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85.嫌いの対極は・・・後編
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『・・・』
「・・・」
2人沈黙である。だが、ベルさんが眉間に皺を寄せ言いにくそうに言葉を出した。
「・・・・すまなかった」
『・・・まぁ、何や・・、その・・がぁー、何で躊躇が出るんやろー。その謝罪も何故か胸が痛い!!』
「?!」
ベルさんに謝られても、一発でKO出来るのにしなかったという意味不明な行動もあって、謝罪の言葉も気が引ける。再度うんこ座りしながら、また唸る。ふと自分の小指の歯形に目が行った。ゲル様があの時言った言葉が頭を過る・・・
"お前にこの気持ちが伝わらないのが・・・・・一番・・・・・・・・、堪える"
"それは、嫌いではないという事か?!"
あっ、今なんか出そうや。そう思った瞬間、気を削がれる質問をされる。
「やはり、許せないのか・・・」
『ちょっ、黙っといて。今、出そうやねん!』
うんこ座りして私が言うと、慌てて起き上がり何かを探すベルさん。あるものを見つけて私にそれを必死に渡そうとする。仕方なく、近づいてそれを受け取る。受け取った物を見ると、おっさんにやったお土産に似ていた。それを持って、これどうすんねんってな感じで固まってたら、
「///出てしまったのかっ!!」
意味が分からん・・・。
出るどころか、逆に引っ込んだ。
『引っ込んでしもた・・・』
「・・そうか」
何かホッとしたように、溜息をつかれた。
『・・・』
「・・・」
また、沈黙や・・・。今度こそ頭を整理しようとした時、ベルさんがもう一度話かけて来た。
「前に気持ちには必ず対極があると聞いたことがある。嬉しい対極には悲しい。笑う対極には泣く。安心の対極には不安。そして好きの対極は………嫌い。では、トーカ殿にとって、"つるめる"という気持ちの対極は?いや、つるめるという気持ちの意味は何だ?」
――――――それは、嫌いではないという事なのか・・・?
今言ったベルさんの言葉とゲル様が言った言葉が被った。
嫌いの対極は・・・好き。あぁ・・、あの時きっちり答えが出てたんや・・・。嫌いではない。それは対極の好きって事や。それならば全てに説明がつく。好きと言う対象になったから、躊躇する。その好きを拒絶できないから、逃げるしかない。
思わず吹き出してしまう。
そんな私を、不安そうな顔で見るベルさん。そっと大好きなベルさんの髪に触わってみる。ピクッと体が跳ねたが、私はそのまま髪を撫で続けた。目を細めて今にもゴロゴロ喉が鳴りそうなベルさん。そんなベルさんに好き以外に何があるだろう。
この気持ちを伝えよう・・・・
『私はベルさんが好き』
行き無しの告白に、ベルさんが目を見開いて吃驚する。途端、デレた。
嬉しそうに「好き!好き!好き!」と言いながら、はむはむと甘噛みをするハスキー犬。体全体を使って嬉しさを表現するこのハスキーはもはや、昔ビビってた犬ではなくなる。そしてくすぐったさから、色気のある食い付きになりだした。私の肌に当たる息がやけに熱くなりだしたからだ。ベルさんの手の動きも何やら厭らしい。交尾に発展しそうになりだしたところでハスキーにマテをかける・・・。
『///ヤったら嫌いになんで』
その言葉にピタリと動きを止めたベルさん。
「嫌い・・・」
『///そや、好きの対極や』
「・・・」
『いいかベルさん、お互いの好きという気持ちが一枚一枚積み重さなって形ができんねん。形も作らんで、行き無しそういう行為はあかん。片方だけの気持ちが積み重なっただけの好きは、ただの自己満足の塊や。そんなん私にぶつけてこられても、応えようがない。恋愛は1人でするもんやない。2人が恋して愛に発展させる・・・・』
────────それが"恋愛"や
「、、、」
私の中で、番認定全員が好きの対象だと理解した。ただ、さっきも言ったが恋愛は2人でするもの。であれば、1対7はありえない。この事実もベルさんに伝える。
