異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜

mitsuzoエンターテインメンツ

文字の大きさ
32 / 52
【第二章 ハズレモノ旺盛編】

032「協力体制」

しおりを挟む


「瑛二君⋯⋯⋯⋯君、いま、どれだけ強いの?」

 俺は古河の質問にニチャァと素敵な笑みをこぼして差し上げた。

「それは⋯⋯⋯⋯秘密・・だ」
「「何っ?!」」
「だって、お前らが裏切るかもしれないだろ?」
「なっ!? 瑛二! 俺はお前を裏切るなんてことは絶対にしないぞ!」
「私もだ! ここまで話したのならちゃんと君の強さも教えて欲しい!」

 二人が声を上げて、必死に俺の強さを聞き出そうとする。

「まあまあ⋯⋯。すまん、俺の言い方が悪かったよ。別にお前らが裏切るとは思っていない。だからこそ、ここまで話したんだ」
「「そ、それなら⋯⋯」」
「⋯⋯でも、だ。一応、俺的には慎重に事を進めたいんだ。今、お前らに俺の強さを教えた事で『不利な状況』を生み出すかもしれないだろ?」
「「そ、そんなことは⋯⋯」」
「とりあえず、今、言えることは⋯⋯そうだな、さっき吾妻のレベルが『19』って言ってたよな?」
「「あ、ああ」」
「少なくとも、今の俺の本当のレベルは吾妻の倍以上はある・・・・・・⋯⋯⋯⋯とだけ言っておこう」
「「なっ?! ば、倍以上⋯⋯だとっ!!!!」」

 二人が俺の言葉に度肝を抜かれる。

「し、しかし、瑛二君⋯⋯。君のステータスはレベル2となっているが⋯⋯これは?」
「これは、俺の固有スキルの一つ⋯⋯『偽装ステータス』というもので隠してある」
「「偽装ステータスっ?!」」

 俺は、二人に『偽装ステータス』について説明する。

「な、なるほど。だから、ステータスは『レベル2』のままだし、固有スキルも『なし』となっているのか」
「そういうことだ」

 とりあえず、二人には「今、話せることはここまでだが、時期が来たらちゃんと話す」と伝えた。

 二人は渋々ではあるが了承してくれた。


********************


「⋯⋯最後に確認だが、二人とも俺の『ざまぁ』に協力してくれるんだよな?」
「ああ、もちろんだ」
「うむ、異論はない」
「ありがとう」

 二人が俺に協力することを約束してくれた。

 これで、ハクロの件・・・・・も大丈夫そうだ。⋯⋯と思っていると、

「では、早速協力を頼む! そこの⋯⋯えーと⋯⋯」
「っ!! み、美咲っ! 古河美咲だっ! ハクロたんっ!」

 ハクロが早速、古河に声をかけた。すると、古河は驚きつつも妙にテンションが上がった様子。⋯⋯どうやら、ハクロに声をかけられて喜んでいるらしい。

 学校では『一年のマドンナ』として羨望の眼差しを向けられていたあの古河美咲・・・・・・がまさかの⋯⋯⋯⋯変わった性癖ロリ美少女癖をお持ちだったとは。まあ、そのおかげで、

「お前の学園の制服を一着ワシに譲ってくれ!」
「よろこんで!」

 一つ返事で『ハクロの制服問題』が解決した。

 まあ、サイズは少し大きいだろうが、その辺は何とかなるだろう。そんなわけで、二人には『今後のシナリオ』を話した。

「わかった。お前の言うとおりにするよ」
「うむ。とりあえず、そのシナリオどおり私も動こう」
「二人とも助かる。ありがとう」

 俺は二人に頭を下げた。

「それにしても、瑛二⋯⋯」
「ん?」
「お前、何か変わったな」
「え?」
「い、いや、悪い意味じゃないぞ!? 前より、こう何と言うか、堂々としているというか、逞しくなったというか⋯⋯口調もこれまでと違って、はっきり言うようになったからよ⋯⋯」
「ああ⋯⋯⋯⋯そうだな。だって、俺にも誇れる『力』があったからさ⋯⋯。それが嬉しくってさ⋯⋯。もし、自分に『大きな力』があったら『本当の自分のままで生きてみたい』と思ったからさ。確かに努力して得られたものではないのかもしれないけど⋯⋯それでも、俺にとってはチャンスだと思っているんだ。この異世界で、もう一度人生をやり直せるチャンスだって⋯⋯そう思ってるんだ」
「⋯⋯瑛二」

