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55.イレギュラーはどんな輝きを見せるのか
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自分の執務室で目を閉じ時を待つ。
今頃嬢ちゃんは、目が覚めてる頃だろう。そしてロスとのやり取りを考えるだけで笑えてくる。
あの嬢ちゃんをジャージルで初めて見た時、普通だなとしか思わなかった。だが、クソ野郎をぶった斬った瞬間、その普通が奇抜に変わる。
自分から喧嘩の輪に入って、啖呵をきる嬢ちゃん。拳で殴られた時、思わず出た言葉が "お前…それでも女か?" だった。
挙句に俺の挑発に、淑女らしからぬ言葉で言い返した。
宰相閣下から守れと言われたが、この嬢ちゃん守るも何も自分で守れるんじゃねぇか?
その証拠に後ろの男が"あっ!バカ猿!!勝手に交代すんなーーー!!"と叫んだ言葉が聞こえた。
──────おもしれぇ・・・
今までで一番面白いものに出会った気がした。いいなこいつ、俺にあうじゃねぇか。
そして、ジリ貧だった俺達の前に出口が見えた。
この計画も嬢ちゃんだから立てた。
そうじゃなければ、身動きの取れない状態で、俺等はやはり守る側に徹していただろう。
あの嬢ちゃんが居て成り立った計画──────────
突然、城内が騒がしくなった。
閉じていた目を開け、ホルスを見る。
「来たか?」
「はい、予定通り追跡魔術で来たようです。ですが、どうも3つに別れたみたいで…これは想定外です」
顎に手をやり考えるホルス。
「あのお茶らけ隊、本当に面白れぇな」
「楽しんでおいでですね。・・・これから死にに行くと言うのに」
「だからさ。俺は自分の気質にあった死に方を選ぶ。おっ、そうだ死ぬ前に言っとこう。あの嬢ちゃんの鱗、面白かったぞ!」
***
ジト目でジル様を見る。この人は、トーカ様の鱗を確認する為だけに、あんな悪戯をしたのだ。挙句の果てに、マジになられて・・・。
破廉恥な行為で褒められたものではないが、ジル様のその言葉が気になった。トーカ様の鱗が面白い?興味が有るので続きを聞いた。
「どのように面白いのですか?」
「混ざってんだよ、色々な色が。真珠色の輝きみてぇに虹色に光ってた!!」
「はぁ?!」思わず声が裏返ってしまった…
「俺も一瞬驚いたが、何故かあいつらしい鱗だと思ったぜ」
「・・・」その言葉に何故か私も納得できた。
「あんな鱗の色はどの文献でも見たことがねぇ。それに、あの嬢ちゃんの体質は猿人だしな」
「・・・女性の周期のことですか」
「そうだ。竜人は1年に1回。あの嬢ちゃんは猿人の周期だ。いつでも産める身体は神官共にとっては嬉しい誤算だっただろうな」
神官のトップ共が殺すことを止め、孕ますためだけの母体に考えを変えたのがそこだった。
祖の王の力をしっかり受け継ぎ、今度廻って来る繁殖期までに仕込む。
そして、何度でもその行為が出来ることで、孕む確率が上がる。多少の生まれ月のずれなど隠せば問題ないことだ。
ジル様が、だがな…と言って話の続きをされる。
「神官共はそれを先祖がえりと見てるが、俺からしたら尋常じゃない力は竜、尋常じゃないスピードは猿って感じがするんだ」
「雑ざっているということですか?」
「そればっかりは俺にも分からねぇ。何もかもイレギュラーな嬢ちゃんだからな。ただ言えるのは…」
───────神官共は、そんな未知数な人間を敵に廻したってことだ。
そう言って大笑いするジル様。
ひとしきり大笑いされて、さてと・・と言って席を立つ。
先程の温和な顔から聖騎士団の隊長の顔に変わる。私もその意味が分かり、服装を正す。
「ホルス!ロッカ達を監禁塔に転移させろ。俺達も動くぞ!」
「御意!」
トーカ様が一体どんな輝きを見せるのか私達にも、そして多分ご本人でさえも、分かってらっしゃらないだろう・・・。
今頃嬢ちゃんは、目が覚めてる頃だろう。そしてロスとのやり取りを考えるだけで笑えてくる。
あの嬢ちゃんをジャージルで初めて見た時、普通だなとしか思わなかった。だが、クソ野郎をぶった斬った瞬間、その普通が奇抜に変わる。
自分から喧嘩の輪に入って、啖呵をきる嬢ちゃん。拳で殴られた時、思わず出た言葉が "お前…それでも女か?" だった。
挙句に俺の挑発に、淑女らしからぬ言葉で言い返した。
宰相閣下から守れと言われたが、この嬢ちゃん守るも何も自分で守れるんじゃねぇか?
その証拠に後ろの男が"あっ!バカ猿!!勝手に交代すんなーーー!!"と叫んだ言葉が聞こえた。
──────おもしれぇ・・・
今までで一番面白いものに出会った気がした。いいなこいつ、俺にあうじゃねぇか。
そして、ジリ貧だった俺達の前に出口が見えた。
この計画も嬢ちゃんだから立てた。
そうじゃなければ、身動きの取れない状態で、俺等はやはり守る側に徹していただろう。
あの嬢ちゃんが居て成り立った計画──────────
突然、城内が騒がしくなった。
閉じていた目を開け、ホルスを見る。
「来たか?」
「はい、予定通り追跡魔術で来たようです。ですが、どうも3つに別れたみたいで…これは想定外です」
顎に手をやり考えるホルス。
「あのお茶らけ隊、本当に面白れぇな」
「楽しんでおいでですね。・・・これから死にに行くと言うのに」
「だからさ。俺は自分の気質にあった死に方を選ぶ。おっ、そうだ死ぬ前に言っとこう。あの嬢ちゃんの鱗、面白かったぞ!」
***
ジト目でジル様を見る。この人は、トーカ様の鱗を確認する為だけに、あんな悪戯をしたのだ。挙句の果てに、マジになられて・・・。
破廉恥な行為で褒められたものではないが、ジル様のその言葉が気になった。トーカ様の鱗が面白い?興味が有るので続きを聞いた。
「どのように面白いのですか?」
「混ざってんだよ、色々な色が。真珠色の輝きみてぇに虹色に光ってた!!」
「はぁ?!」思わず声が裏返ってしまった…
「俺も一瞬驚いたが、何故かあいつらしい鱗だと思ったぜ」
「・・・」その言葉に何故か私も納得できた。
「あんな鱗の色はどの文献でも見たことがねぇ。それに、あの嬢ちゃんの体質は猿人だしな」
「・・・女性の周期のことですか」
「そうだ。竜人は1年に1回。あの嬢ちゃんは猿人の周期だ。いつでも産める身体は神官共にとっては嬉しい誤算だっただろうな」
神官のトップ共が殺すことを止め、孕ますためだけの母体に考えを変えたのがそこだった。
祖の王の力をしっかり受け継ぎ、今度廻って来る繁殖期までに仕込む。
そして、何度でもその行為が出来ることで、孕む確率が上がる。多少の生まれ月のずれなど隠せば問題ないことだ。
ジル様が、だがな…と言って話の続きをされる。
「神官共はそれを先祖がえりと見てるが、俺からしたら尋常じゃない力は竜、尋常じゃないスピードは猿って感じがするんだ」
「雑ざっているということですか?」
「そればっかりは俺にも分からねぇ。何もかもイレギュラーな嬢ちゃんだからな。ただ言えるのは…」
───────神官共は、そんな未知数な人間を敵に廻したってことだ。
そう言って大笑いするジル様。
ひとしきり大笑いされて、さてと・・と言って席を立つ。
先程の温和な顔から聖騎士団の隊長の顔に変わる。私もその意味が分かり、服装を正す。
「ホルス!ロッカ達を監禁塔に転移させろ。俺達も動くぞ!」
「御意!」
トーカ様が一体どんな輝きを見せるのか私達にも、そして多分ご本人でさえも、分かってらっしゃらないだろう・・・。
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