4 / 11
エンガチョをする人間?!!
しおりを挟む
『ハァ、ハァ・・しんどい・・・』
ギルバードさんの診察が終わり、「安静にしとけ」と言われてベッドで寝ている私。熱が高いのか、また寒気がしていた。そう、この世界に来た日と同じように…。
目を閉じてあの日を思い出す──────。
***
『ゲヘッ、ゴホッ……』
自分の部屋の天井のシミを見ながら、己の虚弱体質を恨む。
不健康の流行に乗り遅れた事は全くないと言っていいほど、風邪やインフルエンザをいち早く貰って来る。小さい時は、喘息がひどくって空気のいい母の田舎に転校したぐらいだ。
今は喘息も落ち着いたが、風邪をひくと必ず気管支炎になり長引く咳を出させる。侍がいた時代なら間違いなく胸を患って人生の幕を下ろすこと間違いなし。
その証拠に、父方の先祖様は結核やガンになり若くして死んだ人が多い。そういう意味、父方の天沼家は短命であった。私の父も、私が生まれてすぐ亡くなった。その為、私は健康オタクと言っていいほど、自分の身体を気遣う中高年のような若人に育った。
『ゴホッ』
しかし…、しんどい。
医者に処方された座薬をさっきトイレで入れた。そのせいで、40度以上あった熱が一気に35度代に落ち、逆にフラフラして気持ちが悪い状態だ。
景色もぐにゃりと曲がったものに見える。さっきの天井のシミなんかもう大きな穴に見えた。
「(あぁ・・気持ち悪い、気持ち悪いからもう目を瞑ろう・・・)」
・
・
・
・
・
目を瞑って数分後・・・
「ハァ、ハァ、ハァ…」
『・・・。』
「ハァ、ハァ、ハァ…」
『・・・。』
「ハァ、ハァ、ハァ…」
『・・・。』
生暖かい息が顔に当たる。しかも、その息が腐敗臭ときたもんだ。
夢にしたら、生々しい感覚に瞑っていた目を開けてみる。
目の前にホラーな顔があった。
『ひっ!』
人間本当の恐怖を感じた時、息を飲むというがその通りだと実感した。
そして息を飲んだら、唾液が絡み大きな咳がでてえずく。
『ゲェッホ、ゲッホ、ゴッホ…ゲェッホ、ゲッホ、ゴッホ……』
手を口に添えるというエチケットもなしに、私のインフルエンザ菌がそのホラー顔に容赦なくかかった。
ただでさえ醜悪なその顔が、威嚇のためか唾が飛んだせいか眉間と鼻に皺を寄せた。
そして、今にも私を食い殺す勢いで睨みつける。
『(ひぃぃぃ・・・。)』
何故、私は気絶できないのだろう!
虚弱体質なら、そこも虚弱な精神であって欲しい・・・。
気絶もせずしっかり目を開けたまま、身動きの取れない状態で立っていると後ろで声が聞こえた。
「魔王の動きが止まったぞ!今だ!進軍しろー!!」
うん?私の他にも誰かいるようだ。
後ろを向きたいが、この醜悪な人から目を離したら、たぶん殺られる。
後ろから来る人間に今の現状を何とかしてもらおう。
他力本願な私は、ドキドキしてその人達を待った。待った、待った、待った…存分に待った、、、。
『(こ、こ、来ない~、、、。)』
後ろに気配は感じる。感じるが、一定の距離を保たれているようだった。
暫くすると異変が現れる。
目の前の魔王と呼ばれたホラー顔がゼェゼェと荒い息を吐き出したからだ。
そして……あっけなくぽてっと倒れた。
『へ?』
その瞬間、緊張の糸が切れて腰が抜けた。が、瞬殺で腕だけでその場から這いつくばって逃げた。
逃げた先にあった誰かの足と衝突する。慌てて見上げれば、眉間に皺を寄せた銀髪の騎士が立っていた。
しかもエンガチョな指をされて・・・。
『・・・』
「・・・」
『……えーっと、此処は何処で貴方達は何。そして、あの山は何っ?!!』
あの山は何と言って指をさした所には、さっきの醜悪を含め得体の知れない生き物の山が、出来ていた。
銀髪の騎士の傍に立っていた男の人が、エンガチョをしながら私に説明する。
「私達は、各国から魔王軍を倒すために集められた精鋭部隊の人間です。私は、魔導士のマーリン・イゼ。この者は、魔王を倒す為に選ばれた盾の騎士ジークハルド・シュバイゼン。貴女様は、此処にいる全員の力で召喚した魔王を倒す矛。矛も人間に転生とは思ってみなく、私達も困惑しております…。魔王を倒した貴方様のお名前をお伺いしてもよろしいですか」
『天沼那美。19歳です!ゲヘッ…ゴホッ…』
私が咳ごむと眉間に皺を寄せ、周りの全員がエンガチョの指を私にかざす。
私はどうやらバイ菌らしい・・・。
そしてエンガチョをしながら、魔導士マーリンさんとジークハルドがブツブツ何か話していた。
「私は、25歳。ジークハルドは24歳です。貴女様の世界と私共の世界では、月日の数え方が違うのかもしれませんね」
そう言って、にこりと笑って私の頭を撫でた。
私には、2人が歳相応に見えるが?
