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光の先の世界
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望は自分の手のひらをジッと見つめる。最近はよく見つめている気がする。
今はアウロンが部屋に居ないので、比較的ゆっくりとしていた。彼が側にいれば何かと話しかけてきたり、触ってこようとしてくる。望の中ではすっかりセクハラ親父だ。
(兄ちゃん早く来ないかな…聞きたいこと有るのにさっ。あのキラキラエロ親父しか来ないし。……つーか魔力って何だよ。何で俺から出るんだよ……本当にここから出たのか?実感がねぇ……もっとハー!とかヤー!とかして光線がビューン!!とかだったらおぉってなるのになぁ)
コンコンコン
「失礼いたします。お食事をお持ちいたしました」
いつものメイドが食事を届けに来た。このメイド達は最初にアウロンに言われていたようで、望が言葉が分かるようになるまで話しかけないように気を使っていたようだ。
食事内容を見ると望の食べれる物ばかりに改善されている。シャワーの件があってアウロンに色々言うのは気が進まなかったが、腹が減ってはなんとやら。細かく要望を伝えたら、またしても嬉しそうに聞いてくれた。
「どうも……」
望も望なりに譲歩して声かけをしてみたりしている。被害者意識が抜けないが、世話をしてもらっている身、挨拶くらいと意識して口を開いている。
「ごゆっくりどうぞ」
お辞儀をして部屋を出ていくメイド。
「今の人は雰囲気柔らかいから良いんだけどなぁ」
望の元には3人のメイドが交代で来る。今来た子はマロン、望に友好的に見える。いつもツンツンしている子はエリー、望は何とか挨拶をしている。そしてとにかく無表情のリマ、彼女はフと敵意を向けてくる瞬間がある。望は何故これほどまで嫌われねばならないのか疑問だった。会釈をするのが精一杯だった。
(アウロンさん情報によると今のはマロン。栗、栗の子って覚えた子だ)
そう、望の情報源は全てアウロン。彼から全て聞いた情報だ。望と話したいアウロンは何でも教えてくれていた。
┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉
ここに酷く怯え、縮こまっている魔術使いが一人座っていた。目の前にはテーブルを挟んで静かに怒りに燃えている騎士が一人いた。
「さぁ……いい加減口を割ってもらおうか…」
「だ、だから……うっかり忘れていただけです」
「うっかり?」
「うっ…………はぃ…………」
「ヒタム・ユー、俺はそもそも疑問だったんだが…何故、使い様の身内に施す魔術使いが見習いなんだ?」
「へっ?私に聞いてます?この板挟み的ポジションの私に?」
「という事は…責任者が決めたのか…」
騎士アウロン・カリーの前には魔術使いのヒタム・ユーと見習い魔術使いのゲンコラ・ヤイミュが座らされていた。ヒタムは自分は関係ないといったスタンスを崩すまいとしている。一方の見習いのゲンコラ・ヤイミュは当事者だった。
先日先輩のヒタムから騎士の様子を聞いていたが、まさかここまで怖いと思っていなかった。
「で?誰が責任者だ?」
「い、言えませんよ……これは…魔術使い部門の話なので、いくらアウロン様であっても……易々と話すわけには……」
「そんなの、クラー様に決まってるじゃないですか!使い様に関したことは全てあの方の指示です!今だって使い様について行ってるんですよ」
「せ、先輩!?」
「いいかいゲンコラ…己の身を守るのは己のみだよ。それにこの情報はそんな機密にするような内容じゃない」
「し、しかし……」
「まぁ、そうだろうな。魔術使い高位のクラー・スンナの使い様への崇拝振りは凄まじいからな」
椅子に座った魔術使いの二人は目の前の怖い騎士が納得してくれたと思った。これでこの空気から解放されると…
「が、今聞いているのはそこでは無い。何故だ?と聞いている。うっかりなどという言い訳は聞きたくない。真実を話せ」
