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第一章「王国編」
第九話「冒険者ギルド」
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「私は冒険者ギルド、レッドストーンのマスター。フローラ・シュタインです」
「俺はラインハルト・カーフェンです」
咄嗟に母の旧姓を名乗ってしまった。仕方がないよな。自分の名を名乗れば魔王の家系だとバレてしまうのだから。本当は他人に嘘を付きたくないが、イェーガーの姓を名乗るよりはマシだろう。
「ラインハルトさんって呼んでも良いですか?」
「はい! それじゃ俺もフローラさんって呼ばせて貰いますね」
「ラインハルトさん。早速ですが、カウンターの上にある石版に魔力を注いで貰っても良いですか? 冒険者登録をするために、称号とステータスの確認をします」
カウンターの上には埃が被った小さな石版が置かれていた。ここに魔力を注げば良いのだろう。石版に右手をかざし、魔力を込める。瞬間、石版からは光の文字が浮かび上がり、宙には称号とステータスが表示された。フローラさんは盲目なのだから、登録者の情報を確認する事すら出来ないのだろう……。
「称号とレベルを教えて貰ってもいいですか?」
「はい。称号は幻魔獣の契約者、レベルは29です」
「幻魔獣の契約者? まさか、一体で国一つを崩壊させる力を持つという幻魔獣と契約しているのですか?」
「はい。ヴォルフは幻魔獣のフェンリルなんですよ」
「フェンリル……ちょっと魔物の事について詳しくないので分かりませんが、幻魔獣を従魔にしている冒険者さんが私のギルドで登録をしてくれるなんて……夢のようです!」
フローラさんは嬉しそうに微笑むと、ヴォルフはフローラさんの頬を舐めた。石版の上には小さな銀色のカードが載っており、どうやらこのカードがギルドカードの様だ。これで俺も正式に冒険者になれたという訳だろう。しかし、この小さなギルドは本当に冒険者ギルドとして機能しているのだろうか。
「ラインハルトさん。私はつい二週間前に冒険者ギルドのマスターになったので、どの様にギルドを運営していけば良いのかも分かりません……あなたの力を貸してください」
「勿論良いですよ。俺も今日からレッドストーンの一員ですからね」
「今日は本当に幸せな日です……今まで誰も私のギルドに入ってくれませんでしたから」
「フローラさん。どうして冒険者ギルドのマスターになったのか、聞いても良いですか?」
「はい。私はこの通り、生まれてから目が見えない生活を送っているのですが、ある日、レッドストーンという石の噂を聞いたのです……」
「それはどういう石なんですか?」
「レッドドラゴンという幻獣の体内に存在する魔石で、あらゆる病を治す力があるみたいなんです」
どうやらフローラさんは冒険者にレッドストーンを狩らせて、自分の目の病を治すつもりらしい。しかし、幻獣を狩れる程の強い冒険者が、このギルドで冒険者登録をするだろうか? 冒険者は命を賭けて幻獣のレッドドラゴンと戦う事になるだろう。少しでも強い冒険者が集まるギルドに加入したいというのが冒険者の心理だ。
「冒険者ギルドを運営しながらお金を集めて、いつか強い冒険者さんにレッドドラゴンを狩って貰うつもりなんです」
「そういう考えだったんですね。俺に出来る事があれば何でも言って下さい。流石に、今すぐにレッドドラゴンを討伐する事は不可能ですが。訓練を積めば、俺達は必ずレッドドラゴンをも上回る力を身につけられると思います」
「ラインハルトさんは優しいんですね……こんな私を気遣ってくれるなんて。ギルドマスターとしての知識もないし、実はお金も殆ど無いんです。本当に迷惑を掛ける事になると思いますが……よろしくお願いします!」
フローラさんは深々と頭を下げると、ダリウスとロビンが彼女を抱きしめた。俺の仲間達がこんなに短時間で心を許す女性。一体彼女がこれからどの様な人生を歩んでいくのか、近くで見ていたい気がする。俺が手伝える事は何でもしよう。魔王として生まれた俺を、冒険者として受け入れてくれたのだからな。
「フローラさん! 冒険者ギルドの仕事をする前に、まずは室内の掃除から始めましょうか」
「え? 掃除ですか?」
「はい! ギルドを訪れる冒険者や、地域の方達が快適に過ごせるように、まずはこの空間から変えていきましょう」
「そうですね……実は私は掃除をした事がないので、掃除も手伝って下さい……」
フローラさんは再び頭を下げると、俺は何だか心が痛くなった。目が見えないから、今まで満足に掃除も出来なかったのだろう。俺は今日からレッドストーンの一員になったのだ、手伝える事はなんでもしよう。
「任せて下さい、フローラさん。それから、何度も頭を下げなくても良いですよ」
「だって……今までこうしてきたから……」
「俺にはそんなに丁寧に頼まないで下さい。俺達は同じギルドの仲間ですからね」
「仲間……なんだか素敵な言葉ですね。人生で初めて仲間が出来ました……!」
フローラさんは満面の笑みを浮かべると、俺は心臓が高鳴った。素直で明るく、容姿も美しい。彼女にはヘンリエッテさんとは違った魅力を感じる。
「実は、ここは以前喫茶店だったらしいのですが、私が買い取って冒険者ギルドにする事にしたんです。使い道が無さそうな家具は全て捨ててしまっても構いませんよ」
「そうですね。随分年季が入った家具が多いので、冒険者ギルドに必要ない物は全て捨ててしまいましょう」
俺はフローラさんと相談して、不必要な家具を全て廃棄した。それから室内の埃を全て取り、モップで床の汚れを拭き、家具を丁寧に磨いた。まずは環境を変えなければ、クエストの依頼すら来ないだろう。
三時間ほど掃除をすると、ギルドは見違えるほどに美しくなった。室内を照らす照明が無かったので、俺はファイアの魔法石をフローラさんに渡す事にした。魔石ならいくらでもある。アイゼンシュタインまでの旅で大量の魔石を入手出来たからな。
それに、目が見えない彼女には、ロウソクを使って室内を照らすよりも、火が出ないファイアの魔石の方が安全だろう。ロウソクで室内を照らせば、間違えて火傷を負ってしてしまうかもしれないからな。
「フローラさん。良かったらこの魔法石を使って下さい。これを置いておくだけで室内を照らす事が出来るんですよ」
「魔法石の様な高価な物を頂いても良いのですか?」
「はい。気にしないで下さい」
「それではありがたく頂戴しますね」
フローラさんに小さな魔法石を二つ渡すと、彼女はグラスの中に魔法石を入れ、部屋の隅に一つ、カウンターの上に一つ置いた。魔法石の中では小さな炎が揺れており、室内を美しく照らしている。随分雰囲気も良くなったな。
「フローラさん。掃除、疲れませんか? そろそろ休みましょうか」
「いいえ……私は大丈夫です。せっかくラインハルトさんが手伝ってくれるのだから、なるべく沢山働きたいです」
「あまり無理はしないで下さいね。俺ならいつでも手伝いますから」
「はい! ありがとうございます。ラインハルトさん」
「フローラさん、俺の事はラインハルトと呼んで下さい」
「分かりました……それでは私の事もフローラと呼んで下さいね」
「はい、フローラ」
フローラは優しく微笑むと、俺は彼女の笑みに釘付けになった。なんと美しい女性なのだろうか。目は閉じているが表情は柔和で、とても優しい雰囲気をしている。こんな女性と交際出来たらどれだけ幸せだろうか。
「今日の掃除はこの辺にして、夕食を食べに行きませんか?」
「そうですね。今日は私が奢ります! 掃除を手伝って貰いましたからね」
「本当ですか? それではお言葉に甘えて、ご馳走になりますね」
「はい。だけど、私はどんなお店があるか分からないので、お店はラインハルトが選んで下さい」
彼女はこれまでどうやって食事をしていたのだろうか? どうやら最近一人暮らしを始めたらしく、ギルドの二階が居住スペースになっているらしい。アイゼンシュタインに暮らしながら、どんな店があるのかも分からないとは。今までは家から一歩も出ない生活をしていたのだろうか? 色々と不思議な点はあるが、俺はフローラの事を更に知りたいと思う。
「ラインハルト……一人で歩くのは怖いので、手を握っても良いですか……?」
「はい。勿論良いですよ。それでは出発しましょうか」
「はい……何から何までありがとうございます……」
「気にしないで下さい。さぁ行きましょう」
俺はフローラの小さな手を握ると、彼女の手から優しい魔力が流れてきた。まるで父の様な魔力だな。ダリウスはヴォルフの背中に飛び乗り、ロビンはヴォルフを先導しながら町を歩き始めた。
すっかり町は暗くなってしまったが、町には街灯が多く、街灯の中には小さな魔法石が浮かんでいる。きっとファイアの魔法石だろう。この町はなんと美しいのだろうか。街灯が石畳や店を照らし、人々は夜の時間を幸せそうに過ごしている。露店でお酒を飲む人も居れば、家の前で剣の稽古をしている人も居る。様々な人が暮らすこの町で、俺は新たな人生を始めるんだ。
ゆっくりと町を歩いて店を探すと、レッドストーンの近くに小さな酒場を見つけた。どうやら食事も提供しているらしく、値段もあまり高くないみたいだ。俺はフローラの手を引いて店内に入った。
店内では吟遊詩人が歌を歌っており、楽しそうにお酒を飲む冒険者が何人か居る。落ち着いた雰囲気で良い店だ。フローラのためにイスを引いて座らせると、彼女は何度もお礼を言った。
俺は自分の席の隣にロビンを座らせ、ダリウスを膝の上に乗せた。ヴォルフはフローラの足元で横になっている。メニュー表を見て、メニューを一つずつ読み上げると、フローラが食べたい物を注文した。
それから暫く待つと、料理が運ばれてきた。アイゼンシュタインに着いた記念と、ギルドの加入を記念して、今日はささやかな宴を開く事にした……。
「俺はラインハルト・カーフェンです」
咄嗟に母の旧姓を名乗ってしまった。仕方がないよな。自分の名を名乗れば魔王の家系だとバレてしまうのだから。本当は他人に嘘を付きたくないが、イェーガーの姓を名乗るよりはマシだろう。
「ラインハルトさんって呼んでも良いですか?」
「はい! それじゃ俺もフローラさんって呼ばせて貰いますね」
「ラインハルトさん。早速ですが、カウンターの上にある石版に魔力を注いで貰っても良いですか? 冒険者登録をするために、称号とステータスの確認をします」
カウンターの上には埃が被った小さな石版が置かれていた。ここに魔力を注げば良いのだろう。石版に右手をかざし、魔力を込める。瞬間、石版からは光の文字が浮かび上がり、宙には称号とステータスが表示された。フローラさんは盲目なのだから、登録者の情報を確認する事すら出来ないのだろう……。
「称号とレベルを教えて貰ってもいいですか?」
「はい。称号は幻魔獣の契約者、レベルは29です」
「幻魔獣の契約者? まさか、一体で国一つを崩壊させる力を持つという幻魔獣と契約しているのですか?」
「はい。ヴォルフは幻魔獣のフェンリルなんですよ」
「フェンリル……ちょっと魔物の事について詳しくないので分かりませんが、幻魔獣を従魔にしている冒険者さんが私のギルドで登録をしてくれるなんて……夢のようです!」
フローラさんは嬉しそうに微笑むと、ヴォルフはフローラさんの頬を舐めた。石版の上には小さな銀色のカードが載っており、どうやらこのカードがギルドカードの様だ。これで俺も正式に冒険者になれたという訳だろう。しかし、この小さなギルドは本当に冒険者ギルドとして機能しているのだろうか。
「ラインハルトさん。私はつい二週間前に冒険者ギルドのマスターになったので、どの様にギルドを運営していけば良いのかも分かりません……あなたの力を貸してください」
「勿論良いですよ。俺も今日からレッドストーンの一員ですからね」
「今日は本当に幸せな日です……今まで誰も私のギルドに入ってくれませんでしたから」
「フローラさん。どうして冒険者ギルドのマスターになったのか、聞いても良いですか?」
「はい。私はこの通り、生まれてから目が見えない生活を送っているのですが、ある日、レッドストーンという石の噂を聞いたのです……」
「それはどういう石なんですか?」
「レッドドラゴンという幻獣の体内に存在する魔石で、あらゆる病を治す力があるみたいなんです」
どうやらフローラさんは冒険者にレッドストーンを狩らせて、自分の目の病を治すつもりらしい。しかし、幻獣を狩れる程の強い冒険者が、このギルドで冒険者登録をするだろうか? 冒険者は命を賭けて幻獣のレッドドラゴンと戦う事になるだろう。少しでも強い冒険者が集まるギルドに加入したいというのが冒険者の心理だ。
「冒険者ギルドを運営しながらお金を集めて、いつか強い冒険者さんにレッドドラゴンを狩って貰うつもりなんです」
「そういう考えだったんですね。俺に出来る事があれば何でも言って下さい。流石に、今すぐにレッドドラゴンを討伐する事は不可能ですが。訓練を積めば、俺達は必ずレッドドラゴンをも上回る力を身につけられると思います」
「ラインハルトさんは優しいんですね……こんな私を気遣ってくれるなんて。ギルドマスターとしての知識もないし、実はお金も殆ど無いんです。本当に迷惑を掛ける事になると思いますが……よろしくお願いします!」
フローラさんは深々と頭を下げると、ダリウスとロビンが彼女を抱きしめた。俺の仲間達がこんなに短時間で心を許す女性。一体彼女がこれからどの様な人生を歩んでいくのか、近くで見ていたい気がする。俺が手伝える事は何でもしよう。魔王として生まれた俺を、冒険者として受け入れてくれたのだからな。
「フローラさん! 冒険者ギルドの仕事をする前に、まずは室内の掃除から始めましょうか」
「え? 掃除ですか?」
「はい! ギルドを訪れる冒険者や、地域の方達が快適に過ごせるように、まずはこの空間から変えていきましょう」
「そうですね……実は私は掃除をした事がないので、掃除も手伝って下さい……」
フローラさんは再び頭を下げると、俺は何だか心が痛くなった。目が見えないから、今まで満足に掃除も出来なかったのだろう。俺は今日からレッドストーンの一員になったのだ、手伝える事はなんでもしよう。
「任せて下さい、フローラさん。それから、何度も頭を下げなくても良いですよ」
「だって……今までこうしてきたから……」
「俺にはそんなに丁寧に頼まないで下さい。俺達は同じギルドの仲間ですからね」
「仲間……なんだか素敵な言葉ですね。人生で初めて仲間が出来ました……!」
フローラさんは満面の笑みを浮かべると、俺は心臓が高鳴った。素直で明るく、容姿も美しい。彼女にはヘンリエッテさんとは違った魅力を感じる。
「実は、ここは以前喫茶店だったらしいのですが、私が買い取って冒険者ギルドにする事にしたんです。使い道が無さそうな家具は全て捨ててしまっても構いませんよ」
「そうですね。随分年季が入った家具が多いので、冒険者ギルドに必要ない物は全て捨ててしまいましょう」
俺はフローラさんと相談して、不必要な家具を全て廃棄した。それから室内の埃を全て取り、モップで床の汚れを拭き、家具を丁寧に磨いた。まずは環境を変えなければ、クエストの依頼すら来ないだろう。
三時間ほど掃除をすると、ギルドは見違えるほどに美しくなった。室内を照らす照明が無かったので、俺はファイアの魔法石をフローラさんに渡す事にした。魔石ならいくらでもある。アイゼンシュタインまでの旅で大量の魔石を入手出来たからな。
それに、目が見えない彼女には、ロウソクを使って室内を照らすよりも、火が出ないファイアの魔石の方が安全だろう。ロウソクで室内を照らせば、間違えて火傷を負ってしてしまうかもしれないからな。
「フローラさん。良かったらこの魔法石を使って下さい。これを置いておくだけで室内を照らす事が出来るんですよ」
「魔法石の様な高価な物を頂いても良いのですか?」
「はい。気にしないで下さい」
「それではありがたく頂戴しますね」
フローラさんに小さな魔法石を二つ渡すと、彼女はグラスの中に魔法石を入れ、部屋の隅に一つ、カウンターの上に一つ置いた。魔法石の中では小さな炎が揺れており、室内を美しく照らしている。随分雰囲気も良くなったな。
「フローラさん。掃除、疲れませんか? そろそろ休みましょうか」
「いいえ……私は大丈夫です。せっかくラインハルトさんが手伝ってくれるのだから、なるべく沢山働きたいです」
「あまり無理はしないで下さいね。俺ならいつでも手伝いますから」
「はい! ありがとうございます。ラインハルトさん」
「フローラさん、俺の事はラインハルトと呼んで下さい」
「分かりました……それでは私の事もフローラと呼んで下さいね」
「はい、フローラ」
フローラは優しく微笑むと、俺は彼女の笑みに釘付けになった。なんと美しい女性なのだろうか。目は閉じているが表情は柔和で、とても優しい雰囲気をしている。こんな女性と交際出来たらどれだけ幸せだろうか。
「今日の掃除はこの辺にして、夕食を食べに行きませんか?」
「そうですね。今日は私が奢ります! 掃除を手伝って貰いましたからね」
「本当ですか? それではお言葉に甘えて、ご馳走になりますね」
「はい。だけど、私はどんなお店があるか分からないので、お店はラインハルトが選んで下さい」
彼女はこれまでどうやって食事をしていたのだろうか? どうやら最近一人暮らしを始めたらしく、ギルドの二階が居住スペースになっているらしい。アイゼンシュタインに暮らしながら、どんな店があるのかも分からないとは。今までは家から一歩も出ない生活をしていたのだろうか? 色々と不思議な点はあるが、俺はフローラの事を更に知りたいと思う。
「ラインハルト……一人で歩くのは怖いので、手を握っても良いですか……?」
「はい。勿論良いですよ。それでは出発しましょうか」
「はい……何から何までありがとうございます……」
「気にしないで下さい。さぁ行きましょう」
俺はフローラの小さな手を握ると、彼女の手から優しい魔力が流れてきた。まるで父の様な魔力だな。ダリウスはヴォルフの背中に飛び乗り、ロビンはヴォルフを先導しながら町を歩き始めた。
すっかり町は暗くなってしまったが、町には街灯が多く、街灯の中には小さな魔法石が浮かんでいる。きっとファイアの魔法石だろう。この町はなんと美しいのだろうか。街灯が石畳や店を照らし、人々は夜の時間を幸せそうに過ごしている。露店でお酒を飲む人も居れば、家の前で剣の稽古をしている人も居る。様々な人が暮らすこの町で、俺は新たな人生を始めるんだ。
ゆっくりと町を歩いて店を探すと、レッドストーンの近くに小さな酒場を見つけた。どうやら食事も提供しているらしく、値段もあまり高くないみたいだ。俺はフローラの手を引いて店内に入った。
店内では吟遊詩人が歌を歌っており、楽しそうにお酒を飲む冒険者が何人か居る。落ち着いた雰囲気で良い店だ。フローラのためにイスを引いて座らせると、彼女は何度もお礼を言った。
俺は自分の席の隣にロビンを座らせ、ダリウスを膝の上に乗せた。ヴォルフはフローラの足元で横になっている。メニュー表を見て、メニューを一つずつ読み上げると、フローラが食べたい物を注文した。
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