好感度が100%超えた魔物を人間化&武器化する加護がチートすぎるので、魔物娘を集めてハーレムパーティーを作ろうと思う

花京院 光

文字の大きさ
59 / 71
第二章「王都編」

第五十九話「ケットシーの村を救ったらとんでもない加護を授かった件について」

しおりを挟む
 村長の屋敷に入ると、一仕事終えたケットシー達が近付いてきた。
 視界には一斉にステータスが浮かぶ。
 どのケットシーの好感度も20パーセントを上回っている様だ。

 人間の俺が村に居る事が不思議なのか、ケットシー達は嬉しそうに俺の体を触っている。
 モフモフした小さな手で俺の顔や手に触れ、無邪気に微笑んでいるのだ。
 なんと可愛らしい村だろうか。

「ラインハルト・シュヴァルツ様。今回は私達の村を救って下さり、誠にありがとうございました」
「いいえ、お役に立てて光栄です」
「私はシュターナーの村長、エルフリーデと申します。シュヴァルツ様のお陰でヘルガもこの通り意識を取り戻しました」

 小さな白猫がエルフリーデ村長の背後に隠れている。
 人間に慣れていないから警戒しているのだろう。

「ヘルガ、怪我はない?」
「はい……大丈夫です……」

 警戒しながら俺の問い返事をする。
 二足歩行していなければ本物の猫にしか見えないので、何だか不思議な気分だ。

 それからケットシー達はテーブルに料理を並べ、シーク酒を渡してくれた。
 キラービーの蜜から作り上げた蜂蜜酒にシュルスクを付けて甘みを足したシーク酒。
 琥珀色の液体の中に小さな赤い果実が浮いており、香りもまた豊潤で良い。

 レーネはシーク酒に興味津々といった様子だ。
 レーネは普段、お酒は一切飲まないが、今日はお酒に挑戦してみるつもりなのだろう。

 ギレーヌはシーク酒のボトルを抱え、宴の始まりを楽しそうに待っている。
 ドライアドがゴブレットを持ちながら俺を見つめ、傍に来る様にと手招きをした。

「ラインハルト・シュヴァルツ。イフリートの化身でありながら冒険者としてケットシー族を守りし者よ。見ず知らずのケットシーを助けるだけではなく、私の命まで救ってくれたな」

 二十歳程の美少女が俺を見上げながら微笑んでいる。
 人間にしか見えないが、彼女の木の精霊なのだ。

 よく見てみると彼女の肉体を緑色の魔力が覆っている事が分かる。
 恐らくシュターナーの土地の魔力に守られているのだろう。
 ドライアドは大地から魔力を吸収する事が出来る。
 勿論、ドライアド自身が宿るシュルスク木からも魔力を受け取る事が出来る。

「お前達が今日シュターナーを訪れなかったら、私達は皆命を落としていただろう。私は木の精霊としてラインハルト・シュヴァルツに生命の加護を授ける」
「ドライアドの加護……?」
「そうだ。手をこちらに」

 右手を差し出すと、彼女は跪いてキスをした。
 瞬間、俺の肉体にドライアドの魔力が流れ始めた。
 肉体を覆う様に緑色の光が発生して辺りを鮮やかに照らしている。

 封印以外で加護を授かるのはソロモン王の加護以来だ。
 体に蓄積されていた疲れは取れ、まるで生まれ変わったかの様に気分は爽快だ。

「私はめったに人間には加護を授けない。人間とは共に殺し合い、だまし合い、傷つけ合い、損得でしか動けない生物だと思っているからだ。だが、お前は見ず知らずのエステルを救い、私達全員を救ってくれた。今ならソロモン王がお前に加護を授けた理由もはっきり分かるぞ……きっとお前は迫害されている魔物を守る事が出来る男なのだろうな」

 ドライアドが立ち上がって満面の笑みを浮かべた。
 視界にはステータスが映る。

『Lv.75 Bランク・ドライアド 好感度:70%』

 やけに好感度が高いのは俺に対する評価が高いからだろう。
 やはりケットシー達を救った事は間違いではなかった。

「これが……生命の加護?」
「そうだ。魔法防御力と魔法陣の効果を上昇させ、森林地帯での魔力回復速度を高める。シュターナーの土や木々もラインハルトを受け入れている様だ。大地がラインハルトに魔力を供給している。この地を守り抜いたラインハルトを歓迎しているのだろうな」

 肉体には使い切れない程の魔力を感じる。
 まるでグラスから水が溢れる様な、常に魔力が回復して零れ落ちる感覚だ。

 既に俺はソロモンの指輪の効果により魔力回復速度が上昇している。
 そして、アナスタシアを武装すれば、妖狐の魔装でも魔力回復速度を高める事が出来る。
 もしかすると、今の俺は魔法を使用した瞬間に魔力が全回復するのではないだろうか。

「ラインハルト・シュヴァルツのパーティーとケットシー族の友好に乾杯!」

 ドライアドがゴブレットを掲げると、俺は一気にシーク酒を飲み干した。
 蜜の香りと、シュルスクの酸味と柔らかいが心地良い。
 これは何杯でも飲めそうだ。

 アルコール度数は10パーセントらしい。
 決して甘ったるい感じではなく、シュルスク特有の清涼感が爽快だ。

 エリカが一度村長の家を出ると、ブラックベアを解体して肉を運んできた。
 ギレーヌもエリカを手伝い、大量の肉を厨房に運び入れる。
 まさか、今日の宴でも熊鍋を食べようと言うのだろうか。

「ラインハルト! 熊鍋を作ってくれ! それから、ミネストローネも頼む。久しぶりにお前のミネストローネが飲みたいのだ!」
「そうだな、あたしもエリカと同感だ。熊鍋を食いながらシーク酒を浴びる程飲んでやる」
「やれやれ……熊鍋は時間が掛かるからすぐには出来ないよ」
「急いでいる訳じゃないからな。ラインハルト、あたしは一週間酒を飲み続けると言っただろう? だからお前さんがあたしのために肴を作るんだ。サイクロプスの肉もあるからステーキにしてくれ」
「そいつはいい考えだ!」

 エリカが相槌を打ってギレーヌを見上げた。
 二人とも戦闘中に獰猛になる所が良く似ている。

 パーティーで性格が近いのは、レーネとフローラ。
 ギレーヌとエリカ。
 俺とアナスタシアだろうか。

 基本的にアナスタシアとフローラは誰とでも合わせる事が出来る。
 反対に、エリカとギレーヌは空気を読まない。
 だが、そういう性格も魅力的だと思う。

 レーネは常に自分のペースを乱さない。
 そして物静かに俺の傍に居てくれる。
 そういう彼女はフローラやアナスタシアと居る時間が楽しい様だ。

 性格も種族も異なる仲間達に支えられ、今日も何とか勝利を収める事が出来た。
 やはり仕事の後の酒は格別だ。
 シーク酒を飲みながら厨房に立つと、ケットシー達が俺を静止した。

「ラインハルトさんは今日の主役なんですから、料理なんてせずにお酒でも飲んで下さい!」
「そうです! どうしてラインハルトさんが料理をするんです?」

 二本の足で立つ小さな猫達が俺を見上げると、思わず俺は抱きしめたくなった。
 俺は決してケモナーではないが、猫や犬は好きだ。
 そして最近は狐も好きになりつつある……。

「ラインハルトや、わらわも手伝うぞい」
「ありがとう、アナスタシア」
「ラインハルトさん! 私も料理を手伝いますよ」
「それじゃ、フローラはサイクロプスのステーキを任せても良いかな? アナスタシアはミネストローネの用意を頼むよ」
「任せるのじゃ」
「はい! 私、ラインハルトさんと料理するのが大好きなので、何でも手伝いますよ」
「ありがとう、二人とも。いつも助かってるよ」

 俺は二人の頭を撫でると、アナスタシアが上目遣いで俺を見つめた。
 何度見ても透き通る赤と緑の瞳は美しい。
 いつも柔和な表情を浮かべ、時には幼い仲間達を優しく叱る彼女は魅力に溢れている。

 それから俺達は早速仲間達のために料理を始める事にした……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
 ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。  ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。  ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。  ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。  なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。  もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。  もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。  モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。  なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。  顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。  辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。 他のサイトにも掲載 なろう日間1位 カクヨムブクマ7000  

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

処理中です...