高圧的に言われて、見習いのゲンコラ・ヤイミュはますます縮こまってしまう。
「はぁ……アウロンさん…もう弟さんは言葉が分かるようになったのだから、もう良いんじゃ無いですか?そんなにほじくり回さなくても…」
「故意にしたと認めるか?」
ギリっと奥歯を噛み締めながら睨みつけてくる。
(本気の恋ってやつ?こういう完璧な人が本気出すとめんどくさいなぁ…)
「………………………僕は……悪くありません…」
ずっと震えていた見習い魔術使いゲンコラ・ヤイミュがボソボソと話しだした。
「ほぉ……続けてみろ」
「お、あ、あの……弟は……周りで働いている人に対して……少しの気遣いや思いやりがありません」
「…………………」
「い、いつも近くでお世話をしているメイドにだって……冷たい態度で……メイドは文句の一つも言えないし…たかだか邪魔者のくせに……」
「なんだと?」
「だって、メイドは可哀想ですよ!一生懸命仕事しているだけなのに…リマちゃんは……あの邪魔者が嫌いだって…だから僕が……少しくらい分からない日が長くなるだけ……良いじゃ無いですか!我儘してるんだから……」
「リマ?メイドの名だな」
「あっ!ちが……違います!僕が気に食わなかったから勝手にやった事で…」
「メイドに言われてやったのか?」
「僕の独断です!」
「そうだとしても、魔術使い部門に問題はある。例えお前の独断だとしても、たかだか見習いごときに任せるもの疑問だし、見習いが問題を起こしても咎める人物が一人もいない…この現状こそが問題だと言っている。これは……魔術使いが……ひいてはこの王城全体が望の存在を……疎ましく思っているのではないか?」
「大分……突っ込んで聞きますね…アウロンさん」
「納得がいかない…望に対してあまりにも冷たい現状が……君たちは…単純に疑問に思わないのか?」
少しトーンを落としてアウロンは二人に問いかける。守りたいと思った存在が冷遇されている理由が分からなかったのだ。これでは、王城全体がわざと望に辛くあたっていると感じてしまうのだ。
今はアウロンが部屋に居ないので、比較的ゆっくりとしていた。彼が側にいれば何かと話しかけてきたり、触ってこようとしてくる。望の中ではすっかりセクハラ親父だ。
(兄ちゃん早く来ないかな…聞きたいこと有るのにさっ。あのキラキラエロ親父しか来ないし。……つーか魔力って何だよ。何で俺から出るんだよ……本当にここから出たのか?実感がねぇ……もっとハー!とかヤー!とかして光線がビューン!!とかだったらおぉってなるのになぁ)
コンコンコン
「失礼いたします。お食事をお持ちいたしました」
いつものメイドが食事を届けに来た。このメイド達は最初にアウロンに言われていたようで、望が言葉が分かるようになるまで話しかけないように気を使っていたようだ。
食事内容を見ると望の食べれる物ばかりに改善されている。シャワーの件があってアウロンに色々言うのは気が進まなかったが、腹が減ってはなんとやら。細かく要望を伝えたら、またしても嬉しそうに聞いてくれた。
「どうも……」
望も望なりに譲歩して声かけをしてみたりしている。被害者意識が抜けないが、世話をしてもらっている身、挨拶くらいと意識して口を開いている。
「ごゆっくりどうぞ」
お辞儀をして部屋を出ていくメイド。
「今の人は雰囲気柔らかいから良いんだけどなぁ」
望の元には3人のメイドが交代で来る。今来た子はマロン、望に友好的に見える。いつもツンツンしている子はエリー、望は何とか挨拶をしている。そしてとにかく無表情のリマ、彼女はフと敵意を向けてくる瞬間がある。望は何故これほどまで嫌われねばならないのか疑問だった。会釈をするのが精一杯だった。
(アウロンさん情報によると今のはマロン。栗、栗の子って覚えた子だ)
そう、望の情報源は全てアウロン。彼から全て聞いた情報だ。望と話したいアウロンは何でも教えてくれていた。
┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉
ここに酷く怯え、縮こまっている魔術使いが一人座っていた。目の前にはテーブルを挟んで静かに怒りに燃えている騎士が一人いた。
「さぁ……いい加減口を割ってもらおうか…」
「だ、だから……うっかり忘れていただけです」
「うっかり?」
「うっ…………はぃ…………」
「ヒタム・ユー、俺はそもそも疑問だったんだが…何故、使い様の身内に施す魔術使いが見習いなんだ?」
「へっ?私に聞いてます?この板挟み的ポジションの私に?」
「という事は…責任者が決めたのか…」
騎士アウロン・カリーの前には魔術使いのヒタム・ユーと見習い魔術使いのゲンコラ・ヤイミュが座らされていた。ヒタムは自分は関係ないといったスタンスを崩すまいとしている。一方の見習いのゲンコラ・ヤイミュは当事者だった。
先日先輩のヒタムから騎士の様子を聞いていたが、まさかここまで怖いと思っていなかった。
「で?誰が責任者だ?」
「い、言えませんよ……これは…魔術使い部門の話なので、いくらアウロン様であっても……易々と話すわけには……」
「そんなの、クラー様に決まってるじゃないですか!使い様に関したことは全てあの方の指示です!今だって使い様について行ってるんですよ」
「せ、先輩!?」
「いいかいゲンコラ…己の身を守るのは己のみだよ。それにこの情報はそんな機密にするような内容じゃない」
「し、しかし……」
「まぁ、そうだろうな。魔術使い高位のクラー・スンナの使い様への崇拝振りは凄まじいからな」
椅子に座った魔術使いの二人は目の前の怖い騎士が納得してくれたと思った。これでこの空気から解放されると…
「が、今聞いているのはそこでは無い。何故だ?と聞いている。うっかりなどという言い訳は聞きたくない。真実を話せ」
高圧的に言われて、見習いのゲンコラ・ヤイミュはますます縮こまってしまう。
「はぁ……アウロンさん…もう弟さんは言葉が分かるようになったのだから、もう良いんじゃ無いですか?そんなにほじくり回さなくても…」
「故意にしたと認めるか?」
ギリっと奥歯を噛み締めながら睨みつけてくる。
(本気の恋ってやつ?こういう完璧な人が本気出すとめんどくさいなぁ…)
「………………………僕は……悪くありません…」
ずっと震えていた見習い魔術使いゲンコラ・ヤイミュがボソボソと話しだした。
「ほぉ……続けてみろ」
「お、あ、あの……弟は……周りで働いている人に対して……少しの気遣いや思いやりがありません」
「…………………」
「い、いつも近くでお世話をしているメイドにだって……冷たい態度で……メイドは文句の一つも言えないし…たかだか邪魔者のくせに……」
「なんだと?」
「だって、メイドは可哀想ですよ!一生懸命仕事しているだけなのに…リマちゃんは……あの邪魔者が嫌いだって…だから僕が……少しくらい分からない日が長くなるだけ……良いじゃ無いですか!我儘してるんだから……」
「リマ?メイドの名だな」
「あっ!ちが……違います!僕が気に食わなかったから勝手にやった事で…」
「メイドに言われてやったのか?」
「僕の独断です!」
「そうだとしても、魔術使い部門に問題はある。例えお前の独断だとしても、たかだか見習いごときに任せるもの疑問だし、見習いが問題を起こしても咎める人物が一人もいない…この現状こそが問題だと言っている。これは……魔術使いが……ひいてはこの王城全体が望の存在を……疎ましく思っているのではないか?」
「大分……突っ込んで聞きますね…アウロンさん」
「納得がいかない…望に対してあまりにも冷たい現状が……君たちは…単純に疑問に思わないのか?」
少しトーンを落としてアウロンは二人に問いかける。守りたいと思った存在が冷遇されている理由が分からなかったのだ。これでは、王城全体がわざと望に辛くあたっていると感じてしまうのだ。
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