175 / 188
第四章「騎士団編」
第百七十四話「町作り」
しおりを挟む
俺達が本拠地に着くと、ゲルストナーとエイブラハムは興奮した面持ちで辺りの探索を始めた。しばらく領地を調べてから戻ってくると、早速土の家の中で町の開発のための会議をする事になった。
俺は町作りに関しては以前読んだ「町の作り方・町の人口の増やし方」の本の内容しか知識がないため、エイブラハムとゲルストナーと俺が三人で知恵を出し合って町を作る事にした。俺は土の家の中に、円状のテーブルを作って仲間を席に着かせた。
「それじゃ、これから本拠地作りのための計画を始める。こちらは今回の本拠地作りと、本拠地で出店をしてもらう伝説の鍛冶職人、エイブラハム・アルムガルドだよ」
俺は仲間にエイブラハムを紹介した。ほとんどの仲間は面識はあるが、フランシスやオーガはエイブラハムの事をほとんど知らないからだ。
「サシャ、昨日色々考えたんだが、まずは本拠地を象徴する建物、まぁ簡単に言えば領主であるお前さんが住む建物を建てようと思う。素材はお前さん達が今日切った木を使わせて貰うよ。他に必要な素材はアルテミシアから買い付けるとしよう」
一番最初に提案をしたのはエイブラハムだった。
「任せるよ、エイブラハム」
「ありがとう。領地の象徴にもなるお前さんの新しい家だが、何か必要な施設や部屋は無いか? なんでも言ってくれよ」
「それなら……」
俺は新しく建てる家に、工房、厨房、書斎、寝室、浴室、客室。その他将来必要になりそうな設備や部屋をエイブラハムに考えてもらって建てる事にした。俺の家のすぐ隣には、ゲルストナーの家とクリスタルの家を建てる事にした。
「それから、簡易的で構わないんだが、領地を取り囲むよう塀を作って欲しい。お前さんの弟子のクリスタルが城壁を直す時に使っていた魔法、あれはお前さんも使えるんだろう?」
「アースウォールの事かな? それならお安い御用だよ。すぐに作っておこう」
領地を取り囲む形でアースウォールを建てる事にした。
「領地の警備についてだけどブラックドラゴンとレッドドラゴンに任せようと思う」
俺がそう提案すると、エイブラハムは大きく頷いた。
「強力な幻獣が二体も居れば誰も領地に攻め入ろうとはしないだろう。それに魔王を討伐したお前さんが管理する土地を侵略しようとするような輩は居ないだろうな」
領地の警備はレッドドラゴンとブラックドラゴンに決まった。
「実は俺、シュルスクの実を植えてみたんだけど、もう既に芽が出始めているんだ。シュルスクの木を中心に円状に家や店を建てたら、町の雰囲気も明るくなるんじゃないかな?」
「あ! それは良い考えね!」
シャーロットは隣の席で俺の手を握って嬉しそうにしている。
「シュルスクか。以前、魔物の飼育のためにシュルスクからポーションを作った事がある。魔力を回復させるポーションなんだが、弱った魔物には抜群に効くんだよ。町にシュルスクがあれば色々と使い道はありそうだな」
育成士であるゲスルトナーはシュルスクの事を知っていた。新しい町はシュルスクの木を取り囲むような形で円形に建物を配置する事にした。
「それから、俺の考えというよりは方針なんだけど、アルテミシアで家や仕事を失った人には無償で家を提供したい。その他の移住希望者には賃貸という形ではなく、家の代金は一括で支払って貰おうと思う」
「サシャはどこまでも優しいんだな。流石、エドガーが信用して魔王討伐を頼んだ男だ」
「俺は以前から、魔物と人間が共存できる町を作りたかったんだけど、以前、レイリス町と言う町で奴隷市場に行った事があって、そこでは人間が物のように取引されていたんだ。俺はどうも奴隷制度を肯定する気にはなれない。今回の魔王討伐の報酬として、陛下から使いきれない程の報酬を貰った。その報酬で奴隷を買って町に住まわせても良いだろうか」
「うむ。金の使い道はサシャが自由に決めると良い。奴隷を買い取って町に住ませるのか……」
「勿論、買い取るのは不当に奴隷にされた者だけで、過去に犯罪歴がある奴隷や、奴隷になるべくしてなった人間は買い取るつもりはないよ。そして、奴隷を買った後はすぐに奴隷契約を破棄し、市民として暮らして貰う。どうだろうか」
「ほう……お前さんがそこまで考えているとはな。だがサシャよ。買い取る奴隷は慎重に選ばなければならないぞ……」
俺にそうアドバイスをしたのはエイブラハムだった。確かに、全ての奴隷がなんらかの原因があって奴隷にされた訳だから、どの奴隷を買い取るかは慎重に吟味しなければならない。
「人口面では大臣が移住の受付を開始してくれたから、本拠地が完成次第、家を買い取ってもらって移住を始めてもらう」
「順調に計画が進んでいるという訳だな。あとは移住者や奴隷が住む家が有ればいいのか。早速明日から家作りを始めるとしよう。サシャ。悪いんだがそこの力の強そうなオーガを俺の助手として貸してくれないだろうか?」
エイブラハムはオーガを自分の助手に任命した。
「オーガ、エイブラハムの助手を頼めるかな?」
「勿論です。マスター」
オーガは丁寧にエイブラハムにお辞儀をした。