日本人のように童顔ではないから、年よりは若干上に見えるぐらいだ。
しかも、なんでそんな話が出るのか意味が分からない・・・。話の意味が分からず、コテッと顔を傾げると、やっぱり~といって額に手をあてて悶絶するマーリンさん。
「たぶん、貴女様はこちらの世界では11~13歳ぐらいかと・・・。」
『///おいっ!』
年上の人間に向かって失礼だが、すぐに突っ込んだ。
確かに私は、身長は154cmで小さいほうだ。
『つかぬ事をお伺いしますが、この世界の1年の周期は?時間の単位は?そして、女性の初潮はいつ?』
「///えっ、えっ!えっ!!」
「1年は365日。1日は24時間。初潮は平均として12歳頃かと・・・」
マーリンさんが急ぎ早に聞いた私の質問に焦ってると、女性の騎士が私の傍に来てそう言ってきた。
その人も、エンガチョをしながら・・・。
ふむ。私の世界と同じ。しかも初潮平均も同じで、私はその初潮を5年も経過したレディーであって、チルドレンではないと言っておこう。
『子供も産めるレディーに向かってガキ扱いは許さんぞ!』
胸を張ってそう言うと、その胸を見て解せなさそうな顔をジークハルドにされる。さっきの女性騎士のボインボインを見れば、何が言いたいか分かった。
『///このや…ろ……うっ……!』
怒鳴ろうとしたら、くらっと来た。あっ、だめだ…寒気がしてきた。
はっきり言おう、座薬切れだった。
あれだけ、ホラーな顔が迫っても気絶しなかったくせに、虚弱体質な身体はその瞬間私の意識をなくさせた。
遠くの方で、誰かが叫んでる。
「すぐに魔導士総動員で治療に当たれ!死なせるな!何としても治せ!!」
「ジークハルド、無理な事を!未知の病なんだぞっ!」
この世界の医療は魔術か、それともさっきのセリフからすると、漢方的な薬草の類かもしれない…。
そんなまどろっこしい事より、元の世界に戻してくれれば座薬があるから簡単なのだが…。
座薬、座薬とブツブツ言って、私は目を閉じた。
ギルバードさんの診察が終わり、「安静にしとけ」と言われてベッドで寝ている私。熱が高いのか、また寒気がしていた。そう、この世界に来た日と同じように…。
目を閉じてあの日を思い出す──────。
***
『ゲヘッ、ゴホッ……』
自分の部屋の天井のシミを見ながら、己の虚弱体質を恨む。
不健康の流行に乗り遅れた事は全くないと言っていいほど、風邪やインフルエンザをいち早く貰って来る。小さい時は、喘息がひどくって空気のいい母の田舎に転校したぐらいだ。
今は喘息も落ち着いたが、風邪をひくと必ず気管支炎になり長引く咳を出させる。侍がいた時代なら間違いなく胸を患って人生の幕を下ろすこと間違いなし。
その証拠に、父方の先祖様は結核やガンになり若くして死んだ人が多い。そういう意味、父方の天沼家は短命であった。私の父も、私が生まれてすぐ亡くなった。その為、私は健康オタクと言っていいほど、自分の身体を気遣う中高年のような若人に育った。
『ゴホッ』
しかし…、しんどい。
医者に処方された座薬をさっきトイレで入れた。そのせいで、40度以上あった熱が一気に35度代に落ち、逆にフラフラして気持ちが悪い状態だ。
景色もぐにゃりと曲がったものに見える。さっきの天井のシミなんかもう大きな穴に見えた。
