透明の「扉」を開けて

美黎

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22の扉 生成の場

口に出してことばにすること

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日に 日に
   "「真ん中特異点」で 在る"

 その感覚は 育ってきていて。


 「どんな ずれ方をしてもすぐに戻る」
 「存在いきるを 楽しむ」
 「清濁どちらも在ることを 楽しむ」

 それが 定着する様に なってきた。


これまでは ずっと
 「そうは思っても」「また何かが
 「ずれて」
 「ジャンプして戻って」
 「理解して 少しずつ前進する」、
そんな感じで進んでいたけれど

 「今の私」は「進んでも戻ってもいない」。


それは 「この場自分の場所」、
 即ち「特異点」「虚空」「真ん中」と いう
  「侵されない場自分のせかい」にいるからだけど
 「それ」がと いう ことは。


  "せかいは ある"

    "ここ現実に"

   そして
   "確実に 拡大している育っている"と

   言えるんだ。



そしてそれが、「私の世界」

 それは勿論「具体的な場所」「国土」「範囲」
それではなく「内面的な話」で
 だけど「侵さず 侵されぬ場所」

 「そういう もの」だ。


 これは「現実に出して見せれる物」じゃないし
 「これまでの損得」で言えば「なんの得にもならないもの」だけれど

 「で」
  「世界現実のすべてが崩壊しても 残る」で ある。


 そして「これ」が 私の欲しかったもので
 「自分の本当のこと」
 「光とかたちの交わるところが観られる地点」であり
 自分が ここからずれなければ。

 きちんとせかいは それをこれから展開して
 「私にそれを魅せてくれる」筈だ。


だから「その景色を確実に 観る為に」。

 テクテクと彼女の部屋へ赴いて
  「それに必要なステップ手順を踏む為に」
 青い廊下を歩いて 行った。






「はい、どうぞ?」

 きっと「ノックなんて珍しい」と思っている声が
 白い扉の奥から 聞こえてくる。


イストリアの部屋は 応接室の廊下の奥にあって
 私の部屋や本部長の書斎とは、違う廊下の一角にある「静かなところ」だ。


 久しぶりに来る、この廊下に見惚れながら。

「あれや これや」と浮かんでてくる「懐かしい景色」をニコニコしながら虚空に収め
 やっと扉の前に立った私は
きちんと「自分の目的矢印」を思い出して。

  "方向うえを指してから 開ける"

 その準備をすると、「察した彼女」が「どうぞ」と
 明るい声を掛けてくる。

だから
 「何処でもない 行き先」を きちんと掲げて。

「失礼します」、と言って
 「カチリ」とノブを 回したんだ。




  て いうか

     この部屋入るの 意外と初めて。


そう思いながら辺りを見回す私に「どうぞ」という手振りをしたイストリアは
お茶の支度をする為に いつもの様に動き回っている。

 それ動き
 「優雅」とも違うけど
 「テキパキ」とも違っていて
「私に話の準備をさせながら」「美味しいお茶を飲ませる為の時間」
 それをじっくり取ってくれている、動きだ。

だから 勿論 それを観た本人は。

 それに応える為 全身の粒子の向きをに向けて
 「それができる体勢を整え」
  ただ 静かに座る。


    うん  オッケー


そうなんだ
 これまでは「何処かを」指していた、私も この頃 やっと「理解」して。

  指していなくとも
  わたし本質を向いていれば いい

その状態が最強だとわかる様になってきて、
 ずっと前に「細胞がピコンと立っている状態」
  それを 感じたことは あったけれど。

「それ」が「この状態」であることがわかり、「体勢を整える粒子を揃えること」が に出来てきたのだ。

 
 それは
   「そうであれば 成る状態」
 それを体得したと言えて
これを積んでいけば それは「マスターした」と言える様になるし
 そうすれば「世界基盤はもっと拡がる」。

