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魔狼の回顧録
御前試合
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『悪魔騎士の受難』シリーズ、その過去と幕間。
バアルが目隠しして戦ったり、犯されたりします。
今回の時系列は過去編+『魔狼の求愛』の間。
▼登場人物紹介▼
【バアル】
魔王軍最高幹部のひとり。
最強の悪魔騎士。黒髪ロングのクールイケメン。
【フェンリル】
魔王軍最高幹部のひとり。
魔狼族のリーダー。バアルに惚れているが相手にされていない。
【メフィスト、リュビ、ザミエル、オロチ】
魔王軍最高幹部たち。
【魔王】
人界の支配を目論む魔界の王。
----------------------------------------------------------------
1
闘技場は禍々しい活気で満ちていた。武装した戦士たちの入場とともに、血に飢えた魔界の民たちが歓声と怒号をあげる。戦士たちは死罪が確定している凶悪な犯罪者ばかり。ただし、これから行われる魔王軍最高幹部との御前試合で勝つことができれば、彼らは魔王から恩赦が与えられる。それだけではない。望めばそのまま最高幹部の地位に就くことさえできるのだ。魔界では、『勝者』が何者よりも尊ばれる。その一方で、『敗者』が辿る末路は悲惨だ。
やがて、反対側の入場口から対戦相手が姿を現した。観客がいっそう色めき立った。
──バアルだ。魔王軍最強と謳われる悪魔騎士。
しかし、いつも腰に提げている愛剣はなく、目には厚手の布が巻かれている。
「心配でしょう? 丸腰の上に目隠し……流石のバアル様でも、今回は万が一という事態もありえるわ」
観客席上部、最高幹部のために用意されている貴賓席にて、フェンリルにそう話しかける女がいた。
女の名はリュビ。植物を操る魔女だ。その声には残忍な喜色が滲んでいた。魔王に心酔している彼女は、彼のお気に入りであるバアルに嫉妬しているのだ。
「不死というのも考えものよね。もし負けてしまったら、彼は永遠に生き恥をさらし続けることになるんだから」
通常、御前試合は一方の死を勝利条件としている。殺し方は問わない。だが不死者が相手のため、今回の挑戦者たちの勝利条件は、『バアルの首をはねること』である。
「まるでそうなって欲しいって言ってるように聞こえるな。あいつがいなくなったところで、魔王サマのご関心がテメェに向くってワケでもねえのによォ」
フェンリルがせせら笑うと、リュビが毒のある美貌を不快げに歪めた。片や『未来の伴侶に敵意を向ける危険な女』、片や『いけ好かない男に尻尾を振る獣』……双方お互いのことを快く思っていない。
「ふん……魔王様のお心は獣ごときが理解できるものではないわ。だけど、バアル様がやられたら、貴方の情けない吠え面は確実に見られるでしょうね」
「あいつなら心配いらねえよ」
魔女と魔狼による煽り合戦の最中、そばにいた陰気な男が「それはどうでしょうか……」と呟いた。ザミエルは魔導兵器開発のエキスパートだ。武力ではなく知力で最高幹部までのし上がった珍しいタイプで、研究のためなら他者の犠牲をなんとも思わない。
呟かれた声は小さかったが、魔狼の優れた耳はその声を聞き逃さなかった。
フェンリルはぐっと身体を起こすと、ザミエルを正面から睨み据える。ザミエルは神経質そうな顔に嫌悪の色を浮かべた。
「あまり自分に近づかないでください。獣臭いのが移ります」
「テメェ、何か細工したか?」
「心配しなくても、あなたの愛しのバアルくんには何もしてないですよ」
「バアルには、か」
つまり、対戦相手に何かした……そう察したフェンリルはマッドサイエンティストを睨みつけた。この男はリュビと違い、バアルに個人的な恨みはない。持ち合わせているのは純粋かつ邪悪な知的好奇心と研究欲だけ。バアルと挑戦者、そのどちらの勝敗も生死も、彼にとってはデータ以外の何ものでもないのだ。
