好感度が100%超えた魔物を人間化&武器化する加護がチートすぎるので、魔物娘を集めてハーレムパーティーを作ろうと思う

花京院 光

文字の大きさ
15 / 71
第一章「冒険者編」

第十五話「旅に使う馬車を選んでいたらとんでもない幸運を体験した件について」

しおりを挟む
「どうですか!? 美しい馬車でしょう。今ならこの馬車を100万ゴールドでお譲りします!」
「え!? 馬車単体で100万ゴールドですか?」
「はい! この馬車さえあれば、宿が無くても野宿する必要もありません! 長期間の旅になればなる程、野営の生活というのは自然と肉体に疲労が蓄積されます。この馬車があれば旅の最中でも安全、清潔な空間で夜を過ごせますので、ますます冒険者生活が捗る事は間違いありません!」

 馬車が100万ゴールドもするとは思わなかった。
 だが、特殊な魔法が掛かったマジックアイテムなので、高額なのも納得だ。

「この馬車を牽く力がある馬も紹介して頂けますか?」
「勿論ですとも! それでは馬小屋にご案内します」

 商人に案内されて馬小屋に入ると、そこには調教された魔物達が居た。
 視界に無数のステータスが輝く。

『Lv.20 Dランク・ウィンドホース 好感度:5%』
『Lv.25 Dランク・ウィンドホース 好感度:10%』
『Lv.31 Dランク・ブラックホース 好感度:13%』
『Lv.22 Dランク・ホワイトホース 好感度:19%』
『Lv.22 Dランク・ホワイトホース 好感度:8%』
『Lv.45 Cランク・ユニコーン 好感度:15%』

 一頭だけ明らかにレベルが離れた魔物が居る。
 Cランク、聖属性のユニコーンだ。
 生息数が極めて少ないユニコーンがアドリオンに居たとは思わなかった。

 以前魔物図鑑でユニコーンの項目を見た事がある。
 確か頭部から角が生えた魔物だった筈。
 しかし、目の前に居る白馬の頭部には角が無い。

「風属性のウィンドホースは圧倒的な脚力で魔物をなぎ倒します。スケルトンやゴブリン程度の魔物なら一撃で仕留められる力がありますよ。性格も従順。勿論個体によって異なりますが、人間に友好的な個体が多いです。火属性のブラックホースは勇猛果敢で、魔物の群れも恐れずに突撃する精神力の高さがあり、聖属性のホワイトホースは冒険者を癒す回復魔法の使い手です。当店では以上の三種類の馬を販売しております」

 まさか、店主はユニコーンの事をホワイトホースだと勘違いしているのだろうか。
 明らかに一頭だけ異なる次元の魔力を秘めているのだ。
 俺はフローラとエリカの手を引き、二人に耳打ちをした。

「馬の中に一体だけユニコーンが紛れてるんだけど、商人はユニコーンの事をホワイトホースだと勘違いしているらしい。これは間違いなくユニコーンを選ぶべきだよね?」
「ユニコーンというと、確かCランクの魔物だったな。私が暮らしていた山でも何頭か見かけたが、知能も高いし、人間にも友好的だった。たまに果物なんかを与えると、喜んで私の顔を舐めていたぞ」
「ラインハルトさん! それってユニコーンがお買い得って事ですよね。ラインハルトさんしかユニコーンの正体に気が付いていないんですから」
「ユニコーンの相場は分からないけど、ユニコーンに馬車を牽かせている冒険者なんて見た事が無いよ。ノイラート王国の国王陛下が好んで乗っているという話を聞いた事があるけど」
「国王陛下が選ぶ程の馬という訳ですか……きっと他の馬よりも遥かに高価なんでしょうね」
「恐らく……」

 商人の無知に付け込んで、ユニコーンをホワイトホースとして購入する事も出来る。
 だが、俺は偽りの勇者の様な他人を騙す人間にはなりたくない。
 嘘をついて利益を得る事は容易い。
 だがそれはエリカとフローラの主としては相応しくない行動だ。
 目先の利益よりも自分が正しいと思う事をするべきだろう。

「あの……実は俺は全ての魔物を鑑定出来る力を持っていまして。今あなたがホワイトホースとおっしゃった魔物ですが、この子はCランク、聖属性のユニコーンなんですよ」
「はい? それはどういう事ですか? ホワイトホースがユニコーンですって?」
「はい。俺は冒険者ギルド・レッドストーン所属、ラインハルト・シュヴァルツと申します。突然こんな事を言っても信用して貰えないと思うので、一度ギルドカードを見て下さい」

 商人にギルドカードを見せる。
 あらゆる魔物や悪魔を従えたソロモン王が俺に加護を与えている事を確認した様だ。

「まさか……! ソロモン王が冒険者に加護を授けるなんて! 先程の話は本当の様ですね。というよりも、ゴールデンスライムの様な神聖な魔物と召喚契約を結べるお方が、商人相手に嘘を付くとも思えません……!」
「はい、信じて貰えると助かります。俺は魔物の力を借りて何とか生きていますから。魔物の種族を偽って、あなたから安くユニコーンを買い取る様な真似はしたくないんです」
「お客様……! 私はこの商売を始めて二十年になりますが、客というのは無茶な値引きばかりするものだと思っていました。ですが……お客様はユニコーンだと知りながらも私に真実を伝えて下さいました。こんな事は初めてです……」

 商人が嬉しそうに手を握ると、瞬く間に街の商人が集まってきた。
 鑑定魔法に長けた一人の商人がユニコーンに対して魔法を掛けた。
 瞬間、空中に光の文字が浮かんだ。

『Lv.45 Cランク・ユニコーン』

 商人達が一斉に歓喜の声を上げると、俺はあらゆる商人から称賛された。

「お客様! あなたはユニコーンの値段をご存じですか!?」
「いいえ、ホワイトホースよりは高額だとは思いますが……」
「ユニコーンは去年から絶滅危惧種に指定されており、市場でも殆ど流通しておりません。一頭500万ゴールドから700万ゴールドで取引されている程、希少価値が高い魔物なのです! そしてホワイトホースは80万ゴールド前後が現在の相場です!」
「一頭500万ゴールドですか!?」
「はい。角を失った状態のユニコーンでも480万ゴールド程度の値段が付くでしょう! 皆さん! ソロモン王が加護を授けた冒険者様は他人を騙すどころか、私に富をもたらして下さいました……! 私は山で見つけたユニコーンの正体を知らず、ホワイトホースとして販売してしまうところだったのです!」
「いえ……俺はただあなたに損をして欲しくなかったので、ユニコーンの正体をお教えしたまでです。称賛される様な事は何一つしていませんよ」

 商人が涙を浮かべながら俺の手を握った。

「彼は冒険者ギルド・レッドストーンの冒険者様です。これから王都ファステンバーグに向けて旅の支度をされるそうです! 私は彼の善行に対し、シュタイン式幌馬車を贈呈する事に決めました!」
「え? 馬車を頂けるんですか!?」
「はい! 馬車だけではなく、お好きな馬を一頭差し上げます!」
「そんなに頂いても良いんですか……?」
「勿論ですとも! ホワイトホースだと思って調教した魔物がユニコーンだった! こんなに幸せな事はありません! さぁさぁ、お好きな馬を選んで下さい!」
「それではお言葉に甘えて……ウィンドホースを頂いても良いですか?」
「かしこまりました!」

 馬小屋に集まっていた商人達が熱狂的な拍手を送ってくれた。
 俺がユニコーンを転売していたら400万ゴールドは儲かったのだ。
 だが惜しい事をしたとは思わない。
 なぜなら俺は馬と幌馬車を無料で頂ける事になったからだ。

 それから俺は商人達に旅に必要な物を聞いて回った。
 馬小屋でのやりとりを見た商人達が格安で旅に必要な荷物を用意してくれた。
 保存が利く食料や寝具。
 クロノ大陸の地図や、護身用の武具。
 馬車の中で使うソファーは上等な物を選んだ。

 魔力を回復させるマナポーションは箱単位でまとめ買い。
 魔法訓練のために大量のマナポーションを使うつもりだ。

 商人達は親身になって旅の知識を授けてくれた。
 そうして旅の準備が済んだので、俺達は旅立ちの前に宴を開く事にした……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
 ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。  ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。  ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。  ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。  なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。  もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。  もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。  モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。  なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。  顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。  辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。 他のサイトにも掲載 なろう日間1位 カクヨムブクマ7000  

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

処理中です...