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第四十三話 幽界の門
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称号「ペンドラゴン公爵」「アヴァロン王国宰相」「女王の友」を獲得しました。
レベルが60に上がりました。
特技共感覚、退魔空域を獲得しました。
視界に文字が流れる。
これはギネビア女王の特技だろうか?
エッチなことしていなくても特技が模倣できた。
これはおそらくだけど、それだけ僕が信頼されたという証拠だろうと思う。
エッチなことはお互いの信頼が大事だからね。
女王の言葉が大広間に響いた少しあと、周囲がざわざわと騒ぎだした。
初対面の男をいきなり国の重要な地位につけたのだから、騒ぎになって当たり前か。
「おそれながら、女王陛下に申し上げます」
細目のおかっぱ頭で神父服の女性が進み出る。たしかクロムエル鋼鉄騎士団団長だ。
僕はギネビア女王の左手をとり、そのおかっぱ頭の女性を見る。
共感覚のスキルが発動しているので、女王ギネビアもこの光景を見れるはずだ。
「お心使い感謝いたします」
ギネビアがていねいに礼を言う。
美人に感謝されると照れるな。
ギネビアの手は細くて、きめ細やかな肌をしていて心地よい。
こんな手で慰めてほしいな。
おっとエッチなことを考えたら、その思考もギネビアに流れていくかもしれない。
「かまいませんよ、アーサー公。あなたは男の子ですものね」
にこりとギネビアは微笑する。
笑って許してくれたようだけど、あんまり変なことを考えるのはひかえよう。
「わらわに何か意見があるのか?」
ギネビアは言った。
その言葉は僕に対するときとはうってちがい、氷のように冷たい感じがした。
「おそれながら、女王陛下。かのような出自の不確かなものを王国の重要な地位につけるのはいかがなものかと……」
さらに一歩進み、クロムエルは言った。
「そうだ、悪魔の子は女子の理想郷から追い出せ!!」
クロムエルの背後にいたアリアガンヌが叫ぶように言った。
その言葉の直後、手のひらから熱のような感触が伝わる。それはギネビアの怒りの温度だと思われた。
「この国が理想郷とは程遠いものです。多くのきまりと罰則に民たちは日々の生活もままならない状態です。さらに重い税もくわわり、民は苦しんでいます……」
ふーとギネビアは息を吐く。
「そ、それは……」
ギネビアの言葉を聞き、クロムエルは拳を握りしめる。
「聞くところによると教皇領では贅沢な暮らしをしているとか。民に清貧を強制し、自らはそれを守らないのが教会の矛盾ではありまさんか?」
さらに追い討ちをかけるようにギネビアは言う。
これは勢いにまかせて、かなり思いきったことを言ったと思う。
女王も教会に対して忸怩たる思いがあったのだろう。
アヤメ・ランスロットがそっとギネビア女王のそばに立つ。
左に僕、右にランスロットというかたちだ。
「女王、あなたは間違っている。聖本にはかつて世界は悪魔の子によって支配されたため滅んだとあります。女王のそばにその者はいてはならないのです」
興奮した口調でマリアガンヌは言う。
ギネビア女王は白い顔を左右にふる。
やっぱりこの人たちとは話し合いにはならないのね。
女王の心の声が僕の脳内に響く。
教会と王家が決別した瞬間といえた。
「僕はあなたに味方しますよ」
僕はギネビアを後押しするようにそう言った。
女王が僕たちの味方になれば、教会は権威が減少される。形式的だけど教会よりも王家のほうが立場が上なのだから。
「ありがとう、アーサー公」
ギネビア女王は僕の手を強く握る。
女王は指を僕の指の間にいれる。これって恋人つなぎじゃないか。
男の人とこうして手をつなぎたかたのよね。
ギネビア女王は念話で語る。
「アーサー・クロード・ペンドラゴン公は聖剣エクスカリバーの所有者です。それは聖賢王ウーサーの後継者であることを意味します。さらにガラハット辺境伯爵、ガヴェイン子爵、ケイ子爵がすでにその配下になったといいます。公爵、宰相としてなんら問題はありません。この件に対して教会の意見は受け付けません」
