【完結】王子の婚約者をやめて厄介者同士で婚約するんで、そっちはそっちでやってくれ

天冨 七緒

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逃がさねぇ

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エストレヤを抱き抱えたまま俺の部屋の前に着いた。
魔法でロックされた扉に手をかざすとロックが解除され、扉を開け部屋に入った。
脇目も振らずにベッドへ直行し、抱き抱えていたエストレヤをベッドに優しく下ろし逃げられないように跨がった。
両脇に手を着き囲い込み上から見下ろせば、胸の前で手を握っていた。
不安から来る行為だろう。

「もう、逃げらんねぇよ。」

「ぁっあのっ……んっんむっんぁんっはむっんあんんあむっん」

拒否出来ないようキスで塞いだ。
強引にキスされてるってのに、律儀に目を瞑るのが可愛い。
俺の胸に着く手から押し退ける力を感じないのは、拒絶の意思が無いということと判断し続けても問題はないだろう。
シャツのボタンを外していくと、瞼が開き炎のような赤い瞳が俺を捉えた。
雰囲気でボタンが外されていると気付くと、開かない様にシャツの合わせを握りしめていた。
抵抗するわけでもなくボタンを掛けるわけでもなく、ただ肌を見られるのが恥ずかしいという感情が読み取れた。
ボタンを外し終えても瞼を閉じることなく俺を見続けていた。

「ぁっ」

唇を離すと未練のように小さく声が漏れ聞こえた。

「まだ、怖いか?」

「………」

返事はなくともシャツを握る手に力が入るのが分かった。

「無理すんな、今なら止められる。」

俺だって無理矢理抱く気はない。
今なら止められる…。

「……ぁっ…ゃめ……で」

「ん?」

「…やめ…なぃで。」

「いいのか?」

「…ぅん。」

「初めてだろ?」

「……ぅん」

「…するぞ?」

「…ぅん」

「優しくする。」

頭を撫で軽くキスをすると、少し不安が消えたのか表情も柔らかくなった。
握りしめていた手を優しくずらしていくと素直に従っていく。
外した手を掴み愛おしさが伝わるようキスを落とした。
本能のままならこの可愛い指を咥えたいが、そんなことをしたら嫌悪感が生まれる可能性もある。
己の欲望を抑えながらゆっくり移行した。
キスする場所を少しずつ移動し、相手の反応を見ながら進める。
胸に移動すると唇から鼓動が伝わる。
エストレヤの心臓はかなり早く、表情を確認するために見上げれば顔を背け声を出さないよう指を噛んで耐えていた。
一旦胸から唇を離し対面するも、視線を逸らされているために気付かれない。
顎を取り俺を認識させ、見つめ合う。
噛んでいた指に手を添え口許から離させる。
俺のされるがままの状態で流され、エストレヤの指にキスを贈る。

「傷が付くだろ?噛むな。」

「…はっはぃ」

従順な態度が可愛らしく思える。
ちゅっと軽く唇に触れるだけのキスをした。

「声、恥ずかしいか?」

「…ぅん」

「俺はエストレヤの声、聞きてぇ…イヤか?」

「…ぇっ…ぁっ…変な声…が…」

「変な声?それはエロい声だろ?聞かせろよエストレヤのエロい声」

「ぇっ…はっはずか…しぃ」

「分かった、けど口を押さえるのはいいが噛むな。噛んだら手を縛るからな。」

「…ぇっあっはい」

「ふふっ言ったな、俺は本気だからな?」。

「あっあのっやっぱり…んっんあむんっんふっんっふぁんああんっあっあっあっ」

本気だと伝えると分かりやすく狼狽するのて、訂正の言葉口にする前にキスで封じた。
唇から移動し先程とは違う、舐めて吸い激しめのキスを首筋にした。
エストレヤは直ぐに指を噛もうとしていたが寸前で気付きぎゅっと手を握りしめ口に当てて耐えていた。

「惜しいな、もう少しで手を縛れたのに。」

イタズラっぽく耳元で囁くと、顔を真っ赤にさせ両手を守るように握りしめていた。
行動の一つ一つが可愛くてハマりそう。
コイツは態とやっているのか?

