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47.剣と盾・・そして貧乏くじの鞘
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「っつ!…此処は、何処だ?」
「クロード様ご無事で!」
「あぁ…それより皆は?」
「ベルナール殿達はあちらに」
馬共々竜巻に運ばれ此処に落とされた。何故か馬はピンシャンとしてる。
あのポポという少年が魔術のたぐいで人間だけを容赦なく落としたと理解できた。
あの時ババ将軍達も竜巻に巻き込まれたはず。だが、此処に落とされていないという事は、別の場所に落としたという事か…。
そして、少しづつ頭の中を整理する。ババ将軍が言った一言を思い出す。
"お、おふれが来たのです…。ローレリア国神官一致で、トーカ殿を別世界から来た魔と見なす。庇いだては、ローレリアに反旗する者と見なすと……"
臣下として私が起こす行動は、今すぐクロード様だけでもザルビアに連れ戻す事。
ベルナール殿達の居る所に行こうとするクロード様を膝まづいて止める。
「クロード様、暫しお待ちを!そして冷静なご判断を!貴方様は、ザルビア国の皇太子です。グラン達とは立場が違います。何かあれば、グラン達は首をきり、ザルビアとは無縁と言い切れましょう。ですが、貴方様のお立場は違います。これ以上の深入りはもう無理でございます。どうか、ザルビアにご帰還を!!」
「・・・。」
膝まづいたまま、クロード様の言葉を待った。そして長い沈黙の後、
「………言いたい事はそれだけか?」
下を向いて膝まづく私の頭上で低い声でそう言われたクロード様…。
怒っていらっしゃる。
「お前に問う。お前の番が同じ立場で、俺の為に番を敵に売らなければならないとしたら、お前はどうする?その答え次第で、俺も考えよう…で、どうなんだ、答えろ」
「そ、それは……くっ、…私はクロード様の…ためなら、つっ………番を敵に売ります!!」
その言葉に黙ったままのクロード様。
暫くして小さく分かったと言う声が聞こえた。
「ではっ、お戻りにっ?!…」
「戻らぬ。臣下としてのお前の任も解く!」
「そ、それは…何故!」
「俺は今お前に、臣下か番の立場のどちらを取ると言う質問をしたと思っているのか?俺が聞きたかったのは、お前の策だ。ギルス…お前は頭が半端なく良い。その為、皆から皇太子の右腕とまで言われてる男…。その男の答えが、そこら辺にいる者と同じ言葉が出るとは…。今までにも、困難な事をその頭脳で乗り越え私の希望通りにやって来たお前が、此処に来て俺の保身とは………」
「くっ………」
「選択を間違えるな。お前は俺の剣であって盾だ。剣は、番を差し出して守るのではなく、番を差し出さなくて済むよう俺の為にその頭脳という剣を振れ。そして、それを盾としろ!」
クロード様にそう言われて、自分の行動が愚かだったと悟る。
項垂れるギルスの肩に手をやるクロード。
ベルナール達もいつの間にかそこに来て居て、その状況を見ていた。
こんな感動の状況もKYなおっさんは、言葉を間違える。
「クロード殿にギルス殿のような頭脳がいれば安心ですな。私もトーカ殿のためにゲル様が追放になったならば、微力ながら頭脳という剣と盾を振るう所存ですぞ」
「………そうならない為に頭脳を振るえと言っているのに、お前は私に対して事後処理に頭脳を振るうのか?もうそれは、前面に出る剣でも盾でもなく、ただの後方支援ではないか………しかも、それを理解できてないお前が、頭脳とか言えるのか?!!」
事前と事後の大きな違いに、溜息をつくゲル。
「事は急を要する。今は逸れたトーカ殿達を追う。ギルス殿もお覚悟はよろしいか?」
ベルナールが項垂れるギルスに確認すると、しっかりとした声で決意を口にした。
「あぁ、取り乱して申し訳なかった。よく考えれば我々が自国に帰っても、迷い人と関わってしまった事で、何か良からぬ事が待っていよう。我々は、トーカ殿側についてこのまま突き進むしか無い。今、キーマンであるトーカ殿を殺させるわけにはいきません。トーカ殿をローレリアに連れて行き、祖の王に会わさなければ!その為にも、ババ将軍達よりも早くトーカ殿と合流すべきかと」
ギルスの言葉に全員頷く。
進路を東に向け馬を走らす。ギルスだけが、ポポの意図を読んでいた。
この面子を見て、確信犯で番候補だけ竜巻で飛ばしていた事に気づく。
あの少年も…番認定者。
そう言えば、マルクス殿もあの少年を気にかけていたなと思い出す。
私がクロード様の剣と盾ならば、マルクス殿はトーカ殿の鞘だなと思った。剣と盾は番認定者。それを押さえ込むのがマルクス殿…。その図式に自分が鞘でなかった事に何故か安堵した…………。
その頃、マルクスは………
「くしゅんっ!!」
「風邪っすか?」
「いや…、誰か噂でもしてるか?」