「──では、賭けないかい? バアル殿が勝つか、はたまた挑戦者が勝つかをさ」
にこやかに提案した端麗な紳士の名はメフィスト。見た目こそバアルと同年代に見えるが、実際は幹部クラスの中で最年長であり、魔王に次ぐ年月を生きている。
フェンリルは挑発の笑みを浮かべると、数枚の金貨を紳士の掌へ落とした。魔界で流通する最高通貨である。次いでリュビも金貨を差し出した。
「オレはもちろんバアルの勝ちに賭ける」
「なら私は挑戦者の勝利に……」
「自分は賭けません。ギャンブルは嫌いなので」
「君はどうする?」
メフィストは残るひとりに声をかけた。
「……バアルに」
オロチが短く呟き金貨を投げたと同時に、銅鑼の音が鳴り響いた。魔王の登場を告げる銅鑼だ。会場が一瞬で静まり返る。最高幹部たちは玉座の魔王に向かって片膝をつき、深く頭を垂れる。挑戦者や目隠しをしたバアルも、幹部たちと同じ所作で魔王へ最上の礼を示した。
「罪深き戦士たちよ……生き残りたくば、我が悪魔騎士の血でお前たちの罪を洗い清めよ。我が騎士は視界を塞がれ、武器も取り上げられているが、侮るべきではない……心してかかるがよい」
魔法で拡張された重厚な声が闘技場に響き渡る。
「ここが終着点になるか、出発点となるかは、お前たちの強さ次第だ」
魔王が片手を挙げて合図すると、試合開始を告げる銅鑼が鳴り響いた。
銅鑼が鳴り終わる前に、挑戦者のひとりがボーガンを撃った。発射音は銅鑼の音に掻き消された。なのに、額目がけて放たれた矢を、バアルは手で掴んでみせた。挑戦者たちは動揺した。しかしすぐに体勢を立て直すと、悪魔騎士へ襲いかかる。
「……彼ら、統率も取れてるし、なかなかいい動きをするじゃないか。むしろ、妙に良すぎるくらいだ。このまま生き残ったとしても、兵として使い物になるかな?」
メフィストとフェンリルの視線をザミエルは無視した。
「生き残ったらうちに欲しいわ」
リュビが艶やかな笑みを浮かべたが、試合を眺めているうちに無表情になっていった。
「……バアル殿はあえて攻撃せず、挑戦者たちに見せ場を作っているね。あんな獲物を弄ぶような真似は彼らしくない。おそらく魔王様から事前にご命令があったんだろう」
メフィストの分析を、他の幹部たちは沈黙という形で肯定した。
「だけど、そろそろ反撃の頃合いだ」
──そこからは本当にあっと言う間だった。
バアルは挑戦者のひとりから長剣を奪いとると、彼らを次々と斬り伏せていった。皆、一太刀で絶命した。血の海の中、悪魔騎士は返り血も浴びずに佇んでいる。
刹那の逆転劇に観客席は静まり返った後、歓声を一気に爆発させた。
悪魔騎士は目隠しを外すと、魔王に向かって片膝をついて深く頭を垂れた。
「バアルよ、見事だったぞ」
「は、ありがたきお言葉……」
魔王が満足そうに頷くのが見えた。
「……つまらない男。私だったら、相手をもっと痛めつけて、苦しめて、怯えさせて、絶望させて……もっと魔王様を楽しませて差し上げるのに……!」
嫉妬と憎悪に滲む魔女の声を、フェンリルは黙って聞き流した。
2
あの頃は手が届かなかった。
だが、今は違う。
「──よォ」
「……」
魔王城の廊下でフェンリルが声をかけると、バアルが無言のまま、わずかに表情を険しくさせた。魔狼は気にせず話し続ける。
「今日もオレの部屋でいいか? オレはお前の部屋でもいいが……」
「……貴様の部屋で」
「りょーかい。じゃあ行こうぜ」
パシッと乾いた音が鳴る。腰に回そうとした手を払われたのだ。
「外だぞ、控えろ」
「オレは別に気にしねえけど」
「今度同じ真似をすれば腕を斬り落とす」
「おっかねえなぁ」
フェンリルはわざとらしく肩を竦めた。何度か肌を重ねているが、バアルの態度はまだまだ頑なだ。
(けど、お前はオレから逃げられねえ。その淫紋がある限りな……)
※※※
鎧を脱いで黒のアンダーウェア姿になったバアルに、フェンリルは布を差し出し、それで目隠しするように言った。
「オレがいいって言うまでその布取るなよ」
「こんな布に何の意味がある」
「たまにはこういうのもいいだろうが。……ああ、もしかして、何も見えないままオレに抱かれるのが怖いか?」
「ほざけ」
バアルはフェンリルを鋭く睨みつけてから、自分で布を巻いて視界を塞いだ。
「そうしてると、いつぞやの御前試合を思い出すなァ。お前が丸腰の上に目隠しして出た試合があったろ? あのときのお前の戦いっぷりは見事だったぜ」
「……」
「さてと……じゃあ、膝をつけ……そうだ、いい子だな」
フェンリルはバアルの頭に優しく手を添えて、自分の股座へ導く。
──ぺちん。バアルの頬に半勃ちのペニスが当たる。フェンリルは空いている方の手で自分のペニスを持って揺らし、べちべちと白皙の頬を軽く打った。バアルにとってはとてつもなく屈辱的な行為だ。彼の口もとが怒りに引き攣れる。
「さあ、こないだの復習だ。作法はちゃんと憶えてるか?」
「……っ、憶えているから、下品な真似はよせ……!」
「ちんぽの場所を教えてやってんだよ」
「余計な世話だっ」
バアルが渋々といった様子で、ペニスの先端にキスをする。ちゅっ……ちゅっ……と、何度か控え目に啄むと、舌を出してたどたどしく舐め始めた。フェラチオは拙い上に、本人も嫌々やっている。自棄な愛撫から得られる快感は正直なところ上等とは言い難い。しかし、初々しさと征服感によって、ペニスはゆっくり熱と硬さを帯びていく。
「オレだけ気持ちよくなるのも不公平だよなァ……」
フェンリルはニヤリと口の端を吊り上げると、バアルの臍下に浮かぶ刻印に魔力を送る。魔力に反応した淫紋が赤く妖しい光を放った。
「……ッ!? 貴様何をした!?」
バアルが勢いよく顔を上げてフェンリルを問い詰めた。それほど顕著な変化が彼を襲ったのである。魔狼は悪びれずあっさりと白状した。
「お前とオレのちんぽの感覚を共有したんだよ。敵や人質に自分の痛覚を共有する魔術があるだろ? まあ、それの応用だ」
「下らぬことに高等な魔術を使うな……っ」
「下らなくはねえさ。かわいいお前にも気持ちよくなってもらえるんだからよ」
フェンリルはバアルの唇にペニスの先端をぐにぐにと押しつけ、フェラチオの再開を促した。
躊躇っていても恥辱の時間が長引くだけ……観念したバアルが口を開いてペニスを迎え入れる。
「いいぞ……口の中で舌を動かして、オレのちんぽをしっかり味わうんだ」
「んぅっ……ん、んっ、ふ……ぅう……」
「おっ……なかなかいいじゃねえか。やっぱ自分も気持ちいいとヤる気が出るだろ」
「だまりぇ……! はふ……んぐ……っ」
反抗的な態度は相変わらずだが、フェラチオの方は劇的に変化した。この拷問に似た時間を早く終わらせたいがために、バアルは自分の快感を頼りに動いている。
「はふっ……ちゅっ、ンッ……ぢゅっ……んうぅ……♡」
今では呼吸が甘く乱れ、彼自身のペニスも勃起して着衣を押し上げている。
「んンッ……んっ、んっ、ちゅっ……ぢゅっ……ぢゅるっ、……ッッ!♡」
先端を強く啜りながらバアルの身体がビクビクッと小刻みに震えた。絶頂による痙攣だ。
「っあ……! んぁ……はっ……はぁ……っ」
「おいおい、オレはまだイッてねえってのに。へへ、マジで敏感なんだよなァ、お前……♡」
フェンリルはバアルをベッドに寝かせ、ズボンを下着ごと剥ぎ取った。指や舌を使って彼の身体を丁寧にほぐしてから、開かせた脚の間へ割って入り、綻んだ肛門にペニスの先端を当てる。
「せっかくだ。今度は自分のケツまんこの感触も楽しんでみろよ」
「……!? 待てっ!!」
フェンリルの意図を察したバアルが叫んだが遅かった。魔狼は感覚共有の魔術を再び発動させ、張り詰めた怒張を一気に突き入れた。
「あっあぁああぐぅうう゛ぅ~~……っっ」