「…や、やさしくしてくれるんじゃ…」

「そうだな…エストレヤが可愛すぎてついな…あんま可愛いことすんなよ。」

「ぇっ?ぁっわかんっひゃっ……ぁっ」

エストレヤの滑らかな素肌をぎゅっと抱き締めら少し持ち上げシャツを脱がせた。
シャツを腕から引き抜く時に俺に協力しながらも胸を隠す姿が可愛いくて堪らない。
男同士でも脱ぐ機会は有るだろうに、慣れてないことを知ると嬉しいと感じている。
会ったばかりで、たまたま俺の好みのタイプだっただけなのにすげぇハマっていくのがわかる。
初めての行為に戸惑いながら俺に身を任せる姿、つり目を潤ませ挑発的に俺を誘う。
誘っておきながら逃げ、男を追わせるのを無意識にする小悪魔的な奴。
コイツ、まじでヤバイかも。

「綺麗な身体…誰にも見せたことないだろ?」

予想できたことだが本人の口から確認したかった。

「…ぅ、うん」

「これからも、そうしろよ。」

「…んっ」

再び唇でエストレヤの身体に触れていく。
胸を隠している腕を優しく俺の首に誘導する。

「腕はここ。」

「……はっぃ」

素直に返事する姿はまるで教師と生徒、何も知らない生徒にエロい事を教える変態教師だな。
まぁ、そんなことを気にして止めるつもりはないが。
エストレヤの首や胸、鎖骨は滑らかでいつまでも舐めていられる。
次第に色白のエストレヤの胸元がほんのりピンクに染まっていく。
言われた通り素直に俺の首に腕を回しながら快感に耐える姿は、初めてとは思えない色っぽさを秘めていた。

「ゃっんっぁっんっぁあっんっ」

胸を口に含むと俺の言いつけを守りながら、必死に耐えていた。
それ程感じているのかと思うと、こちらもその期待に応えたくなる。
淋しそうな片方の胸を摘まみ捏ねれば、抱きしめる手が更に力を増すのを頭で感じながら愛撫を続けた。
この顔でこんな感じやすくて、よく今まで何もなかったな。
男しかいない世界で、ここは学園寮だぜ?
欲望に支配されて暴走する奴がいてもおかしくないのに。
学生のうちはこういうことは禁止か?
十代の性欲は禁止くらいじゃ止めらんねぇだろ?
もしかして、コイツ潔癖症だったりして?
でも、そんな反応はなかったな…。
もしくは誰も手を出せない身分の奴とか?
俺は王族の婚約者に選ばれるくらいだから許されたのか?
って、エストレヤは俺を許してないか…。
何も知らないのを良いことに強引にしているのは自覚している。

「ねっ…もぅ…胸だめぇんっん」

コイツの事を考えながらしていたら、ひたすら胸ばかりを攻めていたらしい。
声に出す程だから相当だったんだろう。
表情を見れば、顔は真っ赤で涙も流れ指を噛まないように必死な姿だった。

「悪ぃ可愛くて、ついなっ」

胸から離れ再び唇を重ねた。

「っんあむっんっんっふっんあっんあむっむっん」

「やり過ぎた…痛かったか?」

「はぁはぁ……ちょっと…だ…け、ヒリヒリ…する。」

確かに少し赤くなっていた。

「美味しくて、加減ができなかった。」

「美味しい?」

俺の言葉の意味が分からず繰り返すのが可愛かった。

「あぁエストレヤの胸、旨くて口が離れられなかった。」

「…ぇっ?ん?」

「この胸、他の奴に触らせんなよ。」

「ぅん」

「なら、今日はこれだけ。」
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