『さっきマルクスに言われてん。"番認定者を殴るのに躊躇してないか"って、その答えが今言った告白や。ベルさんだけに躊躇してないねん。今のところラムスのおっさん、ゲル様にも躊躇した。私の中で、好きと嫌いの対極で分けてるだけで、正直それが2人で向き合う恋愛にまだなってない。ずるい言い方やけど、全員に心持っていかれてる。それぐらい、あんた等一人一人が私だけの番を決めるという判定の枷になってる』
ベルさんの目が不安でユラユラ動く。ごめんな・・・
続けて言う。
『約束する。あんた等の気持ちにこれからはちゃんと向き合う。無自覚でなく、自覚して"つるむ"。今はそれで許してほしい』
「・・・もう一度・・・言ってくれないか」
何をっていうのは意地悪やな。もう一度はっきり言うたるわ。
『ベルさんが好き』
そう言うと手錠の無い腕の方でギュッと抱きしめられた。そして、耳元で「私も好きだ・・・」と呟いた。
***
あの後、タイミングよくマルクスが部屋に戻って来て、暴走もないだろうという事で、ベルさんの拘束を解いた。そして私等は自分達の部屋に戻る。
マルクスに部屋まで送ってもらい、部屋に入る時にさっきの答えが出たことを伝える。
『マルクス、さっきの質問の答え出たわ。ベルさんに伝えといた・・・』
「そっか」
『うん』
「そういう意味で、今日の出来事は結果オーライだな」
『そやな』
「そんじゃ、おやすみ」
『おやすみ・・。あっ、ちょっとマルクス!』
自分の部屋に戻ろうとしたら、呼び止められた。何だと思って戸口まで行くと行き無しネグリジェを捲し上げパンツを半分下げやがった。
『マルクス、悪いけどどうなってるか見てくれ』
そう言って、躊躇なくケツの半分を見せるバカ猿。その時点で俺はもうこいつの見てない所が無くなる。
しかもえげつないほどの、歯形の数と例の鱗に釘づけになった。
「・・・・所々から血でてるな」
『やっぱしか~、パンツに血ついてるしそうやないかと思ってん!』
「なぁ」
『ん?』
「お前にとって俺の位置づけって何だ」
『意味が分からん。』
「///ケツ見せて恥ずかしくねぇのかって言いてぇんだよっ!!」
『健太にも昔見られてるし、そこは気にしてへんで』
気にしろよ・・・。
おまけ。。。
朝になり朝食を取っていたら、健太の手の甲に大きな歯形があるのに気づく。
「お前、手の甲の歯形どうしたんだ?」
「いや~、かみ合わない会話聞いてたら吹き出しそうになって~。我慢するのに、自分の手を噛んでたんすよ。参った、参った~。でも我慢した甲斐は有ったすけどね」
「・・・」
2人沈黙である。だが、ベルさんが眉間に皺を寄せ言いにくそうに言葉を出した。
「・・・・すまなかった」
『・・・まぁ、何や・・、その・・がぁー、何で躊躇が出るんやろー。その謝罪も何故か胸が痛い!!』
「?!」
ベルさんに謝られても、一発でKO出来るのにしなかったという意味不明な行動もあって、謝罪の言葉も気が引ける。再度うんこ座りしながら、また唸る。ふと自分の小指の歯形に目が行った。ゲル様があの時言った言葉が頭を過る・・・
"お前にこの気持ちが伝わらないのが・・・・・一番・・・・・・・・、堪える"
"それは、嫌いではないという事か?!"
あっ、今なんか出そうや。そう思った瞬間、気を削がれる質問をされる。
「やはり、許せないのか・・・」
『ちょっ、黙っといて。今、出そうやねん!』
うんこ座りして私が言うと、慌てて起き上がり何かを探すベルさん。あるものを見つけて私にそれを必死に渡そうとする。仕方なく、近づいてそれを受け取る。受け取った物を見ると、おっさんにやったお土産に似ていた。それを持って、これどうすんねんってな感じで固まってたら、
「///出てしまったのかっ!!」
意味が分からん・・・。
出るどころか、逆に引っ込んだ。
『引っ込んでしもた・・・』
「・・そうか」
何かホッとしたように、溜息をつかれた。
『・・・』
「・・・」
また、沈黙や・・・。今度こそ頭を整理しようとした時、ベルさんがもう一度話かけて来た。
「前に気持ちには必ず対極があると聞いたことがある。嬉しい対極には悲しい。笑う対極には泣く。安心の対極には不安。そして好きの対極は………嫌い。では、トーカ殿にとって、"つるめる"という気持ちの対極は?いや、つるめるという気持ちの意味は何だ?」
――――――それは、嫌いではないという事なのか・・・?