「(あぁ・・気持ち悪い、気持ち悪いからもう目を瞑ろう・・・)」
・
・
・
・
・
目を瞑って数分後・・・
「ハァ、ハァ、ハァ…」
『・・・。』
「ハァ、ハァ、ハァ…」
『・・・。』
「ハァ、ハァ、ハァ…」
『・・・。』
生暖かい息が顔に当たる。しかも、その息が腐敗臭ときたもんだ。
夢にしたら、生々しい感覚に瞑っていた目を開けてみる。
目の前にホラーな顔があった。
『ひっ!』
人間本当の恐怖を感じた時、息を飲むというがその通りだと実感した。
そして息を飲んだら、唾液が絡み大きな咳がでてえずく。
『ゲェッホ、ゲッホ、ゴッホ…ゲェッホ、ゲッホ、ゴッホ……』
手を口に添えるというエチケットもなしに、私のインフルエンザ菌がそのホラー顔に容赦なくかかった。
ただでさえ醜悪なその顔が、威嚇のためか唾が飛んだせいか眉間と鼻に皺を寄せた。
そして、今にも私を食い殺す勢いで睨みつける。
『(ひぃぃぃ・・・。)』
何故、私は気絶できないのだろう!
虚弱体質なら、そこも虚弱な精神であって欲しい・・・。
気絶もせずしっかり目を開けたまま、身動きの取れない状態で立っていると後ろで声が聞こえた。
「魔王の動きが止まったぞ!今だ!進軍しろー!!」
うん?私の他にも誰かいるようだ。
後ろを向きたいが、この醜悪な人から目を離したら、たぶん殺られる。
後ろから来る人間に今の現状を何とかしてもらおう。
他力本願な私は、ドキドキしてその人達を待った。待った、待った、待った…存分に待った、、、。
『(こ、こ、来ない~、、、。)』
後ろに気配は感じる。感じるが、一定の距離を保たれているようだった。
暫くすると異変が現れる。
目の前の魔王と呼ばれたホラー顔がゼェゼェと荒い息を吐き出したからだ。
そして……あっけなくぽてっと倒れた。
『へ?』
その瞬間、緊張の糸が切れて腰が抜けた。が、瞬殺で腕だけでその場から這いつくばって逃げた。
逃げた先にあった誰かの足と衝突する。慌てて見上げれば、眉間に皺を寄せた銀髪の騎士が立っていた。
しかもエンガチョな指をされて・・・。
『・・・』
「・・・」
『……えーっと、此処は何処で貴方達は何。そして、あの山は何っ?!!』
あの山は何と言って指をさした所には、さっきの醜悪を含め得体の知れない生き物の山が、出来ていた。
銀髪の騎士の傍に立っていた男の人が、エンガチョをしながら私に説明する。
「私達は、各国から魔王軍を倒すために集められた精鋭部隊の人間です。私は、魔導士のマーリン・イゼ。この者は、魔王を倒す為に選ばれた盾の騎士ジークハルド・シュバイゼン。貴女様は、此処にいる全員の力で召喚した魔王を倒す矛。矛も人間に転生とは思ってみなく、私達も困惑しております…。魔王を倒した貴方様のお名前をお伺いしてもよろしいですか」
『天沼那美。19歳です!ゲヘッ…ゴホッ…』
私が咳ごむと眉間に皺を寄せ、周りの全員がエンガチョの指を私にかざす。
私はどうやらバイ菌らしい・・・。
そしてエンガチョをしながら、魔導士マーリンさんとジークハルドがブツブツ何か話していた。
「私は、25歳。ジークハルドは24歳です。貴女様の世界と私共の世界では、月日の数え方が違うのかもしれませんね」
そう言って、にこりと笑って私の頭を撫でた。
私には、2人が歳相応に見えるが?
