8 / 62
すべてのはじまり
《8》 ♡
しおりを挟む「うわぁっ…やだぁ~止まってぇ~!」
「サキ、サキ、可愛いっんっ」
コウは緋縁をかき抱き腰を動かし始めた。パツパツと肌と肌との音がしてベットはギッシギッシと軋む。
「うっうっうぅ…んっんっん~」
下から押し上げられるようで何かに捕まっていないと怖くて堪らないのに手が縛られたままで掌を閉じたり開いたりするしかない。
「やぁっ…やぁっ…怖いっんっ…痛い…」
「サキ、サキお前も」
緋縁の前を扱かれる、いっそうコウの動きが激しくなり緋縁の身体は木の葉のように揺すられる。暴力的で嵐みたいだ。
衝撃に次ぐ衝撃で訳が分からない緋縁。
「うぇっ…たすっ…あぁっ…んっ」
意味のなさない言葉ばかりだ、激しく揺すられ舌を噛みそうになる。前の刺激で緋縁が熱い物をはき出す。きゅうっと後ろの蕾に力が入ってしまう。
「くっ…イクッ」
ずっと抜かれまた腹にタップリと出される。
「はぁはぁはぁ…んっサキ…チュクッ」
愛おしそうにキスをしてくる
「んっんっはぁ…はぁ…んぅ…はぁ…さ、さいてぇ…はな…れろよ…うぅ」
ぐったりと身体の力を抜いて苦しそうに息をし横たわる緋縁。コウは無言で緋縁の手首を拘束しているシャツを外す。そしてぎゅっと抱きしめる、華奢な身体がコウの腕の中にスッポリと収まる。
「サキ…抑えが聞かなかった事は謝る、悪かった。でもどうしようも無いんだ…お前を離したくない、この腕から出したくない」
「……痛い……ふざけんなよ…これはただの…」
レイプだ、しかも拉致と傷害も付いてる。
ショックだ…ただただ嵐に飲まれて衝撃に面食らっているうちに犯された。緋縁はもう手を上げる気力も無くなっていた、頭に霞がかかってくる。
「最低だ…許せない…コ…ウ…」
「サキ…」
緋縁は気を失うかように眠りについた。
「サキ…俺は…お前が頷いてくれるまで…」
離さない
次に目を覚ました時はまた同じ天井だった。違うのは酷くダルい事で、目を開けるのがやっとだ。ダルいけれど、身体の何処も気持ち悪くない、サッパリとしている。まさか、アイツが処理してくれたのだろうか。ボウっとした頭で考える、今は何時でアイツはどこだ?と…とにかくダルい。
「起きたか?」
部屋のドアが開いたと思ったらコウが入ってきた。爽やかな顔をしている、先程とは大違いだ。
「…かえる…」
ガバッと起き上がってこんな部屋から飛び出てやりたいが、身体を動かすことが億劫で億劫で、睨みつけるだけになってしまう。
「無理だろ、熱が出てきた。それにキツくて起き上がれないんじゃないか?」
どこか嬉しそうに言いながら近づいてくる、おでこに手を当てられ熱いな…と呟いている。
「誰のっせいで…触んな…ダルい…」
「ゆっくり寝てろ、まだ朝にならない」
髪を優しく撫でて、布団をめくり当たり前かのように自分もベットに入って来る。緋縁を抱き寄せてそのまま一緒に寝ようとしている。
「なんでっ一緒に寝るんだよ、やだよ」
「サキ、俺は既にお前と付き合っている気だ、だから一緒に寝るのは当たり前だろ?このベット俺のだし」
(本当、とんでもない男だ!誰だよイケメンで覇者みたいにカッコイイなんて言ってたヤツは!あの時の俺を殴ってやりたい…くそっ!)
小さな子みたいにそっと抱きしめられ、後頭部を撫でられる、まさか自分がされる側になるとは想像すらしたこと無かった。
「ダルい…痛い…手首も痛い…本当に最悪…」
「ふっ大人しいかと思ったら口は悪いんだな、そういえば文句を聞く約束だったな、やった後の甘い睦言じゃなくて文句か…面白いな」
(何気に入られてるんだよ俺…何もかも信じらんない…何なんだよこの状況…本当…どうなるんだよこの後…どうしよう…どうしよう)
「起きたら帰る」
「まぁ寝ろよ」
(くそっ悔しいな…)
ギャーギャー言ってやりたいが、やっぱりちょっと怖い、そんな気力もない、でも言いなりというのは悔しくて腹の虫が収まらない…一泡吹かせたい、せめて文句をネチネチ言ってやりたい…グルグルと考える緋縁。
「くっつき過ぎると寝れない、暑い…鬱陶しい」
「慣れろ」
(ぐぅっ!一言…)
「喉乾いた、トイレも行きたい、すぐ寝れない」
単なるワガママになっている。緋縁は普段良い子なので酷く口汚く言えない。
「…ふっ…お姫様、トイレにお連れしましょうか?なんならお姫様抱っこですね?あぁお飲み物は口移しですか…可愛いワガママですねぇ?」
「な、な、な、…バカにすんなっ!…いてて…」
ドカーンと怒りが爆発した緋縁だか、腰とおしりの奥に響く、悲しいかなトイレには本当に行きたいので連れて行ってもらいたい、普通の方法で。
「はははっあんまり可愛いから…ふふっ……ずっと…このままここにいろよ…」
「朝に帰るっ…トイレ…本当に行きたいんだけど…普通にして、肩貸して…」
「よいしょ、ほら、」
起こしてもらい、床に足をつけ歩きだそうと立ち上がる…
カクン…
「おっと危なっ…な?お姫様抱っこだろ?」
「うそだろ…」
足に力を入れようとした緋縁だが、見事に膝から崩れ落ちそうになった。まったく力が入らないのだ。茫然自失…信じられないことの連続だ。
「俺…歩けない…なん…」
ひょいと抱き上げられる、正真正銘お姫様抱っこだ。コウはえらく満足気に緋縁をトイレに連れていった。
21
あなたにおすすめの小説
天啓によると殿下の婚約者ではなくなります
ふゆきまゆ
BL
この国に生きる者は必ず受けなければいけない「天啓の儀」。それはその者が未来で最も大きく人生が動く時を見せる。
フィルニース国の貴族令息、アレンシカ・リリーベルは天啓の儀で未来を見た。きっと殿下との結婚式が映されると信じて。しかし悲しくも映ったのは殿下から婚約破棄される未来だった。腕の中に別の人を抱きながら。自分には冷たい殿下がそんなに愛している人ならば、自分は穏便に身を引いて二人を祝福しましょう。そうして一年後、学園に入学後に出会った友人になった将来の殿下の想い人をそれとなく応援しようと思ったら…。
●婚約破棄ものですが主人公に悪役令息、転生転移、回帰の要素はありません。
性表現は一切出てきません。
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する幼少中高大院までの一貫校だ。しかし学校の規模に見合わず生徒数は一学年300人程の少人数の学院で、他とは少し違う校風の学院でもある。
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
大嫌いなこの世界で
十時(如月皐)
BL
嫌いなもの。豪華な調度品、山のような美食、惜しげなく晒される媚態……そして、縋り甘えるしかできない弱さ。
豊かな国、ディーディアの王宮で働く凪は笑顔を見せることのない冷たい男だと言われていた。
昔は豊かな暮らしをしていて、傅かれる立場から傅く立場になったのが不満なのだろう、とか、
母親が王の寵妃となり、生まれた娘は王女として暮らしているのに、自分は使用人であるのが我慢ならないのだろうと人々は噂する。
そんな中、凪はひとつの事件に巻き込まれて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる