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267 もっと有効な方法
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明くる夜。前夜はついつい魔法の検証をしてしまったせいで骨同士を繋ぐ検証は全く進まなかった。今夜こそはその続きだが……。
(骨を繋ぐのは止めようかな)
一日置いたせいかモチベーションが無くなった。それよりもっと有効な方法も思い付いた。
(タンクを『加熱』しながら鉄製カバーを『冷却』する方が確実だよね)
『冷却』するのはカバーだけではない。蒸気タンクの噴出口を塞ぐ栓棒やその周辺、銃身も熱くなる。『加熱』が長時間に及べばこれらも全く触れなくなり、蒸気銃で触れるのは手袋越しに木製パーツの部分だけにもなってしまう。こうなってしまえば使い勝手が悪すぎるので一旦冷まさなければならない。
(今思ったら凄くめんどくさいことしてたんだ。最初から『冷却』に気付いてれば……)
以前を思い出し、思い込みがあったのが悔やまれるルキアスだ。しかし判ったからにはそれを踏まえた蒸気銃にすれば良い。
『冷却』を前提にするなら断熱効果はそれほど無くても良くなるが、ルキアスは念のためにスペーサーだけはオークの骨を使って作り直す。
問題になるのはスペーサーを木製カバーに填め込むための溝が少々細かいことだ。木材なら容易な加工でも骨だと難しい。
(分けて作ればいいかな? 長さも無いことだし)
蒸気タンクを覆うカバーは鉄製も木製も広げた指の親指の先から薬指の先くらいまでの長さがある。だからスペーサーもその程度の長さだ。これを木製なら一箇所に一本作れば済むのだが、オークの骨で作成に失敗してその長さのやり直しは辛い。やり直す以前の問題として材料にそれだけの長さが無い。小分けにするしかないのだ。
これはこれで骨同士を接着したくなるが、これは諦めるのが無難だろう。
スペーサーの縦横が確保できるオークの骨を選んで可能な限り長く切り出し、『均し』てスペーサーの形に削る。溝を作る時は爪の先で『均し』を使うことでそこそこ行けた。
(何とかなるものだね)
ルキアスはウキウキ気分で骨の加工を続ける。
進捗があまり無いまま夜が更け始めたので切り上げることにはなったが。
(骨を繋ぐのは止めようかな)
一日置いたせいかモチベーションが無くなった。それよりもっと有効な方法も思い付いた。
(タンクを『加熱』しながら鉄製カバーを『冷却』する方が確実だよね)
『冷却』するのはカバーだけではない。蒸気タンクの噴出口を塞ぐ栓棒やその周辺、銃身も熱くなる。『加熱』が長時間に及べばこれらも全く触れなくなり、蒸気銃で触れるのは手袋越しに木製パーツの部分だけにもなってしまう。こうなってしまえば使い勝手が悪すぎるので一旦冷まさなければならない。
(今思ったら凄くめんどくさいことしてたんだ。最初から『冷却』に気付いてれば……)
以前を思い出し、思い込みがあったのが悔やまれるルキアスだ。しかし判ったからにはそれを踏まえた蒸気銃にすれば良い。
『冷却』を前提にするなら断熱効果はそれほど無くても良くなるが、ルキアスは念のためにスペーサーだけはオークの骨を使って作り直す。
問題になるのはスペーサーを木製カバーに填め込むための溝が少々細かいことだ。木材なら容易な加工でも骨だと難しい。
(分けて作ればいいかな? 長さも無いことだし)
蒸気タンクを覆うカバーは鉄製も木製も広げた指の親指の先から薬指の先くらいまでの長さがある。だからスペーサーもその程度の長さだ。これを木製なら一箇所に一本作れば済むのだが、オークの骨で作成に失敗してその長さのやり直しは辛い。やり直す以前の問題として材料にそれだけの長さが無い。小分けにするしかないのだ。
これはこれで骨同士を接着したくなるが、これは諦めるのが無難だろう。
スペーサーの縦横が確保できるオークの骨を選んで可能な限り長く切り出し、『均し』てスペーサーの形に削る。溝を作る時は爪の先で『均し』を使うことでそこそこ行けた。
(何とかなるものだね)
ルキアスはウキウキ気分で骨の加工を続ける。
進捗があまり無いまま夜が更け始めたので切り上げることにはなったが。
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