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第四十話 聖獣騎士団結成
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犬耳に猫耳、兎耳、それに手足に鱗の生えた女の子たちが僕のことを見ている。着ている服は粗末なものでなかには裸の子もいた。それに痛々しいほど痩せ細っている。
夏とはいえ、さすがに裸は寒いと思う。
このアヴァロン王国は現代日本よりは若干涼しいと前にユリコが言っていた。それ故、皆寒ざむしい印象だ。
「お兄さんが私たちのご主人様になるの?」
兎耳の少女が僕とロムを交互に見て、そう言った。兎耳の少女は十代後半ぐらいだろうか、ボロボロの服の襟元から胸の谷間が見える。もっと良いものを食べていたらきっとグラマーになるに違いないのに、もったいない。
「ええ、そうよ。ご主人様は私に名をくださったのだよ」
自慢気にロムは言った。
「ええ、いいなあ」
少女たちは一斉にそう言った。
「ご主人様、このものたちにも名を与えていただきたいのですが……」
ロムは恐る恐る僕に尋ねた。
「我が君、ここは慎重に。名を与えるということは彼女らの面倒を見るということです」
アルタイルは言った。
魔者の子たちを勝手に仲間にしたら、ほかのものたちの反発を招きかねない。
残念なことだが、魔者の子らをよく思わないものたちは多くいるとのアルタイルの意見だ。
きっとアルタイルは僕により深く考えさせるために、わざとこんなことを言っているのだろう。
「彼女たちを見捨てるような者がこの国の王にふさわしいとは思わない」
僕はアルタイルの茶色みがかった瞳を見て、言った。
「我が君……」
僕がそう言うのをアルタイルはわかっていたのだろう。それ以上は何も言わなかった。
まず僕はその兎耳娘にピーターとなづけた。
世界的に有名な兎の名前をつけたのだ。
そのあと、ここにいる二十人全員に名前をつける。
ピーター、ギンガ、ベン、シズカ、マミ、サクラ、ツバキ、ローズ、ユキ、クラマ、タマモ、マドカ、ヒカル、アオイ、ベニ、コナン、ドイル、リョウマ、ケノ、シノである。
全員の姓はロムと同じラモラックとした。
ゲームなんかでキャラクターのネーミングは得意だったけど、さすがに疲れた。
名前を与えられたケモ耳娘たちは自分の名を噛みしめるようにそれぞれ言った。
「お兄ちゃん、この子たちに名前をあげたんだから、名付け親として責任をとらないといけないね」
クロネが言った。
名前をつけてあげて、はいサヨナラというわけにはいかない。
魚を与えるよりも漁の仕方を教えるほうがいいときいたことがある。
ちらりとヒメノ姉さんが僕を見る。
「この子たちを直臣にするんだね」
姉さんにはお見通しのようだ。
「ロム、君とこの子たちを僕の直臣にする。今日から君たちは僕のためだけに働くのだ」
僕が言うとおおっとざわめきがおこった。
狭い家の中でロムが片ひざをつく。
「ロム、君には聖獣騎士団の団長として彼女たちを率いてもらう。いいね」
僕がロムの右肩に手をおく。
「ははっ」
とロムは答えた。
ここに僕の兵団が誕生した。
ロムと二十人のケモ耳娘たちには僕の手足となって働いてもらおうと思う。
この家はひきはらってもらって、シャーウッドの館に行ってもらおう。
あの屋敷には空き部屋がまだまだあるからね。彼女らが来ても大丈夫なはずだ。
気がつけばすでに夕刻となろうとしている。
仕方がない。今日はここで休ませてもらおう。
僕は収納箱にいれてあった食料をすべて出して、ケモ耳娘たちに分け与えた。
黒パンとベーコンだけだったが、それでも彼女たちは喜んでくれた。
「美味しい!!」
犬耳のギンガがベーコンにかぶりついた。
「こんなに美味しいの生まれてはじめて!!」
兎耳のピーターがポロポロと涙を流している。
