SIX RULES

黒陽 光

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特典:『SIX RULES』設定資料集

設定資料集/8:登場装備品紹介(ナイフ編)

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/ナイフ

・ベンチメイド 9050AFO
 米国の名門・ベンチメイド社製の飛び出しナイフ。これはスウィッチ・ブレード、或いはオートマチックと呼ばれるタイプの、ボタンをワンタッチ押せばバネ仕掛けでブレードが独りでに飛び出し展開するタイプのナイフだ。
(※日本国内でこのようなフルオート・ナイフの所持は違法。ボタン一押しでなく、ブレード自体を押さなければ刃が出ないセミオート式、或いはアシスト・オープンと呼ばれるタイプは"一応"合法ということになっている。判例が無いだけとも言われるグレーゾーンではあるが……)
 グリップは扱いやすいアルミニウム、ブレードは耐久性と優れた切れ味を両立したATS-34ステンレス鋼を、表面にビート・ブラスト仕上げを施し採用している。名前の9050は型番、AFOは「アームド・フォーシズ・オンリー」の略称とされている。日本語訳すれば「軍専用」という具合になるのだが、別に現代ではそんな販売規制は特にない。
 1990~2000年代初め頃のベンチメイドを代表とするオートマチック・シリーズの一つだが、現在では既に絶版している模様。マニアの間では比較的高値で取引されているようで、一時期は日本国内でもグリップ内部のバネを抜いて合法化(=ワンタッチ飛び出し機構の排除)を施した物が三万円ほどの価格で販売されていた。米国沿岸警備隊や米空軍のサヴァイヴァル・キットの装備にも採用されていたこともあり、実績ある信頼の置けるナイフといえよう。
 また余談だが、本作「SIX RULES」の着想元にもなった作品の一つ、米仏共同で製作され2003年に公開された映画「トランスポーター(原題:Le Transporteur)」に於いても、この9050AFOがジェイソン・ステイサム演じる主人公フランク・マーティンの持ち物として登場している。場面的には比較的チョイ役ではあるものの、一見の価値あり。

 作中ではハリー・ムラサメの愛用品として、根元近くからブレードの約半分ぐらいまでに、簡単な鋸のような波打つ刃が付けられた波刃コンビ仕様が度々登場している。




・KA-BAR USMC
 米国KA-BAR(ケイバー)社が今でも尚生産を続けている歴史的なファイティング・ナイフだ。
 このナイフの歴史は古くは第二次世界大戦の頃にまで遡り、この頃にそれまで用いていた旧型の戦闘用ナイフと置き換えられて採用された物が今日のケイバースタイルを確立した一本、1219C2多用途ナイフだった。このナイフは米国海兵隊を中心に海軍などへ広く配備され、そしてその使い勝手の良さから兵士たちに歓迎されることになる。
 現在でも米軍用ナイフとしてのケイバー・ナイフの息は途絶えておらず、例えば海兵隊のオンタリオ社製OKC-3S銃剣などにも、伝統的なケイバー・ナイフのスタイルが受け継がれている。
 その海兵隊モデルを民間向けに売り出したのが、このUSMCファイティング・ナイフだ。握りやすいレザー・ワッシャーのグリップに高いヒルト、血抜き溝の穿たれた頑丈ながら使い勝手の良いフルタング式の堅牢なブレードと、戦闘用(Fighting)と多用途(Utility)を両立した傑作ナイフ。それがこのケイバー社製・USMCファイティング・ナイフだ。
 日本国内でも合法的に入手が出来る一本で、価格も割とリーズナブル。

 作中ではウォードッグの用いるナイフとして、ユーリ・ヴァレンタイン邸での戦いで登場。数多の戦地を戦い抜いてきた男の持つ一本として、これ以上に相応しいナイフは他に存在しないだろう。




・ガーバー マークⅠ
 第二次世界大戦当時、英国で開発された伝説的なフェアバーン・サイクス戦闘用ダガー・ナイフ。それに着想を得、スタイルを引き継ぎながら名門ガーバー社より売り出された物が、これまた伝説的なダガーであるガーバー・マークⅡだった。
「ダガー」という物は通常のナイフと異なり、峰側にも刃が付けられた諸刃の物のことを言う。例えるなら古代ローマ時代の刀剣グラディウスで、事実マークⅡもグラディウス剣をモデルに造られている。
 語り出せばキリが無いほどに奥深く、歴史と実績のあるマークⅡ。それを元にそのまま縮小し、小振りなブーツ・ナイフとした物がこのガーバー・マークⅠだ。
 マークⅠに関してはブレード丈が12センチほどになった以外にはまるで変わりなく、ブーツのナイフシースに差し込める程度に小型化されたミニ・マークⅡといった具合だ。
 これらマークⅡシリーズは国内でも愛好家の多い一本であったが、2008年の秋葉原での事件を契機に規制が強化され、現在ではマークⅡを含めダガー・ナイフそのものの(刃渡り5.5センチ以上の物)所持が禁止とされてしまっている。
 その為、現在ではマークⅡ/マークⅠともに合法的な所持は不可能となっているのが現状だ。

 作中ではユーリ・ヴァレンタイン邸襲撃前、ミリィ・レイスが用意したハリーの装備の中に登場。足首辺りに鞘を括り付けて隠す形で片脚一本、計二本を携行。対ウォードッグ戦に際しては、これを投げナイフとして用いることでハリーは窮地を脱した。
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