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第二十三話「精霊と共に」
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屋敷を手に入れてから五ヶ月が経過した。長い間使用されていなかった屋敷を修繕し、魔物討伐で得たお金で家具を購入して各部屋に設置した。埃が溜まっていた屋敷は今では見違えるほど綺麗になり、屋敷の周辺には美しい花を植え、少しでも明るい印象にするために努力を続けた。
早朝の訓練は俺、エルザ、フィリア、アレックスの四人で行う様になり。ハーフェン周辺に生息する魔物を狩り続けた。訓練のお陰もあってか、俺のレベルは38まで上昇し、アレックスはレベル35になった。屋敷の名前を「精霊の館」と名付け、精霊達の能力を活用し、地域に住む人々に対して無償で奉仕活動をする様になった。
地属性魔法の使い手であるイリスは、石の魔法で家や釜戸を修復したり、エルフリーデは近所の子供に魔法陣を教えている。エルザのリビングアーマーは自主的に館の周辺の警護をし、精霊達から加護を得ようとする者を追い払う。フィリアは火属性魔法を完璧に操れる様になり、町の冒険者に魔法の指南をしている。
屋敷を手に入れてからも、俺とエルザ、フィリアは同じ寝室で寝て、毎朝同じ時間に起きる。俺のフィリアに対する思いは日に日に強くなり、将来的にはフィリアと交際出来れば良いなと思っている。
アレックスは目標だったレベル35を超えたので、一度ミノタウロス族の村に帰る事になった。グライナーさんとは三ヶ月前から交際を始め、今回の帰省にも同行する事になっている。俺達はアレックスが戻るまで、暫くクエストを休む事になり、ハーフェンに来てから初めての休暇を取る事にした。
毎日の睡眠時間は四時間、一日に魔物を最低でも三十体狩り、狩りが終われば深夜まで魔法の練習を続けてきた。フィリアもエルザも更に強い魔力を身に着け、フィリアはハーフェンでの最高レベル、55まで到達し、エルザはレベル53まで上がった。
「ユリウス。初めての休みなんだから、今日は二人で出掛けましょうか」
フィリアの提案により、俺と彼女は初めてのデートに行く事になった。田舎の村を出てから、今日まであまりにも忙しかったが、こうしてゆっくりフィリアと過ごす時間が今まで無かった事が不思議だ。
冒険者ギルドでの地位も上がり、討伐の難易度が高いクエストは優先的に俺達のパーティーに回ってくる。ハーフェンで最強のパーティーとも呼ばれるようになり、俺は目標であった一流の冒険者になる夢を叶えた。
フィリアと共に屋敷を出て、ハーフェンの町を歩く。町の人達も既にフィリアがハーフェンを守り続けているからだろうか、大精霊様と崇める者も多い。昼食にはかつて泊まっていた宿でホワイトウルフのステーキを食べ、葡萄酒を少々頂いた。
それから夕方までフィリアと共に町を見て回った。仕事をするばかりで、この町をゆっくり観光する暇も無かった。これからはもう少しゆっくり生きても良いかもしれないな。ハーフェンを守るために魔物を狩り続け、十分過ぎる程の名声と、使い切れない程の富を手に入れた。フィリアの小さな手を握りながら、町の中心部の公園で夜の一時を過ごした。俺はずっと彼女に伝えたかった言葉を伝える事にした……。
「フィリア……実は、初めてハーフェンの町に来た時から、君の事が好きだったんだ。魔石の中に居るフィリアを見て、俺はフィリアの美しさに目を奪われた。良かったらこれからも俺と一緒に居れくれないかな。契約者と精霊という関係ではなく……恋人として……」
「随分告白が遅かったわね。ユリウスはエルザが好きなんじゃないかって何度も思ったけど。私もユリウスの事が好きよ。いつも私達を守ってくれてありがとう。あなたに出会えてやっと人間を信じられる様になった……」
フィリアは俺の手を握りながら、俺の唇に唇を重ねた。やっと俺の願いが叶った。これからも俺は精霊達を守りながら生きてゆくだろう……。
「ユリウス。私の事を裏切ったら、ファイアストームで燃やすからね……」
