魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１０３６．ダンジョン庁

　ダンジョン庁長官に秘書が報告した。

「長官、ダンジョン庁の予算が削減されました。それだけでなく廃止が決定されました」
「何だと！」

　長官は身を乗り出して声を張り上げた。
　ところが直ぐに興味なさそうに椅子に座り直して背もたれに寄り掛かる。

「お約束をやってみたが、貴様は全く動じんのだな」
「スルースキルはMAXを自認していますので。しかし長官も廃止を気にしないのですか？」
「これだけ人が多くなれば監視だけしても無意味だろう」
「全くその通りです」
「それに役所の報酬より畑や猟師をやった稼ぎの方が遥かに多くなっているからな。ここにしがみつく必要など無い」
「全くその通りです」
「解雇される他の職員には同情するがな」

　ダンジョン庁にも長官と秘書以外の職員が居た！