計画は順調に進んでいる、あとは町の商業面での話し合いをすれば今日の所は終わりだな……。
俺は町作りに関しては以前読んだ「町の作り方・町の人口の増やし方」の本の内容しか知識がないため、エイブラハムとゲルストナーと俺が三人で知恵を出し合って町を作る事にした。俺は土の家の中に、円状のテーブルを作って仲間を席に着かせた。
「それじゃ、これから本拠地作りのための計画を始める。こちらは今回の本拠地作りと、本拠地で出店をしてもらう伝説の鍛冶職人、エイブラハム・アルムガルドだよ」
俺は仲間にエイブラハムを紹介した。ほとんどの仲間は面識はあるが、フランシスやオーガはエイブラハムの事をほとんど知らないからだ。
「サシャ、昨日色々考えたんだが、まずは本拠地を象徴する建物、まぁ簡単に言えば領主であるお前さんが住む建物を建てようと思う。素材はお前さん達が今日切った木を使わせて貰うよ。他に必要な素材はアルテミシアから買い付けるとしよう」
一番最初に提案をしたのはエイブラハムだった。
「任せるよ、エイブラハム」
「ありがとう。領地の象徴にもなるお前さんの新しい家だが、何か必要な施設や部屋は無いか? なんでも言ってくれよ」
「それなら……」
俺は新しく建てる家に、工房、厨房、書斎、寝室、浴室、客室。その他将来必要になりそうな設備や部屋をエイブラハムに考えてもらって建てる事にした。俺の家のすぐ隣には、ゲルストナーの家とクリスタルの家を建てる事にした。
「それから、簡易的で構わないんだが、領地を取り囲むよう塀を作って欲しい。お前さんの弟子のクリスタルが城壁を直す時に使っていた魔法、あれはお前さんも使えるんだろう?」
「アースウォールの事かな? それならお安い御用だよ。すぐに作っておこう」
領地を取り囲む形でアースウォールを建てる事にした。
「領地の警備についてだけどブラックドラゴンとレッドドラゴンに任せようと思う」
俺がそう提案すると、エイブラハムは大きく頷いた。
「強力な幻獣が二体も居れば誰も領地に攻め入ろうとはしないだろう。それに魔王を討伐したお前さんが管理する土地を侵略しようとするような輩は居ないだろうな」
領地の警備はレッドドラゴンとブラックドラゴンに決まった。
「実は俺、シュルスクの実を植えてみたんだけど、もう既に芽が出始めているんだ。シュルスクの木を中心に円状に家や店を建てたら、町の雰囲気も明るくなるんじゃないかな?」
「あ! それは良い考えね!」
シャーロットは隣の席で俺の手を握って嬉しそうにしている。
「シュルスクか。以前、魔物の飼育のためにシュルスクからポーションを作った事がある。魔力を回復させるポーションなんだが、弱った魔物には抜群に効くんだよ。町にシュルスクがあれば色々と使い道はありそうだな」
育成士であるゲスルトナーはシュルスクの事を知っていた。新しい町はシュルスクの木を取り囲むような形で円形に建物を配置する事にした。
「それから、俺の考えというよりは方針なんだけど、アルテミシアで家や仕事を失った人には無償で家を提供したい。その他の移住希望者には賃貸という形ではなく、家の代金は一括で支払って貰おうと思う」
「サシャはどこまでも優しいんだな。流石、エドガーが信用して魔王討伐を頼んだ男だ」
「俺は以前から、魔物と人間が共存できる町を作りたかったんだけど、以前、レイリス町と言う町で奴隷市場に行った事があって、そこでは人間が物のように取引されていたんだ。俺はどうも奴隷制度を肯定する気にはなれない。今回の魔王討伐の報酬として、陛下から使いきれない程の報酬を貰った。その報酬で奴隷を買って町に住まわせても良いだろうか」
「うむ。金の使い道はサシャが自由に決めると良い。奴隷を買い取って町に住ませるのか……」
「勿論、買い取るのは不当に奴隷にされた者だけで、過去に犯罪歴がある奴隷や、奴隷になるべくしてなった人間は買い取るつもりはないよ。そして、奴隷を買った後はすぐに奴隷契約を破棄し、市民として暮らして貰う。どうだろうか」
「ほう……お前さんがそこまで考えているとはな。だがサシャよ。買い取る奴隷は慎重に選ばなければならないぞ……」
俺にそうアドバイスをしたのはエイブラハムだった。確かに、全ての奴隷がなんらかの原因があって奴隷にされた訳だから、どの奴隷を買い取るかは慎重に吟味しなければならない。
「人口面では大臣が移住の受付を開始してくれたから、本拠地が完成次第、家を買い取ってもらって移住を始めてもらう」
「順調に計画が進んでいるという訳だな。あとは移住者や奴隷が住む家が有ればいいのか。早速明日から家作りを始めるとしよう。サシャ。悪いんだがそこの力の強そうなオーガを俺の助手として貸してくれないだろうか?」
エイブラハムはオーガを自分の助手に任命した。
「オーガ、エイブラハムの助手を頼めるかな?」
「勿論です。マスター」
オーガは丁寧にエイブラハムにお辞儀をした。
計画は順調に進んでいる、あとは町の商業面での話し合いをすれば今日の所は終わりだな……。
1
あなたにおすすめの小説
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる