透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再

新しい始まり「天空の祭祀」 2

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ある意味 「一生懸命」混沌を掻き混ぜていた 私

しかしナガが伸縮し始めてから 少し して。

 うん?

渦が 軽く 薄く 「軽快」に変化してきたことに気付く。


見上げると その「重さ」であった、私の周りに排出される澱を 
黎がすぐさま燃やし
 それが光に変わり 渦の中へ 滴り
  ぐるりと 巻き込まれていくのが わかる。

 トロリ さらりと より美しくなる 混沌
 光の粒子が雲に混ざり 段々と薄く 揺らぎ始めた それ。


「ありがとう。」

視点を上げ、それぞれの光が それぞれの得意な持ち場で
私を助けている光景を ぐるりと見渡した。


    黎の炎は より高温になり

       白   青   青紫  

その 様々な白から青の中を  
 ユラリ ぬらり と塗り替えながら
  大きく翼を振り 端から全てを 一瞬で燃やし尽くしていて。


その 中で 
雲間の先陣を切るのが ウン

雲海をピョンピョンと 跳ねるウンをサポートしているは龍の姿の窮だ。

ウンは青白く雲間に紛れそうになる所を私に知らせ 風を起こし雲の流れを導いて いる。

振り向いては いないけど
背後に大きく拡大しているのは 慶
 それは 特別な気配と後光の様な揺らぐ光の放射線で。
 「それ」とはっきり わかるのだ。


   「私は  護られている」。


その揺るぎない自信
そして温かな光と慈悲の波動、それを背中から真ん中に受け 私の渦は更に軽さを増す。


そして更にその周りをフワリと護るは ラーダ 蘭 キラル
 女性性の光達

アンカーは何処へと 思ったけれど。


 ああ 「下」に あるんだ

そう アンカーとは「錨」
彼は錨らしく、この雲海での下の護りだ。

 白の下  
雲に紛れながら錨の役目をしてくれているのが わかる。

 「みんな ありがとう」 そう 改めて真ん中から感謝を伝え
再び雲間をぐるりと見渡した。


 ん?

そこに感じた 少しの「違和感」なにか が「足りない」
そんな 感覚

「あ」

 ディーだ。

 ディーは? どこ??


そう、思い出してみれば。

「えっ、私の光の輪の中にも、いなくない???」

パッと振り向くが みんなは既に 自分の持ち場

私の背後に あるは

 大きな 慶  その周りを 舞う

  ラーダ  キラル  蘭

 皆美しく ヒラリ キラリとそれぞれの色を
 靡かせ 舞っている けれど。


「えっ」て、いうか。

私 なんで ?  気付かなかった ん だろう ???


そう、自分の「かたち」を思い浮かべた時に。

その時は感じなかった 足りないという「違和感」
しかしそれは フワリと動いた慶の 一本の腕が 指し示す。

その方向 それは  私の 「うしろ」。

「ん? えっ??」

そう、ぐるりと回っても見えない「そこ背中」、きっと慶が指しているのは、そこだ。


 ああ 成る程 なんか  

多分、だけど。

ディーは私に とても近くて あの時思った
「鏡のよう」に。
きっと私の「後ろの顔」よろしく、そこで護って くれてるんだ。

 瞬間 ジワリと感じる 胸の暖かみ
 それはきっとディーの 返事だ。


 そうか 成る程  なんか。

 ありが とう。

ディーだけが 特別な、わけじゃない。
訳じゃないけど、でも。

ずっとずっと、一緒に旅をしていた彼女が私の背後を護ってくれるなら。


 そう きっと 何処までも  ゆける


やっぱり  なんだ。


その、背を押してくれる存在から齎される「気付き」、私がいつも忘れ 置いてくるもの。


それは
   「自分で  成る」と  いうこと

 「わかる」「知る」「落ちる」「納得する」

 そして 「自覚」を持ち 「そう在る」こと。


その「気付き」と共に背後の光が強くなり、ディーだけでなくみんなが煌々と 光っているのが、わかる。

だから、やっぱり。


 始めから 「そう」なのではない

  何事も 「なる」と決めて 「そうする」からこそ

  「なってゆく」もの


 それは       筈だ。

しかしすぐに何処かへ飛ばしてしまう
その思い

それをまた 新たに  「真ん中」へ 据え直して。


 フワリとぎる メディナの 言葉

  「甘やかしては いけない」それは。

 私にとっても そうなんだ。

ついついぬるま湯に浸ってしまう時
ぐるぐると同じ所を回る癖
それは必要な時もあるけれど その「見極め」
「やめ時」「踏ん切り」は大切だ。


    だから 「自分で 決める」。



   また 「始める」

  その為の 祭祀 自分の区切り 
  それはやはり 「祈り」で。


 本来 の 私の 在り方  

  「祈り」  との「共存」

 寧ろ 私が 「祈り」で。


 それって きっと 


  昔から 神社が 好きなのも  
 まじない 占い   不思議  妖精

   精霊から 龍 伝説 御伽噺  物語

 全てに出てくる  「祈り」「まじない」。


 それは やはり 私の一部 で。


色濃く、「もつもの」なのだろう。

「性質」と して。



軽くなる雲間の渦 まだ見えぬ「世界
それを思い 様々に浮かぶ これまでの 澱。

そうして 渦を混ぜながら見ゆるは

 「沢山の ドラマ」「私達の 所業」「現実」
 「世界」「幾千とある 色」。


そして その なかでも一際光る
 「人間ひととは こうも 「残酷」 に
 なれるものか」 と いう。

 鮮やか過ぎる
   「事実」「歴史」 「超えてきた 山」

その 事実を ただ 静かに見ていると
思うんだ。

  ああ これこそが 「地獄」かと。

 人間私達が恐れるそれは やはり
 「現実」「事実」「自分達で 創り出すもの」

 やはり ひとは 想像 出来得るものしか、
  ものしか。

 「かたち現実」「物質絵や本」に できないのだ と。

まざまざと 見せつけられる。


どこにでも 必ず ある 「地獄絵」「拷問器具」「処刑場」その他 様々な どす黒い 色。

それはやはり 「知っている」からこそ ある もの

 私達 「人間ひと」に 「含まれる」から あるもの。

 それを見て
もう 涙することはない けれど
憤ることも ないのだけれど。

 対極にある「温かい色」を見て胸に手を置き
 また 様々に展開するドラマ、色を目に映す。

  
   「これが 私達の 色鮮やかな世界現実


その「事実」だけを確かに受け止め
切り替える様に大きく息を吐き、ブルリと背を震わせた白と共に 上を見上げる。


そう 私は また 「」が あることも

    んだ


仰ぎ見る そら  白い場

 それは確かに いつもは。

「なんにもない」、白の場 なのだけれど。


  ん?  あれ?


