魔☆かるちゃ~魔王はこたつで茶をすする~

浜柔

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903.城下町

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 剣士は城の正面には城下町のつもりで大通りを設置し、城に近い場所には貴族の屋敷のような建物を建てる。貴族街だ。
 貴族街の先には商店に見立てた建物を建てる。商店街だ。
 大通りから外れた場所には庶民的な建物を建てる。
 これらの建物の雛形は『建物キット』に含まれているのでそれを設置するだけで簡単だ。

「どうだ? これなら文句無いだろ?」
「ええ。色々楽しめそうですわ。早速撮影抜きで楽しみませんこと? 玉座でなんて素敵じゃありません?」
「お、いいねぇ」

 モトバに腕を絡められ、意気揚々と城に入る剣士だったが、城の中には何も無かった。
 調度品は勿論、玉座もだ。

「マジか……」
「あらあら」

 モトバは殺風景さに苦笑した。
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