164 / 188
第四章「騎士団編」
第百六十三話「クラウディアの気持ち」
しおりを挟む
酒場でエールを注文して待っていると、エイブラハムがクラウディアを連れて俺達の席に来た。
「クラウディア」
「ボリンガー様。相談があるのですが……」
「サシャでいいですよ。敬語も使わないで下さい。それで、どうしたのですか……?」
クラウディアは思いつめた様な表情で席に着いた。俺に相談か。ほとんど話した事も無いのに……。
「実は……復興が終わった後の事だけれど」
そう言ってクラウディアは長く伸びた金色の髪をかきあげて俺の目を見た。彼女は何か決心した表情をしている。
「サシャは本拠地を作るのよね? 私にも手伝わせてくれないかな……?」
どうして彼女が手伝う必要があるのだろうか。俺は真意を探る事にした。
「人手が多いのは嬉しいのですが、どうして手伝ってくれるんですか?」
「少し恥ずかしいのだけれど……実は私、ゲルストナーと一緒に居たいの」
彼女のゲルストナーを見る目は、明らかに好意を抱いた女性の目だった。やはり彼女はゲルストナーの事が好きなのだろう。
「実は俺もそんな気がしていたんです。ゲルストナーと一緒にですか。勿論それはかまいませんよ。ゲルストナーもクラウディアと居る時はいつもより楽しそうですし」
「えっ? そうなの……? ゲルストナーは若い女の人から人気だし……復興の手伝いをしているゲルストナーに言い寄る女性も多いのよ」
確かに……。ゲルストナーはボリンガー騎士団の中でも特に人気があるからな……。クラウディアがゲルストナーに恋心を抱いている事は前々から気が付いていたが……。一緒に居たいか。クラウディアには魔王軍との戦いで仲間を守ってもらった恩もある。なるべく彼女の意思を尊重してゲルストナーとの仲を取り持ってあげよう。
「俺に出来る事なら何でも協力しますよ。魔王軍との戦いでも、クラウディアは仲間を守ってくれましたからね」
「本当? ありがとう……」
クラウディアは俺の手を掴んで喜んだ。彼女の手から伝わる魔力は暖かくて優しい。
「サシャ! クラウディア! まずは飲もう!」
エイブラハムは運ばれてきたエール酒を豪快に飲み始めた。俺は酒の入ったゴブレットをシャーロットとクラウディアに渡して皆でお酒を飲み始めた。シルフはお酒には興味ないのか、俺達の会話を俺の肩の上に乗って楽し気に聞いている。
「クラウディアはいつからゲルストナーの事が好きだったの?」
質問をしたのはシャーロットだった。
「いつからかな……魔王軍と戦い始めて偶然ゲルストナー達と行動するようになって……それからすぐにゲルストナーの魅力に気が付いたの。ゲルストナーって仲間を守るためなら何でもするでしょう? 私は長い事冒険者をしているけど、他人を守るために犠牲になれる人ってなかなか居ないの」
確かに。ゲルストナーは常に仲間を守る事だけを考えているような男だ。戦闘が始まれば率先して攻撃を受けて仲間を守る。そんなゲルストナーに惹かれたのだろうか……。
「それに、私はそろそろ落ち着いた生活がしたいの。私達エルフ族は人間よりも寿命が長くて……私は生まれた時から今までずっと魔物との戦いに身を置いていたわ。だけど、魔王軍との戦いも終わって、そろそろ休んでも良いかなって思ったの。勿論、聖戦士として戦わなければならない時はこの地に住む民のために戦うわ」
落ち着いた生活か。クラウディアの様に長い間冒険者をしている者なら、落ち着きたくなる時期が来るのだろうか? 俺は本拠地を作った後も冒険をしたいし、冒険者を続けるつもりだ。
