9 / 11
小学生編
8.テストとお勉強(1)
しおりを挟む
時が流れるのは早い。
一日が終わったかと思えば、また新たな一日が始まる。
一週間が終わったかと思えば、もう一ヶ月、一年が過ぎている。
窓の外を見る。
窓からは青々と息吹く木々や草花が顔をのぞかせている。
入学式からおよそ一ヶ月の時が経ち、窓から見える景色も桃色から緑へとすっかり変わってしまった。
授業もオリエンテーションメインだったものからお勉強へと変わっている。
はぁぁぁあ...退屈だ
今は5時間目の算数の時間。
前世の知識がある僕からしたら、足し算引き算なんて簡単すぎる。
日本の教育課程によるとてつもない時間をかけた丁寧な説明がされている。
それより、これからどうしようか。
鳴海さんの成長はものすごいものがある。
このまま順調にいくと、日本一、いや世界一のピアニストになれる。
僕は鳴海さんを歴代最高のピアニストにするつもりだ。
もちろん、鳴海さんがそれを望まない場合は諦めるけれど。
鳴海さんの方をちらりと見る。
すると、鳴海さんと目があった。
鳴海さんは僕と目があうと、目線をそらし、またチラチラとこちらを覗いている。
なにその動き、めっちゃかわいい。
鳴海さんのかわいい行動に頬を緩ませ、思わずにやけてしまう。
癒やされる。
「...た...と.....くん...拓人くんっっ!!」
「うわああっっ!!!!」
いつの間にか目の前に先生が立っていた。
「うわぁあって、ちゃんと話聞いてましたか?」
「ええと。すみません、何の話でしたっけ...?」
「もうっ、柚葉ちゃんのことが気になるのはわかるけれど、先生の話もしっかり聞いてくださいね」
ニコニコしながらそういった。
うっ..はい、気をつけます。
「もう一度言うけれど、次の時間足し算と引き算のテストをします。みんなしっかりお勉強してきてくださいね~」
先生の言葉に「イヤだー」とか「うわぁ」とか様々な反応がある。
いや、この時期からすでにテストに対して忌避感を覚えているのかよ。
そして、隣からも...
「はぁあ」
「鳴海さん?どうしたの、ため息なんか吐いて」
鳴海さんが深い溜め息を吐いていた。
「あのね、音尾くん。私..実は...」
深刻な顔をした鳴海さんが僕の方を見ている。
「算数が苦手なのっっっ!!」
「え?あ、そうなんだ」
いや、実は少しだけそうなんじゃないかな~とは思っていた。
あれは前の算数の時間。
○●○●
『あかいおりがみが30まい、あおいおりがみは20まいあります。おりがみはぜんぶでなんまいありますか』
黒板にはよくある足し算の文章問題が書いてある。
まだまだ、数字に慣らそうという意味合いの強い問題が多いなあ。
そう思いながら隣を見てみると、鳴海さんが困った顔をしていた。
あれ?もしかしてわからないのかな?
「鳴海s...」
僕が鳴海さんに解き方を教えてあげようとしたところで先生が話し始めた。
「それでは、この問題を...柚葉ちゃん解いてみてくれるかな。間違ってもいいから」
先生の言葉に鳴海さんは身体をビクッとさせた。
ちょっ先生っ、タイミング悪いよぉ。
「え..と。その...ええと」
「...37まい?」
ん?37枚?どういう計算したらそうなるんだあぁ。
○●○●
ということがあったんだ。
だから、まあそうなんじゃないかな~とは思っていた。
「あ..あのさ」
鳴海さんは僕の方を見て言った。
「お勉強..教えてくれないかなぁ.....」
一日が終わったかと思えば、また新たな一日が始まる。
一週間が終わったかと思えば、もう一ヶ月、一年が過ぎている。
窓の外を見る。
窓からは青々と息吹く木々や草花が顔をのぞかせている。
入学式からおよそ一ヶ月の時が経ち、窓から見える景色も桃色から緑へとすっかり変わってしまった。
授業もオリエンテーションメインだったものからお勉強へと変わっている。
はぁぁぁあ...退屈だ
今は5時間目の算数の時間。
前世の知識がある僕からしたら、足し算引き算なんて簡単すぎる。
日本の教育課程によるとてつもない時間をかけた丁寧な説明がされている。
それより、これからどうしようか。
鳴海さんの成長はものすごいものがある。
このまま順調にいくと、日本一、いや世界一のピアニストになれる。
僕は鳴海さんを歴代最高のピアニストにするつもりだ。
もちろん、鳴海さんがそれを望まない場合は諦めるけれど。
鳴海さんの方をちらりと見る。
すると、鳴海さんと目があった。
鳴海さんは僕と目があうと、目線をそらし、またチラチラとこちらを覗いている。
なにその動き、めっちゃかわいい。
鳴海さんのかわいい行動に頬を緩ませ、思わずにやけてしまう。
癒やされる。
「...た...と.....くん...拓人くんっっ!!」
「うわああっっ!!!!」
いつの間にか目の前に先生が立っていた。
「うわぁあって、ちゃんと話聞いてましたか?」
「ええと。すみません、何の話でしたっけ...?」
「もうっ、柚葉ちゃんのことが気になるのはわかるけれど、先生の話もしっかり聞いてくださいね」
ニコニコしながらそういった。
うっ..はい、気をつけます。
「もう一度言うけれど、次の時間足し算と引き算のテストをします。みんなしっかりお勉強してきてくださいね~」
先生の言葉に「イヤだー」とか「うわぁ」とか様々な反応がある。
いや、この時期からすでにテストに対して忌避感を覚えているのかよ。
そして、隣からも...
「はぁあ」
「鳴海さん?どうしたの、ため息なんか吐いて」
鳴海さんが深い溜め息を吐いていた。
「あのね、音尾くん。私..実は...」
深刻な顔をした鳴海さんが僕の方を見ている。
「算数が苦手なのっっっ!!」
「え?あ、そうなんだ」
いや、実は少しだけそうなんじゃないかな~とは思っていた。
あれは前の算数の時間。
○●○●
『あかいおりがみが30まい、あおいおりがみは20まいあります。おりがみはぜんぶでなんまいありますか』
黒板にはよくある足し算の文章問題が書いてある。
まだまだ、数字に慣らそうという意味合いの強い問題が多いなあ。
そう思いながら隣を見てみると、鳴海さんが困った顔をしていた。
あれ?もしかしてわからないのかな?
「鳴海s...」
僕が鳴海さんに解き方を教えてあげようとしたところで先生が話し始めた。
「それでは、この問題を...柚葉ちゃん解いてみてくれるかな。間違ってもいいから」
先生の言葉に鳴海さんは身体をビクッとさせた。
ちょっ先生っ、タイミング悪いよぉ。
「え..と。その...ええと」
「...37まい?」
ん?37枚?どういう計算したらそうなるんだあぁ。
○●○●
ということがあったんだ。
だから、まあそうなんじゃないかな~とは思っていた。
「あ..あのさ」
鳴海さんは僕の方を見て言った。
「お勉強..教えてくれないかなぁ.....」
0
あなたにおすすめの小説
俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた
夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。
数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。
トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。
俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…
senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。
地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。
クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。
彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。
しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。
悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。
――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。
謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。
ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。
この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。
陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん
菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる