おにぃさん頑張っちゃおうかな!〜チビ、デブ、デブに転生したおにいさんの奮闘中〜

ゆうぽん

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1話

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時に人は面白い位自然に死ぬ事がある。

いやそれは正しくはないのだろう。恐らくはそもそも今私が生きているという事実は酷く脆いナニカの上に成り立っており、それはいつ崩れるかわからないだけなのだろう。
例えば水道の蛇口を捻ったら水が出るという至極当然であり揺るがない現実だと思い享受してきたは事実は、その実酷く脆い偶然の上に成り立っている。日本という先進国に生まれたからこその価値観であり、もし未だ水道設備の整っていない国に赴けばこの価値観はからくも崩壊するのだから。偶々水道設備が整っている国に生まれたから享受しえた事実なのだ。 


まぁ何が言いたいかというと、テメェが生きてることもただの偶然の上に成り立った事実と言う訳だ。何かふとした間違いで自分が生きているという事実は木っ端微塵になる可能性があるというわけなのだが、いざ己でくらってみると実に理不尽だと感じざるを得ない。
考えてみてほしいんだ。普通に歩いてたらトラックが空から降ってくる状況を!!

…。
ヤバイ!ヤバすぎんだろおい!ついうっかり思考停止してたがなんで「あっ!上から車が!」状態になってんのさ!てかなんで空からトラック降ってくんのさ!
あ、このビルは立体駐車場……。
まさか落ちたんすか?このトラックは。よもやよもやだよ、まったく…。
これだから日本人の死因一位はトラック(笑)なんてことになるんだよ。
あぁ………まさか私の初キスがトラックとディープキスとは思わなかったn…………











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「殿下!殿下!ご無事ですか!?」
「むーー?」


明るい…朝か…。
……ん??殿下?はて?私は一介のサラリーマンだった筈……。
ん?いや、まて。私は、トラックとディープキスしたはず。


「殿下ご無事でしたか! 殿下のお部屋のドアが吹き飛んでしまう程の衝撃でしたので殿下の無事をお確かめしたく殿下の許可なく入室した御無礼どうかお許しください。」


ふ、む。これはようするにあれか、トラックといいこの眼の前にいる頭を下げてる渋おじといいあれしかないな。きっとそうだ、そうに違いない、いやむしろそうであれ。そう私は、


「殿下?どうされました?何処かお怪我をされましたか?」


おっとそれについて考えるのはあとにしよう。どうやら今の私は殿下であるようだからな。床に寝そべったままというのは格好がつかん。さて起き上がって「大事ない」とかキメてやりますかね。 
よっこらせっ………あれ?
よっこらせっっっ
むむ?やけに身体が重いぞ。てか上体すら起こせないんだが。
っておい!やめろ!俺をそんな憐れみの籠もった目でみるなよ、渋おじ…。


「殿下失礼ながらお立ちになられるお手伝いをさせていただきましょうか?」
「……頼む。」


OMG
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