「それで、将来の事を考えると、ゲルストナーみたいな男性が良いかなって思ったの。私の気持ち、分かってくれるでしょう?」
分かると言えば分かる。本拠地が完成した後、ゲルストナーが本拠地に留まるならクラウディアと関係を深めて、人生を伴にする関係にもなれるのではないだろうか。ゲルストナーが俺と旅をしてきた目的はあくまでも「人間と魔物が暮らせる町を作る事」だからな。ゲルストナーと話し合って本拠地完成後の予定等も確認する必要がありそうだ。
「兎に角……俺はクラウディアの恋を応援しますよ。きっと上手くいくと思います」
俺がクラウディアそう伝えると、シルフもシャーロットも嬉しそうに頷いた。帰ったらゲルストナーと話すか……。
「そう言えば! 実は今日、サシャを待っている間に面白い客が来たんだぞ! あんなに楽しい気分になったのは久しぶりだったなぁ……」
エイブラハムが楽しそうにエールを飲んでいる。
「面白い客? どんな客だったの?」
「あいつは駆け出しの冒険者って感じだったな。年齢はサシャより少し若くて……俺の店に入ってきて『店で一番良い剣を寄越せ』と言ったんだよ」
エイブラハム相手にそんな突拍子もない事を言う若者が居るとは……。命知らずだな。エイブラハムの強力な魔力を感じ取れる力すらないのだろうか。相手が優しいエイブラハムでなければどうなっていただろうか……?
「勿論断ったがね。金を持っているのかと聞いたら、懐から財布を取り出して中身をカウンターにぶちまけたんだ。それで奴はなんて言ったと思う? 『この金で最強の剣を買いたい!』って言ったんだぞ」
エイブラハムは笑いながら無鉄砲な若者の事を楽し気に話している。
「それでどうしたの?」
「それで金を数えてみたら100ゴールドだったんだ。100ゴールドで俺の店で一番良い剣を買いたいなんて。時々訳の分からない冒険者は来るのだが、そいつの眼は本気だったんだよ。俺は圧倒されてしまってな。『なんで強い剣が必要なんだ?』って聞いたら『倒さなければならない男が居る』って言ったんだぞ……」
倒さなければならない男……。
俺にとっての魔王の様な存在が、その少年には居るのだろうか。
「それでな、『倒さなければならない男って誰なんだ』って聞いたんだよ。そしたら面白い返事が返ってきてな……」
「誰だったの? その男って」
シャーロットは上品にエールを飲みながら楽しそうにエイブラハムの話を聞いている。
「その男と言うのは……俺の知り合いだったのだよ。まぁ、名前は言えんが、そのうちお前さん達も知る事になるだろう」
俺達も知る事になる? まさか国王陛下なのか……? 陛下の暗殺を企てる男? 一体その少年は誰を倒したいのだろう。
「俺はその少年に惚れちまってな。本当なら100ゴールドでは買えないような、少しだけ良い剣を売ってやったんだよ。あいつ今頃何してるかなぁ……鍛冶屋をしているとたまにああいう無鉄砲な若者が居るから面白ろいんだ」
と言うとエイブラハムはジョッキになみなみ注がれたエールを一気に飲み干した。エイブラハムが認めた少年。何者なのだろうか。かなり気になるが……。しかし、今日はクラウディアの話を聞けただけでもここに来た甲斐があった。あとは建築士さえ見つかれば良いのだが……。エイブラハムとクラウディアに聞いてみる事にするか。
「エイブラハム、クラウディア、ちょっと聞きたいんですが。建築士の知り合いは居ませんか?」
「建築士? 本拠地を作るためのか? 勿論居るぞ!」
「えっ! どんな人?」
「何を言っているんだか、お前さんの目の前に居るじゃないか! 俺だよ!」
何……? エイブラハムが建築士?まさか建物も作れるのか?