「当たり前じゃないか。俺が初めて好きになった女の子なんだから。ずっと大切にするよ」
こうして俺とフィリアの交際が始まった。俺達は冒険者として、これからもハーフェンの町を守り続けるだろう……。
早朝の訓練は俺、エルザ、フィリア、アレックスの四人で行う様になり。ハーフェン周辺に生息する魔物を狩り続けた。訓練のお陰もあってか、俺のレベルは38まで上昇し、アレックスはレベル35になった。屋敷の名前を「精霊の館」と名付け、精霊達の能力を活用し、地域に住む人々に対して無償で奉仕活動をする様になった。
地属性魔法の使い手であるイリスは、石の魔法で家や釜戸を修復したり、エルフリーデは近所の子供に魔法陣を教えている。エルザのリビングアーマーは自主的に館の周辺の警護をし、精霊達から加護を得ようとする者を追い払う。フィリアは火属性魔法を完璧に操れる様になり、町の冒険者に魔法の指南をしている。
屋敷を手に入れてからも、俺とエルザ、フィリアは同じ寝室で寝て、毎朝同じ時間に起きる。俺のフィリアに対する思いは日に日に強くなり、将来的にはフィリアと交際出来れば良いなと思っている。
アレックスは目標だったレベル35を超えたので、一度ミノタウロス族の村に帰る事になった。グライナーさんとは三ヶ月前から交際を始め、今回の帰省にも同行する事になっている。俺達はアレックスが戻るまで、暫くクエストを休む事になり、ハーフェンに来てから初めての休暇を取る事にした。
毎日の睡眠時間は四時間、一日に魔物を最低でも三十体狩り、狩りが終われば深夜まで魔法の練習を続けてきた。フィリアもエルザも更に強い魔力を身に着け、フィリアはハーフェンでの最高レベル、55まで到達し、エルザはレベル53まで上がった。
「ユリウス。初めての休みなんだから、今日は二人で出掛けましょうか」
フィリアの提案により、俺と彼女は初めてのデートに行く事になった。田舎の村を出てから、今日まであまりにも忙しかったが、こうしてゆっくりフィリアと過ごす時間が今まで無かった事が不思議だ。
冒険者ギルドでの地位も上がり、討伐の難易度が高いクエストは優先的に俺達のパーティーに回ってくる。ハーフェンで最強のパーティーとも呼ばれるようになり、俺は目標であった一流の冒険者になる夢を叶えた。
フィリアと共に屋敷を出て、ハーフェンの町を歩く。町の人達も既にフィリアがハーフェンを守り続けているからだろうか、大精霊様と崇める者も多い。昼食にはかつて泊まっていた宿でホワイトウルフのステーキを食べ、葡萄酒を少々頂いた。
それから夕方までフィリアと共に町を見て回った。仕事をするばかりで、この町をゆっくり観光する暇も無かった。これからはもう少しゆっくり生きても良いかもしれないな。ハーフェンを守るために魔物を狩り続け、十分過ぎる程の名声と、使い切れない程の富を手に入れた。フィリアの小さな手を握りながら、町の中心部の公園で夜の一時を過ごした。俺はずっと彼女に伝えたかった言葉を伝える事にした……。
「フィリア……実は、初めてハーフェンの町に来た時から、君の事が好きだったんだ。魔石の中に居るフィリアを見て、俺はフィリアの美しさに目を奪われた。良かったらこれからも俺と一緒に居れくれないかな。契約者と精霊という関係ではなく……恋人として……」
「随分告白が遅かったわね。ユリウスはエルザが好きなんじゃないかって何度も思ったけど。私もユリウスの事が好きよ。いつも私達を守ってくれてありがとう。あなたに出会えてやっと人間を信じられる様になった……」
フィリアは俺の手を握りながら、俺の唇に唇を重ねた。やっと俺の願いが叶った。これからも俺は精霊達を守りながら生きてゆくだろう……。
「ユリウス。私の事を裏切ったら、ファイアストームで燃やすからね……」
「当たり前じゃないか。俺が初めて好きになった女の子なんだから。ずっと大切にするよ」
こうして俺とフィリアの交際が始まった。俺達は冒険者として、これからもハーフェンの町を守り続けるだろう……。
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