召喚物語 - 召喚魔法を極めた村人の成り上がり -

花京院 光

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第二章「王国を目指して」

第八十四話「賭けの約束」

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 天井まで積み上がった金貨に、オリハルコンやミスリル等の希少なインゴット。無数のマジックアイテムに秘蔵のお酒等。

「サシャ、凄い! 全部貰おうよ!」
「流石に全部はいけないよ」
「遠慮はするな。お前が勝者だ。さっきの戦いが海賊同士の戦いなら、俺は間違いなく命を奪われていただろう」
「それじゃ遠慮なく頂く事にするよ。アイリーン、俺のマジックバッグにお金を詰めくれるかな?」
「わかったの」

 俺はアイリーンにマジックバッグを渡した。アイリーンなら宝物庫にあるお金を全て取る訳がないと思ったからだ。ルナやクーデルカなら、容赦なく宝物庫内のアイテムを全て回収してしまうだろう。

「俺は召喚士だから、素材を探しているんだけど。何か強力な魔物の素材はあるかな?」
「サシャ、これなんてどうだ?」

 と言ってエドガーは俺に素材を渡してくれた。「幻獣・デーモンの頭骨」「幻獣・レッドドラゴンの頭骨」「幻魔獣・風の精霊・シルフのミイラ」

 エドガーは奇跡的に幻魔獣の素材を持っていた。しかも魔物の体の一部ではなく、ミイラだ。状態も良い、きっと強い幻魔獣が生まれるだろう。これはありがたい。

 アイリーンの様子を見てみると、楽しそうに尻尾を振りながら、宝物庫内のお金を全てマジックバッグに仕舞っていた。全く……容赦ない性格なんだな。

「サシャ、そのミイラ可愛い!」
「風の精霊・シルフのミイラなんだって。ルナと同じ幻魔獣だよ」
「幻魔獣の素材……召喚するの?」
「ああ。必要になったら召喚しようかな」

 手のひらサイズのミイラは人間の様な見た目をしているが、羽根が生えている。まるでルナが生まれた時の様だ。

「その素材は俺が三年前、敵の海賊船から奪い取った物だ」
「奪い取った物なの……?」
「ああ! 俺達は海賊だからな! 海で出会った敵は徹底的に潰す!」
「海で出会わなくて良かったよ」

 奪い取ったとは穏やかではないな。しかし、幻魔獣の素材はありがたい。俺達が宝物庫で目ぼしい物がないか探していると、ルナは一振りのレイピアを見つけた……。
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