「俺は生活に必要な物は大抵作れるんだぞ。国王から頂いた『伝説の鍛冶職人』の称号は伊達じゃねぇんだ。建物なんざ強力な装備を作るより遥かに簡単なんだよ」
そうなのか? もしかしてエイブラハムは俺のアースウォールを使った家の様に、素材を自由自在に作り出せるのではないだろうか。
「エイブラハムって凄いな。本拠地作りに協力してくれないかな?」
「ああ。勿論良いぞ。お前さん達と居ると楽しそうだしな! それに弟のエドガーを魔王から守ってくれた恩もある。俺達ドワーフ族は他人から受けた恩は一生忘れねぇんだ!」
ドワーフ族は恩を忘れない種族か……。もしかして、本拠地での出店を頼んだら引き受けてくれるのではないだろうか。頼んでみるか……。
「それなら本拠地の建築士はエイブラハムで決まりだ! それからもう一つ頼みがあるんだけど……」
「頼み? なんでも言ってみろよ」
「本拠地で店を構えてくれないだろうか? 俺は冒険者や魔物が共存して生きられる町を作る!」
俺がエイブラハムに頼むとエイブラハムは満面の笑みを浮かべた。
「良いだろう! サシャの夢に付き合ってやるぜ! 伝説の鍛冶職人、エイブラハム・アルムガルドはボリンガー騎士団の本拠地で出店をする!」
エイブラハムが大声で宣言すると、店の中に居た客は大いに盛り上がった。エイブラハムはこの町でもかなり知名度が有るに違いない。こうして本拠地の建築士と、店の出店予定が決定した。細かい事は明日話す事にしよう。
「ありがとう! これからもよろしく頼むよ! マスター! 料理と酒をありったけ持ってきて下さい!」
俺はエイブラハムのために酒と料理を注文した。まさかエイブラハムが力を貸してくれるとは……。強力な仲間が増えたな。俺達の本拠地にエイブラハムの店があれば、エイブラハムの装備目当てに町を訪れる観光客も増えるだろう。
よし、俺の計画は順調だ。
「サシャ! 今日は祝いだ! とことん付き合えよ!」
「勿論だ!」
その日、俺達は城に戻るまでエイブラハムと酒を飲み、将来の夢を語り合った……。
「クラウディア」
「ボリンガー様。相談があるのですが……」
「サシャでいいですよ。敬語も使わないで下さい。それで、どうしたのですか……?」
クラウディアは思いつめた様な表情で席に着いた。俺に相談か。ほとんど話した事も無いのに……。
「実は……復興が終わった後の事だけれど」
そう言ってクラウディアは長く伸びた金色の髪をかきあげて俺の目を見た。彼女は何か決心した表情をしている。
「サシャは本拠地を作るのよね? 私にも手伝わせてくれないかな……?」
どうして彼女が手伝う必要があるのだろうか。俺は真意を探る事にした。
「人手が多いのは嬉しいのですが、どうして手伝ってくれるんですか?」
「少し恥ずかしいのだけれど……実は私、ゲルストナーと一緒に居たいの」
彼女のゲルストナーを見る目は、明らかに好意を抱いた女性の目だった。やはり彼女はゲルストナーの事が好きなのだろう。
「実は俺もそんな気がしていたんです。ゲルストナーと一緒にですか。勿論それはかまいませんよ。ゲルストナーもクラウディアと居る時はいつもより楽しそうですし」
「えっ? そうなの……? ゲルストナーは若い女の人から人気だし……復興の手伝いをしているゲルストナーに言い寄る女性も多いのよ」
