転生したらチートでした

始まり

鬼畜家庭教師がぁぁぁ！！！

ちょ、やばい、まじで死ぬ。
あの問題集、後半難しすぎでしょ。あれって、高校生レベルじゃん。
｢あ、クレメンツ先生ー！｣
｢おや、アメリア様、どうかいたしましたか？｣
　廊下でクレメンツ先生を見つけ、声をかけたものの･･･。


どうかいたしましたか？じゃねぇよ！！！鬼畜家庭教師がぁぁぁ！！！



　というのは口に出さず、笑顔で私はクレメンツ先生に言った。
｢問題集が終わったので見ていただきたいのですが。｣
　そして私は問題集を取りだし･･･
｢ちょっ、ちょっと待ってください！｣
ほえ？
｢今、一体どこから取り出したんですか？｣
｢どこって･･･。ププッ。もちろん空間収納魔法を使って取り出したに決まってるじゃないですかー！面白い人ですねー。｣
　するとクレメンツ先生は問題集を受け取り、フラフラしながら私の横を通りすぎて行った。
　どうしたんだろ？
　まあいいや。ディーネ達の所に遊びに行こーと。


｢ディーネー！リムー！｣
『うるさいわね！』
『あ、マスターだ！』
｢リム？アメリアでいいんだよ。ほら、ア･メ･リ･ア！｣
『マ･ス･ター！』
うう･･･。
｢アメリアー！｣
　声のした方を振り返ると、お兄様が私に手を振りながら走ってきた。その手にはあの問題集が掴まれていた。
『誰よ？』
｢私のお兄様だよ。｣
『話には聞いてたけど、あの子がそうなんだぁ。』
｢？誰と話してるの？｣
｢お兄様には見えないの？｣
　そう言うと、お兄様は何が？というように首を傾げた。
　双子なのに見えないのか･･･。
　見えると思ってたんだけどな。
｢ところで、お兄様はどうしたの？｣
｢クレメンツ先生からこれを渡されたんだ。アメリアにだってさ。｣
　問題集･･･。
　丸つけが終わったってことかな。
｢ありがとう、お兄様。｣
　と、満面の笑顔で言うとお兄様は鼻をおさえた。
　なんでフレアと同じ反応？
『あんたってほんとにぶれないわよね･･･。』
『まあ、こういうところもマスターの可愛さだからぁ。』
　二人もなに言ってんの？




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その頃フレアは･･･
　｢アメリア様が可愛らしすぎて困りますっ！｣
ダバダバダバ
　遠くの木の陰で鼻血を大量に流していた。