ヤンキー・モンキー・ベイビー!

卯月うさぎ

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93.羊の皮をかぶった××・・。

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「朝食を摂る前に回復魔術をしますから、皆さん部屋に来て下さい」


ゲル様が筋肉痛の為、腰を曲げて廊下を這っていたのを見て、ポポがそう言った。
全員が痛々しいゲル様に順番を譲る。ゲル様には日光浴以外に、筋力鍛錬も進めよう・・・。

因みに私もポポの横に椅子を置いて座った。


「・・・。」


番認定者が無言で私を見る。グラン達は笑いながら悪いなと言ってポポの方へ並んだ。その後ろにぞろぞろと並びに行く番認定者達。私の前には、ババチビリだけが立って居た。

『おいっ!』

思わず、突っ込む。番認定者達全員が嫌そうにこっちを見た。私が顎でしゃくって、こっちへ来いとジャスチャーすると、渋々番認定者達がババの後ろに並び出した。このやり取りで、ババチビリの立ち位置をナンバーワンにしてやる。

早速、ポポの回復魔術の仕方を参考にしようと見る。

『・・・。』

全く参考にならなかった。元々、術語を知らないから当たり前だ。
そんなポポの治療を見ながら、色気が半端なく出たなぁと改めて実感した。
そして、頭の中で昨日の出来事が蘇る。その途端、身体がかっと熱くなり、下腹部がキュッとした。


///この頃、私は何かがおかしい…。



「トーカ殿どうかされ申したか?顔が赤いですぞ」


ババチビリの声で、はっと我に返る。
取りあえず今は回復魔術や。気を取り直してババに向いて言葉だけで治療をやってみる。

『元気になれっ!!』

その途端、ババが「///うぅん!」と変な声を上げた。

『?』

あれ、効いたんか?効かんかったんか?
反応がよう分からんかったので、もっと盛大に言うてみる。


『むっちゃ、元気になれーっ!!』
「/////うぅっ・・うっ・・あうっ、あうっ、あっあぁーーー!!」

股間を両手で抑えてビクビク震え、前かがみに悶えるババ。くっと歯を食いしばった声を出したかと思うと前かがみのまま慌てて部屋から出て行った。



「「「・・・。」」」



番認定者全員が、ぞろぞろと無言のままポポの方に並びなおす。

昨日のアッハンな出来事を思い出した私が発した言葉は、"元気になれ!"を間違った方に効かしたと悟る。今頃、ババはトイレで何度も抜いていることだろう…。全員が脱力した中で、健太だけが大笑いしていた。腹が立ったので、未だ頭の中がアッハンな私は『お前もむっちゃ元気になれ!』って言うてやったら、ババチビリと同じように前かがみになって部屋を出て行きよった。ざまーみさらせ!



***



「ババさんと2人、マジ酷い目にあったっす!今日この右手は使い物にならないぐらい疲れたっす!!」



私の横で下ネタな文句を言いながら左手でわざと草を引き抜く健太。鬱陶しい・・・。

食事の時間になっても、2人はトイレに入ったまま中々降りて来なかった。そして未だ股間を気にしながら仕事をする、ババチビリ。あいつには、2回も言うてしまったからなぁ…。
ポポが、今日1日元気・・なんじゃないですかと、しれっと下ネタを言っていた。
マジ、ピュアなポポを返して欲しい…。未だブツブツ言ってる健太から離れて、向こうで仕事をしているポポの所に行く。
私が此処に暫くいるなら、自分も薬草等の知識や魔術で手伝うと言ってくれたポポ。
だが、店をずっと休業してたら、折角ついたお客さんが逃げてしまう。その事が気になったからだ。


『ポポ。店の方は大丈夫なんか?』

そう聞くと、ニヤッと笑ってこう言われる。

「ご心配なく。そこの所も用意周到ですよあのルビナス様は。なんたって"トンビに油揚を攫われろ!"をどうしても、成功させたいみたいですから」
『?』
「ロスさんですよ。あの方、薬草の知識と魔術、それに実家が商売をされてたみたいで店番ぐらいなら出来るそうなんです。ルビナス様の命令で、僕の代わりに店番をしてもらってるんですよ」
『至れり尽くせりやな。すごいバックがポポには就いたな』
「それを言うなら、他の人達だって同じですよ。今まで居なかったのは、僕とババさんぐらいでしたからね。クロード皇太子は、ギルスさんや国王。ベルナールさんには、幼馴染のマルクスさん。ゲル様には兄王。ラムスさんには、トーカさんと仲のいいフレドリックさんと屋敷中の人達。ジルさんには、ヒューズ君というあなたお気に入りの天使がついてます」

ポポにルビナス様がバックについた時点で、ババだけが誰もついてへん事になる。将軍まで上り詰めた人間。本来、その部下のグラン達が応援についてもいいのだが、如何せん今までの行いが悪かった為、応援者が誰も居ない…。自業自得ではあるが今の改心したババを見ると、ちょっと不憫である。後で健太に言って応援者になってもらうか?!今日なんか仲良くトイレで抜いてた仲やしな…。そんな事を考えていたら、ポポが傍に寄って来て色気たっぷりな声で言われる。


「今晩、ババさんにやったみたいに、回復魔術・・・・を僕にやって下さいね」
『///なっ!』
「誤解しないで下さい。僕の身体で練習して下さいという意味ですから。ババさんに魔術を掛けた時、僕を見てたでしょう。あの時、昨日の事でも思い出しました?トーカさんの魔術はその時の気持ちで左右されるんで、ババさんの下半身が勃起した時は、嬉しくって笑いそうでしたよ。健太さんは、違う意味で笑ってましたけどね」

そう言って目を細めて見つめる目は、昼間だというのにギラギラしていた。



エロじじいは、とんでもない羊の皮を被った魔王を作りよったと一人ごちるトーカであった。
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