確かに……。ゲルストナーはボリンガー騎士団の中でも特に人気があるからな……。クラウディアがゲルストナーに恋心を抱いている事は前々から気が付いていたが……。一緒に居たいか。クラウディアには魔王軍との戦いで仲間を守ってもらった恩もある。なるべく彼女の意思を尊重してゲルストナーとの仲を取り持ってあげよう。
「俺に出来る事なら何でも協力しますよ。魔王軍との戦いでも、クラウディアは仲間を守ってくれましたからね」
「本当? ありがとう……」
クラウディアは俺の手を掴んで喜んだ。彼女の手から伝わる魔力は暖かくて優しい。
「サシャ! クラウディア! まずは飲もう!」
エイブラハムは運ばれてきたエール酒を豪快に飲み始めた。俺は酒の入ったゴブレットをシャーロットとクラウディアに渡して皆でお酒を飲み始めた。シルフはお酒には興味ないのか、俺達の会話を俺の肩の上に乗って楽し気に聞いている。
「クラウディアはいつからゲルストナーの事が好きだったの?」
質問をしたのはシャーロットだった。
「いつからかな……魔王軍と戦い始めて偶然ゲルストナー達と行動するようになって……それからすぐにゲルストナーの魅力に気が付いたの。ゲルストナーって仲間を守るためなら何でもするでしょう? 私は長い事冒険者をしているけど、他人を守るために犠牲になれる人ってなかなか居ないの」
確かに。ゲルストナーは常に仲間を守る事だけを考えているような男だ。戦闘が始まれば率先して攻撃を受けて仲間を守る。そんなゲルストナーに惹かれたのだろうか……。
「それに、私はそろそろ落ち着いた生活がしたいの。私達エルフ族は人間よりも寿命が長くて……私は生まれた時から今までずっと魔物との戦いに身を置いていたわ。だけど、魔王軍との戦いも終わって、そろそろ休んでも良いかなって思ったの。勿論、聖戦士として戦わなければならない時はこの地に住む民のために戦うわ」
落ち着いた生活か。クラウディアの様に長い間冒険者をしている者なら、落ち着きたくなる時期が来るのだろうか? 俺は本拠地を作った後も冒険をしたいし、冒険者を続けるつもりだ。
「それで、将来の事を考えると、ゲルストナーみたいな男性が良いかなって思ったの。私の気持ち、分かってくれるでしょう?」
分かると言えば分かる。本拠地が完成した後、ゲルストナーが本拠地に留まるならクラウディアと関係を深めて、人生を伴にする関係にもなれるのではないだろうか。ゲルストナーが俺と旅をしてきた目的はあくまでも「人間と魔物が暮らせる町を作る事」だからな。ゲルストナーと話し合って本拠地完成後の予定等も確認する必要がありそうだ。
「兎に角……俺はクラウディアの恋を応援しますよ。きっと上手くいくと思います」
俺がクラウディアそう伝えると、シルフもシャーロットも嬉しそうに頷いた。帰ったらゲルストナーと話すか……。
「そう言えば! 実は今日、サシャを待っている間に面白い客が来たんだぞ! あんなに楽しい気分になったのは久しぶりだったなぁ……」
エイブラハムが楽しそうにエールを飲んでいる。
「面白い客? どんな客だったの?」
「あいつは駆け出しの冒険者って感じだったな。年齢はサシャより少し若くて……俺の店に入ってきて『店で一番良い剣を寄越せ』と言ったんだよ」
エイブラハム相手にそんな突拍子もない事を言う若者が居るとは……。命知らずだな。エイブラハムの強力な魔力を感じ取れる力すらないのだろうか。相手が優しいエイブラハムでなければどうなっていただろうか……?
