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命をかけて
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王都に入り王城に向けて少し街中を走っている時、外から声がかかった。街中なので緩やかな速さで走っている。
「申し訳ございません。少しよろしいでしょうか」
1人の騎士が馬に乗りながら馬車と並行して話しかけてきた。普通は高位の方に馬上から話しかけたりなどしない。その普通ではない事柄にアウロンは警戒を強めた。
「何だ?」
「ただ今王城は混乱しております。こちらには治癒者様がお乗りでしょうか?」
「用件を言え」
「あ、申し訳ございません。私、以前国王の御前にて傷を治癒して頂きました騎士ですが…治癒者様にお耳に入れたいお話が…今でないと…」
望はガマズと一緒に治癒した若い騎士を思い出していた。
「いいから言ってみろ」
「はっ……使い様が捕らえられ、地下にいらっしゃいます」
「は!?捕ら…地下に??」
アウロンは驚いて思わず大きな声が出てしまった。
「え?……何それ……捕まった?え、え、アウロンさん……地下って?地下って何??」
「あ……その……」
歯切れの悪いアウロンなど見たことない。それだけで何か悪い事だと分かってしまう。
「地下って……まさか、まさか…牢屋とか?……そ、そんな訳ないよな?聞き間違い?俺の早とちり??」
「……望様……残念ながらその通りでございます。使い様は捕らえられ、地下の牢に居ると…まさか」
青ざめてよく分からなくなる。足から冷えてくる、膝が震えているようだ。
「つ、使い様が捕らえられる……そんな事は聞いたこともないですよ!間違った情報ってことじゃ」
「確かなことでございます。出来ることなら治癒者様は王城にお戻りにならない方が良いかと…しかし、国王の意向により戻らざるほかありません…どうか、お気を付け下さい」
それだけ言うと話しかけて来た騎士は馬車から離れて行った。馬車の中は何とも異様な雰囲気になった。
「な、何で……何で兄ちゃんが捕まんだよ…王様が嫌いなのは俺だろ?何で……あんなに使い様、使い様ってもてはやしてたじゃん…どうなってんだよ」
「詳細が分かりませんと何とも…同時に王城に戻らなくて良かったのか…どうか…何とも言えませんね」
アウロンは厳しい顔で話す。予想していたよりずっと事態は緊迫していたようだ。
「助けなきゃ…兄ちゃん助けなきゃ!」
「お待ち下さい望様。思い立ってすぐ行動に移るのはあまりにも危険です。国王が何を考え、今回の事に至ったのか…よく見極めなければなりません…」
「でも……でも……地下の牢獄っていったら……拷問がセットじゃん!ムチ打ちとか!ど、どどどうしよう……兄ちゃんそんなの耐えらんないよ!」
「ちょ、ちょっとお待ち下さい…何ですかその発想は…異世界とはそんなに恐ろしいところなのですか…」
ガマズが真っ青になってワナワナ震えている。
「え?違うの?漫画とかだとすぐ拷問するじゃん…違うの?日本は警察に捕まるからそんなの無いよ…そもそも王様いないし…マフィアとか、ヤクザとか?兄ちゃん血だらけとか…ヤバいよ!!」
「落ち着きましょう。大分混乱されているようです。こういった時ほど冷静さが大事です」
望はパニックになって思いつくまま喋っていた。彼らに分かるはずもない話を…
「あぁ、そう……冷静、冷静……冷静……無理だよ!!」
アウロンが望をギュッと抱き締める。苦しいくらいぎゅぅぅうっと抱き締めて、ぶつかる勢いでキスをしてきた。ガマズは目の前の光景に固まるだけで、望は真っ白になった。
「落ち着きましたか?」
「……は、い……」
「動揺を見せてはいけません。ガマズ、いいですか?貴方も大丈夫ですか?」
「ひゃ!ひゃい……大丈夫です」
アウロンが鋭い視線で2人を見て様子を伺う。
「よろしい。あの騎士の情報が全て正しいとも言いきれません。正確な情報が必要です。今は様子を見るのです。いいですね?国王が望様の治癒能力をお求めなら幸いです。望様にすぐ危害が加えられることは無いでしょう…しかし、楽観視ばかりは出来ません。おそらく、王城内が混乱しているのは本当でしょう。気を抜いてはいけません」
「はぃ……で、出来るかな…」
「私が傍にいます」
アウロンの荒療治のおかげで落ち着きを取り戻した望はちょっと恥ずかしかったけど前を向いてアウロンを正面から見る。ピンチの時こそしっかりしろ!と。
「ガマズ」
「は、はい!」
「お前は警戒されていないだろう。自由に動けるはずだ…魔術使いのヒタムと共に使い様の様子を探って来るのだ。理由は何とでも考えろ」
「へ!?えぇ!!わ、わ私がですがぁ!?」
「そう言っている、二度言わないと分からないのか?学者のくせに」
「ひ、酷くないですか?私の扱い…し、しかし……私の存在は歯牙にもかけない存在でしょう…ヒタムも…良い裁量だと思います……他人事なら…でも……私がですかぁ……?」
ガマズは涙目になっている。そもそも望の近くに居るのは偶然が重なったのが大きな理由だ。秘蔵書が読めると下心はそれだけだったはずだ、そして少しばかり予測と空気の読みとが秀でて、たまたまその場にいて秘密を知ってしまっただけである。それなのに、影で動けと無理難題を言われている。今は非常事態かもしれないが、アウロンという男は望以外には本当に非情だ。