これまで「それ」ができなかったのは
 「指す場所がわからなかった」
 「具体的な場所」だと思い込んでいたからで

 実際「そこ目的地」は現実世界には 無いし。

  「私の内側せかい」に しか ない
   からして
  「その特異点」を見出す為に こうして旅してきて
 「それを見付た」のである。


だから「そこ」を ピコンと指して。

 そんなくるくるを廻している間に
  用意されたティーセット

 そのシンプルな紋様を眺めながら
「これって お店から持ってきたのかな」、なんて
 呑気なことを 考えて いたので ある。





  白い 陶器肌に 紺色の 二本線

そのすっきりとした出立と合う、シンプルな紺のソファーに座りながら
 「ゆっくりと注がれる 紅い糞ブレンド」を 観る。

そして「そのぜんぶ」を 全身で感じて
 「そのいろんなこと」に 「細胞粒子が嬉しくふるえる」のを
 内側で視て。

「 いただきます。」

「はい、どうぞ。」

 スッと差し出されたカップを手に取り、先ずは「その味」を堪能するのだ。


 そう している間にも
「彼女が気配を読んでいる空気」は 優しく流れていて。

 私は それを 心地良く感じながら
  「本部長の作った糞ブレンドをイストリアが淹れてくれる贅沢」を
  心置きなく、味わう。

すると ちゃんと 「丁度いい タイミング」でせかいの風は流れて
 彼女が口火を切り、話が 始まるんだ。



「で。聞いてもいいかい、ここまで来てくれた、理由を。」

 そうやって「優しく訊いてくれる 薄茶の瞳」は
いつだって私の味方のいろ であり
 この旅の様々な場面で私の後押しをしてくれた「いろ」でも ある。


 だから  
  "せかいって やっぱり不思議だな"

   "面白いな"って 思いながら。


「私が「それ意思」を形にする為に」「待っていてくれる世界」を
 しっかりと見つめる。


 そう だって
 私が「これ目的」を 「ここで」「口にだして形にして」しまったならば。

 「せかいとの約束は 発動され」
 「本格的に「神話者」「記す者」「現すもの」」
 「
 
 その「目的は 果たされるからだ」。


     ああ  成る程?


だから その「真ん中に浮かんだ"光とかたちを繋げるもの"」、
 その「意味」に すっきりしてしっくりきて

 「いろんな 成る程」が整った眼で しっかりと薄茶の瞳を捉え
 ことばを紡いで いった。



「    私、とりあえず「今やっていること」を、纏めていこうと思うんです。 「こう思ったから こうして こうなった」みたいなやつ。」

「………成る程?それはいいね。」

 相変わらず「私の意味のわからないことば」を
読み取る瞳は正確で 「チキチキ」と回転して弾き出される様を目の前で観ているのは とても 楽しい。


「それは、あれだね?公表する、とかではないが………ああ、そうか「青の本」と同じなのだね。成る程、やはり、そう、なるか………。」

「   」

 なにが 「成る程そうなる」のかは
  わからなかったけど。

思ってなかったところから 「そう繋がった」のが面白くて
 「私達が 書くことが好きなこと」
  その意味が知れ とても興味深い。

そして
 確かにこれは「青の本と 同じ様になる」だろうし。

しかしもっと「望む者には 広く読まれ」
 「必要なところへ行き渡ることに なるだろう」。



「   成る程、そういうこと か。」

「ありがとう。きっと「私達の為」、とは君は言わないんだろうけど。それは確実に、後世の為になるよ。」

「   っ  ありがとうございます。」

 チラッとだけ「出そうになった謙遜」
それをシュッと引っ込めて。

真ん中にある「感謝だけ」を伝えて、二人で静かに
 ゆっくりとお茶を飲む。


 そして そう していると、なんだか
 「二人でお茶を飲んでいた 中二階の景色」が 浮かんできて。

 目が合った 薄茶の瞳に 「同じ色」が浮かんでいるのを観て
二人でクスクスと笑い、そこからはもう「普段の話」にスルリと切り替わる。


 だから そのぜんぶを 

  楽しんで ゆっくり飲み込みながら。

 
 いろんな色が映る 彼女の瞳を観て

   世界の景色を 味わっていたので ある。





 
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