バアルの身体が弓なりに仰け反る。彼のペニスは今、見えない肉壁にずっぽり包まれている状態だ。しかもそれは、魔狼が常日頃『極上』とほめている自分自身の尻壺……。歯を食いしばって屈辱的な快感に堪えるバアルの耳もとで、フェンリルが熱の籠った声で囁きかける。
「どうだ……? お前のケツまんこ、マジで最高だよなァ……♡ とろっとろに熱くて、キツくて、ちんぽ溶けちまいそうだろ♡」
「ぅう゛うぅ……うるさ、ぃッ、だまれぇ……っ」
「動くともっと気持ちいいんだぜ……ほらっ」
「やっ、あっ!? ううぐぅううっっ」
力強く執拗なピストンは、視覚を奪われた者に暴力的ともいえる快感をもたらした。
「くああぁ……っ♡ っぁおぉっ♡ おォおお゛オッ……♡♡」
雄と雌の快感を同時に味わわされ、更に一流の戦士として研ぎ澄まされた感覚が仇となり、バアルは早々に理性を削ぎ落とされていく。快感に堪えきれなくなったペニスからビュグッビュグッと白濁が迸る。
「イッたなァ、バアル! 今のはオレのちんぽでイッたのか? お前自身のケツまんこでイッたのか!?」
「しっ、知りゃっ、なっ……んぉッ、お゛おぉっ♡ ぁおっ、お゛っ……おぉおぉっ……♡」
「もっともっとお前のちんぽも気持ちよくしてやろうか……おらよっ!」
「ンおォお゛おぉっ!? おっ、奥ぅうっ……! 奥にっ、奥にちんぽがぁあ……ッ!」
「こうやって……ちんぽの先っぽに結腸がジョポジュポ吸いついてくんのっ、堪んねぇだろ……っ」
「けっちょうらめっ……♡ こりぇ……おぉっ♡ ン゛ンッ……じゅっ、じゅぽじゅぽっ、りゃめらあぁ……ッ♡」
「ダメかどうかじゃなくてっ、気持ちいいか気持ちよくないかで答えろっ」
「んひい゛ぃいいいいぃっ♡♡」
腰をがっしりと固定されて繰り出される容赦ない結腸責めピストンに、バアルはシーツを引き千切らんばかりに握り締めながら悶絶し、遂に……。
「きっ、きもちいいぃッ! きもちい゛ぃいいいいいぃ~~……ッッ♡」
「……へへっ、そうだろ、気持ちいいだろ……ッ! おらっ、自分のドスケベまんこっぷりを噛み締めながらイケッ!」
ようやく快感を認めたバアルに笑みを深めて、フェンリルは射精に向けて腰を叩きつける。バキバキに勃起したペニスで肛環を捲りあげ、前立腺を押し潰し、結腸を抉り続ける。悪魔騎士は喉を反らしながら三度目の射精を呆気なく迎えた。
「はひぃいっ! ぃあ゛っ!♡ ぁおぉっ♡ おっ♡ お゛っ♡ んぉほおぉっおっぉおおおっ♡♡」
「前にイクときは『イク』って言えっつったろうが!」
「おほぉォッ♡ イッ、イクっ……♡ ちんぽとっ、ケツまんこれイクっ♡ イクッ♡ イクぅうう゛うううううっ♡♡」
バアルが雌鳴をあげながら絶頂する。フェンリルも彼の中へたっぷりと子種を放った。
「はひっ♡ あっ♡ あんっ♡ あ゛♡ あ゛っ♡ あぁぁぁっ♡♡」
魔狼の長い長い射精を共有されられるバアルが、汗まみれの全身をひくつかせながら絶え間なく喘ぐ。自身の絶頂の余韻に浸ることを許されず、フェンリルの射精感を一緒に味わわされているのだから無理もない。
そんな彼の顔へフェンリルは手を伸ばし、涙で湿った布をゆっくりと取り去った。
「へへ、ますます可愛い顔になったじゃねえか……♡」
とろとろに蕩けた蒼氷の瞳がフェンリルを虚ろに見つめる。度重なる強烈なアクメにより口もとも締まりを失い涎をだらだら垂らしていた。暑がりの犬のようにへッへッヘッと浅い呼吸を繰り返す。
「ふぇんりりゅ……わらひ、ま、まらイッてりゅ……♡ ぁんっ♡ ち、ちんぽまらイッてりゅんら♡ ぁ、あ、あぁん……♡ これぇ……いい……すごいぃぃ……♡♡」
「お前に気に入ってもらえて嬉しいよ♡ ケツまんこビクビクしてんの分かるか?」
「わ、わかる……っ♡ びくびくしてて、きもちいいぃ……♡」
「だろ? オレに中出しされて、お前のまんこがよろこんでる証拠だよ♡」
素直で甘えたなバアルの媚態は、普段の清廉で気高い姿とかなりのギャップがある。快感が許容量を超えたときにしか見せない姿だ。フェンリルは顔を綻ばせると、想い人の濡れる頬や口をペロペロと優しく舐めまわした。
バアルが目隠しして戦ったり、犯されたりします。
今回の時系列は過去編+『魔狼の求愛』の間。
▼登場人物紹介▼
【バアル】
魔王軍最高幹部のひとり。
最強の悪魔騎士。黒髪ロングのクールイケメン。
【フェンリル】
魔王軍最高幹部のひとり。
魔狼族のリーダー。バアルに惚れているが相手にされていない。
【メフィスト、リュビ、ザミエル、オロチ】
魔王軍最高幹部たち。
【魔王】
人界の支配を目論む魔界の王。
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闘技場は禍々しい活気で満ちていた。武装した戦士たちの入場とともに、血に飢えた魔界の民たちが歓声と怒号をあげる。戦士たちは死罪が確定している凶悪な犯罪者ばかり。ただし、これから行われる魔王軍最高幹部との御前試合で勝つことができれば、彼らは魔王から恩赦が与えられる。それだけではない。望めばそのまま最高幹部の地位に就くことさえできるのだ。魔界では、『勝者』が何者よりも尊ばれる。その一方で、『敗者』が辿る末路は悲惨だ。
やがて、反対側の入場口から対戦相手が姿を現した。観客がいっそう色めき立った。
──バアルだ。魔王軍最強と謳われる悪魔騎士。
しかし、いつも腰に提げている愛剣はなく、目には厚手の布が巻かれている。
「心配でしょう? 丸腰の上に目隠し……流石のバアル様でも、今回は万が一という事態もありえるわ」
観客席上部、最高幹部のために用意されている貴賓席にて、フェンリルにそう話しかける女がいた。
女の名はリュビ。植物を操る魔女だ。その声には残忍な喜色が滲んでいた。魔王に心酔している彼女は、彼のお気に入りであるバアルに嫉妬しているのだ。
「不死というのも考えものよね。もし負けてしまったら、彼は永遠に生き恥をさらし続けることになるんだから」
通常、御前試合は一方の死を勝利条件としている。殺し方は問わない。だが不死者が相手のため、今回の挑戦者たちの勝利条件は、『バアルの首をはねること』である。
「まるでそうなって欲しいって言ってるように聞こえるな。あいつがいなくなったところで、魔王サマのご関心がテメェに向くってワケでもねえのによォ」
フェンリルがせせら笑うと、リュビが毒のある美貌を不快げに歪めた。片や『未来の伴侶に敵意を向ける危険な女』、片や『いけ好かない男に尻尾を振る獣』……双方お互いのことを快く思っていない。
「ふん……魔王様のお心は獣ごときが理解できるものではないわ。だけど、バアル様がやられたら、貴方の情けない吠え面は確実に見られるでしょうね」
「あいつなら心配いらねえよ」
魔女と魔狼による煽り合戦の最中、そばにいた陰気な男が「それはどうでしょうか……」と呟いた。ザミエルは魔導兵器開発のエキスパートだ。武力ではなく知力で最高幹部までのし上がった珍しいタイプで、研究のためなら他者の犠牲をなんとも思わない。
呟かれた声は小さかったが、魔狼の優れた耳はその声を聞き逃さなかった。
フェンリルはぐっと身体を起こすと、ザミエルを正面から睨み据える。ザミエルは神経質そうな顔に嫌悪の色を浮かべた。
「あまり自分に近づかないでください。獣臭いのが移ります」
「テメェ、何か細工したか?」
「心配しなくても、あなたの愛しのバアルくんには何もしてないですよ」
「バアルには、か」
つまり、対戦相手に何かした……そう察したフェンリルはマッドサイエンティストを睨みつけた。この男はリュビと違い、バアルに個人的な恨みはない。持ち合わせているのは純粋かつ邪悪な知的好奇心と研究欲だけ。バアルと挑戦者、そのどちらの勝敗も生死も、彼にとってはデータ以外の何ものでもないのだ。
「──では、賭けないかい? バアル殿が勝つか、はたまた挑戦者が勝つかをさ」
にこやかに提案した端麗な紳士の名はメフィスト。見た目こそバアルと同年代に見えるが、実際は幹部クラスの中で最年長であり、魔王に次ぐ年月を生きている。