「あっ、国で皆の処遇を話し合ってるんじゃないっすか。絞首、斬首、服毒、他に……国外追放は甘いっすね…う~ん死ぬまで労働地獄とか?他何かないっすかね?」
「・・・。」
「クロード様ご無事で!」
「あぁ…それより皆は?」
「ベルナール殿達はあちらに」
馬共々竜巻に運ばれ此処に落とされた。何故か馬はピンシャンとしてる。
あのポポという少年が魔術のたぐいで人間だけを容赦なく落としたと理解できた。
あの時ババ将軍達も竜巻に巻き込まれたはず。だが、此処に落とされていないという事は、別の場所に落としたという事か…。
そして、少しづつ頭の中を整理する。ババ将軍が言った一言を思い出す。
"お、おふれが来たのです…。ローレリア国神官一致で、トーカ殿を別世界から来た魔と見なす。庇いだては、ローレリアに反旗する者と見なすと……"
臣下として私が起こす行動は、今すぐクロード様だけでもザルビアに連れ戻す事。
ベルナール殿達の居る所に行こうとするクロード様を膝まづいて止める。
「クロード様、暫しお待ちを!そして冷静なご判断を!貴方様は、ザルビア国の皇太子です。グラン達とは立場が違います。何かあれば、グラン達は首をきり、ザルビアとは無縁と言い切れましょう。ですが、貴方様のお立場は違います。これ以上の深入りはもう無理でございます。どうか、ザルビアにご帰還を!!」
「・・・。」
膝まづいたまま、クロード様の言葉を待った。そして長い沈黙の後、
「………言いたい事はそれだけか?」
下を向いて膝まづく私の頭上で低い声でそう言われたクロード様…。
怒っていらっしゃる。
「お前に問う。お前の番が同じ立場で、俺の為に番を敵に売らなければならないとしたら、お前はどうする?その答え次第で、俺も考えよう…で、どうなんだ、答えろ」
「そ、それは……くっ、…私はクロード様の…ためなら、つっ………番を敵に売ります!!」
その言葉に黙ったままのクロード様。
暫くして小さく分かったと言う声が聞こえた。
「ではっ、お戻りにっ?!…」
「戻らぬ。臣下としてのお前の任も解く!」
「そ、それは…何故!」
「俺は今お前に、臣下か番の立場のどちらを取ると言う質問をしたと思っているのか?俺が聞きたかったのは、お前の策だ。ギルス…お前は頭が半端なく良い。その為、皆から皇太子の右腕とまで言われてる男…。その男の答えが、そこら辺にいる者と同じ言葉が出るとは…。今までにも、困難な事をその頭脳で乗り越え私の希望通りにやって来たお前が、此処に来て俺の保身とは………」
「くっ………」
「選択を間違えるな。お前は俺の剣であって盾だ。剣は、番を差し出して守るのではなく、番を差し出さなくて済むよう俺の為にその頭脳という剣を振れ。そして、それを盾としろ!」
クロード様にそう言われて、自分の行動が愚かだったと悟る。
項垂れるギルスの肩に手をやるクロード。
ベルナール達もいつの間にかそこに来て居て、その状況を見ていた。
こんな感動の状況もKYなおっさんは、言葉を間違える。
「クロード殿にギルス殿のような頭脳がいれば安心ですな。私もトーカ殿のためにゲル様が追放になったならば、微力ながら頭脳という剣と盾を振るう所存ですぞ」
「………そうならない為に頭脳を振るえと言っているのに、お前は私に対して事後処理に頭脳を振るうのか?もうそれは、前面に出る剣でも盾でもなく、ただの後方支援ではないか………しかも、それを理解できてないお前が、頭脳とか言えるのか?!!」
事前と事後の大きな違いに、溜息をつくゲル。
「事は急を要する。今は逸れたトーカ殿達を追う。ギルス殿もお覚悟はよろしいか?」
ベルナールが項垂れるギルスに確認すると、しっかりとした声で決意を口にした。
「あぁ、取り乱して申し訳なかった。よく考えれば我々が自国に帰っても、迷い人と関わってしまった事で、何か良からぬ事が待っていよう。我々は、トーカ殿側についてこのまま突き進むしか無い。今、キーマンであるトーカ殿を殺させるわけにはいきません。トーカ殿をローレリアに連れて行き、祖の王に会わさなければ!その為にも、ババ将軍達よりも早くトーカ殿と合流すべきかと」
ギルスの言葉に全員頷く。
進路を東に向け馬を走らす。ギルスだけが、ポポの意図を読んでいた。
この面子を見て、確信犯で番候補だけ竜巻で飛ばしていた事に気づく。
あの少年も…番認定者。
そう言えば、マルクス殿もあの少年を気にかけていたなと思い出す。
私がクロード様の剣と盾ならば、マルクス殿はトーカ殿の鞘だなと思った。剣と盾は番認定者。それを押さえ込むのがマルクス殿…。その図式に自分が鞘でなかった事に何故か安堵した…………。
その頃、マルクスは………
「くしゅんっ!!」
「風邪っすか?」
「いや…、誰か噂でもしてるか?」
「あっ、国で皆の処遇を話し合ってるんじゃないっすか。絞首、斬首、服毒、他に……国外追放は甘いっすね…う~ん死ぬまで労働地獄とか?他何かないっすかね?」
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