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第二十一話「修練」
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「アルフォンス……? その金色の宝箱は何?」
「ああ。この子は俺の新しい仲間だよ。聖属性、レベル20。ミミックの亜種、ミミックキング。多分通常のミミックの上位種だと思うんだ」
「ミミックキング?」
「ああ。通常のミミックは闇属性で銀色みたいなんだけど、この子は金色だし、種族名も違う。ミミックの王なんじゃないかと思うんだ」
「アルフォンス……俺は昔ミミックキングに関する噂を聞いた事がある。従魔の契約をした人間の魔法を魔石として生成出来る力を持つと」
「はい。それでさっきミミックキングが作り上げた魔石がこれです」
俺はグレゴールさんにファイアの魔法が籠もった魔石を渡すと、グレゴールさんは興奮した表情で俺を見つめた。
「アルフォンス。魔石はどんなに安くても50ガルド以上の値で取引されている。特殊な効果を持つ魔石なら、グロスハイムで家を買えるほど価値がある」
「え? 魔石ってそんなに高いんですか? 俺も実家は魔術師向けの道具屋でしたから、魔石は日常的に見てきましたが、俺の両親の店にはそこまで高価な魔石はありませんでしたよ」
「それは魔石の専門店ではないからだろう。魔石の効果は知っているだろう?」
「はい。魔力を込めると魔法を発動出来るんですよね」
「そうだ。それから自身の魔力を強化するための魔石もある。一般的なのは魔法が込められた魔石だな。自身の魔力を強化するなら、通常の魔法道具の方が効果が高い。しかし、ミミックの王が、自ら獣魔になる事を申し出てくるとは……」
「ええ、運が良かったですよ。魔石を生成出来るモンスターが仲間になってくれたのですから!」
俺はミミックの王様をテントの中に寝かせると、王様はすぐに眠りに就いた。
聖属性の魔力を持つ従魔か……。
グリムリーパーとの戦いでも、デュラハンとの戦いでも、ミミックキングが居れば、戦況は有利になるだろう。
俺はミミックキングの名前を、キングと名付ける事にした。
「おやすみ……キング」
俺はキングの体を撫でると、心地の良い魔力を放って返事をした。
リーゼロッテやララの様な穏やかな魔力を感じる。
ヴィクトリアは新しく仲間になったキングを不思議そうに見つめている。
「しかし、アルフォンスよ。あまり獣魔を増やしすぎるなよ」
「え、どうしてだい? ゲオルグ」
「俺の出番が減るじゃないか」
「そんな事はないさ。どんな仲間が増えようが、ゲオルグの出番は常にある。俺達のパーティーの頼れる前衛だからな。グロスハイムでも盗賊を倒してくれてありがとう」
「なぁに、気にするな。俺はお前の従魔だ」
ゲオルグはやっぱりクールだな……。
俺もこんな男になりたいものだ。
ゲオルグは装備の手入れをしながら、ゆっくりと葡萄酒を飲んでいる。
夕食を食べてから、俺はいつもの様に魔法の練習を始めた。
夜の間は、メテオストライクの様な騒音が大きい魔法を使うと、森の中のモンスターに自分達の居場所を教える事になるから、なるべく音が出ない魔法を練習する。
俺は地面に座り込んで、右手にファイアの魔法を、左手にアースの魔法を作り出し、ひたすら魔力を使い続けた。
魔力が枯渇すれば、アンジェラさんから頂いたマナポーションを飲む。
リーゼロッテも俺の隣で魔法を練習している。
最近習得した、氷の魔力で剣を作る魔法を何度も使用している。
氷の剣以外にも、氷の矢を作り出す魔法を編み出したみたいだ。
氷の矢を飛ばす魔法をアイスボルトと名付けたみたいだ。
彼女のアイスボルトは、細い木なら簡単に貫ける威力を持つ。
ヴィクトリアは俺の魔法の練習を眺めながら、乾燥肉を食べている。
きっと今は栄養が必要なのだろう。
食事と睡眠を繰り返し、たまに俺の話し相手をしてくれる。
ララは一人で素振りをしている。
グレゴールさんとギレーヌは、今後の商売の計画を立てているみたいだ。