フェンリルは挑発の笑みを浮かべると、数枚の金貨を紳士の掌へ落とした。魔界で流通する最高通貨である。次いでリュビも金貨を差し出した。
「オレはもちろんバアルの勝ちに賭ける」
「なら私は挑戦者の勝利に……」
「自分は賭けません。ギャンブルは嫌いなので」
「君はどうする?」
メフィストは残るひとりに声をかけた。
「……バアルに」
オロチが短く呟き金貨を投げたと同時に、銅鑼の音が鳴り響いた。魔王の登場を告げる銅鑼だ。会場が一瞬で静まり返る。最高幹部たちは玉座の魔王に向かって片膝をつき、深く頭を垂れる。挑戦者や目隠しをしたバアルも、幹部たちと同じ所作で魔王へ最上の礼を示した。
「罪深き戦士たちよ……生き残りたくば、我が悪魔騎士の血でお前たちの罪を洗い清めよ。我が騎士は視界を塞がれ、武器も取り上げられているが、侮るべきではない……心してかかるがよい」
魔法で拡張された重厚な声が闘技場に響き渡る。
「ここが終着点になるか、出発点となるかは、お前たちの強さ次第だ」
魔王が片手を挙げて合図すると、試合開始を告げる銅鑼が鳴り響いた。
銅鑼が鳴り終わる前に、挑戦者のひとりがボーガンを撃った。発射音は銅鑼の音に掻き消された。なのに、額目がけて放たれた矢を、バアルは手で掴んでみせた。挑戦者たちは動揺した。しかしすぐに体勢を立て直すと、悪魔騎士へ襲いかかる。
「……彼ら、統率も取れてるし、なかなかいい動きをするじゃないか。むしろ、妙に良すぎるくらいだ。このまま生き残ったとしても、兵として使い物になるかな?」
メフィストとフェンリルの視線をザミエルは無視した。
「生き残ったらうちに欲しいわ」
リュビが艶やかな笑みを浮かべたが、試合を眺めているうちに無表情になっていった。
「……バアル殿はあえて攻撃せず、挑戦者たちに見せ場を作っているね。あんな獲物を弄ぶような真似は彼らしくない。おそらく魔王様から事前にご命令があったんだろう」
メフィストの分析を、他の幹部たちは沈黙という形で肯定した。
「だけど、そろそろ反撃の頃合いだ」
──そこからは本当にあっと言う間だった。
バアルは挑戦者のひとりから長剣を奪いとると、彼らを次々と斬り伏せていった。皆、一太刀で絶命した。血の海の中、悪魔騎士は返り血も浴びずに佇んでいる。
刹那の逆転劇に観客席は静まり返った後、歓声を一気に爆発させた。
悪魔騎士は目隠しを外すと、魔王に向かって片膝をついて深く頭を垂れた。
「バアルよ、見事だったぞ」
「は、ありがたきお言葉……」
魔王が満足そうに頷くのが見えた。
「……つまらない男。私だったら、相手をもっと痛めつけて、苦しめて、怯えさせて、絶望させて……もっと魔王様を楽しませて差し上げるのに……!」
嫉妬と憎悪に滲む魔女の声を、フェンリルは黙って聞き流した。
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あの頃は手が届かなかった。
だが、今は違う。
「──よォ」
「……」
魔王城の廊下でフェンリルが声をかけると、バアルが無言のまま、わずかに表情を険しくさせた。魔狼は気にせず話し続ける。
「今日もオレの部屋でいいか? オレはお前の部屋でもいいが……」
「……貴様の部屋で」
「りょーかい。じゃあ行こうぜ」
パシッと乾いた音が鳴る。腰に回そうとした手を払われたのだ。
「外だぞ、控えろ」
「オレは別に気にしねえけど」
「今度同じ真似をすれば腕を斬り落とす」
「おっかねえなぁ」
フェンリルはわざとらしく肩を竦めた。何度か肌を重ねているが、バアルの態度はまだまだ頑なだ。
(けど、お前はオレから逃げられねえ。その淫紋がある限りな……)
※※※
鎧を脱いで黒のアンダーウェア姿になったバアルに、フェンリルは布を差し出し、それで目隠しするように言った。
「オレがいいって言うまでその布取るなよ」
「こんな布に何の意味がある」