称号「聖獣騎士団団長」「獣人族の長」「名付け親」を獲得しました。
ロム・ラモラック、ピーター・ラモラックを召喚可能になりました。
なるほどね、獣人のロムとピーターは召喚獣としても登録できるのか。
食事のあと、僕たちは眠りついた。僕を中心に雑魚寝した。
さっそく僕はロムの巨乳に顔をおしつけて眠りについた。
ケモ耳グラマーなロムとエッチなことをしたかったけど、この状況では難しいな。また機会をみて、ロムにお願いしよう。
「お兄ちゃん、またエッチなこと考えてるでしょう」
背中に抱きついているクロネがニヒヒッと笑う。
「まあね」
クロネには隠し事をしない。
相棒みたいな存在だからね。
ちらりとロムを見ると安心しきった顔でスースーと寝息をたてている。
たぶんだけど今まで安心して眠ることはなかったのだろう。
他のケモ耳娘たちも同じように寝ている。
彼女たちのために安全な居場所をつくってあげようと心から思った。
翌朝、僕たちは王宮へと赴くためにロムたちの家を出た。
「ロム、必ず君たちを迎えに来るよ」
僕はロムの頬をなでる。
「はい、ご主人様。お帰りをお待ちしています」
ロムは黒い肌の頬をあかくするという不思議なことをした。
ロムたちとわかれ、僕たちはトレント川にかかる橋をわたる。
渡り終えるとすぐにすぐに王都キャメロットの城壁が見えてきた。
王都キャメロットはアヴァロン王国の首都であり最大の都市だとアルタイルは説明してくれた。人口は約二十万人ほどが住んでいるという。まさに政治経済の中心といっていいだろう。
巨人でも越えられそうにないほどの高い壁が見えてくる。
城門にたどり着いた僕たちはそこをくぐる。
「キャメロットの城門は日中は通行自由なんだよ」
ヒメノ姉さんは言った。
僕は賑やかな街に眼をキョロキョロさせていた。なんだか周囲の視線が気になるな。
「我が君、騒ぎにねりかねません。フードをおかぶりください」
アルタイルが注意を促してくれた。
そうだね。僕が男と知れたら騒ぎになるね。
僕は言われた通りにフードを目深にかぶる。
「さあまずはランスロット卿の屋敷に向かおう」
ヒメノ姉さんはそう提案した。
夏とはいえ、さすがに裸は寒いと思う。
このアヴァロン王国は現代日本よりは若干涼しいと前にユリコが言っていた。それ故、皆寒ざむしい印象だ。
「お兄さんが私たちのご主人様になるの?」
兎耳の少女が僕とロムを交互に見て、そう言った。兎耳の少女は十代後半ぐらいだろうか、ボロボロの服の襟元から胸の谷間が見える。もっと良いものを食べていたらきっとグラマーになるに違いないのに、もったいない。
「ええ、そうよ。ご主人様は私に名をくださったのだよ」
自慢気にロムは言った。
「ええ、いいなあ」
少女たちは一斉にそう言った。
「ご主人様、このものたちにも名を与えていただきたいのですが……」
ロムは恐る恐る僕に尋ねた。
「我が君、ここは慎重に。名を与えるということは彼女らの面倒を見るということです」
アルタイルは言った。
魔者の子たちを勝手に仲間にしたら、ほかのものたちの反発を招きかねない。
残念なことだが、魔者の子らをよく思わないものたちは多くいるとのアルタイルの意見だ。
きっとアルタイルは僕により深く考えさせるために、わざとこんなことを言っているのだろう。
「彼女たちを見捨てるような者がこの国の王にふさわしいとは思わない」
僕はアルタイルの茶色みがかった瞳を見て、言った。
「我が君……」
僕がそう言うのをアルタイルはわかっていたのだろう。それ以上は何も言わなかった。
まず僕はその兎耳娘にピーターとなづけた。
世界的に有名な兎の名前をつけたのだ。
そのあと、ここにいる二十人全員に名前をつける。
ピーター、ギンガ、ベン、シズカ、マミ、サクラ、ツバキ、ローズ、ユキ、クラマ、タマモ、マドカ、ヒカル、アオイ、ベニ、コナン、ドイル、リョウマ、ケノ、シノである。
全員の姓はロムと同じラモラックとした。
