魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

６９９．拗ねてました

「ん？　揉め事か？」

　食事の時間で居間に来たハンターはモトバの様子に僅かな不平が混じっているのに目敏く気付いた。

「あら、揉めてはいませんのよ。ただ魔王さまが第３階層の治安維持をわたくしに任せてくださらないから拗ねてましたのよ」
「治安維持？　確かに最近は良くなさそうだな。でもどうしてだ？　モトバさんなら十分可能なんだから、やらせてやったらいいんじゃないか？」
「あー、でもモトバさんだと別の意味で治安悪化しそうですね」

　ヒーラーはまるでハンターの問いに答えるかのように言った。

「何故かしら？　魔王さまもそう仰いますのよ」

　ハンターはモトバの肢体を上から下まで舐め回すように見る。
　するとモトバが艶っぽいポーズを取った。
　ごっくんと生唾を飲み込むハンター。

「お、おう、こりゃ危険だ」

　ハンターは必死に目を逸らした。