「たまにはこういうのもいいだろうが。……ああ、もしかして、何も見えないままオレに抱かれるのが怖いか?」
「ほざけ」
バアルはフェンリルを鋭く睨みつけてから、自分で布を巻いて視界を塞いだ。
「そうしてると、いつぞやの御前試合を思い出すなァ。お前が丸腰の上に目隠しして出た試合があったろ? あのときのお前の戦いっぷりは見事だったぜ」
「……」
「さてと……じゃあ、膝をつけ……そうだ、いい子だな」
フェンリルはバアルの頭に優しく手を添えて、自分の股座へ導く。
──ぺちん。バアルの頬に半勃ちのペニスが当たる。フェンリルは空いている方の手で自分のペニスを持って揺らし、べちべちと白皙の頬を軽く打った。バアルにとってはとてつもなく屈辱的な行為だ。彼の口もとが怒りに引き攣れる。
「さあ、こないだの復習だ。作法はちゃんと憶えてるか?」
「……っ、憶えているから、下品な真似はよせ……!」
「ちんぽの場所を教えてやってんだよ」
「余計な世話だっ」
バアルが渋々といった様子で、ペニスの先端にキスをする。ちゅっ……ちゅっ……と、何度か控え目に啄むと、舌を出してたどたどしく舐め始めた。フェラチオは拙い上に、本人も嫌々やっている。自棄な愛撫から得られる快感は正直なところ上等とは言い難い。しかし、初々しさと征服感によって、ペニスはゆっくり熱と硬さを帯びていく。
「オレだけ気持ちよくなるのも不公平だよなァ……」
フェンリルはニヤリと口の端を吊り上げると、バアルの臍下に浮かぶ刻印に魔力を送る。魔力に反応した淫紋が赤く妖しい光を放った。
「……ッ!? 貴様何をした!?」
バアルが勢いよく顔を上げてフェンリルを問い詰めた。それほど顕著な変化が彼を襲ったのである。魔狼は悪びれずあっさりと白状した。
「お前とオレのちんぽの感覚を共有したんだよ。敵や人質に自分の痛覚を共有する魔術があるだろ? まあ、それの応用だ」
「下らぬことに高等な魔術を使うな……っ」
「下らなくはねえさ。かわいいお前にも気持ちよくなってもらえるんだからよ」
フェンリルはバアルの唇にペニスの先端をぐにぐにと押しつけ、フェラチオの再開を促した。
躊躇っていても恥辱の時間が長引くだけ……観念したバアルが口を開いてペニスを迎え入れる。
「いいぞ……口の中で舌を動かして、オレのちんぽをしっかり味わうんだ」
「んぅっ……ん、んっ、ふ……ぅう……」
「おっ……なかなかいいじゃねえか。やっぱ自分も気持ちいいとヤる気が出るだろ」
「だまりぇ……! はふ……んぐ……っ」
反抗的な態度は相変わらずだが、フェラチオの方は劇的に変化した。この拷問に似た時間を早く終わらせたいがために、バアルは自分の快感を頼りに動いている。
「はふっ……ちゅっ、ンッ……ぢゅっ……んうぅ……♡」
今では呼吸が甘く乱れ、彼自身のペニスも勃起して着衣を押し上げている。
「んンッ……んっ、んっ、ちゅっ……ぢゅっ……ぢゅるっ、……ッッ!♡」
先端を強く啜りながらバアルの身体がビクビクッと小刻みに震えた。絶頂による痙攣だ。
「っあ……! んぁ……はっ……はぁ……っ」
「おいおい、オレはまだイッてねえってのに。へへ、マジで敏感なんだよなァ、お前……♡」
フェンリルはバアルをベッドに寝かせ、ズボンを下着ごと剥ぎ取った。指や舌を使って彼の身体を丁寧にほぐしてから、開かせた脚の間へ割って入り、綻んだ肛門にペニスの先端を当てる。
「せっかくだ。今度は自分のケツまんこの感触も楽しんでみろよ」
「……!? 待てっ!!」
フェンリルの意図を察したバアルが叫んだが遅かった。魔狼は感覚共有の魔術を再び発動させ、張り詰めた怒張を一気に突き入れた。
「あっあぁああぐぅうう゛ぅ~~……っっ」
バアルの身体が弓なりに仰け反る。彼のペニスは今、見えない肉壁にずっぽり包まれている状態だ。しかもそれは、魔狼が常日頃『極上』とほめている自分自身の尻壺……。歯を食いしばって屈辱的な快感に堪えるバアルの耳もとで、フェンリルが熱の籠った声で囁きかける。
