13 / 35
第二章:双子の小人亭殺人事件
第13話 殺人事件の真相
しおりを挟む
チャンスが持つファルシオンの謎の能力によってフューを捕まえたことで双子の小人亭で起きた殺人事件は解決へと向かった。
フューの右腕にはハモンドが抵抗したときにつけられたひっかき傷があり、また本人も捕らえられたことで観念したのか、自白した。
フューの自白によると、ナリアが持っていた水晶は望みの神殿と呼ばれる古代遺跡の扉を開けるのに必要な鍵の一つだったという。
フューは実際に冒険者をやっており、過去の冒険でとある遺跡で望みの神殿に関する記述を見つけ、その鍵の一つである水晶がナリアの両親の商会が所有しているおり、ナリアの手にあることを知ったフューは水晶を偽物とすり替えて盗むことを計画。
双子の小人亭に宿泊し、荷物を置いて散歩に出かけたのを見て部屋に忍び込もうとしたら毒針を仕掛け終えたばかりのノルドと遭遇。
お互い目撃者を殺そうと争い、フューがノルドを殺害して、水晶を偽物と交換して出ていった。
だが、ノルドを殺してすり替えた水晶は、ハモンドがノルドが来る前にすり替えた偽物の水晶で、ノルドが枕に毒針を仕込む前にハモンドがナリアの部屋に侵入し、水晶をすり替えた。
ハモンドが出ていこうとした時にノルドがやってきて、ハモンドはクローゼットに隠れ、ノルドとフューの犯行を目撃。チャンス達が見つけたダントーイン帝国銀貨はその時ハモンドが落としたものだろう。
フューの犯行を目撃したハモンドは、フューを強請ろうとして近づき、フューは金を払うふりをしてあの空き部屋に誘い込み、殺害した。
「つまり、それぞれ別々の事件がまとめて一つの部屋で起きたわけ?……ん~ややこしい」
事件の真相を知ったマトイはそう呟き、ダーヴィスとリマスが同意するようにうなずく。
翌朝早馬に乗って警備兵のスカルドが数人の応援を連れて宿へと戻ってきた。
「やはり、私の考えた推理通りの事件だ! 君たちはちゃんと私の考えた推理と指示に従って動いて事件を解決してくれたようだね!!」
捕らえたフューの自白とハモンドにつけられた傷を見て警備兵たちはフューを窃盗、および殺人の容疑で逮捕する。
スカルドは応援に来た警備兵に向かって事件の真相は、すべて自分が応援を呼びに行く前に推理し、チャンス達は自分の指示通りに犯人を捕まえただけだと声高々に応援に来た警備兵に言い続け、自分はこんな小さな田舎の警備兵で収まる器ではないと主張し続ける。
「あっきれた……オークの皮膚並みに顔の面が厚いみたいだね、あいつ」
「まあ、後々困るのは本人だし」
マトイは白けた様子で自分の手柄だと主張するハモンドを見る。宿の主人ドーレスも残った宿泊客もハモンドの態度にあきれている。
チャンスは自分の能力以上に大きく見せることがどれだけ後々困ったことになるのかわかっているのか鼻息荒く事件を解決したのは自分だと功績を言いふらすハモンドを冷めた目で見ていた。
逮捕されたフューは、猿轡と後ろ手に縛られ小指同士紐で拘束される。これは魔術師に対する捕縛術で詠唱と呪文を唱える時の仕草を塞ぐための対処らしい。
フューを逮捕したことで殺人事件は解決と扱われ、宿での足止めは解除された。宿泊客達や宿の従業員たちから安堵のため息が漏れる。
チャンス達は応援に駆け付けた警備兵たちから協力費として金貨四枚、宿の主人ドーレスからは金貨二枚と滞在費の無料、ナリアからも本物の水晶を取り戻したお礼として金貨三枚貰った。そしてマトイがブータニアスから金の首輪を徴収して今回の事件は終わった。
「今回の旅は色々と波乱万丈でしたな。チャンスさんを拾って、骸骨に襲われて、音楽祭では恋人同士の霊を成仏させて、今回は殺人事件の解決ですな」
「旦那様、次行商するときは私以外の人を御者に任命してくださいよ。私はもうこんな旅はこりごりですよ……」
事件解決の翌日、出立の準備を終えたダーヴィスは今回の旅を振り返る。リマスはとんでもないことに巻き込まれたと愚痴りながら馬車に繋がれた馬の状態を確認している。
「なんかもうすぐ旅が終わるみたいな会話ですね」
「あれ、チャンスにはいってなかったっけ? 今回の護衛の最終目的地は次のセブンブリッジと呼ばれる交易港都市だよ」
ダーヴィス達の会話を聞いていたチャンスは疑問を口にし、マトイがこの行商馬車の目的地がセブンブリッジと呼ばれる交易港都市だと告げる。
「……聞いてたかな? ちょっと記憶にないです」
「まあ、いろいろありましたしね。セブンブリッジに到着すればお二人にお願いした護衛依頼は終了ですよ。チャンスさんさえよければ、このまま私の商会の専属護衛なんてどうです?」
「駄目だよ、ダーヴィス! チャンスは僕と一緒に冒険者として旅するの!!」
申し訳なさそうにチャンスが謝るとダーヴィスは気にした様子もなく自身の商会の専属護衛を打診してくる。
それを聞いてマトイはチャンスに抱きついて、ダーヴィスから隠すような仕草をしながら自分と冒険者として旅をすると宣言する。
「ええっと……専属護衛は申し訳ないですけど断らせてください。目的地は分かりませんが……僕にはどうしても行かないといけない場所がある気がして仕方ないんです」
「そうですか……まあ、そんな気はしていました。そこはチャンスさんの過去の記憶にかかわるかもしれない場所かもしれませんね。貴方の旅に風の神サイハの加護を、記憶を取り戻せることを祈っています」
チャンスが申し訳なさそうに断ると、ダーヴィスは断られることを予想していたのか仕方ないと肩をすくめて溜息を吐き引き下がり、旅の安全を守護する風の神サイハの祝詞を口にする。
「僕は一緒に行ってあげるからね。チャンスはお人よしすぎるから一人で旅なんて心配だよ」
「いいの? 目的地も不明だよ?」
「僕も根無し草で目的ないし、ダーヴィスとの契約も次のセブンブリッジで切れるから大丈夫」
マトイはチャンスの手を握りながら旅に同行するという。チャンスは戸惑いながら目的地も不明だからと遠回しに断ろうとするがマトイは引き下がる様子はない。
「そっか……これからもよろしく、マトイ」
「ん、こっちこそよろしく、チャンス」
「うおっほん! お二方、まだ私たちはセブンブリッジにはついてないんですよ。セブンブリッジにつくまではちゃんと護衛の仕事してくださいよ」
二人はぎこちなく、気恥ずかしそうに一緒に旅することを決める。御者のリマスが二人の甘い雰囲気を追い払うように咳払いして護衛依頼が終わっていないことを大きな声で告げる。
「もっ、もちろんですよ、リマスさん」
「リマス、妬みよくない、だからモテない」
チャンスはあたふたしながら護衛の仕事に従事することを約束し、マトイはいい雰囲気を邪魔されたのが不服なのかぷくーっとほほを膨らませてリマスをジト目で睨む。
「君達も出発するのか? もしセブンブリッジに向かうなら、私達も同行してもいいだろうか?」
出立の準備を終えて宿を出ていこうとするとナリアの護衛のシャノンが声をかけてくる。
二頭仕立ての四輪箱型馬車にはスティアが御者を務め、馬車の窓からナリアが手を振り、その脇でブータニアスがぺこりと頭を下げた。
「そうですね、一緒の方が道中も安全ですし、こちらからもお願いしたいです」
ダーヴィスが了承することでチャンス達とナリア達一行は屋根付き二頭馬車と並走する二頭仕立ての四輪箱型馬車に並行し、王の街道を走る。今回の旅の終着点であるセブンブリッジへと向かって………