「勿論断ったがね。金を持っているのかと聞いたら、懐から財布を取り出して中身をカウンターにぶちまけたんだ。それで奴はなんて言ったと思う? 『この金で最強の剣を買いたい!』って言ったんだぞ」
エイブラハムは笑いながら無鉄砲な若者の事を楽し気に話している。
「それでどうしたの?」
「それで金を数えてみたら100ゴールドだったんだ。100ゴールドで俺の店で一番良い剣を買いたいなんて。時々訳の分からない冒険者は来るのだが、そいつの眼は本気だったんだよ。俺は圧倒されてしまってな。『なんで強い剣が必要なんだ?』って聞いたら『倒さなければならない男が居る』って言ったんだぞ……」
倒さなければならない男……。
俺にとっての魔王の様な存在が、その少年には居るのだろうか。
「それでな、『倒さなければならない男って誰なんだ』って聞いたんだよ。そしたら面白い返事が返ってきてな……」
「誰だったの? その男って」
シャーロットは上品にエールを飲みながら楽しそうにエイブラハムの話を聞いている。
「その男と言うのは……俺の知り合いだったのだよ。まぁ、名前は言えんが、そのうちお前さん達も知る事になるだろう」
俺達も知る事になる? まさか国王陛下なのか……? 陛下の暗殺を企てる男? 一体その少年は誰を倒したいのだろう。
「俺はその少年に惚れちまってな。本当なら100ゴールドでは買えないような、少しだけ良い剣を売ってやったんだよ。あいつ今頃何してるかなぁ……鍛冶屋をしているとたまにああいう無鉄砲な若者が居るから面白ろいんだ」
と言うとエイブラハムはジョッキになみなみ注がれたエールを一気に飲み干した。エイブラハムが認めた少年。何者なのだろうか。かなり気になるが……。しかし、今日はクラウディアの話を聞けただけでもここに来た甲斐があった。あとは建築士さえ見つかれば良いのだが……。エイブラハムとクラウディアに聞いてみる事にするか。
「エイブラハム、クラウディア、ちょっと聞きたいんですが。建築士の知り合いは居ませんか?」
「建築士? 本拠地を作るためのか? 勿論居るぞ!」
「えっ! どんな人?」
「何を言っているんだか、お前さんの目の前に居るじゃないか! 俺だよ!」
何……? エイブラハムが建築士?まさか建物も作れるのか?
「俺は生活に必要な物は大抵作れるんだぞ。国王から頂いた『伝説の鍛冶職人』の称号は伊達じゃねぇんだ。建物なんざ強力な装備を作るより遥かに簡単なんだよ」
そうなのか? もしかしてエイブラハムは俺のアースウォールを使った家の様に、素材を自由自在に作り出せるのではないだろうか。
「エイブラハムって凄いな。本拠地作りに協力してくれないかな?」
「ああ。勿論良いぞ。お前さん達と居ると楽しそうだしな! それに弟のエドガーを魔王から守ってくれた恩もある。俺達ドワーフ族は他人から受けた恩は一生忘れねぇんだ!」
ドワーフ族は恩を忘れない種族か……。もしかして、本拠地での出店を頼んだら引き受けてくれるのではないだろうか。頼んでみるか……。
「それなら本拠地の建築士はエイブラハムで決まりだ! それからもう一つ頼みがあるんだけど……」
「頼み? なんでも言ってみろよ」
「本拠地で店を構えてくれないだろうか? 俺は冒険者や魔物が共存して生きられる町を作る!」
俺がエイブラハムに頼むとエイブラハムは満面の笑みを浮かべた。
「良いだろう! サシャの夢に付き合ってやるぜ! 伝説の鍛冶職人、エイブラハム・アルムガルドはボリンガー騎士団の本拠地で出店をする!」
エイブラハムが大声で宣言すると、店の中に居た客は大いに盛り上がった。エイブラハムはこの町でもかなり知名度が有るに違いない。こうして本拠地の建築士と、店の出店予定が決定した。細かい事は明日話す事にしよう。
「ありがとう! これからもよろしく頼むよ! マスター! 料理と酒をありったけ持ってきて下さい!」
俺はエイブラハムのために酒と料理を注文した。まさかエイブラハムが力を貸してくれるとは……。強力な仲間が増えたな。俺達の本拠地にエイブラハムの店があれば、エイブラハムの装備目当てに町を訪れる観光客も増えるだろう。
よし、俺の計画は順調だ。
「サシャ! 今日は祝いだ! とことん付き合えよ!」
「勿論だ!」
その日、俺達は城に戻るまでエイブラハムと酒を飲み、将来の夢を語り合った……。
1
あなたにおすすめの小説
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる