新世界より〜前世の知識を生かして歴代最高の音楽家になる〜

pino

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小学生編

3.新しい朝が来た

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(ん…まぶし……)


薄目を開けると、陽の光が朝だと伝えてくる。
徐々に目がその明るさに慣れ、周りの様子がはっきりと見えるようになった拓人は周りを見渡す。

「どこだここ」

目が覚めるとそこは知らない場所だった。
机におもちゃのたくさん入った箱、壁は温かみを感じるクリーム色をしていた。

「確か、お好み焼きを食べに行って…刺されたんだ。‥それでその後‥…」
あっ、と拓人はこれまでの経緯を全て思い出した。

「そうだ、俺女神様に会って第二の世界に送られたんだ」

ってことはここが第二の世界か…そう思いながら再び視線を上げ部屋を見渡す。
カーテンの隙間から差し込む光が部屋を明るく照らしている。

とりあえず起きて、この世界と自分の状況についていろいろ調べてみようかな…と思いベッドから起きようと身体を起こしたときドアが開く音がした。



「あら、もう起きてたの」

そこには若い美女が立っていた。
その美女はゆっくりと近づき、拓人の寝ているベッドに座る。

その行動に拓人の心臓は思わず跳ね上がった。
前世の拓人のストライクゾーンど真ん中の女性にドギマギしていると

「どうする?朝ごはん食べちゃう?まだ早いけど」

「どうしたのぼーっとして、…あ、わかったもうすぐ入学式だもんね。緊張しなくてもお母さんも一緒に行くからね」

なんか勝手に勘違いしてくれたらしい。

そんなことより、まさかの母親だった。
こんな美女が母親とは……あまりの衝撃に放心状態になってしまった。

「おーい、聞こえてる?それで朝ごはんはどうする?」

「た‥‥食べる」


とりあえずご飯を食べて気持ちを落ち着かせることにした。

◯⚫◯⚫

朝ごはんはピザトーストだった。


…………‥……………めっっっっっちゃ美味しかった。

あれ、ピザトーストってこんな美味しかったっけ?

食パンにケチャップ塗ってチーズのっけて焼いただけなのにすごく美味しかった。


そして、ピザトーストが美味しいということの他にもわかったことがある。

俺‥…いや僕は日本で音尾拓人おとおたくととして生を受けた。

まさかの前世と一文字違いだった。
今は小学校の入学式を控える6歳で明後日、地元の小学校に入学する。

っていうか、前世の記憶があるけど大丈夫なのだろうか。

たしか女神様が言うにはこっちの世界に送られるときは皆、記憶を消されると聞いてたんだけどなあ。
まあ、あの女神様ちょっとポンコツっぽいところもあったからなあ。

そんな事を考えながら拓人は今後の方針を練っていた。

まずは明後日から小学校に入学して小学生になる。
小学生の間は前世の音楽の知識を確認するための期間にしよう。
管楽器は全く触ってこなかったからちゃんと演奏できるか心配だ。

小学校を卒業して中学生になったら本格的に指揮について学んでいく。
できれば、音楽留学をしたいけど‥…これは両親と相談かなあ。
とにかく、中学生の間は指揮についても学んでいく。

中学校を卒業したら吹奏楽の強豪校に進学して、そこで顧問の先生から指揮を学ぶ。
前世と同じならば行きたい高校はすでに決まっているんだけど、どうなんだろう、前の世界とはやっぱり違うのかなあ。

大学生活は海外に行く。海外で音楽に触れる。
今決まっている方針はこんなところかなあ。

とりあえず、今は目の前の入学式に向けて備えないと。
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