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18 八つ当たり、カプサイシンの恨み
しおりを挟む安全な我が家に帰り、壁のスクリーンに惰性で動画を流しながら、味のしないスナック菓子をバリバリ、ムシャムシャ食べる。
僕のココに、陽ちゃんは、入れるの?赤さんの通り道に、アルファが入るなんて初耳だ。
落ち着かず、ウロウロ部屋を歩き回る。気になり過ぎた僕は、いつの間にか、自分の後ろの穴を右手の中指で触っていた。
「ーう~ん?」
「ちょ、ちょと、麦穂、何をしているの、大丈夫?」
「えっ?」
あっ、陽ちゃんいたんだ。
「えっと、ここに、赤さんの通り道に、陽ちゃんが入るって聞いて……。気になって……。そんな事聞いた事無かったし、でも、僕のココの穴は開いて無かった。シワシワがあるだけだったよ。」
凄く焦った顔をした陽ちゃんに、照れ隠しに、微笑みながら返事をしてみた。
「んな訳あるかぁ。ちょっと大丈夫なの?むーちゃん?」
「え?何が?」
陽ちゃんが、心配する訳は直ぐに分かった。
「きゃーーーーー!」
膝から崩れおち、うずくまってしまった。
だって、僕の食べていたお菓子は、『激辛ハラペーニョチップス+ハバネロ』だったんだ。
「いゃぁ~。痛~い、熱い~~」
涙を拭おうとした手を、タオルを持った陽ちゃんの手が押さえ、床に押さえつけられた。
「今この手で、皮膚の薄い所を触ったら駄目だよ。」
「セ、セーフだぁ、危うくお尻の二の舞いになる所だったぁ……」
「いや、もうアウトでしょ?」と言われた気がした。
「救急セットと、ウェットティッシュ箱で持って来てくれる?オイルもお願い。」
陽ちゃんの携帯は、普段ポケットサイズのタブレットなんだけど、今は、メタリックカラーの人型ロボットになっていた。
痛さに悶える僕のズボンとおパンツを一気に脱がせ、左側を下にした横向き体育座りの体勢にして、陽ちゃんが言う。
「今から、肛内を洗って、軟膏を塗布していくね」
「うぅぅ 恥ずかしいよぉ。僕一人で出来るよぉ」
「うん。むーちゃんは、一人で出来るんだよね」
嘘です。きっと出来ません。
「でも、番の、手当てくらい、やらせて?ーーー良いよね?」
僕はこくんと頷いた。
ウェットティッシュで僕の手を何度も何度も拭きながら、「怖く無いよ」と繰り返していた。
最近では、僕を子供扱いする時にしか、むーちゃんって、呼ばないんだよ。
きっと、陽ちゃんは、僕には出来ないって知っているのにね。
必ず肯定してくれるんだよね。
熱くて痛む僕の後ろの穴を、新しいウェットティッシュで優しく拭き、オイルを垂らされた。
「ひゃうぅ」
「あー、可哀想に。真っ赤っかだ。痛かったね」
次いで、容器の先にオイルの付いた浣腸が、体内に入ったのが分かった。
「ゔんんん。あぁ、あぁぁぁ」
浣腸液が全て入った後は、ティッシュと陽ちゃんの指をはさみ、左右の尻たぶを中央に向け両サイドから押さえ続けていた。
「怖く無いよ。大丈夫」
「はふぅ、はふぅ、あふっ、ゔーん」
肛門がヒクン、ヒクンと、波打つ様に動く。
「あぁぁ~ 無理ぃ。いゃぁあ、出ちゃう、出ちゃう、出したいぃぃ。お願い陽ちゃん」
「ちょっと、その言い方、俺の精神に悪いよ?」
「ーーー 精神、悪い……?はぁ、はぁ」
「そう、でも、あと少しだから頑張ってね?終わったら、シャワーで洗って、軟膏を塗るからね。そうだ、座るの無理だったら今日のお誕生日のお食事は、キャンセルしようね」
なぜか、覆い被さって耳元で話されるとムズムズした。
「ふぅぅ、ふぅぅ、あど少じ?はぁぁ、はぁぁ」
「そう、後2分位かなぁ?なるべく我慢してね?」
無理です。限界です。
「いやぁぁぁ。無理ぃぃ。」
泣きながら首を振ったけど、空いている手で、背中をトントンされただけだった。
「そうだ、ココに僕を挿れるって言ったのは誰なの?」
「んふ、ふぅぅ、ふぅぅ、いがぐい」
「あー、あの子かぁ。ーーーあのね、むーちゃん、そう言う事は、愛し合っている大人の衝動だから、他人が言う変な事をあまり、気にしないで?人それぞれだからね。」
うんうんと頷く。
「オメガの子宮に赤さんが来るには、赤さんの素をアルファから入れて貰う必要が有るでしょ?そこの事を言ったのかもね?」
なんと。そうだった。赤ちゃんの素が無いと赤さんは出来上がらないものね。
その時、タイマーがピピッピピッとなった。
「だずがっだぁ~~~ぁ。」
陽ちゃんに抱えられると、腸内で、浣腸液が動く
「あ~~~いゃああ。出ちゃうよぉ」
「うん、後少しだよ。(俺も)頑張れ」
トイレに座らせてもらい、陽ちゃんが、手を離した瞬間、浣腸液と何やらが……。
「うぅ……。」
陽ちゃんが、僕を抱えて背中をヨシヨシとんとんとする。
僕のライフは、マイナスどころか、マイナス百兆くらいでしょうか。
おのれ、イガグリめ、許すまじ!八つ当たりだけど、当たりたい。
当たり散らかしたい、気分だ。
シャワーで、洗ってもらい、ベッドの上で、頭をつき、お尻を上げた四つん這いの姿勢で、僕の後ろの穴に、軟膏を塗ってもらう。
「痛かったね。どう?座れるかな?」
違和感はあるけど、座れない程では無かった。
「大丈夫そうだね」
「、、、うん」
そして、新たに僕たちのお約束が、追加される事となった。
○手を洗っていない汚れた指で、肛門を触らない事。
僕の馬鹿ぁぁぁ。
そもそも、今日は、レストランでお食事だから、おやつ食べないで行こうと思ってたのにぃ。
しかも、舌が痺れて味が分からないじゃ無いかぁ。
僕のライフは、マイナス那由多、不可思議、無量大数でしょうか。
顔を上げられない僕の頭を撫でながら言う。
「あー可愛い。この国に可愛い罪が有ったら、間違いなく、終身刑だな。」
なんて、言いながらタブレットで、検索する。
「良かったな、無いぞ、麦穂」
でしょうね。真面目な顔で、タブレット画面を見せられ、クフフと笑ってしまった。
「この可愛さを永遠に記憶しておきたいから、写真集でも作るか?」
陽ちゃんが、真剣にカメラマンさんの予約を検索しているので、首を振りながら、要らない、要らないを繰り返す。
「ーありがとう陽ちゃん」
恥ずかしいけど、真っ赤な顔で、言う。
人が自分の為に行動してくれたら、お礼を言わなきゃね。
「僕、ウソついちゃった。本当は一人だったら洗ってお薬塗れなかったよ」
少し驚いた表情を見せた陽ちゃんが、
「お利口なんだね。感謝の言葉を、きちんと毎回 自然に言えるのは、一種の才能だよ。そんなのは、嘘に入らないよ」
っと、優しく褒めてくれた。
僕たちは、遺伝子レベルで引き寄せられる相性の良い相手だけど、お互い仲良くいれる様に努力はしていか無いと、いけないんだよね。
それから、ウソはダメだからね。気を付けないとね。
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