フューの右腕にはハモンドが抵抗したときにつけられたひっかき傷があり、また本人も捕らえられたことで観念したのか、自白した。
フューの自白によると、ナリアが持っていた水晶は望みの神殿と呼ばれる古代遺跡の扉を開けるのに必要な鍵の一つだったという。
フューは実際に冒険者をやっており、過去の冒険でとある遺跡で望みの神殿に関する記述を見つけ、その鍵の一つである水晶がナリアの両親の商会が所有しているおり、ナリアの手にあることを知ったフューは水晶を偽物とすり替えて盗むことを計画。
双子の小人亭に宿泊し、荷物を置いて散歩に出かけたのを見て部屋に忍び込もうとしたら毒針を仕掛け終えたばかりのノルドと遭遇。
お互い目撃者を殺そうと争い、フューがノルドを殺害して、水晶を偽物と交換して出ていった。
だが、ノルドを殺してすり替えた水晶は、ハモンドがノルドが来る前にすり替えた偽物の水晶で、ノルドが枕に毒針を仕込む前にハモンドがナリアの部屋に侵入し、水晶をすり替えた。
ハモンドが出ていこうとした時にノルドがやってきて、ハモンドはクローゼットに隠れ、ノルドとフューの犯行を目撃。チャンス達が見つけたダントーイン帝国銀貨はその時ハモンドが落としたものだろう。
フューの犯行を目撃したハモンドは、フューを強請ろうとして近づき、フューは金を払うふりをしてあの空き部屋に誘い込み、殺害した。
「つまり、それぞれ別々の事件がまとめて一つの部屋で起きたわけ?……ん~ややこしい」
事件の真相を知ったマトイはそう呟き、ダーヴィスとリマスが同意するようにうなずく。
翌朝早馬に乗って警備兵のスカルドが数人の応援を連れて宿へと戻ってきた。
「やはり、私の考えた推理通りの事件だ! 君たちはちゃんと私の考えた推理と指示に従って動いて事件を解決してくれたようだね!!」
捕らえたフューの自白とハモンドにつけられた傷を見て警備兵たちはフューを窃盗、および殺人の容疑で逮捕する。
スカルドは応援に来た警備兵に向かって事件の真相は、すべて自分が応援を呼びに行く前に推理し、チャンス達は自分の指示通りに犯人を捕まえただけだと声高々に応援に来た警備兵に言い続け、自分はこんな小さな田舎の警備兵で収まる器ではないと主張し続ける。
「あっきれた……オークの皮膚並みに顔の面が厚いみたいだね、あいつ」
「まあ、後々困るのは本人だし」
マトイは白けた様子で自分の手柄だと主張するハモンドを見る。宿の主人ドーレスも残った宿泊客もハモンドの態度にあきれている。
チャンスは自分の能力以上に大きく見せることがどれだけ後々困ったことになるのかわかっているのか鼻息荒く事件を解決したのは自分だと功績を言いふらすハモンドを冷めた目で見ていた。
逮捕されたフューは、猿轡と後ろ手に縛られ小指同士紐で拘束される。これは魔術師に対する捕縛術で詠唱と呪文を唱える時の仕草を塞ぐための対処らしい。
フューを逮捕したことで殺人事件は解決と扱われ、宿での足止めは解除された。宿泊客達や宿の従業員たちから安堵のため息が漏れる。
チャンス達は応援に駆け付けた警備兵たちから協力費として金貨四枚、宿の主人ドーレスからは金貨二枚と滞在費の無料、ナリアからも本物の水晶を取り戻したお礼として金貨三枚貰った。そしてマトイがブータニアスから金の首輪を徴収して今回の事件は終わった。
「今回の旅は色々と波乱万丈でしたな。チャンスさんを拾って、骸骨に襲われて、音楽祭では恋人同士の霊を成仏させて、今回は殺人事件の解決ですな」
「旦那様、次行商するときは私以外の人を御者に任命してくださいよ。私はもうこんな旅はこりごりですよ……」