 その 「隙間」「覗く なにかの あいだ」から。


「あ。」

  見える は 確かに。

 「なにいろ」とは 言い表せない
「特別 な 「言葉にできない」美し過ぎる ひかり」
 だったんだ。



 ああ   そう か  
             そう   ね 。

  そう  であろう  な。



それは 「天」か 「神」か

 それとも 「光」なのか。


 「なに」かは わからないけれど

 それは そう 
 「問題」じゃ ないんだ。


それは「声」でも「音」でもない
     しかし 確かに伝わり「わかる」  「光」
本質的な「なにか」。


 「まだまだ 上 は ある」

    「上がって おいで」

 「昇って おいで ?」


   「待って いるから」

    「ほら  光  が 」



そう、私が いつも。

 みんなに 思って 祈っている だ。



 。  なんだ。




「神」も 「ひと」も 「ひかり」も
 みな  「同じ」で

 ただ 「ある場所」が 違って

  みんな 「上で 待っていて」「呼んで」

  「導いて」  「光って」くれて いて。





 ああ  そう なんだ

 そう  だよ ね



それしか。

ない。


もう。



ただ ただ 「感じるしか ない」その いろ

それをただ全身全霊で 浴びる。

目を 瞑って。

 静かに 光を吸い込みながら。


そうしていると 瞬間 
 そこに「キラリ」と 白い 閃光が 走った。


全てが「私の斎場」になっている 「この場」
そこに突如として現れた「異色」。

目を 閉じていても分かったそれ閃光
 瞬時に見上げた うえ

 その目に映るは一直線に昇る 白い炎
  一瞬で その「隙間」へ 消えた「」は。


 えっ ?  黎 ??


しかし ポカンと見上げる、私の前に。

「ボッ」と天を突き抜け また降りてきた黎

「白き閃光」に変化していたそれは
目の前でフワリと速度を落とし キラリと瞬きの様に光って。

 「ピタリ」と止まり その 色のまま。
 優雅に炎の鳥へ 変化した。


「えっ えっ  ? 」

どう、すればいいのか。

黎が 纏うは なんとなく「見覚えのある 色」
 その美しい「鏡の様な 白銀」

それはあの禁書室で ウェストファリアが 言った「それいろ」で。

きっと
 「私の いろ」


 えっ    えっっ ???


 「「  もって  来たよ

    前は  意地悪を   したから な」」


そう 直接頭に響く 黎の音

その言葉を、聞いて。

 「ああ あの時の あれ か。」と 私が思ったのは。


そう  あの「星の祭祀」

 「いけすかない」と。

 「笑っている」と。

思った 感じた あれは。


「やっぱり。…………意地悪、だったんだ。」

 「「  まあ  そう とも    いうね」」


「ふぅん?  でも、なんか。ありがとう?」

フワリと目の前で光が 揺らぎに変化し
炎の「かたち」になった 黎が。

そのまま私の 羽衣に 燃え移って。

 「えっ?!」

チリチリと 生地端が燃える様に波を描き
光が裾を 彩り飾って ゆく。

 えっ  ちょっ?

   なに??  燃え  ては   

                 ない な??


そうして気付けば熱くもない、その白銀の炎を。

そのままじっと眺めていると、それは羽衣の縁取りを煌めく銀糸の様に飾って。

「わ、あ 」

なんと、私の護りの一部に変換されたのが、解る。


「えっ、でも?なん で??」

黎が、「お詫び」のつもりで こうしてくれたのは、わかる。


でも 黎は 雲間に?

  空の 隙間?   空間の  狭間へ?

  昇って   入って ?

 うんんん?



 何故 「うえ」に 「私の色」が あるのか

 何故それを 持ってこれるのか。

  黎 は?   なんなの ??


「???」

疑問は多い。

だが、しかし。


「まあ。 また「その時」、解るってことか。」


小さく息を吐き 見渡す雲の 渦
 攪拌された 雲の海  白く美しく輝く 雲間。

私の澱から出た、粒子が。
雲に混ざりゆっくりと廻る美しい流れになって
「下」を 形造っているのが わかる。

 下が どう なるのかは 分からないけど。

 きっと 「善く」は なるだろう。


「さて?」

ピョンピョンと跳ねながら 雲間を跳ぶウン
緩やかに流れる 黒く長い 窮
優雅に美しい翼を伸ばし 悠々と天を舞うは 黎だ。

足元の雲は少しずつ落ち着いて、流れも緩い。
このまま放っておけば「なるように なる」だろう。

 でも これ。  一応「祭祀」なんだよね…

 しかし 「祭祀」って。
 なんだ ろうか。


そうして一旦落ち着いた私は 腕組みをして。

白い雲間の 間 
 白銀の 新しく加わった光を ホロホロと渦中へ
 溢しながら。

 じっと その流れと共に 漂っていたのだ。


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