろう」
「本気でいらっしゃいますか?」
「当たり前だ!」
「承知いたしました。このようなことは他の者には任せられませんので、私自ら伝えに参ります」
ヘンドリックは伯爵に軽く答えて一礼すると、流れるような所作で退出する。その素早さは、伯爵が呼び止める暇も無いほどであった。
◆
ヘンドリックは自らの言葉通りにハイデルフト領へと赴いた。駐留している軍には大隊が三つ有り、ボナレス伯爵の指示を直接伝えたのはその大隊長らにである。その際には独断で伯爵が傭兵への報酬や兵士への給金を支払わない理由も伝えた。
然る後、今後の全てを彼らの判断に任せ、直ぐにその場を立ち去った。
『一踏ん張りするだけで愉快なことになるかも知れませんね』
ヘンドリックの連絡を横で聞いていたエカテリーナは呟いた。
彼女がそこに居た理由、それは、ボナレス兵を目標にするならその司令所を監視するのが効率的だろうと言う単純な発想である。
ボナレス伯爵は手にした見積書を机に強かに叩き付けながら叫んだ。商人の見積もりに我慢できず、逆上したのだ。
「巫山戯たと言われましても」
執事のヘンドリックは困惑を返すのみである。
「どうして宝石を売る筈が、金を出して引き取って貰わきゃならんのだ!?」
「商人の話に拠りますと、ハイデルフト侯爵由来の品には呪いが掛けられており、所持するだけでその呪いによって死に至るとの噂が広まっているそうでございます。そのため、由来の判らない品を手放す方が多く、商人もそう言った品を引き取らないとのことでございます」
「呪いだと!? そんな世迷い言を信じる商人が何処にいると言うんだ!」
「そう仰いましても、当の商人がそう言うのでございます」
ヘンドリックとしては、その世迷い言を信じる商人と先刻まで相対していたのだから「自分に言われても困る。直接商人に言ってくれ」と言う気分だった。
同時に、どうしてこの主はこうも愚かなのかと嘆きたくなる。
◆
昔のヘンドリックは名の知れた傭兵だった。だがそれも二〇年余り前、それまで続いていた隣国との戦争が休戦になり、雇い主の国から解雇されるまでのこと。こうなると、宵越しの金を持たないような暮らしを続けたのが祟ってしまい、瞬く間に困窮した。
そこを先代のボナレス伯爵から手を差し延べられ、執事として雇い入れられた。執事の経験などなかったが、先代は教師役を用意して一から教えを授けてもくれた。
このことにヘンドリックはいたく感謝した。期待に応えるよう、励みもした。そして伯爵家の執事の長にもなったのだ。
そんな先代がこの世を去る直前、ヘンドリックに「息子を頼む」と言い遺した。一番の恩義を感じる人の遺言となれば、無下にできようはずもない。快く引き受けた。
ところがその息子、つまり当代の性根は曲がっていた。名領主と謳われた先代から生まれたとは思えないほどにだ。
先代にとって当代は一粒種だったものの、甘やかされてはいない。むしろ厳しく躾けられた。だが、その厳しさが却って反動になったのか、伯爵家を継いで以降、曲がった性根が更に拗くれて表面化した。
特に強いのが浪費癖である。
例えば食事。
先代も毎日豪華な食事を用意していた。だがそれは貴族の義務としてである。貴族が消費することで栄える産業もあるのだ。この場合は高級食材の生産者や料理人。だから自分が食べたいものではなく、領内の生産者に所得が行き渡るように旬の食材を調達して料理もさせていた。だから何それを食べたいと言う息子の希望も聞き入れない。
息子である当代はそれを不満に思っていた。そして伯爵家を継いで以降、食べたいものを食べたい時に求める。旬など構いはしない。そのためには金銭も惜しまない。苦言を呈するヘンドリックの目を盗んで他の使用人に命じてまで手に入れた。
また、先代が頑として購入しなかった娯楽品、縁起物、趣味物なども買い漁る。その時の気分だけで大量に買い込み、飽きれば売り払う。買う時は高価でも売る時は捨て値にしかならない。
そしてそんな浪費や、その資金を得るための悪徳をまるで反省しないのである。
当代のボナレス伯爵は目先の金銭にしか興味が無く、産業の育成や投資など考えもしない。家臣らは伯爵の性格を受けて目先の結果だけを求め、領民達に鞭打つ形で税を搾り取るようになった。結果、奪われるばかりの領民は活気を失い、日毎に生産力が落ちていった。これに応じて税収も減る。
だが、伯爵の浪費は止まない。年々税収が減り続ける中での浪費である。忽ち先代の残した遺産を食い潰し、借金まで抱える始末である。借りても返す当てなど有りはしない。いや、元から返すつもりが無いのだ。悉く焦げ付かせ、返済を請われたら武力で脅して踏み倒す。そして伯爵に金を貸した商人からは一家心中する者まで現れた。
金を貸したら最後、返して貰えないとなれば誰も貸しはしない。だが伯爵は金を貸さなければ剣を突き付けるのだ。最早強盗である。為政者自身が強盗を働くような領地に住みたい者など居よう筈もない。商人達は次々と他領へと逃げ出した。
そして伯爵は借金さえできなくなった。
「金が足りないなら税を一〇倍にしてしまえ」
伯爵がそんなことを言い出した時にはヘンドリックは必死に止めた。ただでさえ領民の税負担が収入の七割に達していた頃のこと。そんなことをすれば領民が皆餓死してしまう。恐らくはその前に叛乱が起きる。ごねる伯爵をなんとか宥め賺して税率が上がらないようにもした。それでも領民は貧困に喘いで難民として他領へと流出する。
その難民に手を焼いたのが周辺の領主達である。難民が盗賊団となって領内を荒らし回りさえするのだから迷惑この上ない。
そこで、ハイデルフト侯は難民の発生そのものを抑えるべく、ボナレス領の税率を下げるのを条件としてボナレスへの援助を始めた。その援助が功を奏したのか、税負担が五割に下げられて難民の発生も抑えられた。
ところが、それでもボナレス伯爵の浪費は止まらない。援助される金銭が足りないからだと、伯爵はハイデルフト候と交わした条件さえ違えて税率を上げようとする。それをヘンドリックが必死に押し止める日々が続いた。
我慢しているつもりの伯爵は日々恨み言を言う。それもハイデルフト侯に対してだ。内政干渉だだの、端金で恩着せがましいだのと言う逆恨みである。
ヘンドリックとしては先代から頼まれていなければ伯爵を疾うに見限っていた。
援助を受けながらも日に日に領の財政が悪化していたある日、ハイデルフト侯が反乱を起こすとの話が舞い込んで来た。侯爵から直接の話ではない。それをヘンドリックは当然だと考えるが伯爵はそう思わなかったらしい。「俺に相談も無く、勝手なことをしおって!」等と恨み言さえ口にする。ヘンドリックは伯爵の身の程知らずに呆れ果てた。
だが、悪事にだけは動きの素速い伯爵は、ヘンドリックを介さずにハイデルフトと隣接する領の領主達に根回しし、ハイデルフト領に攻め込む準備をした。本来であれば軍備を整える資金の持ち合わせなど無かったが、他領の領主や国王にハイデルフトの情報を売った対価として銃、弾薬の現物を手に入れたのだ。そして傭兵を集めて僅かな手付け金だけを払い、ハイデルフト侯の挙兵に合わせてハイデルフト領へと送り込んだ。
結果、多数の財貨の略奪には成功する。
伯爵にとって不測だったのは、傭兵の一部がハイデルフトの領主館から持ち逃げした宝飾品の多くが市場に流れ、相場が暴落したことだ。平時であればそうならない品数であっても、戦時となれば話が違ったのである。
伯爵はここで欲を出した。下がった宝飾品の相場が持ち直すのを待つことにしたのだ。宝飾品を売って得るつもりだった目先の現金の穴埋めには、傭兵への報酬や兵士への給金、更には駐留軍の費用を充てた。彼らの持ち逃げに責任が有るのだから支払いが遅れても当然だと嘯き、宝飾品が売れれば報酬を支払ってやらないこともない程度に考えた。
支払うべきものを支払わずとも持ち前の浪費癖により、ボナレス伯爵は一年と経たずに手持ちの現金を使い果たしてしまった。そこで今回仕方なく宝飾品を売ることにしたのである。
ところがどうだ、宝飾品の相場は持ち直すどころか完全に崩壊している。
ハイデルフト家から奪った品を売って悠々自適に暮らすと言う伯爵の思惑が頓挫した瞬間だった。
尤も、仮に思惑が成就されていても、金銭に困窮するのは早いか遅いかの違いでしかない。
◆
「それでどうなさいますか? 宝飾品は手放されますか?」
ヘンドリックは問うが伯爵の答えは決まっている。
「馬鹿なことを言うな! 金なんぞ支払える訳がなかろう!」
「それではそのようにいたします」
「だが金は必要だ」
「当てなどございませんが……」
「ふん、だったら、ハイデルフト領から奪ってくるまでのことだ」
伯爵は不敵に笑うが、ヘンドリックは驚愕に目を見開く。
「本気でいらっしゃいますか?」
「当たり前だ!」
「傭兵や兵士達の報酬の支払いは如何なされますか?」
「そんなもの、ハイデルフト領で略奪すれば済むだろう」
「本気でいらっしゃいますか?」
「当たり前だ!」
「承知いたしました。このようなことは他の者には任せられませんので、私自ら伝えに参ります」
ヘンドリックは伯爵に軽く答えて一礼すると、流れるような所作で退出する。その素早さは、伯爵が呼び止める暇も無いほどであった。
◆
ヘンドリックは自らの言葉通りにハイデルフト領へと赴いた。駐留している軍には大隊が三つ有り、ボナレス伯爵の指示を直接伝えたのはその大隊長らにである。その際には独断で伯爵が傭兵への報酬や兵士への給金を支払わない理由も伝えた。
然る後、今後の全てを彼らの判断に任せ、直ぐにその場を立ち去った。
『一踏ん張りするだけで愉快なことになるかも知れませんね』
ヘンドリックの連絡を横で聞いていたエカテリーナは呟いた。
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