ゲームなんかでキャラクターのネーミングは得意だったけど、さすがに疲れた。
名前を与えられたケモ耳娘たちは自分の名を噛みしめるようにそれぞれ言った。
「お兄ちゃん、この子たちに名前をあげたんだから、名付け親として責任をとらないといけないね」
クロネが言った。
名前をつけてあげて、はいサヨナラというわけにはいかない。
魚を与えるよりも漁の仕方を教えるほうがいいときいたことがある。
ちらりとヒメノ姉さんが僕を見る。
「この子たちを直臣にするんだね」
姉さんにはお見通しのようだ。
「ロム、君とこの子たちを僕の直臣にする。今日から君たちは僕のためだけに働くのだ」
僕が言うとおおっとざわめきがおこった。
狭い家の中でロムが片ひざをつく。
「ロム、君には聖獣騎士団の団長として彼女たちを率いてもらう。いいね」
僕がロムの右肩に手をおく。
「ははっ」
とロムは答えた。
ここに僕の兵団が誕生した。
ロムと二十人のケモ耳娘たちには僕の手足となって働いてもらおうと思う。
この家はひきはらってもらって、シャーウッドの館に行ってもらおう。
あの屋敷には空き部屋がまだまだあるからね。彼女らが来ても大丈夫なはずだ。
気がつけばすでに夕刻となろうとしている。
仕方がない。今日はここで休ませてもらおう。
僕は収納箱にいれてあった食料をすべて出して、ケモ耳娘たちに分け与えた。
黒パンとベーコンだけだったが、それでも彼女たちは喜んでくれた。
「美味しい!!」
犬耳のギンガがベーコンにかぶりついた。
「こんなに美味しいの生まれてはじめて!!」
兎耳のピーターがポロポロと涙を流している。
称号「聖獣騎士団団長」「獣人族の長」「名付け親」を獲得しました。
ロム・ラモラック、ピーター・ラモラックを召喚可能になりました。
なるほどね、獣人のロムとピーターは召喚獣としても登録できるのか。
食事のあと、僕たちは眠りついた。僕を中心に雑魚寝した。
さっそく僕はロムの巨乳に顔をおしつけて眠りについた。
ケモ耳グラマーなロムとエッチなことをしたかったけど、この状況では難しいな。また機会をみて、ロムにお願いしよう。
「お兄ちゃん、またエッチなこと考えてるでしょう」
背中に抱きついているクロネがニヒヒッと笑う。
「まあね」
クロネには隠し事をしない。
相棒みたいな存在だからね。
ちらりとロムを見ると安心しきった顔でスースーと寝息をたてている。
たぶんだけど今まで安心して眠ることはなかったのだろう。
他のケモ耳娘たちも同じように寝ている。
彼女たちのために安全な居場所をつくってあげようと心から思った。
翌朝、僕たちは王宮へと赴くためにロムたちの家を出た。
「ロム、必ず君たちを迎えに来るよ」
僕はロムの頬をなでる。
「はい、ご主人様。お帰りをお待ちしています」
ロムは黒い肌の頬をあかくするという不思議なことをした。
ロムたちとわかれ、僕たちはトレント川にかかる橋をわたる。
渡り終えるとすぐにすぐに王都キャメロットの城壁が見えてきた。
王都キャメロットはアヴァロン王国の首都であり最大の都市だとアルタイルは説明してくれた。人口は約二十万人ほどが住んでいるという。まさに政治経済の中心といっていいだろう。
巨人でも越えられそうにないほどの高い壁が見えてくる。
城門にたどり着いた僕たちはそこをくぐる。
「キャメロットの城門は日中は通行自由なんだよ」
ヒメノ姉さんは言った。
僕は賑やかな街に眼をキョロキョロさせていた。なんだか周囲の視線が気になるな。
「我が君、騒ぎにねりかねません。フードをおかぶりください」
アルタイルが注意を促してくれた。
そうだね。僕が男と知れたら騒ぎになるね。
僕は言われた通りにフードを目深にかぶる。
「さあまずはランスロット卿の屋敷に向かおう」
ヒメノ姉さんはそう提案した。
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