日本人のように童顔ではないから、年よりは若干上に見えるぐらいだ。
しかも、なんでそんな話が出るのか意味が分からない・・・。話の意味が分からず、コテッと顔を傾げると、やっぱり~といって額に手をあてて悶絶するマーリンさん。
「たぶん、貴女様はこちらの世界では11~13歳ぐらいかと・・・。」
『///おいっ!』
年上の人間に向かって失礼だが、すぐに突っ込んだ。
確かに私は、身長は154cmで小さいほうだ。
『つかぬ事をお伺いしますが、この世界の1年の周期は?時間の単位は?そして、女性の初潮はいつ?』
「///えっ、えっ!えっ!!」
「1年は365日。1日は24時間。初潮は平均として12歳頃かと・・・」
マーリンさんが急ぎ早に聞いた私の質問に焦ってると、女性の騎士が私の傍に来てそう言ってきた。
その人も、エンガチョをしながら・・・。
ふむ。私の世界と同じ。しかも初潮平均も同じで、私はその初潮を5年も経過したレディーであって、チルドレンではないと言っておこう。
『子供も産めるレディーに向かってガキ扱いは許さんぞ!』
胸を張ってそう言うと、その胸を見て解せなさそうな顔をジークハルドにされる。さっきの女性騎士のボインボインを見れば、何が言いたいか分かった。
『///このや…ろ……うっ……!』
怒鳴ろうとしたら、くらっと来た。あっ、だめだ…寒気がしてきた。
はっきり言おう、座薬切れだった。
あれだけ、ホラーな顔が迫っても気絶しなかったくせに、虚弱体質な身体はその瞬間私の意識をなくさせた。
遠くの方で、誰かが叫んでる。
「すぐに魔導士総動員で治療に当たれ!死なせるな!何としても治せ!!」
「ジークハルド、無理な事を!未知の病なんだぞっ!」
この世界の医療は魔術か、それともさっきのセリフからすると、漢方的な薬草の類かもしれない…。
そんなまどろっこしい事より、元の世界に戻してくれれば座薬があるから簡単なのだが…。
座薬、座薬とブツブツ言って、私は目を閉じた。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】前世聖女のかけだし悪女
たちばな立花
ファンタジー
魔王を退治し世界を救った聖女が早世した。
しかし、彼女は聖女の能力と記憶を残したまま、実兄の末娘リリアナとして生まれ変わる。
妹や妻を失い優しい性格が冷酷に変わってしまった父、母を失い心を閉ざした兄。
前世、世界のために家族を守れなかったリリアナは、世間から悪と言われようとも、今世の力は家族のために使うと決意する。
まずは父と兄の心を開いて、普通の貴族令嬢ライフを送ろうと思ったけど、倒したはずの魔王が執事として現れて――!?
無表情な父とツンがすぎる兄と変人執事に囲まれたニューライフが始まる!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
九尾と契約した日。霊力ゼロの陰陽師見習いが大成するまで。
三科異邦
ファンタジー
「霊力も使えない。術式も出せない。
……西園寺玄弥、お前は本当に陰陽師か?」
その言葉は、もう何度聞いたか分からない。
霊術学院の訓練場で、俺はただ立ち尽くしていた。
周囲では炎が舞い、水がうねり、風が刃のように走る。
同年代の陰陽師たちが、当たり前のように霊を操っている。
――俺だけが、何もできない。
反論したい気持ちはある。
でも、できない事実は変わらない。
そんな俺が、
世界最強クラスの妖怪と契約することになるなんて――
この時は、まだ知る由もなかった。
これは――
妖怪の王を倒すべく、九尾の葛葉や他の仲間達と力を合わせて成長していく陰陽師見習いの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる