魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

７９８．奮発してみようかと

　魔法使いが１００万ダンジョンポイントを溜めそうになっていると言うことは、動画の売り上げを折半している剣士もまた１００万ダンジョンポイントに近付いている。

「新しい剣、どうすっかなぁ」
「？　今の剣も別にガタは来てなかろう？」

　槍士が不思議そうに剣士を見た。

「いや、もうすぐ１００万ダンジョンポイント溜まりそうだから奮発してみようかと思ってな」
「何!?」
「何ですと!?」
「マジか！」

　槍士、ヒーラー、ハンターがそれぞれに驚きの声を上げる。魔法使いが何食わぬ顔をしているので温度差が著しい。

「いつの間に？」
「ほら、マホの動画が未だに売れてるからな」
「「「なるほど……」」」

　剣士に差を付けられて釈然としない三人であった。