「申し訳ございません。少しよろしいでしょうか」
1人の騎士が馬に乗りながら馬車と並行して話しかけてきた。普通は高位の方に馬上から話しかけたりなどしない。その普通ではない事柄にアウロンは警戒を強めた。
「何だ?」
「ただ今王城は混乱しております。こちらには治癒者様がお乗りでしょうか?」
「用件を言え」
「あ、申し訳ございません。私、以前国王の御前にて傷を治癒して頂きました騎士ですが…治癒者様にお耳に入れたいお話が…今でないと…」
望はガマズと一緒に治癒した若い騎士を思い出していた。
「いいから言ってみろ」
「はっ……使い様が捕らえられ、地下にいらっしゃいます」
「は!?捕ら…地下に??」
アウロンは驚いて思わず大きな声が出てしまった。
「え?……何それ……捕まった?え、え、アウロンさん……地下って?地下って何??」
「あ……その……」
歯切れの悪いアウロンなど見たことない。それだけで何か悪い事だと分かってしまう。
「地下って……まさか、まさか…牢屋とか?……そ、そんな訳ないよな?聞き間違い?俺の早とちり??」
「……望様……残念ながらその通りでございます。使い様は捕らえられ、地下の牢に居ると…まさか」
青ざめてよく分からなくなる。足から冷えてくる、膝が震えているようだ。
「つ、使い様が捕らえられる……そんな事は聞いたこともないですよ!間違った情報ってことじゃ」
「確かなことでございます。出来ることなら治癒者様は王城にお戻りにならない方が良いかと…しかし、国王の意向により戻らざるほかありません…どうか、お気を付け下さい」
それだけ言うと話しかけて来た騎士は馬車から離れて行った。馬車の中は何とも異様な雰囲気になった。
「な、何で……何で兄ちゃんが捕まんだよ…王様が嫌いなのは俺だろ?何で……あんなに使い様、使い様ってもてはやしてたじゃん…どうなってんだよ」
「詳細が分かりませんと何とも…同時に王城に戻らなくて良かったのか…どうか…何とも言えませんね」
アウロンは厳しい顔で話す。予想していたよりずっと事態は緊迫していたようだ。
「助けなきゃ…兄ちゃん助けなきゃ!」
「お待ち下さい望様。思い立ってすぐ行動に移るのはあまりにも危険です。国王が何を考え、今回の事に至ったのか…よく見極めなければなりません…」
「でも……でも……地下の牢獄っていったら……拷問がセットじゃん!ムチ打ちとか!ど、どどどうしよう……兄ちゃんそんなの耐えらんないよ!」
「ちょ、ちょっとお待ち下さい…何ですかその発想は…異世界とはそんなに恐ろしいところなのですか…」
ガマズが真っ青になってワナワナ震えている。
「え?違うの?漫画とかだとすぐ拷問するじゃん…違うの?日本は警察に捕まるからそんなの無いよ…そもそも王様いないし…マフィアとか、ヤクザとか?兄ちゃん血だらけとか…ヤバいよ!!」
「落ち着きましょう。大分混乱されているようです。こういった時ほど冷静さが大事です」
望はパニックになって思いつくまま喋っていた。彼らに分かるはずもない話を…
「あぁ、そう……冷静、冷静……冷静……無理だよ!!」
アウロンが望をギュッと抱き締める。苦しいくらいぎゅぅぅうっと抱き締めて、ぶつかる勢いでキスをしてきた。ガマズは目の前の光景に固まるだけで、望は真っ白になった。
「落ち着きましたか?」
「……は、い……」
「動揺を見せてはいけません。ガマズ、いいですか?貴方も大丈夫ですか?」
「ひゃ!ひゃい……大丈夫です」
アウロンが鋭い視線で2人を見て様子を伺う。
「よろしい。あの騎士の情報が全て正しいとも言いきれません。正確な情報が必要です。今は様子を見るのです。いいですね?国王が望様の治癒能力をお求めなら幸いです。望様にすぐ危害が加えられることは無いでしょう…しかし、楽観視ばかりは出来ません。おそらく、王城内が混乱しているのは本当でしょう。気を抜いてはいけません」
「はぃ……で、出来るかな…」
「私が傍にいます」
アウロンの荒療治のおかげで落ち着きを取り戻した望はちょっと恥ずかしかったけど前を向いてアウロンを正面から見る。ピンチの時こそしっかりしろ!と。
「ガマズ」
「は、はい!」
「お前は警戒されていないだろう。自由に動けるはずだ…魔術使いのヒタムと共に使い様の様子を探って来るのだ。理由は何とでも考えろ」
「へ!?えぇ!!わ、わ私がですがぁ!?」
「そう言っている、二度言わないと分からないのか?学者のくせに」
「ひ、酷くないですか?私の扱い…し、しかし……私の存在は歯牙にもかけない存在でしょう…ヒタムも…良い裁量だと思います……他人事なら…でも……私がですかぁ……?」
ガマズは涙目になっている。そもそも望の近くに居るのは偶然が重なったのが大きな理由だ。秘蔵書が読めると下心はそれだけだったはずだ、そして少しばかり予測と空気の読みとが秀でて、たまたまその場にいて秘密を知ってしまっただけである。それなのに、影で動けと無理難題を言われている。今は非常事態かもしれないが、アウロンという男は望以外には本当に非情だ。
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