今言ったベルさんの言葉とゲル様が言った言葉が被った。
嫌いの対極は・・・好き。あぁ・・、あの時きっちり答えが出てたんや・・・。嫌いではない。それは対極の好きって事や。それならば全てに説明がつく。好きと言う対象になったから、躊躇する。その好きを拒絶できないから、逃げるしかない。
思わず吹き出してしまう。
そんな私を、不安そうな顔で見るベルさん。そっと大好きなベルさんの髪に触わってみる。ピクッと体が跳ねたが、私はそのまま髪を撫で続けた。目を細めて今にもゴロゴロ喉が鳴りそうなベルさん。そんなベルさんに好き以外に何があるだろう。
この気持ちを伝えよう・・・・
『私はベルさんが好き』
行き無しの告白に、ベルさんが目を見開いて吃驚する。途端、デレた。
嬉しそうに「好き!好き!好き!」と言いながら、はむはむと甘噛みをするハスキー犬。体全体を使って嬉しさを表現するこのハスキーはもはや、昔ビビってた犬ではなくなる。そしてくすぐったさから、色気のある食い付きになりだした。私の肌に当たる息がやけに熱くなりだしたからだ。ベルさんの手の動きも何やら厭らしい。交尾に発展しそうになりだしたところでハスキーにマテをかける・・・。
『///ヤったら嫌いになんで』
その言葉にピタリと動きを止めたベルさん。
「嫌い・・・」
『///そや、好きの対極や』
「・・・」
『いいかベルさん、お互いの好きという気持ちが一枚一枚積み重さなって形ができんねん。形も作らんで、行き無しそういう行為はあかん。片方だけの気持ちが積み重なっただけの好きは、ただの自己満足の塊や。そんなん私にぶつけてこられても、応えようがない。恋愛は1人でするもんやない。2人が恋して愛に発展させる・・・・』
────────それが"恋愛"や
「、、、」
私の中で、番認定全員が好きの対象だと理解した。ただ、さっきも言ったが恋愛は2人でするもの。であれば、1対7はありえない。この事実もベルさんに伝える。
『さっきマルクスに言われてん。"番認定者を殴るのに躊躇してないか"って、その答えが今言った告白や。ベルさんだけに躊躇してないねん。今のところラムスのおっさん、ゲル様にも躊躇した。私の中で、好きと嫌いの対極で分けてるだけで、正直それが2人で向き合う恋愛にまだなってない。ずるい言い方やけど、全員に心持っていかれてる。それぐらい、あんた等一人一人が私だけの番を決めるという判定の枷になってる』
ベルさんの目が不安でユラユラ動く。ごめんな・・・
続けて言う。
『約束する。あんた等の気持ちにこれからはちゃんと向き合う。無自覚でなく、自覚して"つるむ"。今はそれで許してほしい』
「・・・もう一度・・・言ってくれないか」
何をっていうのは意地悪やな。もう一度はっきり言うたるわ。
『ベルさんが好き』
そう言うと手錠の無い腕の方でギュッと抱きしめられた。そして、耳元で「私も好きだ・・・」と呟いた。
***
あの後、タイミングよくマルクスが部屋に戻って来て、暴走もないだろうという事で、ベルさんの拘束を解いた。そして私等は自分達の部屋に戻る。
マルクスに部屋まで送ってもらい、部屋に入る時にさっきの答えが出たことを伝える。
『マルクス、さっきの質問の答え出たわ。ベルさんに伝えといた・・・』
「そっか」
『うん』
「そういう意味で、今日の出来事は結果オーライだな」
『そやな』
「そんじゃ、おやすみ」
『おやすみ・・。あっ、ちょっとマルクス!』
自分の部屋に戻ろうとしたら、呼び止められた。何だと思って戸口まで行くと行き無しネグリジェを捲し上げパンツを半分下げやがった。
『マルクス、悪いけどどうなってるか見てくれ』
そう言って、躊躇なくケツの半分を見せるバカ猿。その時点で俺はもうこいつの見てない所が無くなる。
しかもえげつないほどの、歯形の数と例の鱗に釘づけになった。
「・・・・所々から血でてるな」
『やっぱしか~、パンツに血ついてるしそうやないかと思ってん!』
「なぁ」
『ん?』
「お前にとって俺の位置づけって何だ」
『意味が分からん。』
「///ケツ見せて恥ずかしくねぇのかって言いてぇんだよっ!!」
『健太にも昔見られてるし、そこは気にしてへんで』
気にしろよ・・・。
おまけ。。。
朝になり朝食を取っていたら、健太の手の甲に大きな歯形があるのに気づく。
「お前、手の甲の歯形どうしたんだ?」
「いや~、かみ合わない会話聞いてたら吹き出しそうになって~。我慢するのに、自分の手を噛んでたんすよ。参った、参った~。でも我慢した甲斐は有ったすけどね」
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