透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

六角形

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  カタカタ   パラパラ

    ホロホロと 降る

  新しい かたち

    
    微細な粒子

 
  なんだか 規則的な その ひかり 。



 「蜂の巣状データベース」

それが私の中に出てきてからは。

「私のかたち」が 何かにつけて六角形そうであることが わかってきた。


なにか「澱」や「靄」、暗い色が思考に差した時
「いかん、それじゃない」と切り替え 新しく「自分を形創る 粒子」、それを思い浮かべると。

 「微小の六角形」であることが のである。




「ふむ? 」

 これからのこと
 世界のこと
 子供達のこと
 自分自身と あの色のこと。

私の中にも「不安」というか「癖」で、薄い雲が浮かばぬ訳でもない。

思考を巡らせるのは、自分がこれまでやってきた日常の一部で、一日のうち どこかでやはり巡ってくる「薄い雲」
その 時に。

「もう 違うのだった」と直ぐに気付いて中身を切り替え、代わりに思い浮かべるのがそれ六角の粒子だ。

それはきっと 無意識下に
 「私は 私のかたちを 創る」
 「回す材料の新品質は これ」
 「かたちを形創るは 蜂の巣状」
 それがあるからで。

ふと回してみる、「新しいカケラ」 
そのキラキラ光る不思議な色を眺めながら 「やっぱり見たことのない色なんだなぁ」と。

その 不思議な色を見て呑気に考えていたんだ。




 しかし、「なんで蜂の巣なのか」。


「 ?? うん??」

朝、目が覚めて突然気になり 
そうすると居ても立っても居られない性格の私は、早速あの広く白い空間へと突撃していた。


 まだ 誰もいない時間帯の 少し暗い図書館。

そこは 私の好きな静寂の空間で
「まだ 誰にも侵されていない空気」を胸いっぱいに吸い込みながら、場の粒子に自分を馴染ませる。

   息をする「生物」の ない空気
   しかし息づく 「もの達」の気配。

その明け切っていない白の中を ぐるりと見渡して「何処から見ようか」、その 気配を探る。


一つ一つの棚を当たるのは 無駄な時間だ。

ぐるり 場を見渡し禁書室にアタリをつけ、先ずそこへ向かう事にした。
結果としてそれは 正解だったけれど。

幾つかの「それっぽい」分厚い本を手に取り、お目当ての「いろ」を探してゆく。

 そうして 幾時か。


その答えを見つけた時は 思わず唸ってしまった。

ここ、閉ざされたデヴァイでは 自然関連の蔵書は少ないのだけれど 無い訳ではない。

片隅に追いやられていたそれらは、やはり禁書室の中でも奥にあって。
もしかしたら「外」を想起させるものはここにしまい込まれているのかなぁと、外の事も勘繰りながら 端から手に取りパラパラとページを巡っていた。


「 ん?」

 あ  これっぽい。

なんとなく「そうだろう」という出立の装丁
 分厚いそれの 真ん中のページ
  見開きにサラリと描かれた美しい「かたち」の絵。

黄金色で描かれた美しい六角形が重なる、なんだか幻想的な 絵だ。


 もしかしたら「想像で描いた絵」なのか
 「伝聞」か
 しかし「外」へ出たのは セフィラだけの筈??

くるくると「未知」「もしかして」のオーロラ色のカケラが回る 頭の背後
しかし私の視線と真ん中は その「蜂の巣の説明」に釘付けのままだ。


そうしてやはり、と言うか なんと言うか。
 その 「蜂の巣のかたち」の 意味が。

 「私の中身」に ピッタリで
直ぐにその書かれている内容に嵌り込んで行ったんだ。




 「無駄のない 構造」

  「最少の資源」 「壊れにくい かたち」

 「ぴったり」 「隙間の無い」

   「自然界で よく見られるかたち」。


それはやはり、情報としては少なかったけれど。

 「ああ 成る程 そうなんだ」

私が そう納得できるには 充分な説明が成されていた分厚い本
ピタピタと 嵌ってくるピース
 かたちが整ってのがわかる
 自分の「今現在の なかみ」。


その間にも「新しいいろ」のカケラ達は、私の周りをくるくると回って いる。
  

 なんとなくボーッと 
  「考えるでもなく浮かべる様な あたまの中」

  その周りを元気よく回っているカケラ。



「ふぅむ。」

思わず腕組みして、再び唸る。

私は 
自慢じゃないけれど本はよく読むが所謂「数字」は駄目だし 勉強が好きな訳ではない。
そう「世界」で言う「頭がいいタイプ」ではないのだ。

 だが しかし。

「自分の中身」を浚って出てくる、その「内容」「カケラ情報」が「今の私」からは想像もつかないもの、いろ、こと で
そうして更に その出現割合が増えていることと。

「より光るカケラ」が 確実に ヒントとなっていて。

 必ず 何かしら「そうなんだ」と納得できる
「深まるいろ」が 降ってくることに
 すっかり感心して いたんだ。




「   ふうむ。」


 「より 高い光が齎す カケラ」

その効果を目の当たりにしながら、この頃の「空っぽ」「頭を使わない作戦」の成功を 振り返って みる。


 スペースを 空けて

      感じること

    ただ くうであること

        余計なものを 入れないこと。


ただひたすらにそれをやっていたこの頃、しかし「なかみ」は空っぽにする様にしているが「からだ」は生きてはいるので、動くし 色々なものを自然に取り込む。

だから
 言葉にすると なにか変な 状況だけれど

「中身は空っぽのまま惹かれる方へ寄っていく」
「そうして 体で感じる、ただ 見る」

この頃はずっと、そんな事をしながら 新しい色を取り込む日々を送っていて。

そうして
余計な色は回さずに、惹かれた色へ寄って行った結果見えた「六角形」
今回は久しぶりに 強めに「ピンと来た 色」だ。


 「ああ この なにかある」。

 
そう感じたそれはやはり 光達からのサインで

 「それそれ」  「そこが」

   「糸口だよ」
           「そこ引っ張ると 開くよ」


結果 
きっと自分の裏側で囁かれていた、その声に 素直に釣られてやって来た 今ここ
白く広い空間の狭い片隅で。

私はまた改めて 唸っていた。


「 流石ですね? 光 さん。」

白く 柔らかい空間の中 
キラキラと「やったね!」風の色を醸し出しながら回る未知の色、それらはやはり 目を凝らすと六角形に見えて それぞれはバラバラに宙を舞っているのだけど「空間がそれで構成されていて せかいは充満である」のが わかる。


 そうして じっと 見ていると
 なんだか その かたちが自分にピッタリ過ぎて
 そのかたちの持つ 色々な要素が
 「自分と同じ」ことにも 気が付く。


「 ぅうむ。」


 成る程? なんか。
   かなり わかってきた? かも。


 「その時」「最適な」
        「ヒント」「ひかり」が
  降りてくること
  降ろされること
  降ろしていること
  
 きちんと自分の 「真ん中ハート」に 従っていれば。
 
  それはやはり 自分の「道標」になること
  「わたし」が「せかい」を創っていると いうこと。


「成る程、やはり。一歩、一歩だわね。 」

そんな独り言を言いながら、「自分のやっていること」「創り出しているもの」の、行程を 改めて沁み込ませる。

やはり 何度も 何度も 繰り返して
練習して 「自分で自分に わからせて」。

進む必要が、あるからだ。


「ね。」

もう一度目線を上げ、無邪気に回る 新しいカケラ達にそう声を掛ける。

そうして
「その時が きちんと来ること」「満ちると内側から自然と湧き出てくるもの」、その凄さについて しみじみと納得していたので ある。





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