呪いを解くには【真実の愛】が必要です!

三川

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第2章 愛されました!

32.逢崎はモヤモヤイライラしている。(2)


逢崎はモヤモヤイライラしていた。


手嶋への気持ちを自覚させられ、喜ばしいことに同じ気持ちを返してくれた手嶋と結ばれた。

これが、真実の愛ってやつだと思った。
思っていた。

しかし、逢崎の目に映る世界で、ゴリラはゴリラのまま。
麗しのレディの姿に戻らなかった。

手嶋はなんらかの言葉や行動が必要だと言っていた。
わかる。それも、わかるよ。
でも、なら、なんで、手嶋の愛だけではだめなんだ?
真実の愛じゃないってこと?
真実じゃないってこと?

手嶋は、本当は、俺のことーー






「手嶋……?」

遅い時間に訪ねてきた手嶋は、赤らんだほおを青褪めさせるという奇妙な顔色をしていた。強張っていた表情が、逢崎の顔を見た途端、僅かに緩む。

「飲んできたのか?」

手嶋からは強いアルコールの匂いがした。

「逢崎……俺、」
「おい」

押し殺したような声が出た。何か言いかけていた手嶋の胸ぐらを掴んで、引き寄せる。たたらを踏んだ手嶋が、足をもつれさせて膝をついた。

「逢崎……?」
「これ、どういうことだ」

手嶋の首元から覗く鎖骨に、いくつもの赤い跡が咲いていた。逢崎がつけたものではない。では、これはーー

「あ、いざき……俺、」
「許さねえ……」

ぐらぐらと。
煮え滾るような怒りがわいた。

「裏切ったな」



やっぱり、手嶋は、本当は、俺のこと、愛してなんかなかったんだ。
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