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第1章 呪われました!
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「多川ぁー、生きてるかー?」
「…………生きてるよ」
「顔真っ赤だな」
「おい多川、鍵開けっ放しにするな。不用心だぞ」
ぞろぞろ連れ立って多川の部屋にあがりこむ。
アホのくせに風邪を引いた多川が大学を休んだので、手嶋達はそれぞれ講義を終えた者から買い物に行き、現地集合してお見舞いにやって来たのである。
「プリン買ってきたぞ」
「俺もプリン買ってきた」
「俺も」
「プリンばっか三つもいらねえわ」
「俺はちゃんと人数分買ってきたぞ」
「俺も」
「俺はプリンとゼリーとヨーグルト一個ずつと、経口補水液、体温計、冷却シート買ってきた」
「でかした手嶋。頼れるのはおまえだけだ」
しかしプリンが九個もある。
「舐めんなよ多川。俺だっておまえは絶対体温計なんか持ってないと思って買ってきたわ」
「俺も俺も」
体温計が三台になった。
「おまえらは買う前に相談できんのか?」
「それはほんとにすまんと思っている」
「ついでに言っておくと俺はゼリー三個も買ってきている」
「何故三個?」
「でもこれでゼリー四個になった。一人一個ずつ食おう」
一人につきゼリー一個、プリン二個(多川のみ三個)ちゃぶ台に並べて座る。
「熱測っといた方がいいんじゃないか?」
「食べる前のがいいんだっけ?」
「たぶん」
「いや、今熱何度あるって自覚したら余計しんどくなるからいいわ」
「体温計が三台無駄になったな」
しばし無言でそれぞれゼリーとプリンを食う。
「これ今全部食べる必要あった?」
「冷蔵庫入れとけばよかったよな?」
「全部食ってから言うな」
「気づけよ手嶋」
「おまえが気づかなきゃ俺達誰も気づかないぞ」
「アホなんだから」
「これは俺が悪かった。すまん」
「いいよ」
「ドンマイドンマイ」
「次から気をつけてこ」
「なんだ……なんか……いや、俺が悪いんだが……なんか……釈然としない……」
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