事件解決の翌日、出立の準備を終えたダーヴィスは今回の旅を振り返る。リマスはとんでもないことに巻き込まれたと愚痴りながら馬車に繋がれた馬の状態を確認している。
「なんかもうすぐ旅が終わるみたいな会話ですね」
「あれ、チャンスにはいってなかったっけ? 今回の護衛の最終目的地は次のセブンブリッジと呼ばれる交易港都市だよ」
ダーヴィス達の会話を聞いていたチャンスは疑問を口にし、マトイがこの行商馬車の目的地がセブンブリッジと呼ばれる交易港都市だと告げる。
「……聞いてたかな? ちょっと記憶にないです」
「まあ、いろいろありましたしね。セブンブリッジに到着すればお二人にお願いした護衛依頼は終了ですよ。チャンスさんさえよければ、このまま私の商会の専属護衛なんてどうです?」
「駄目だよ、ダーヴィス! チャンスは僕と一緒に冒険者として旅するの!!」
申し訳なさそうにチャンスが謝るとダーヴィスは気にした様子もなく自身の商会の専属護衛を打診してくる。
それを聞いてマトイはチャンスに抱きついて、ダーヴィスから隠すような仕草をしながら自分と冒険者として旅をすると宣言する。
「ええっと……専属護衛は申し訳ないですけど断らせてください。目的地は分かりませんが……僕にはどうしても行かないといけない場所がある気がして仕方ないんです」
「そうですか……まあ、そんな気はしていました。そこはチャンスさんの過去の記憶にかかわるかもしれない場所かもしれませんね。貴方の旅に風の神サイハの加護を、記憶を取り戻せることを祈っています」
チャンスが申し訳なさそうに断ると、ダーヴィスは断られることを予想していたのか仕方ないと肩をすくめて溜息を吐き引き下がり、旅の安全を守護する風の神サイハの祝詞を口にする。
「僕は一緒に行ってあげるからね。チャンスはお人よしすぎるから一人で旅なんて心配だよ」
「いいの? 目的地も不明だよ?」
「僕も根無し草で目的ないし、ダーヴィスとの契約も次のセブンブリッジで切れるから大丈夫」
マトイはチャンスの手を握りながら旅に同行するという。チャンスは戸惑いながら目的地も不明だからと遠回しに断ろうとするがマトイは引き下がる様子はない。
「そっか……これからもよろしく、マトイ」
「ん、こっちこそよろしく、チャンス」
「うおっほん! お二方、まだ私たちはセブンブリッジにはついてないんですよ。セブンブリッジにつくまではちゃんと護衛の仕事してくださいよ」
二人はぎこちなく、気恥ずかしそうに一緒に旅することを決める。御者のリマスが二人の甘い雰囲気を追い払うように咳払いして護衛依頼が終わっていないことを大きな声で告げる。
「もっ、もちろんですよ、リマスさん」
「リマス、妬みよくない、だからモテない」
チャンスはあたふたしながら護衛の仕事に従事することを約束し、マトイはいい雰囲気を邪魔されたのが不服なのかぷくーっとほほを膨らませてリマスをジト目で睨む。
「君達も出発するのか? もしセブンブリッジに向かうなら、私達も同行してもいいだろうか?」
出立の準備を終えて宿を出ていこうとするとナリアの護衛のシャノンが声をかけてくる。
二頭仕立ての四輪箱型馬車にはスティアが御者を務め、馬車の窓からナリアが手を振り、その脇でブータニアスがぺこりと頭を下げた。
「そうですね、一緒の方が道中も安全ですし、こちらからもお願いしたいです」
ダーヴィスが了承することでチャンス達とナリア達一行は屋根付き二頭馬車と並走する二頭仕立ての四輪箱型馬車に並行し、王の街道を走る。今回の旅の終着点であるセブンブリッジへと向かって………
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる