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第一章「王国編」
第十九話「ギルドの方針」
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ギルドに戻るとフローラの姿は無く、ダリウスとロビンは眠たそうに起き上がり、俺を出迎えてくれた。体の大きいタウロスは小さな扉から窮屈そうに室内に入ると、久しぶりに会うダリウス達を抱きかかえた。
「ラインハルト、フローラはさっきまで魔法の練習をしていたのだけど、先に寝かせたわね」
「そうでしたか。ギルドには何も異変はありませんでしたか?」
「ええ、大丈夫だったわ。町は変わりなかった?」
「はい。途中で衛兵長に絡まれてしまいましたが」
「衛兵長? 確かアンドレア王妃毒殺事件の第一発見者よね」
「そうみたいですね。どうも胡散臭い人物でした」
俺がそう言うと、タウロスはダリウスとロビンを抱きしめながら頷いた。タウロスが明確に敵だと認識した人間は初めてだ。闇属性を秘める人間でありながら、騎士の称号を持つ準貴族。元々は城の警備をする平民の兵士だったが、毒殺事件で犯人を殺害した功績が認められ、去年の四月に騎士の称号を得た。その後、自ら冒険者区とギルド区を警備する衛兵長に志願し、城から離れて働く事になったらしい。
「あの男は悪魔の様な人間だ。あれ程の禍々しい魔力を持つ人間は初めてかもしれん」
タウロスが警戒する理由も分かる気がする。エレオノーレさんもビスマルク衛兵長を信頼していないみたいだからな。彼女はビスマルク衛兵長が毒殺事件に関与している可能性があると考えている。この事は国王陛下とエレオノーレさん以外には知られていない事実だから、ヘンリエッテさんにもフローラさんにも話せないな。今日、エレオノーレさんと出会った事も秘密にしておこう。
「ラインハルト。夜警で腹が減った。酒と肉を頼む」
「ああ。肉ならいくらでもあるから、沢山食べてくれよ」
俺は露天商から頂いた大量の肉と、市場で買った葡萄酒をタウロスに渡した。彼は豪快に葡萄酒を飲むと、肉を美味しそうに食べ始めた。ダリウスが火の魔法で肉を焼き、ロビンが料理をする。彼等は兄弟の様に仲が良い。そんな様子をヴォルフは寝そべりながら見ている。
エレオノーレさんと出会えた事は収穫だが、ブラッドソードに関する情報は手に入らなかった。しかし、ビスマルク衛兵長が王妃様毒殺事件に関与している可能性があるという事は、衛兵長を監視していれば、ブラッドソードに関する手がかりを掴めるかもしれない。
ブラッドソードとビスマルク衛兵長に繋がりがあるかどうか分からないが、王妃様を毒殺した暗殺者がビスマルク衛兵長の名前を知っていた事から、暗殺者が衛兵長と顔見知りだった可能性が高い。犯人が暗殺者ギルド・ブラッドソード出身の暗殺者の可能性もある。
「ヘンリエッテさん。フローラも魔法を覚えた事ですし、フローラが起きたら外で狩りをしませんか?」
「それはいいわね。実戦形式で魔物と戦えば、フローラも更に強くなれる筈よ」
「そうですね。フローラはまだまだ強くなると思います。俺も負けていられませんよ」
「そうね。ラインハルト、今日はまだ寝ないつもり? もう朝の六時だけど」
「それでは……二時間ほど休んでから狩りに行きましょうか」
「二時間で大丈夫? 夜の間、ずっと町を回っていたのでしょう? 私はロビンやダリウスと交代して寝ていたから大丈夫だけど」
「はい、正直体はかなりきついですし、眠気で意識が朦朧としていますが、今は休んでいる時間はありませんからね」
「もう少し私を頼ってもいいのよ」
「ありがとうございます。俺が眠っている間、敵襲に気をつけて下さい。何かあったらすぐに叩き起こして下さいね」
俺はヴォルフのモフモフした体を抱きしめながらソファで横になると、ダリウスが毛布を掛けてくれた。ヴォルフを抱きしめていると、俺はすぐに眠りに落ちた……。
エレオノーレさんと出会った日から、俺達は本格的に訓練を始めた。アイゼンシュタインの周辺に巣食う魔獣クラスの魔物、レッサーデーモンの狩りを始めたのだ。黒い皮膚をした人型の魔物で、背中には大きな翼が生えている。レッサーデーモンは敏捷性が非常に高く、力は弱いが、宙を自在に舞い、空中から風の魔法で攻撃を仕掛けてくる。アイゼンシュタイン周辺の地域で、レッサーデーモンによる襲撃事件が相次いで発生したため、レッドストーンは地域を守るために、無償でレッサーデーモン狩りをする事にしたのだ。
ヘンリエッテさんの馬車でレッサーデーモンが現れた地域に赴き、民を襲う魔物を狩り続ける。敵は夜に現れる事が多く、物音すら立てずに空から攻撃を仕掛けて来るので、何度も不意打ちを喰らった。しかし、フローラがサンダーの魔法を学び続け、ついには上空を飛ぶレッサーデーモンを撃ち落とせる程に上達したのだ。
フローラのサンダーの完成度が上がってからは、俺達はレッサーデーモン相手に苦戦する事は無くなった。俺はソニックブローの練習を続け、魔力と筋力が大幅に上昇した。レッサーデーモンを狩る事により、力と敏捷を強化出来る強化石をいくつも入手出来たので、俺は魔物達にバランス良く強化石を使用した。
俺はヴォルフと共にアイゼンシュタインの夜警を続け、衛兵長の動きを影から監視し続けた。何度かエレオノーレさんと遭遇する事があったが、そういう時は二人でお酒を飲みに行ったり、外で食事をしながら情報交換をしあった。
それから俺はタウロスと共に戦闘の訓練を行う事にした。仲間を守れるだけの力が欲しいからだ。筋力を増やすために徹底的に鍛え込み、タウロスと剣を交え続けた。訓練を始めた当初は、タウロスの攻撃を受けるだけでも全身の筋肉が悲鳴を上げたが、今では俺の筋肉もかなり成長したのか、余裕を持ってタウロスの攻撃を受けられる様になった。
ヘンリエッテさんは暇さえあれば風の魔法を学んでいる。『ウィンドショット』という風の塊を飛ばす魔法を練習し、体力に余裕がある時は、剣を使った戦い方タウロスから学んでいる。
ダリウスは『ファイアボルト』という炎の矢を飛ばす魔法を習得し、上空から槍と炎の攻撃を使い分けて戦える様になった。ロビンは斧と盾を使った戦い方の訓練を続け、フローラと共に魔術師ギルド・ユグドラシルに通い、マスターのフリートさんから『アースウォール』の魔法を学んでいる。彼が作り出す土の壁は、既にダリウスでは破壊出来ない程の強力な防御魔法へと進化を遂げた。
フローラはレッサーデーモンとの戦闘で活躍出来た事で自信を付けたのか、サンダーの魔法とヒールの魔法の練習を続け、最近は『ホーリー』という闇属性に効果がある魔法を練習している。彼女は毎日十時間以上魔法の練習をし、驚異的な速度で魔力を上昇させている。魔物討伐のために町を出る時は、彼女の能力が役に立つ。ダリウスよりも早く周囲に潜む魔物を見つけ、誰よりも先にサンダーの魔法を放つ。
アイゼンシュタインに来てから五ヶ月が経った。俺は既にレベル50まで上昇し、ダリウスはレベル30、ロビンはレベル32、フローラはレベル45、ヘンリエッテさんはレベル38、タウロスはレベル60、ヴォルフはレベル55まで上昇した。
ヘンリエッテさんは商人ギルド・ムーンライトに所属しながら、レッドストーンにも加入してくれた。最近では殆ど商人として仕事をする事はないが、レッドストーンの仕事で手に入れた素材や道具を、ムーンライトに格安で提供している事がある。
訓練漬けの生活が続いていたある日、アイゼンシュタインを震撼させる事件が起こった。ブラッドソードの暗殺者が衛兵の監視を掻い潜り、一日の間に八人もの市民を殺害したのだ。事件の当日、俺はヴォルフと共に冒険者区を巡回していた。商業区で大きな爆発音が劈き、現場に急行すると、既に市民は命を落としていたのだ……。
「ラインハルト、フローラはさっきまで魔法の練習をしていたのだけど、先に寝かせたわね」
「そうでしたか。ギルドには何も異変はありませんでしたか?」
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「衛兵長? 確かアンドレア王妃毒殺事件の第一発見者よね」
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俺がそう言うと、タウロスはダリウスとロビンを抱きしめながら頷いた。タウロスが明確に敵だと認識した人間は初めてだ。闇属性を秘める人間でありながら、騎士の称号を持つ準貴族。元々は城の警備をする平民の兵士だったが、毒殺事件で犯人を殺害した功績が認められ、去年の四月に騎士の称号を得た。その後、自ら冒険者区とギルド区を警備する衛兵長に志願し、城から離れて働く事になったらしい。
「あの男は悪魔の様な人間だ。あれ程の禍々しい魔力を持つ人間は初めてかもしれん」
タウロスが警戒する理由も分かる気がする。エレオノーレさんもビスマルク衛兵長を信頼していないみたいだからな。彼女はビスマルク衛兵長が毒殺事件に関与している可能性があると考えている。この事は国王陛下とエレオノーレさん以外には知られていない事実だから、ヘンリエッテさんにもフローラさんにも話せないな。今日、エレオノーレさんと出会った事も秘密にしておこう。
「ラインハルト。夜警で腹が減った。酒と肉を頼む」
「ああ。肉ならいくらでもあるから、沢山食べてくれよ」
俺は露天商から頂いた大量の肉と、市場で買った葡萄酒をタウロスに渡した。彼は豪快に葡萄酒を飲むと、肉を美味しそうに食べ始めた。ダリウスが火の魔法で肉を焼き、ロビンが料理をする。彼等は兄弟の様に仲が良い。そんな様子をヴォルフは寝そべりながら見ている。
エレオノーレさんと出会えた事は収穫だが、ブラッドソードに関する情報は手に入らなかった。しかし、ビスマルク衛兵長が王妃様毒殺事件に関与している可能性があるという事は、衛兵長を監視していれば、ブラッドソードに関する手がかりを掴めるかもしれない。
ブラッドソードとビスマルク衛兵長に繋がりがあるかどうか分からないが、王妃様を毒殺した暗殺者がビスマルク衛兵長の名前を知っていた事から、暗殺者が衛兵長と顔見知りだった可能性が高い。犯人が暗殺者ギルド・ブラッドソード出身の暗殺者の可能性もある。
「ヘンリエッテさん。フローラも魔法を覚えた事ですし、フローラが起きたら外で狩りをしませんか?」
「それはいいわね。実戦形式で魔物と戦えば、フローラも更に強くなれる筈よ」
「そうですね。フローラはまだまだ強くなると思います。俺も負けていられませんよ」
「そうね。ラインハルト、今日はまだ寝ないつもり? もう朝の六時だけど」
「それでは……二時間ほど休んでから狩りに行きましょうか」
「二時間で大丈夫? 夜の間、ずっと町を回っていたのでしょう? 私はロビンやダリウスと交代して寝ていたから大丈夫だけど」
「はい、正直体はかなりきついですし、眠気で意識が朦朧としていますが、今は休んでいる時間はありませんからね」
「もう少し私を頼ってもいいのよ」
「ありがとうございます。俺が眠っている間、敵襲に気をつけて下さい。何かあったらすぐに叩き起こして下さいね」
俺はヴォルフのモフモフした体を抱きしめながらソファで横になると、ダリウスが毛布を掛けてくれた。ヴォルフを抱きしめていると、俺はすぐに眠りに落ちた……。
エレオノーレさんと出会った日から、俺達は本格的に訓練を始めた。アイゼンシュタインの周辺に巣食う魔獣クラスの魔物、レッサーデーモンの狩りを始めたのだ。黒い皮膚をした人型の魔物で、背中には大きな翼が生えている。レッサーデーモンは敏捷性が非常に高く、力は弱いが、宙を自在に舞い、空中から風の魔法で攻撃を仕掛けてくる。アイゼンシュタイン周辺の地域で、レッサーデーモンによる襲撃事件が相次いで発生したため、レッドストーンは地域を守るために、無償でレッサーデーモン狩りをする事にしたのだ。
ヘンリエッテさんの馬車でレッサーデーモンが現れた地域に赴き、民を襲う魔物を狩り続ける。敵は夜に現れる事が多く、物音すら立てずに空から攻撃を仕掛けて来るので、何度も不意打ちを喰らった。しかし、フローラがサンダーの魔法を学び続け、ついには上空を飛ぶレッサーデーモンを撃ち落とせる程に上達したのだ。
フローラのサンダーの完成度が上がってからは、俺達はレッサーデーモン相手に苦戦する事は無くなった。俺はソニックブローの練習を続け、魔力と筋力が大幅に上昇した。レッサーデーモンを狩る事により、力と敏捷を強化出来る強化石をいくつも入手出来たので、俺は魔物達にバランス良く強化石を使用した。
俺はヴォルフと共にアイゼンシュタインの夜警を続け、衛兵長の動きを影から監視し続けた。何度かエレオノーレさんと遭遇する事があったが、そういう時は二人でお酒を飲みに行ったり、外で食事をしながら情報交換をしあった。
それから俺はタウロスと共に戦闘の訓練を行う事にした。仲間を守れるだけの力が欲しいからだ。筋力を増やすために徹底的に鍛え込み、タウロスと剣を交え続けた。訓練を始めた当初は、タウロスの攻撃を受けるだけでも全身の筋肉が悲鳴を上げたが、今では俺の筋肉もかなり成長したのか、余裕を持ってタウロスの攻撃を受けられる様になった。
ヘンリエッテさんは暇さえあれば風の魔法を学んでいる。『ウィンドショット』という風の塊を飛ばす魔法を練習し、体力に余裕がある時は、剣を使った戦い方タウロスから学んでいる。
ダリウスは『ファイアボルト』という炎の矢を飛ばす魔法を習得し、上空から槍と炎の攻撃を使い分けて戦える様になった。ロビンは斧と盾を使った戦い方の訓練を続け、フローラと共に魔術師ギルド・ユグドラシルに通い、マスターのフリートさんから『アースウォール』の魔法を学んでいる。彼が作り出す土の壁は、既にダリウスでは破壊出来ない程の強力な防御魔法へと進化を遂げた。
フローラはレッサーデーモンとの戦闘で活躍出来た事で自信を付けたのか、サンダーの魔法とヒールの魔法の練習を続け、最近は『ホーリー』という闇属性に効果がある魔法を練習している。彼女は毎日十時間以上魔法の練習をし、驚異的な速度で魔力を上昇させている。魔物討伐のために町を出る時は、彼女の能力が役に立つ。ダリウスよりも早く周囲に潜む魔物を見つけ、誰よりも先にサンダーの魔法を放つ。
アイゼンシュタインに来てから五ヶ月が経った。俺は既にレベル50まで上昇し、ダリウスはレベル30、ロビンはレベル32、フローラはレベル45、ヘンリエッテさんはレベル38、タウロスはレベル60、ヴォルフはレベル55まで上昇した。
ヘンリエッテさんは商人ギルド・ムーンライトに所属しながら、レッドストーンにも加入してくれた。最近では殆ど商人として仕事をする事はないが、レッドストーンの仕事で手に入れた素材や道具を、ムーンライトに格安で提供している事がある。
訓練漬けの生活が続いていたある日、アイゼンシュタインを震撼させる事件が起こった。ブラッドソードの暗殺者が衛兵の監視を掻い潜り、一日の間に八人もの市民を殺害したのだ。事件の当日、俺はヴォルフと共に冒険者区を巡回していた。商業区で大きな爆発音が劈き、現場に急行すると、既に市民は命を落としていたのだ……。
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