魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

５０１．うどんの固さ

「信仰対決はまだまだ有る。うどんなら固さもそうだ」
「うどんに固さの違いがあるのですか？」
「うむ。単に固いうどん、コシが強いうどん、柔らかいうどんに大別される」
「コシ……ですか？」

　ヒーラーは腰に手を当てながら尋ねた。

「うむ。うどんの場合は粘りの強さのようなものだ。もっちりとした歯応えがある」
「もっちり……」

　魔法使いがヒーラーの横腹を掴んだ。

「ひゃっ！　何するんですか！」
「えっへへー」

　魔法使いがヘラヘラ笑うのをヒーラーは一瞬だけジトっと睨んだ。

「単に固いうどんと柔らかいうどんは？」
「歯応え重視と喉越し重視の違いと見ればいいだろう」
「歯応え？　コシが強いのとどう違うのです？」
「単に固いうどんにはもっちり感が無い」
「大体解りました。信仰対決とは細かい事に拘る方のする事なんですね」
「その通りダ。魔王の様な奴が対決すル」

　魔王がジト目でシェフを見る中、シェフはカタカタと笑った。