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二章 ハーレムルート

遅れて登場するのは

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お兄様の腕の中で目覚めて、アドルフの元へ向かう。
今日も元気に僕を母親にさせてくれるアドルフは可愛くてたまらない。

アドルフと戯れてると三人が現れ軽くキスをした。
昨日を反省してだと思うが、軽いキスでは実際物足りない。
アドルフに母乳をあげていると胸に視線を感じるが…背中から乳母の視線も感じライとエドは大人しかった。
朝食を終えて皆でアドルフを中心に談笑していると、お客様が到着したと執事から報告があった。

「遅くなりました。」

登場したのはアレックスで、姿を見るなり僕は駆け寄り背伸びをしたが身長が足りず唇が届かなかった。
僕の考えを察してアレックスが前屈みとなり唇が触れた。

「先生だから来られないかと思ってた…良かったぁ。」

「急いで仕事を終わらせました。」

腰に回されたアレックスの腕に安心感を得た。

「全員揃いましたね。」

お父様の言葉に全員が注目した。

「シャルマンこっちに。」

「はい」

お父様に呼ばれ、隣に立った。

「私が皆さんをお呼びしたのは、今後についてです。」

和やかな雰囲気だったのが、一気に引き締まった。

「皆さんとシャルマンとの縁に感謝しております。ご存じの通り、シャルマンは百年振りの獣人となりました。それは喜ばしいことであり、同時にとても危険なことでもあります。「百年振りの獣人」という事で、興味本意やステータス目当てで婚約を望むものが増えています。今はその程度で済んでおりますが公爵家であり獣人です、今後は何らかの犯罪に巻き込まれる可能性もあります。護衛を置いたりとしてますが、完璧ではないでしょう。学園でも限界がありますから、何が起こるか分かりません。公爵家として守っていても万が一があるかもしれません、その時は皆さんにも協力していただきたい。」

「当然ですね、シャルマン様は息子の婚約者だ。守のは当然で何かあれば全力で相手を叩き潰します。」

ライのお父様からの叩き潰すは迫力が違った。

「婚約したからには婚約者を守のは無論だ。こちらも息子を婚約者も守れない腑抜けに育てては居ませんから。」

エドのお父様も来るなら来いのスタンスで頼りなる。

「息子を過大評価しているわけではありませんが、婚約者の危機に何も出来ないような息子ではありません。」

リックのお父様は優しくもあるが男らしくリックに似てる。

「万が一があれば何でも利用しますよ、魔法省だって動かして見せますよ。」

魔法省…アレックスのお父様はアレックスに似て笑顔が…。

皆のお父様の言葉は頼りになるも、ちょっぴり怖かったりもした。
のほほんと学園に通っている僕はお兄様の言った通り能天気過ぎるのかも知れないと不安になってくる。
僕は公爵家で、貴族のお金持ちが狙われるのは分かる。

外に出る時は気を付けるけど、学園も注意すべきなのかな?

寮から学園の移動の際も護衛がつくのはやりすぎなんじゃ?って思っていたけど、安易に考えすぎていたのかも。
僕の浅はかな行動で皆に迷惑はかけたくないな…。
アドルフを授かったのは嬉しいことだったけど、僕の考えなしで学生のうちに子供を産んでしまい周囲を混乱させてしまった。
僕はもう少し反省するべきだったと今改めて感じた。

「そして、私としては、シャルマンは王都に住むより辺境の方が安全だと考えています。」

「そうですね。」

「私も公爵の意見に賛成です。」

「はい、問題ないです。」

「アレッサンドロはどう思う?」

サンチェスター伯爵も、グレモンド伯爵、バルデモア伯爵は賛成だったが、ギノフォード侯爵だけはアレックスの意見を待った。

「私もその方がル…シャルマン様は安全で私も安心できます。」

良かった、皆の意見が一緒で。

「シャルマンはどう思う?」

「ぼっ僕っ?僕は、皆と一緒なら何処でも幸せです。えへへ」

皆といられるなら何処だって。

「そうか。」

「はいっ」

「三人はどうだろうか?ライアン様、エドバルト様、フレデリック様。」

「俺もシャル…マンがより安全な場所を望んでいます。」

「俺も、シャルマンの安全を第一に考えるべきだと思ってます。」

「シャルマンが安全な方が僕も安心できます。」

「では、シャルマンは卒業後領地に移り住むでいいか?」

「はいっ皆と一緒に住めるよね?」

「「「「「「「「………」」」」」」」」

微笑むだけでどうして誰も何も言ってくれないの?

「なんとかなりますよ。」

沈黙の中、アレックスが答えてくれた。

「うん」

良かった。
難しいけど皆が一緒に住める方法を見つけるってことだよね?
卒業後は皆と住むということが決まり僕は一安心でアドルフとの時間を楽しんだ。
お父様とアレックスが真剣な話をしていたが、婚約者の挨拶かな?って軽く考えていた。
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