「アルフォンス。私達、デュラハンに勝てるかな?」
「分からないね……俺はデュラハンを見た事も無いし、戦い方も知らない。だけど敵が一体だけなら、きっと負ける事はないだろう」
確実に勝てる自信は無いが、負けるわけにはいかない。
勝負に負ける事は死を意味する。
俺は仲間の命を預かっているんだ。
何が何でも倒してみせる。
「リーゼロッテ。心配しなくても君の事は俺が守るよ」
「本当?」
「ああ、本当だよ。リーゼロッテは俺の大切な仲間だ。俺はリーゼロッテの事を家族の様に大切にしながら、これから生きていくつもりだよ」
「ありがとう、アルフォンス」
「こちらこそありがとう。こんな未熟な俺と一緒に居れくれて……」
俺はリーゼロッテの小さな体を抱き上げて、自分の膝の上に座らせた。
彼女は毎日驚異的な速度で成長している。
今は少女の様な雰囲気をしているが、すぐに大人の女性に成長を遂げるだろう。
モンスターは人間よりも成長速度が早く、大人の体になれば、ゆるやかに老化が始まる。
人間よりも遥かに長い時間を掛けて衰える。
早くこの子が大人になる姿を見たいものだ……。
リーゼロッテが大人になり、人生の目標や夢を見つけたら、俺が全力でサポートをする。
それが保護者としての役目だ。
俺はリーゼロッテの小さな体を抱きしめると、彼女は俺の胸の中で眠りに就いた。
そろそろ魔法の練習を止めて休む事にしよう。
俺はキングが眠るテントに入ると、リーゼロッテとヴィクトリアを抱きしめながら眠りに就いた……。
翌日から、デュラハン討伐に向けて本格的に訓練を始めた。
日中はレッサーデーモンやスケルトンを狩りながら移動し、夕方からは剣と魔法の訓練を行う。
ギレーヌはレッサーデーモンの素材からドレインの指輪を量産した。
スケルトンの素材からはマナシールドの首飾りを製作した。
マナシールドの首飾りの効果は、首飾りに対して魔力を込めるだけで、目の前に半透明のシールドを展開させる事が出来る。
俺はキングと強力して魔石を作り続けた。
キングは魔石を作るのに莫大な魔力と栄養が必要なのか、一日に二、三個の製作が限界の様だ。
魔石を作るために大量の栄養を摂取し、魔力を回復させた状態でのみ、魔石を作る事が出来る。
ファイアの魔石、アースの魔石、ロックストライクの魔石を量産した。
リーゼロッテは既に身長が八十センチを超え、ヴィクトリアは身長三十センチ程まで成長した。
常の俺の傍に居るヴィクトリアは、移動を初めてから五日目、初めて魔法の使用に成功した。
彼女が初めて習得した魔法はファイアだった。
魔法を習得してからは、モンスターとの戦闘にも参加するようになった。
戦闘時には俺の肩の上に座り、俺に対して攻撃を仕掛けるモンスターに対して、強い炎を飛ばす。
敵が接近しようとすればヴィクトリアが炎を飛ばす訳だから、敵は俺の間合いに入る事すら出来ない。
グロスハイムを出発してから十日目、俺達はついに遺跡に辿り着いた。
大きな石の建物が点在する遺跡からは、禍々しい闇属性の魔力を感じる。
ここにデュラハンが潜んでいるのだろう。
今回の遺跡までの旅で、俺のレベルは25を超えた。
純粋な魔力の強さなら既にデュラハンを上回っている筈だ。
しかし、魔力の強さは戦闘における強さとは比例しない。
剣の腕前、戦闘を行う地域の魔力との相性。
地形に対する理解や戦闘経験。
魔力が高くても有利に戦えるとは限らないが、魔法の威力が上がる事は間違い無い。
毎日、気絶寸前まで徹底的に剣を振り、肉体を鍛え、大量の栄養を摂取し続けた俺の体は、徐々に筋肉も増え、細かった腕も少しずつ太くなり、重かったブロードソードも、今では自分の体の様に動かせる。
移動の時間にも魔力を使い続け、起きている時は常に魔法の訓練した。
人生で経験した事が無い程の訓練を積むと、俺の魔力は爆発的な成長を遂げた。
絶対に負ける訳にはいかないんだ……。
大好きな仲間を守るためにも、俺に投資してくれたティファニーさんやアンジェラさんの期待に答えるためにも。
俺がこの手でデュラハンを討つ!