「どうだ……? お前のケツまんこ、マジで最高だよなァ……♡ とろっとろに熱くて、キツくて、ちんぽ溶けちまいそうだろ♡」
「ぅう゛うぅ……うるさ、ぃッ、だまれぇ……っ」
「動くともっと気持ちいいんだぜ……ほらっ」
「やっ、あっ!? ううぐぅううっっ」
力強く執拗なピストンは、視覚を奪われた者に暴力的ともいえる快感をもたらした。
「くああぁ……っ♡ っぁおぉっ♡ おォおお゛オッ……♡♡」
雄と雌の快感を同時に味わわされ、更に一流の戦士として研ぎ澄まされた感覚が仇となり、バアルは早々に理性を削ぎ落とされていく。快感に堪えきれなくなったペニスからビュグッビュグッと白濁が迸る。
「イッたなァ、バアル! 今のはオレのちんぽでイッたのか? お前自身のケツまんこでイッたのか!?」
「しっ、知りゃっ、なっ……んぉッ、お゛おぉっ♡ ぁおっ、お゛っ……おぉおぉっ……♡」
「もっともっとお前のちんぽも気持ちよくしてやろうか……おらよっ!」
「ンおォお゛おぉっ!? おっ、奥ぅうっ……! 奥にっ、奥にちんぽがぁあ……ッ!」
「こうやって……ちんぽの先っぽに結腸がジョポジュポ吸いついてくんのっ、堪んねぇだろ……っ」
「けっちょうらめっ……♡ こりぇ……おぉっ♡ ン゛ンッ……じゅっ、じゅぽじゅぽっ、りゃめらあぁ……ッ♡」
「ダメかどうかじゃなくてっ、気持ちいいか気持ちよくないかで答えろっ」
「んひい゛ぃいいいいぃっ♡♡」
腰をがっしりと固定されて繰り出される容赦ない結腸責めピストンに、バアルはシーツを引き千切らんばかりに握り締めながら悶絶し、遂に……。
「きっ、きもちいいぃッ! きもちい゛ぃいいいいいぃ~~……ッッ♡」
「……へへっ、そうだろ、気持ちいいだろ……ッ! おらっ、自分のドスケベまんこっぷりを噛み締めながらイケッ!」
ようやく快感を認めたバアルに笑みを深めて、フェンリルは射精に向けて腰を叩きつける。バキバキに勃起したペニスで肛環を捲りあげ、前立腺を押し潰し、結腸を抉り続ける。悪魔騎士は喉を反らしながら三度目の射精を呆気なく迎えた。
「はひぃいっ! ぃあ゛っ!♡ ぁおぉっ♡ おっ♡ お゛っ♡ んぉほおぉっおっぉおおおっ♡♡」
「前にイクときは『イク』って言えっつったろうが!」
「おほぉォッ♡ イッ、イクっ……♡ ちんぽとっ、ケツまんこれイクっ♡ イクッ♡ イクぅうう゛うううううっ♡♡」
バアルが雌鳴をあげながら絶頂する。フェンリルも彼の中へたっぷりと子種を放った。
「はひっ♡ あっ♡ あんっ♡ あ゛♡ あ゛っ♡ あぁぁぁっ♡♡」
魔狼の長い長い射精を共有されられるバアルが、汗まみれの全身をひくつかせながら絶え間なく喘ぐ。自身の絶頂の余韻に浸ることを許されず、フェンリルの射精感を一緒に味わわされているのだから無理もない。
そんな彼の顔へフェンリルは手を伸ばし、涙で湿った布をゆっくりと取り去った。
「へへ、ますます可愛い顔になったじゃねえか……♡」
とろとろに蕩けた蒼氷の瞳がフェンリルを虚ろに見つめる。度重なる強烈なアクメにより口もとも締まりを失い涎をだらだら垂らしていた。暑がりの犬のようにへッへッヘッと浅い呼吸を繰り返す。
「ふぇんりりゅ……わらひ、ま、まらイッてりゅ……♡ ぁんっ♡ ち、ちんぽまらイッてりゅんら♡ ぁ、あ、あぁん……♡ これぇ……いい……すごいぃぃ……♡♡」
「お前に気に入ってもらえて嬉しいよ♡ ケツまんこビクビクしてんの分かるか?」
「わ、わかる……っ♡ びくびくしてて、きもちいいぃ……♡」
「だろ? オレに中出しされて、お前のまんこがよろこんでる証拠だよ♡」
素直で甘えたなバアルの媚態は、普段の清廉で気高い姿とかなりのギャップがある。快感が許容量を超えたときにしか見せない姿だ。フェンリルは顔を綻ばせると、想い人の濡れる頬や口をペロペロと優しく舐めまわした。
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