ヤンキー・モンキー・ベイビー!

卯月うさぎ

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137.お前が私の番なのか?!前編

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―――――――――はて、これはどういうことだ?



ホルス殿と一緒に井戸の闇に落ちた。縛りを受けて落ちる時、トーカ殿の姿が見えたのを覚えている。


"あぁ…私の番。私の半身……"


そう心に何度も呟いた。
落ちてすぐに私だけ何処かに引っ張られ、その瞬間、アイザックがこう言ったのも覚えている。


"ほぉ、番が向こうの世界で呼んでいるようだな。二度と帰れぬ旅に行くのもあやつを苦しめる一興に。面白い!さらばだ"



アイザックの声が聞こえなくなり、闇の中で自分1人となった。そして暗闇を漂よい七色の光が見えて辿り着いたのが、此処だ。


湯船に浸かってその番であろう人間と見つめ合う。

眉間に皺が寄る。
これが、私の唯一無二の番なのか?…

トーカ殿では無かった事に落胆した。


目の前の人間はいきなり現れた私に固ること数秒、驚きの声を上げた……………………男。……………三上。


「///どわぁーーー!!」


その叫び声を聞きつけてバタバタと近寄って来る足音。そして、その足音の主らしき女性が何か叫んだ。それに焦って答える三上。女性がもう一度何かを言って、そのまま足音は遠ざかった。

股間を隠しながらその女性が去ったかどうかを確認しに行く三上。

私も、同じように湯船から出た。


へっぴり腰で確認している番のケツを見ても勃起はしない…。


「三上、此処は何処だ?お前が私の番で私を呼んだのか?」

「:@*#****!?」



そして、言葉も通じなかった・・・。



お互いが大きな溜息の後、手で待てというジャスチャーをして浴室から出て行った三上。

すぐに戻って来た三上の手には、タオルと服があった。これに着替えろという事だろう。濡れた服を脱いで三上が持って来た服を着る。

服のサイズが合わずちんちくりんだ。特にズボンの丈が…、それを見た三上が何故か腹を立てていた。しかも、ピチピチなため健太にいじりまくられた悩みのブツがよく目立った。同じ男として三上もそこに視線を落とす。

腹を立ててたはずの三上が、今度は脱力した。忙しい男である。

その後、異様に目立つ下半身をタオルで隠し、剣帯と剣をつけて浴室を出る。そして、私を誰にも見つからないよう2階に連れていき、ベットに座らせた。

邪魔になる剣を自分の横に置いて、手持無沙汰なまま三上を観察する。アイザックは確かに言った、"私の番が呼んでいる"と…。三上は間違いなくオスだ。浴室で確認したが私と同じモノが付いていた。そして私もオスだ。


意味が分からぬ…??


ちょっと他所事を考えてる隙に、三上がいつの間にか1人で喋っている事に気付く。しかも健太が持っていたスマホというのを耳につけてだ。

その行動に頭を傾げていたら、三上と目が合った。

にやっと悪い顔をして笑ったかと思ったら、スマホを耳から外し机の上に置いた。今度は机に置いたスマホに声をかけた三上。すると置いたスマホが突然喋りだした。


思わず条件反射で、横に置いていた剣でそれを叩き潰す。


「・・・。」
「・・・。」


叩きつけたそれは死んだかのように沈黙し、三上と2人それを無言で見続けた。

ほっとした自分と違って、三上の方は固まったままだ。このスマホは、三上にとって大切な物だったようでバラバラになったスマホを持って、何度も何度も涙目で睨まれた。


胸がズキンと痛んだ。


やはりこいつは私の番なのだとそれで実感した…。

それから数十分後、私は三上に四角い馬車のようなものに乗せられて"倉庫"という建物に連れていかれる。

その馬車はすごいスピードで走り、目的地に着く頃には私は胸やけと頭痛で気分が悪くなっていた。ふらふらしながら降りると、鉄の馬とあの時助けてくれた人間達が沢山いた。


皆に注目されながら"倉庫"という建物の2階へ上がる。
部屋があってその中に入ると、ソファーに座るよう三上に促され素直に座った。

すぐに久保田という男が温かい紅茶を私の前に置いてくれる。その美味しい紅茶でさっきの胸やけが少し治まった。ふと壁にかかった絵に気づく。皆に囲まれたトーカ殿の笑ったしゃしんだ。


ズキンと胸が痛む・・・・。


この痛みが何なのか分からない。番は三上だ…。
三上に呼ばれたから此処に飛ばされた…。

勘違いでトーカ殿を番だと思っていた名残だと思って、気分を切り替えるように紅茶を飲み干す。


すると、さっきまで美味しかったはずの紅茶が何故か苦く感じた。
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