遺跡の入り口でグレゴールさんとギレーヌと別れた俺達は、ついにデュラハン討伐を始めた……。
「ああ。この子は俺の新しい仲間だよ。聖属性、レベル20。ミミックの亜種、ミミックキング。多分通常のミミックの上位種だと思うんだ」
「ミミックキング?」
「ああ。通常のミミックは闇属性で銀色みたいなんだけど、この子は金色だし、種族名も違う。ミミックの王なんじゃないかと思うんだ」
「アルフォンス……俺は昔ミミックキングに関する噂を聞いた事がある。従魔の契約をした人間の魔法を魔石として生成出来る力を持つと」
「はい。それでさっきミミックキングが作り上げた魔石がこれです」
俺はグレゴールさんにファイアの魔法が籠もった魔石を渡すと、グレゴールさんは興奮した表情で俺を見つめた。
「アルフォンス。魔石はどんなに安くても50ガルド以上の値で取引されている。特殊な効果を持つ魔石なら、グロスハイムで家を買えるほど価値がある」
「え? 魔石ってそんなに高いんですか? 俺も実家は魔術師向けの道具屋でしたから、魔石は日常的に見てきましたが、俺の両親の店にはそこまで高価な魔石はありませんでしたよ」
「それは魔石の専門店ではないからだろう。魔石の効果は知っているだろう?」
「はい。魔力を込めると魔法を発動出来るんですよね」
「そうだ。それから自身の魔力を強化するための魔石もある。一般的なのは魔法が込められた魔石だな。自身の魔力を強化するなら、通常の魔法道具の方が効果が高い。しかし、ミミックの王が、自ら獣魔になる事を申し出てくるとは……」
「ええ、運が良かったですよ。魔石を生成出来るモンスターが仲間になってくれたのですから!」
俺はミミックの王様をテントの中に寝かせると、王様はすぐに眠りに就いた。
聖属性の魔力を持つ従魔か……。
グリムリーパーとの戦いでも、デュラハンとの戦いでも、ミミックキングが居れば、戦況は有利になるだろう。
俺はミミックキングの名前を、キングと名付ける事にした。
「おやすみ……キング」
俺はキングの体を撫でると、心地の良い魔力を放って返事をした。
リーゼロッテやララの様な穏やかな魔力を感じる。
ヴィクトリアは新しく仲間になったキングを不思議そうに見つめている。
「しかし、アルフォンスよ。あまり獣魔を増やしすぎるなよ」
「え、どうしてだい? ゲオルグ」
「俺の出番が減るじゃないか」
「そんな事はないさ。どんな仲間が増えようが、ゲオルグの出番は常にある。俺達のパーティーの頼れる前衛だからな。グロスハイムでも盗賊を倒してくれてありがとう」
「なぁに、気にするな。俺はお前の従魔だ」
ゲオルグはやっぱりクールだな……。
俺もこんな男になりたいものだ。
ゲオルグは装備の手入れをしながら、ゆっくりと葡萄酒を飲んでいる。
夕食を食べてから、俺はいつもの様に魔法の練習を始めた。
夜の間は、メテオストライクの様な騒音が大きい魔法を使うと、森の中のモンスターに自分達の居場所を教える事になるから、なるべく音が出ない魔法を練習する。
俺は地面に座り込んで、右手にファイアの魔法を、左手にアースの魔法を作り出し、ひたすら魔力を使い続けた。
魔力が枯渇すれば、アンジェラさんから頂いたマナポーションを飲む。
リーゼロッテも俺の隣で魔法を練習している。
最近習得した、氷の魔力で剣を作る魔法を何度も使用している。
氷の剣以外にも、氷の矢を作り出す魔法を編み出したみたいだ。
氷の矢を飛ばす魔法をアイスボルトと名付けたみたいだ。
彼女のアイスボルトは、細い木なら簡単に貫ける威力を持つ。
ヴィクトリアは俺の魔法の練習を眺めながら、乾燥肉を食べている。
きっと今は栄養が必要なのだろう。
食事と睡眠を繰り返し、たまに俺の話し相手をしてくれる。
ララは一人で素振りをしている。
グレゴールさんとギレーヌは、今後の商売の計画を立てているみたいだ。
「アルフォンス。私達、デュラハンに勝てるかな?」
「分からないね……俺はデュラハンを見た事も無いし、戦い方も知らない。だけど敵が一体だけなら、きっと負ける事はないだろう」
確実に勝てる自信は無いが、負けるわけにはいかない。
勝負に負ける事は死を意味する。
俺は仲間の命を預かっているんだ。
何が何でも倒してみせる。
「リーゼロッテ。心配しなくても君の事は俺が守るよ」
「本当?」
「ああ、本当だよ。リーゼロッテは俺の大切な仲間だ。俺はリーゼロッテの事を家族の様に大切にしながら、これから生きていくつもりだよ」
「ありがとう、アルフォンス」
「こちらこそありがとう。こんな未熟な俺と一緒に居れくれて……」
俺はリーゼロッテの小さな体を抱き上げて、自分の膝の上に座らせた。
彼女は毎日驚異的な速度で成長している。
今は少女の様な雰囲気をしているが、すぐに大人の女性に成長を遂げるだろう。
モンスターは人間よりも成長速度が早く、大人の体になれば、ゆるやかに老化が始まる。
人間よりも遥かに長い時間を掛けて衰える。
早くこの子が大人になる姿を見たいものだ……。
リーゼロッテが大人になり、人生の目標や夢を見つけたら、俺が全力でサポートをする。
それが保護者としての役目だ。
俺はリーゼロッテの小さな体を抱きしめると、彼女は俺の胸の中で眠りに就いた。
そろそろ魔法の練習を止めて休む事にしよう。
俺はキングが眠るテントに入ると、リーゼロッテとヴィクトリアを抱きしめながら眠りに就いた……。
翌日から、デュラハン討伐に向けて本格的に訓練を始めた。
日中はレッサーデーモンやスケルトンを狩りながら移動し、夕方からは剣と魔法の訓練を行う。
ギレーヌはレッサーデーモンの素材からドレインの指輪を量産した。
スケルトンの素材からはマナシールドの首飾りを製作した。
マナシールドの首飾りの効果は、首飾りに対して魔力を込めるだけで、目の前に半透明のシールドを展開させる事が出来る。
俺はキングと強力して魔石を作り続けた。
キングは魔石を作るのに莫大な魔力と栄養が必要なのか、一日に二、三個の製作が限界の様だ。
魔石を作るために大量の栄養を摂取し、魔力を回復させた状態でのみ、魔石を作る事が出来る。
ファイアの魔石、アースの魔石、ロックストライクの魔石を量産した。
リーゼロッテは既に身長が八十センチを超え、ヴィクトリアは身長三十センチ程まで成長した。
常の俺の傍に居るヴィクトリアは、移動を初めてから五日目、初めて魔法の使用に成功した。
彼女が初めて習得した魔法はファイアだった。
魔法を習得してからは、モンスターとの戦闘にも参加するようになった。
戦闘時には俺の肩の上に座り、俺に対して攻撃を仕掛けるモンスターに対して、強い炎を飛ばす。
敵が接近しようとすればヴィクトリアが炎を飛ばす訳だから、敵は俺の間合いに入る事すら出来ない。
グロスハイムを出発してから十日目、俺達はついに遺跡に辿り着いた。
大きな石の建物が点在する遺跡からは、禍々しい闇属性の魔力を感じる。
ここにデュラハンが潜んでいるのだろう。
今回の遺跡までの旅で、俺のレベルは25を超えた。
純粋な魔力の強さなら既にデュラハンを上回っている筈だ。
しかし、魔力の強さは戦闘における強さとは比例しない。
剣の腕前、戦闘を行う地域の魔力との相性。
地形に対する理解や戦闘経験。
魔力が高くても有利に戦えるとは限らないが、魔法の威力が上がる事は間違い無い。
毎日、気絶寸前まで徹底的に剣を振り、肉体を鍛え、大量の栄養を摂取し続けた俺の体は、徐々に筋肉も増え、細かった腕も少しずつ太くなり、重かったブロードソードも、今では自分の体の様に動かせる。
移動の時間にも魔力を使い続け、起きている時は常に魔法の訓練した。
人生で経験した事が無い程の訓練を積むと、俺の魔力は爆発的な成長を遂げた。
絶対に負ける訳にはいかないんだ……。
大好きな仲間を守るためにも、俺に投資してくれたティファニーさんやアンジェラさんの期待に答えるためにも。
俺がこの手でデュラハンを討つ!
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