魔☆かるちゃ~魔王はこたつで茶をすする~

浜柔

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874.下駄

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「おー、レムや。今日も美しいのう」

 ダンジョン庁長官が今日もまたゴーレムを褒めそやす。
 だがゴーレムは長官を感情の籠もらない目で見るばかり。
 ゴーレムがダンジョン庁長官を冷ややかに見ていたのは、あからさまに好色な目をしているせいだ。
 だが主従で好感度に下駄を履かされていることもあって、それがマイナスになっている訳ではなかった。
 大事にされるなら上がりもする。
 その上で名付けを通して長官にとっての特別な存在としてまた一つ階段を上ったから好感度の下駄も高くなった。
 そう、長官の好色な視線を不快に感じない程度には高まっている。
 胸を凝視する長官の頭が目の前にあったからか、ゴーレムがその頭を撫でた。

「うひょひょひょひょーっ!」

 長官は奇声を上げて喜びを表現した。
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