ギネビア女王はそう宣言した。
貴族の何人かはパチパチと拍手する。
「ギネビア女王、あなたは間違っている。間違いは正さないといけない……」
マリアガンヌが数歩進みでる。
マリアガンヌと僕たちとの距離は十歩ほどだろう。
「それ以上近づいてはなりません」
アヤメ・ランスロットが腰の剣に手をかける。
「悪魔の子はこの国にいてはならないのだ。悪魔の子は女子を犯し、傷つける存在だ。消し去らないといけない」
左目の眼帯を外し、マリアガンヌは床に捨てる。
驚くべきことにその左目には緑の宝石が埋め込まれていた。
「止めなさいマリアガンヌ司祭。このような場で幽界の門を開いてはなりません」
クロムエルが手をのばして、マリアガンヌを止めようとする。
だが、わずかにマリアガンヌの方が速い。
マリアガンヌは指を左目に突き刺す。埋め込まれた宝石を抜き取ると床に投げつけた。
バリンという大きな音がして、緑の宝石は割れる。
粉々になった宝石は光の魔法陣へと変化する。
その魔法陣から巨大な石門が出現する。
石門が開き、猛烈な勢いで周囲の物を吸い込んでいく。
それは立っていられるのがやっとのものだ。
「うはははっ!!」
頭がどうかしてしまったマリアガンヌは笑いながら、その門の中に吸い込まれた。
「陛下!!」
強烈な力にギネビアの体は中に浮く。
そのギネビアの手をアヤメ・ランスロットがつかむ。
しかし、アヤメの力よりも吸い込もうとする石門の力の方が強い。
二人の体が宙に浮く。
僕は立っているのでやっとだった。
石門を見るとわずかづつだが、閉まりかけている。
このままここで耐えていたら、僕だけは助かるだろう。
ここでギネビアとアヤメを見捨てればである。
そんなこと僕にできるわけがない。
僕は駆け出し、手をのばしてギネビアの手をつかんだ。
力をこめて、その手を握る。
どうにかして自分の方に引き寄せようとするが、石門が吸収する力の方がわずかに強い。
「こうなれば仕方ない」
懐から短刀を取り出し、クロムエルは女王に投げつけた。
くそっ、こんなときに。
僕はエクスカリバーでその短刀を叩き落とす。
短刀を叩き落としたのはいいが、バランスを崩した僕たちは石門の中に吸い込まれてしまった。
レベルが60に上がりました。
特技共感覚、退魔空域を獲得しました。
視界に文字が流れる。
これはギネビア女王の特技だろうか?
エッチなことしていなくても特技が模倣できた。
これはおそらくだけど、それだけ僕が信頼されたという証拠だろうと思う。
エッチなことはお互いの信頼が大事だからね。
女王の言葉が大広間に響いた少しあと、周囲がざわざわと騒ぎだした。
初対面の男をいきなり国の重要な地位につけたのだから、騒ぎになって当たり前か。
「おそれながら、女王陛下に申し上げます」
細目のおかっぱ頭で神父服の女性が進み出る。たしかクロムエル鋼鉄騎士団団長だ。
僕はギネビア女王の左手をとり、そのおかっぱ頭の女性を見る。
共感覚のスキルが発動しているので、女王ギネビアもこの光景を見れるはずだ。
「お心使い感謝いたします」
ギネビアがていねいに礼を言う。
美人に感謝されると照れるな。
ギネビアの手は細くて、きめ細やかな肌をしていて心地よい。
こんな手で慰めてほしいな。
おっとエッチなことを考えたら、その思考もギネビアに流れていくかもしれない。
「かまいませんよ、アーサー公。あなたは男の子ですものね」
にこりとギネビアは微笑する。
笑って許してくれたようだけど、あんまり変なことを考えるのはひかえよう。
「わらわに何か意見があるのか?」
ギネビアは言った。
その言葉は僕に対するときとはうってちがい、氷のように冷たい感じがした。
「おそれながら、女王陛下。かのような出自の不確かなものを王国の重要な地位につけるのはいかがなものかと……」
さらに一歩進み、クロムエルは言った。
「そうだ、悪魔の子は女子の理想郷から追い出せ!!」
クロムエルの背後にいたアリアガンヌが叫ぶように言った。
その言葉の直後、手のひらから熱のような感触が伝わる。それはギネビアの怒りの温度だと思われた。
「この国が理想郷とは程遠いものです。多くのきまりと罰則に民たちは日々の生活もままならない状態です。さらに重い税もくわわり、民は苦しんでいます……」