 俺はふと、吾妻に思わず『本音』をこぼしていた。そんな俺に吾妻は、フッと笑顔を浮かべながら相槌を打ちながら話を聞いてくれた。そんな吾妻の態度に俺は⋯⋯不覚にも嬉しいと感じた。

「いいじゃねーか! やってやろうぜ、瑛二! 柊木たちあいつらにお前の⋯⋯『俺流ざまぁ』をかまそうじゃねーか!」
「うむ。最初はドン引き・・・・したが、少し私も楽しくなってきたぞ!」
「これで準備万端じゃな、エイジ!」

 吾妻が、古河が、ハクロが、俺に笑顔を向け⋯⋯⋯⋯言葉を待っていた。

「それじゃ⋯⋯⋯⋯『俺流ざまぁ』の開始だっ!」


********************


——柊木の部屋

「どうする、拓海君」
「⋯⋯吉村」

 今、俺の部屋には小山田と吉村がいる。

 こいつらがここにいる理由はもちろん⋯⋯『瑛二の件』だ。

「べ、別に何もしなくてもいいんじゃないか? だって、瑛二の奴、何も話さなかったじゃないか!?」

 小山田がヘラヘラと笑いながら、何の解決にもなっていないことを喋り出す。

「んなわけいくか! 小山田、お前バカか? 瑛二の顔を見なかったのか? あいつは俺たちを見てニヤついていたんだぞ?! あれは⋯⋯⋯⋯『お前らの弱みを握っているぞ』って言っているようなもんだろうがっ!」
「⋯⋯くっ?! わ、わかってるよ!」

 小山田は吉村にツッコまれて面白くないのだろう⋯⋯だが、正論であることはちゃんと理解しているようだな。

「とりあえず、吉村の言うとおりだ。日下部を⋯⋯瑛二をこのままにしておくのは⋯⋯マズい」
「じゃあ、もう一度⋯⋯⋯⋯殺すか?」

 そう言って、吉村がニチャァと笑う。

「それは無理だ。⋯⋯少なくとも今はな。お前らも見ただろ? 瑛二が、シャルロットやブキャナンに『思わせぶりなセリフ』を言っていたことを⋯⋯」
「ああ⋯⋯そうだったな」
「そ、そうだったね、拓海君!」

 吉村も小山田もちゃんとわかっていたか。⋯⋯いや、小山田はちょっと怪しいか?

 こいつ、意外にポンコツか?

「拓海君。こうなったら一度、瑛二に会うのはどうだ?」
「何? どういうことだ、吉村?」
「会って直接聞くのさ⋯⋯『なんで俺たちのことを黙っていたのか』ってな。もしかしたら、俺たちの『報復』にビビって言えなかった可能性もあるからな。⋯⋯いや、むしろその可能性は高いと俺は思う! 考えてもみろよっ?! あいつが生還したところで一週間程度だぞ? レベルなんて大して上がってないのは明白だ!」
「⋯⋯ふむ」
「⋯⋯た、確かに」
「あれだけ『救世主になるために頑張る』って言っていたあいつが、ダンジョンから戻ってきたら『救世主を辞退する』なんて言ったんだぞ? それって、俺たちの『報復』を恐れたからじゃないか!? 学園に通うっていうのも、あいつは『この世界で生活していくため』とか言っていたが、本当は、ただ俺たちを恐れていてできるだけ離れたいって気持ちが一番の理由なんじゃないか!?」
「確かにっ! そうだよ! 間違いないよ、拓海君!」

 小山田も吉村の考えに納得しているようだ。

 実際、俺も吉村の話を聞いて「間違いない」と確信した。

「なるほど。それならが通るな。よし、じゃあ早速、明朝にでも瑛二に話を聞きにいくか」
「おお! それと、その時に瑛二にはちょっと『脅し・・』をかけようぜ? そうすりゃ、この件はおしまいだろ?」
「いいね、小山田。俺もその意見に賛成だぜ。ダンジョンから生還したからって、少しばかり調子こいているみたいだったからな。俺が一発ガツンと言ってやるよ!」
「おいおい、吉村。あまり⋯⋯やり過ぎるなよ・・・・・・・?」
「わかってるよ、拓海君!」

 さーて⋯⋯⋯⋯明日が楽しみだな。

 ニチャァ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

処理中です...