魔☆かるちゃ~魔王はこたつで茶をすする~

浜柔

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809.インナーマッスル

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 ダイエットしたいのに食餌制限を嫌うのはわがままなものだ。
 そのせいでわがままボディになってしまうのだから因果応報であろう。
 それでも尚と言うならば、手段は自ずと知れる。

「食べるのを我慢できぬなら筋肉を付けるしかなかろう」
「ムキムキマッチョもちょっと……」
「それ程までにならない手段も無いこともない」
「ほんとですか!? 是非教えてください!」

 ヒーラーは目を輝かせて身を乗り出した。

「インナーマッスルと呼ばれる身体の内側にある筋肉を鍛えるのだ。すると外側の筋肉に隠れてマッチョにならない」
「それ! いいですね! やります!」

 ならばと、魔王は異世界からの知識を幾つが教え込んだ。
 ヒーラーも直ぐに取り掛かるべく自室へ向かう。
 走って行くヒーラーを見ながら魔王は独りごちた。

 普通に鍛えるより大変らしいがな。
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