ふーとギネビアは息を吐く。
「そ、それは……」
ギネビアの言葉を聞き、クロムエルは拳を握りしめる。
「聞くところによると教皇領では贅沢な暮らしをしているとか。民に清貧を強制し、自らはそれを守らないのが教会の矛盾ではありまさんか?」
さらに追い討ちをかけるようにギネビアは言う。
これは勢いにまかせて、かなり思いきったことを言ったと思う。
女王も教会に対して忸怩たる思いがあったのだろう。
アヤメ・ランスロットがそっとギネビア女王のそばに立つ。
左に僕、右にランスロットというかたちだ。
「女王、あなたは間違っている。聖本にはかつて世界は悪魔の子によって支配されたため滅んだとあります。女王のそばにその者はいてはならないのです」
興奮した口調でマリアガンヌは言う。
ギネビア女王は白い顔を左右にふる。
やっぱりこの人たちとは話し合いにはならないのね。
女王の心の声が僕の脳内に響く。
教会と王家が決別した瞬間といえた。
「僕はあなたに味方しますよ」
僕はギネビアを後押しするようにそう言った。
女王が僕たちの味方になれば、教会は権威が減少される。形式的だけど教会よりも王家のほうが立場が上なのだから。
「ありがとう、アーサー公」
ギネビア女王は僕の手を強く握る。
女王は指を僕の指の間にいれる。これって恋人つなぎじゃないか。
男の人とこうして手をつなぎたかたのよね。
ギネビア女王は念話で語る。
「アーサー・クロード・ペンドラゴン公は聖剣エクスカリバーの所有者です。それは聖賢王ウーサーの後継者であることを意味します。さらにガラハット辺境伯爵、ガヴェイン子爵、ケイ子爵がすでにその配下になったといいます。公爵、宰相としてなんら問題はありません。この件に対して教会の意見は受け付けません」
ギネビア女王はそう宣言した。
貴族の何人かはパチパチと拍手する。
「ギネビア女王、あなたは間違っている。間違いは正さないといけない……」
マリアガンヌが数歩進みでる。
マリアガンヌと僕たちとの距離は十歩ほどだろう。
「それ以上近づいてはなりません」
アヤメ・ランスロットが腰の剣に手をかける。
「悪魔の子はこの国にいてはならないのだ。悪魔の子は女子を犯し、傷つける存在だ。消し去らないといけない」
左目の眼帯を外し、マリアガンヌは床に捨てる。
驚くべきことにその左目には緑の宝石が埋め込まれていた。
「止めなさいマリアガンヌ司祭。このような場で幽界の門を開いてはなりません」
クロムエルが手をのばして、マリアガンヌを止めようとする。
だが、わずかにマリアガンヌの方が速い。
マリアガンヌは指を左目に突き刺す。埋め込まれた宝石を抜き取ると床に投げつけた。
バリンという大きな音がして、緑の宝石は割れる。
粉々になった宝石は光の魔法陣へと変化する。
その魔法陣から巨大な石門が出現する。
石門が開き、猛烈な勢いで周囲の物を吸い込んでいく。
それは立っていられるのがやっとのものだ。
「うはははっ!!」
頭がどうかしてしまったマリアガンヌは笑いながら、その門の中に吸い込まれた。
「陛下!!」
強烈な力にギネビアの体は中に浮く。
そのギネビアの手をアヤメ・ランスロットがつかむ。
しかし、アヤメの力よりも吸い込もうとする石門の力の方が強い。
二人の体が宙に浮く。
僕は立っているのでやっとだった。
石門を見るとわずかづつだが、閉まりかけている。
このままここで耐えていたら、僕だけは助かるだろう。
ここでギネビアとアヤメを見捨てればである。
そんなこと僕にできるわけがない。
僕は駆け出し、手をのばしてギネビアの手をつかんだ。
力をこめて、その手を握る。
どうにかして自分の方に引き寄せようとするが、石門が吸収する力の方がわずかに強い。
「こうなれば仕方ない」
懐から短刀を取り出し、クロムエルは女王に投げつけた。
くそっ、こんなときに。
僕はエクスカリバーでその短刀を叩き落とす。
短刀を叩き落としたのはいいが、バランスを崩した僕たちは石門の中に吸い込まれてしまった。
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